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参議院選挙の結果をみて         ~T通信(10・7・13)~      

菅直人首相は期待はずれ?


  今回の選挙のハイライトのひとつは菅首相の「消費税」発言である。

  たとえ議論しようという程度の思い・発言であっても、首相が国政選挙で消費税について話題にすれば、消費への影響や低所得者への配慮はどうするのかなど、リアクションが直ぐにいろいろあるのは、誰でも想定できることだ。

  しかるに、そういう反応への備えが十分にできていない印象を国民に与えたのは、非常に拙い事だった。

 これではまるで、一手先も読めていないように感じてしまう。

 また、これは偶発的な出来事ではなく、菅首相並びに菅チームの資質が、実はこの程度という証しではないかとみられても仕方のないことだ。


 それから、菅直人氏は首相に就任してほどなく、超多忙なはずの合間を縫って、懐かしの地「宇部」を訪れ、同級生などと交歓したと伝えられている。

 菅内閣は「奇兵隊」内閣と自称していたが、最高の「公」の立場にたったにもかかわらず、早々とあのような「私」的な行為に向かうとは、「世に棲む日々」の吉田松陰先生なら何と思ったことだろう。

 奇兵隊を誇らしげにする菅直人氏なら「世に棲む日々」を読んだことがあると思われるが、この小説のハイライトのひとつと思われる「公」と「私」に関するくだりは、頭になかったのだろうか。



「みんなの党」 vs 日本銀行


 今回躍進した「みんなの党」は、日銀法を改正して、もっと金融緩和の方向を向かうべしと主張している。

 そういえば、今回の金融危機でも、FRBなどと比較して、日銀には思い切った政策が余り感じられなかった。

 何かといえば、金融政策の限界ばかり主張しているように思われる。

 「みんなの党」は、議席数が少ないので、日銀法の改正については余り注目されていないし、株式市場も反応していないようだが、本気度はどの程度か注目したい。

 ところで、日銀は、このことを考えているのか、考えていないのか、どうだろう。



「国民新党」「日本創新党」  当選者ゼロ


 政権交代後、亀井静香氏のあれほどの「大活躍」がありながら、国民新党は今回、当選者ゼロである。

 新参の「たちあがれ日本」や「新党改革」が、1議席獲得したことを思えば、なんという結果であろうか。

 民意はこう出たのだから、菅首相や亀井氏は、民意を十分に尊重した行動をとってほしいものだ。


 日本創新党にいたっては、選挙の前も後もほとんど話題になっていないようだ。

 自治体の首長は、いわば大統領制のような上で、いろいろと華々しく「活躍」している印象はあるのだが、今回、当選者ゼロという厳然たる事実をみると、住民は本当に高い評価しているのか疑問になった。

 ちなみに、前横浜市長の中田宏氏は初めての落選ではないかと思われる。



 



 

安藤忠雄建築研究所の外観参拝     ~T通信(10・7・12)~


いたち川のブログ  安藤忠雄建築研究所外観(2010年6月1日 早朝撮影)


 深夜バスで、横浜から大阪駅に早朝到着後、15分程度歩いて、念願の安藤忠雄建築研究所を参拝した。

 周辺は下町的雰囲気で、ビルはやはりコンクリート打ち放しであったが、想像していたほど大きくはなく、威圧感も感じなかった。

 外観はそうでも、ビルの中では、現代日本有数のカリスマ、スーパースター安藤忠雄氏が率いる精鋭が、世界各地の施主から注文を受けて、世界が注目する建築物の設計をしているのだと思うと、やはり違うものを感じる。


 ところで、安藤氏といえばやはり、「住吉の長屋」が思い出される。

 最近、TBS「情熱大陸」でも、同氏は中国で「評判の悪い作品です」と紹介していたが、ああ建築物を街の真ん中に実現化したのはお見事、画期的なことだと、私はつくづく思う。

 近所の了解を得るだけでも大変なことだったのではないかと推察する。


 例えば、フランク・ロイド・ライトの「落水荘」は、別荘でもあり、経済的な問題をクリアすれば実現できるように思うが、軒が連なる長屋にあのような住宅を建築し、人を住まわせるのは、相当違うことだと感じる。

 「住吉の長屋」については、今でも、東大出身の建築家が批判的に取り上げている記事を見ることがある。

 エリート建築家を、建築後30年余たっても意識させる安藤氏は、やはり、カリスマだ。


 なお、テレビでは東大大学院出の新入生が、研究所の周りを掃除している場面があったが、早朝すぎて、そういう光景を拝見できなかったのは、少々残念だ。


 司馬遼太郎記念館(東大阪市)も安藤氏設計によるものだが、安藤氏もまた、司馬氏のように大阪から離れることのないことを望みたいものだ。










神戸・震災メモリアル・パークで   ~T通信(10・7・10)~

いたち川のブログ-神戸・ハーバーランドの震災メモリアルパーク 神戸・ハーバーランドに保存してある震災メモリアル・パーク


6月2日に撮影しましたが、当日は快晴で、ハーバーランドでは遠足の小学生が弁当を食べていました。

神戸大震災は15年前ですから、震災をまったく知らない子どもたちです。


ハーバーランドは広々としており、眺望も素晴らしく、ポートアイランドより遥かに観光にはいい場所だと感じました。

もよりの神戸駅には、東海道本線の終点と山陽本線の始発点の表示がありましたが、いつ頃、とういう経緯で三宮駅が神戸のメイン・ステーションになったのか知りたいものです。


神戸は、東西に六甲山と市街地と海が連なっており、海や港がよく感じられる街です。

そしてまた、ユーハイムに代表されるようにドイツ人、そしてロシア人、インド人などの足跡も感じられる街です。


台風は来ても、地震はないはずだった関西・神戸が、あれほどの大震災に見舞われるとは、長い歴史には思わぬこともあるものだと思います。