自宅ゲーム会556 後半 ヴァルドマイスター  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年4月14日

 

 引き続きやまと2人でのゲーム会ですが、最後はこちらのタイトルです。

 

☆ヴァルドマイスター

○概要

作者:AndreasSeyfarth

対象年齢:18歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 公害によって荒廃した森林の再生を目指すボードゲームです。

 

①手番になると手札を1から3枚選択し、選んだカードの人数だけカードを適用するプレイヤーを選択します。

②選んだ枚数だけ季節を進め、四季トラックでそれぞれの地点を超えると春は木々の成長、夏は動物の来訪、秋は収入の獲得と季節のイベントが発生します。

③選ばれたプレイヤーは、カードの中から1枚を選択して効果を適用します。この時、苗の購入になると競りが行われます。

④苗を植えたときや、種から苗に育った時は工場や道路からの損害を適用します。その他イベントでも損害を受けることがあり、結果として規定以上の損害を受けると木は種に戻ります。

⑤イベントによって木々が枯れ、動物が住めなくなると動物は移住します。まず個人ボード内で移住し、移住先がない場合は他プレイヤーのボードに移住していきます。

⑥手番の最後に苗の購入や工場や道路の改良が行えます。ただし、これらはカードの効果で実行するよりも割高になります。

⑦手番の最後に手札を補充します。

⑧これらを繰り返し、いずれかのプレイヤーのボードが成木で埋まり終了を宣言するか、場の資金がなくなるとゲームは終了です。得点を計算し最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。損害コマがなくなってもゲームは終わりますが、この場合は全員の敗北となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。最初は工場、道路ともに改良されておらず公害の影響がかなり強い状況からのスタートとなります。

 

 2人プレイの場合、損害の大きいカードを手札からプレイした場合確実に自分が避けるということはできませんので、中盤あたりまで、致命的なカードは効果を発揮しないタイミングでプレイすることが多く、お互いにそれなりに損害を受けているながらも順調に森林が成長していきます。

 

 しかしながら、終盤成木の数で勝る管理人ですがいずれの損害も多く、やまが強力な妨害カードを仕込み勝負をかけてきます。

 

 しかしながら、ものの見事に致命的なカードを回避した管理人が無事に12枚の成木を建て切りゲーム終了を宣言します。管理人を狙った妨害カードを自分でもろに受けたやまの成木は半分くらいが種に戻っており、結果的に管理人の勝利となりました。

 

〇評価

 少し前にプレイしたアブストラクト(「自宅会468 中盤」を参照。)ではなく「プエルトリコ」や「マンハッタン(「自宅ゲーム会157 前半」を参照。)」「郵便場所(「自宅ゲーム会55 後半」を参照。)」といった有名タイトルのデザイナーであるザイファルト氏の過去作ですが、それらに比べると知名度は今一歩という印象です。

 内容としては、公害によって荒廃した森林を再生すべく苗木を植え、動物たちを呼び戻すことを目指すタイル配置系となります。個人ボード上ではゲーム開始時から道路や工場が稼働しており、これらに隣接するマスで育った木々は確実に汚染の影響を受けるのですが、工場や道路の改良を手早く行うことで公害の影響を弱めたり、公害の強いところには損害に強い苗を植えるなど、動物たちの住処として如何に木々を長く保たせるのかというのが考えどころとなっています。ちなみに、木は種類によって収入の多寡がありますが、成長段階に応じた得点では一律であるとともに、種類によるセットコレクションというようそもあるので、最終的な得点を含めて植えるものを選択していく必要はありますね。

 また、手番ごとにカードをプレイしてその効果を発動させることができるのですが、この仕組みが非常に特徴的で、効果を受ける人を(自分を含め)カード枚数分選び、順次カードを選んで適用していくという流れになります。カードにはメリットをもたらすものもあればデメリットにしかならないものも多く、3人以上のプレイであれば確実にデメリットのカードを避けることはできます。その反面、メリットのあるカードを使用するためには自分を含めて人を選ばなければならず、その割に必ず自分にそのカードが回ってくるとも限りません。どのカードを選び誰への影響を狙うのか、心理戦も含んだ駆け引きが悩ましい仕組みとなっています。加えて、強力なマイナスカードを持つカードもあって、この選択による一喜一憂は盛り上がるところだと思います。

 その一方で、12マスすべてに成木を植えるというゲーム終了条件は今回はたまたま順調に進みましたが、実際には上記の通り強力なマイナスカードで勝利直前から一気に成木が減るということもあります。一応、成木が枯れたとしても多くの場合で除去ではなく種になるので時間をかければそのうち再生されるますが、種から成木まで季節トラックが2周しなければならず、この辺りの処理の結果&標的を個人が指定するため個人攻撃が可能となっているため変に長引くことが予想されるのは気になるところです。

 また、今回は2人でプレイしましたが、競りに動物の移住、上記のカード分配での選択しなどを見ても2人では十分にゲームのポテンシャルを見れたという印象がなく、3人以上は欲しいと思います。

 そんなわけで、バランスをプレイヤーに投げているという昔のゲームらしいところはありますが、カードの分配の仕組みが面白く、3人以上で再戦してみたいと思えるタイトルになっていたと思います。

 

 

 ここで時間となり、本日は終了となりました。

 

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