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電源のコトをそろそろ...

こんなタイトルのエントリーでも、テーマは敢えての「音響機器」

いっくらでもお金の掛けられる深い世界。電源...。

先日から好評使用中のOYAIDE NEO d+ FireWireだって、少ないバッファサイズでも汎用ケーブル使っていたときよりも格段にハングアップが減った。これは偶然じゃないと思う。
電源が流れないと電子機器は動かない、人間の体には血液が常に流れているのと似ているから、きっと綺麗な電源が流れれば、機械もご機嫌だと思うんですよね。

でも恐いなー、取り留めもなくいろんなバリエーションを試し始めたらキリがなくなりそう。あー、恐い恐い(ノ_・。)
なので調査はすごく慎重です。

文字通り電源ケーブルなので、本数が必要。コストパフォーマンスも追求しなくてはならない。奮発するところとケチるところって案外紙一重だったりして、悩みまくり。
最近は出費も重なっているので、少しずつ情報収集しながらお気に入りの1本を製作しようかと。

まずはIECプラグから。
K+Bはメーカー名は格好いいけど見た目が個人的に安っぽいと感じてしまったので、逆にメーカー名はレトロだけど形が好きって事でAP-400をチョイス。そうやって見た目で入るところってホントどうしょーもない(笑)

KT Studio Works

YAMATE AP-400
門田無線電機
¥924也

そうは言いつつ機能的な部分も一応考えていて、当初SHURUTER 4781も候補に入っていたのですが、各所で言われている通り、三芯のケーブルを使用した場合に固定ネジの穴が邪魔してアースの行き場がないという点が不評。見た目はいいのにね...。
あとはFURUTECだのOYAIDEだの、胴体が円柱状のプラグは異様に高いので早々却下です。
繰り返しますが、コストパフォーマンスも重要なのです。

お次はACプラグ側。
実はまだ選定中 (^_^;)
「ホスピタル・グレード」っていう響きは素敵ですが、先程のIECプラグを調達した門田電機のおっちゃんが熱く語ってくれまして、「医療用に規格化されたプラグをオーディオ屋が売り始めたら音に良い様に言われているけど、真の意味でオーディオ最適化されているってわけじゃないよ!」って、その通りですよね。でも語り口調はあくまで 中立。
金具の純度とか、形状がオーディオ用に工夫されているということなんですね。

話それましたが、ACプラグ側は明工社かMARINCOにしようと大方決まっていて、前者は秋葉原近辺ならとっても手に入り易いんですが、どうせならとMARINCOを求めてネットでつかんだ情報を元に桜屋電機さんへ。ところが、もうこの先入荷の予定がないそう。仕入れ先がやめてしまったとか、採算が合わないとかいろいろな事情があるそうだ。残念だけど、そんなわけで来月ヤフオクで調達になりそうです。

ちなみにこの桜屋電機さん、ハンダにこだわる方は行ってみてください。ビンテージものも多数あります。以前KESTER44を買いに行ったとき、ちゃんと目の前で切り売りしてくれます。オススメ!


あとはケーブル。
AP-400とMARINCOの組み合わせでいける太さで無難なのって、定番のBELDEN 19364あたりか?
同じBELDENだと更に極太の19505があるみたいだけど、さすがに末端のプラグ的に厳しそう。
ちなみにTOMOCA ProShopさんだと前者は¥860、後者は¥1,120とのこと。なんだか割安?ネット通販の切り売りだともっとする印象。BELDEN以外でコストパフォーマンスに富んでいて、それなりの評価のあるケーブルがあったら要検討です。あとは店員さんとじっくり話してみるに尽きます。


次回の録りは来月中旬頃の予定。それまでには何本か完成させて、DIGI003や1176AEなど肝になる機器に優先的に投入しながら良い結果に繋がることを祈ります。
"録り始め当初との差が歴然"みたいになったら嫌だなーと思いつつ、既にその道を突っ走っていたりして。

なんて得意げに書いてますが、電源のことは勉強したてです。
コメントいただける際には何卒お手柔らかにお願い致します。 m(_ _)m

OVERLOUD TH1 導入しました!

アンプシミュレーターという分野はLine6が提唱したものなのか、かつてスタジオではAmpFarmが大流行りしてましたっけ。TDM版しかなかったけど。

家で納得行くまでラインで録ってきてスタジオでリアンプ、じゃなくてAmpFarm(笑)みたいな現場に立ち会ったことが多々ありますが何か?

近頃この分野も熾烈を極めているようで、老舗のIK Multimedia Amplitubeのバージョンアップをはじめ、digidesignまでもがElevenなるプラグインやハードを出してきている。単にアンプやキャビネット、ストンプを選べるにとどまらず、マイキングや空間の鳴りまでもユーザーがコントロールできるって、昔じゃ考えられない領域に来ています。
と、この辺の小ネタは先日iRigを自作してみたときのエントリー も参考にしていただければ嬉しいです。

さて、今回めでたく

KT Studio Works

OVERLOUD / TH1

導入いたしました! ヘ(゚∀゚*)ノ

オーバーロード? オーバーラウド?
BREVERB(ブリバーブ)なるリバーブ・プラグインの完成度がかなり高いということでこのメーカーの名前を知りましたが、出している製品のどれも動作が軽いということで気持ちがグラグラ。そこに、今月は特価で販売中との情報を聞きつけてつい。
ざっくり調べた感じだと、どうやら輸入代理店の宮地楽器さんが最安値っぽいです。


さてさて、音の感想の前に、準備のお話。

コツ その1
最新のインストーラーのダウンロードを最初に開始しておく。

AU、RTAS、VSTなどMac版の全部入りだと193MB。例えば自分みたいに「RTASしか使いません!」だったら、RTAS単発版をDLしたいところなのですが、なぜか単発版よりフル版のバージョンの方が新しい。今日現在、1.1.7と1.1.10という違いが。しゃーないので敢えてフル版をDLしますが、サーバーが弱いのか、なかなかDLが終わらない。
デモをDLするときもそうでしたが、環境によっては30分程度を覚悟した方がよいかも。ちなみにうちは光回線です。
ちなみに購入したパッケージには1.0のインストーラーが同梱されてました。しかもなぜか今日現在全部入りをだと大概同梱のディスクは旧バージョンになっていることが多いので、やっぱり時間あるならダウンロードすべしです。

KT Studio Works


コツ その2
Overloudへのアカウント作成は「Zip Code」に注意!

認証方式がiLokじゃありません。Challenge and Response(CnR)方式。店員さん曰く、昔はどっちか選べたらしい。
ゆっくりダウンロード中に本家Overloudへアカウントを作ります。この時、「Zip Code」(郵便番号)のところには、ハイフンなしで入力のこと。間違えて入力してもどこに間違いがあるか指摘してくれなくて、問答無用で全部の項目の再入力を要求してくるのでタチ悪い。細かいことだけど。


話それますが、相変わらずBFDのFXPantion、AmplitubeのIK Multimediaなど、iLokを採用しませんね。この辺のベンダーはある意味大手さんなのでまず心配ないでしょうが、ちょっと前に閉鎖しちゃったRNDigital Labsなんかは、もしCnR方式だったら?って考えるとちょっとぞくっとする。
倒産や閉鎖後にどこかのベンダーに認証やサポート業務が引き継がれれば問題ないのですが、「ベンダーの閉鎖=Webで認証できなくなる」だから、システム・リストアしなきゃ行けないような状況の時に困るわけです。幸いにして(持っていませんが)RNDigital製のプラグインはiLok認証だったので、インストーラも大事に持っていればライセンス自体は半永久的に使えることになります。そう考えると、ハードウェアのみならずプラグインの世界にも"ビンテージ"的な要素が生まれているみたいで興味深いいかも。

最近のCnR方式は昔のものと違って進化している様子。今回のOVERLOUD製品も、プラグイン上での認証処理が、自信のアカウントにも反映されて、連携が取れる仕組み。
ちょっと前のCnRといえば、プラグインの初回起動時にChallenge Codeが発行されるところまではいいんだけど、Web上のデータベースとの連携がなかったのか、メーカーが設計した規則にあわせて発生した乱数がRenponse Codeとしてユーザーに届いていただけの様。これによって、その乱数発生の規則をどこかのハッカーさんが解析して、「Renponse Code発生機」みたいなジェネレーターを作ってしまったから大変!
どのメーカーのプラグインがそうだったかは言えませんけど(笑)
これからはそれも通用しなくなるでしょう。でもよく考えたら、Webで認証するってすごく単純で理に適っている。反面、すべてのメーカーに浸透してしまったら?と考えると、メーカーごとのアカウントとパスワードをユーザーが管理しないと行けない。やっぱりiLokがやりやすいですね。


ところでBREVERB、メーカー本家からTH1のデモを試そうとダウンロードしてみたら間違えてBREVERBで、折角だからって試してみたら、すごくいいじゃん!
前評判にもある通り、480ライクなUIにも好感が持てます。
ぐらぐら...

あ、今回は準備と余談編でした。
音のことはまた今度~ (^∇^)

罪と音楽 - 小室哲哉

自分自身活字好きなんだと感じる最近。このブログも、いい気分転換になっています。
プラグインばかりの音作りに疲れたとき、ベースラインが思い浮かばないとき、などなど。

読むのも好きです。
専ら最近は通勤電車内でiBooksに入れた、やっぱり音響機材関係のマニュアルを読みあさっておりますが...
なので今回紹介のこの本は、最近紙媒体の書籍として読んだ最後の作品ということになります。

KT Studio Works

罪と音楽 / 小室哲哉


とにかくこの人、自分にとっては偉大なお方。
この人の存在と生み出された音楽作品に出会っていなかったら、今の自分は何になっていただろう。

一連の逮捕劇
人を欺いた犯罪者であることを受け入れた上で、「音楽家・小室哲哉」を、今後もリスペクトしていくことでしょう。

「小室さんみたいにカッコイイ作品を作ってみたい」
がきっかけで、コンピュータの世界にのめり込んだ。
地方の量販店に売っているパソコンや、自宅で親父が仕事に使っていたノートPC(当時、NEC PC-9821 !!)ではそれが難しいことを知った。でもまだMacという世界を知らない。

「自分仕様のパソコンを作って、音楽をやってみたい」
独学で、いわゆる"自作"の勉強だけ始めたのが、確か中学3年の時?
収入がなかったので、実際にパーツをヤフオクで買い漁りはじめたのは高校に入ってから。
初めて組み上げたそのパソコンに搭載したCPUはAMD K6 II
少ない資金で組んだ初めてのマシン。でも音楽制作用としては非力過ぎた。

「音楽製作にシンセサイザーを取り入れたい」
YAMAHA DX7を、ULTIMATE製のキーボードスタンドに2段重ねしてテレビ出演している小室さんの姿を見て、シンセサイザーに興味を持ちます。
バイトの日々。こうして手にした初めて手にしたシンセサイザーは、Roland XP-50。
同じくRolandのSC-88 Proと共に、試行錯誤が続きます。

バイトという最高の社会勉強を早い段階から始めたことで、当時コンプレックスだった人見知りを次第に克服していったのもこの時期。

「ギターばかりを弾いていては、バンドに参加できない」
何しろ"竿物"人口は星の数ほど居ますから。でもバンドをやりたい!それでベース始めました(笑)
いろんな出会いがあり、当時高校生の自分が、社会人のメンバーに囲まれてバンドを結成しました。
・30近い地元企業勤務のヴォーカル
・話を聞くと高校の先輩だった、元ヤンドラマー。故・樋口宗孝氏の元ローディー経験者。
・ギターは2女の父。30代中盤のお父さん
・27歳、ピアノの先生はキーボードを担当

音楽をもっと勉強したかったら、歴史を遡ってみること...
を教えてくれたのはこのメンバー。
地元の小さなライブハウスで1回ライブのステージに立ってから今日まで、ステージに立っていない...
メタリカ、レッドツェッペリンらの魅力に没頭し始めたのはこの時期。

演奏の傍ら、レコーディングの世界に興味を持ち始めます。
コンパクトエフェクターを分解してみたり、音を創造する機械系や電気系統を究めてみたいと思うように。

「専門学校進学のため上京。音楽を通じて最高の出会いに恵まれる」
同世代で同じことが好きな者同士と一緒にいられる毎日というのは楽しく、幸せな経験でした。
当時出会った友人とは、いまだに仲が良かったりして。
この時、スタジオ業界ではSONY PCM-3348から徐々にProToolsへ移行しようかという過度期。
「業界ではProToolsになりつつあるよ」と教わりながら、実習では3324(24です!)がメインで回ってました。
ロケーターを目の前にすると周りが見えなくなるという、スタジオワークには致命的ともいえる問題に気付きつつ、就職先のスタジオが見つからないまま専門学校を卒業。

「音楽なんて嫌いだ」
卒業後、3ヶ月間仕事がないまま、バイトで貯めた貯金を切り崩し、毎日履歴書を書いては面接に向う日々。
ようやく決まった六本木にある某スタジオ。でも2週間で忍耐の限界に達してしまった。
全然楽しくない。苦痛だった。
人間関係もだし、笑い一つない殺伐とした現場。30分に1回は何かしらで罵倒されていた。理不尽なことばかりだけど、文句は何一つ言えない。下っ端です。パシリです。音楽的なことには何も手出し出来ない。
すごく短い期間ながら、どうしても入りたかったスタジオで初めて得たお給料は、幸いにして交通費と、朝から終電近くまで働いて得た1日¥2,000。

「"究める"ということを大切にしようね。ありがとう」
周りは目も合わせたくない人達ばかり。
男に生まれたけど、当時はトイレで泣いてばっかりでした。
レコーディング・エンジニアってこういう人種なの?

違いました。
一人だけ、この言葉を掛けてくれたエンジニアさんが居ました。
見習いで入って2週間でスタジオを去ろうとしていた自分にとっては忘れもしない一言でした。
その後このエンジニアさんはこのスタジオを退社され、現在フリーランスでご活躍中とのこと。うれしい限りです。

「もう一度挑戦してみたい」
さすがに交通費と少ない収入では食べていけない。貯金も底をついて、音楽のことばかり考えていられなくなった時のこと、IT関連の会社へバイトとして出入りすることになります。
某大手企業の肩書きで"街の電気屋さん"巡りをしながら、そのお店にリースされている会計システムのバージョンアップをしに行くというもの。朝5時起きで夜は10時頃まで拘束されるのに、実際現場で作業している時間は2件回っても4時間くらい。バイトなので、ホントにこの4時間分しかギャラにならんのですよ!!
しかも1日中拘束されているからバイトもできない。毎日早起きして遠方に出向いているので、「ギャラより高い交通費」になってしまって。芸人の世界です。ネタじゃないんだなーって。

そうやってお金に嫌われているとしか思えない日々を送っているうち、もう一度スタジオでその道を究めたいと思うように。
最後に働いていたスタジオのエンジニアさんからもらった言葉が後押ししてくれたのは、言うまでもありません。


職場は転々とし、昼間は電話のオペレーター、夜はコンビニの店員というWワークを開始。
またスタジオに身を投じたら少ないギャラでの生活を強いられるので、食べていけるようにという貯金目的と、あまり寝ないでどこまで粘れるかを試してみる意味で。

「これで最後にしよう」
ある程度貯金もできて、いよいよスタジオへの就職活動を開始。
まずはMusicmanを買う!(笑)
仕事の合間に「あ」から電話しまくります。
募集なんて基本していないから、冷たくあしらわれることもある。
履歴書を受け取ってもらう約束を取り付けたら、その日のうちに帰って履歴書を書く。
最近はワープロの履歴書が多いみたいだけど、断固手書きにこだわった。
郵送ではなくて、「お届けにあがります!」を基本姿勢とした。
願わくばスタジオを見せてもらったり、仕事が空いているエンジニアさんと話しをさせてもらえたら顔も覚えてもらえると思ったが、とんでもない。「来てもらって構わない」と回答をもらえて向かっても、「外のポストに入れておいてください」と門前払いされることもあった。

続けること2ヶ月ほど。ケジメで当時働いていた会社を退職。
スタジオへの入社が決まらないままだったものの、引き続きアポ取りと履歴書を書きながら、一人旅をしてみたりして。
京都を俳諧していたとき、Musicmanの募集を見て応募したスタジオから面接の連絡をもらえました。
神奈川から福岡まで鈍行の旅。5日くらい掛けたかな。なのに面接に向かうため帰りは深夜の高速バスで"福岡→東京"の便で15:00に博多駅を出発して翌日の朝8:00に東京駅着というスケジュール。これはこれでおもしろかったですけどね。

最終的に、こうして面接に向かったスタジオで見習いとして雇ってもらうことが決まりました。
時を同じくして、ありがたいことに前向きな回答をいただけたスタジオがもう一つ。
このスタジオも募集はしていなかったにも関わらず、
「履歴書を拝見しました。社会人として安定した収入を得ながらも、それを捨てて応募されていることに覚悟を感じました」
「インターンの学生さんと一緒に研修していただきます。お給料は発生しませんが、それもよければいらしてください」
この時はもう決まってしまっていたのでお断りしたのですが、粘れば思いは伝わることを教えていただいた。




さて、長くなりました。
疲れてきました。
お師匠・小室さんの本を紹介するはずが、自分のことをこんなに書いてしました。σ(^_^;)
本来は感想とか書くべきなんでしょうけど...
続きは気が向いたらまた

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