「2割の削減は難しい、5割にしなさい」これは松下幸之助の言葉です。


松下電器の社内で数人が議論をしています。


たまたま通りかかった松下幸之助が「何をそんなに議論しているんだ」と聞きます。


部下の一人が「お客先が単価を2割下げて来て欲しいと言ってきました。すでに先月、


なんとかやりくり算段して2割カットしたばかりでどこをどうやっても1円も下がりま


せん。だからもめているんです」


松下幸之助はそれにこう答えます

「そりゃ2割削減は難しいわな」


社長もわかってくれたと一瞬喜んだ社員に幸之助はこうたたみかけます。


「2割じゃなくて、5割カットを考えなさい」


社員一同、絶句したといいう逸話が残されています。



幸之助の意図したところはおそらくこういうことでしょう。


2割削減は現状肯定、5割にすると発想の転換が生まれる。


幸之助はまさに発想の転換を社員に求めたのです。



私達のIT業界は、システム構築の工数を出し、人件費の単価をかけてこれだけかかる


からいくらという相も変らぬ発想で価格を決めています。


当社もご多分にもれずです。


これでは時代に取り残されると私は創業当初から言っていますが現状を変えられず今日


にいたっています。


お客様の納得が得られず、ただ、値引きで対応したり、機能を削って工数をカットした


りしているだけでは、いつまでたっても発展はありません。


発想を転換する。


当社がプライベートクラウドビジネスに進出したのもそんな私の危機感が私を動かした


のです。



発想を変えるというのは並大抵のことではできません。


「勝者は嵐を生き延びた者ではなく、ゲームのルールを変えた者だ」


これはIBM会長 サミュエル・パルミサーノの言葉です。


この困難を乗り越えた者が市場の勝者となるのです。


どうかそんな視点からもこの値決めは経営の項目を見ていただきたいと思います。


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経営の死命を制するのは値決めです。値決めにあたっては、利幅を少なくして大量に売

るのか、それとも少量であっても利幅を多くとるのか、その価格設定は何段階もありま

す。価格の決定は、まさに販売戦略そのものと言ってもいいかもしれません。

自社製品の価値を正確に認識した上で、量と利幅との積が極大値になる一点を求めるこ

とです。当然、安ければいいというものではありません。いくらお客様が喜んでくれて

受注できたとしても、赤字や利益ゼロでは製造現場には不満が蓄積され、会社は成り立

ちません。

お客様が買おうと思っている値段より少し安い点。つまり値決めの基本は、お客様が喜

ぶ値段の一番高い点です。他社に取られない、仕事がもらえる範囲で最高の値段を出す。

それを熟慮に熟慮を重ねながら瞬時に射止めることが何よりも求められるのです。営業

はそのために心血を注いでお客様と値段の交渉を行わなければならないのです。


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シスケンフィロソフィはご存知の通り、京セラフィロソフィを参考に作成しています。


そのすべてを一度に導入しようとするには、当社の社員の皆さんには荷が重いと思い、


その中からまず取組みべきものを抜き出しています。


これとは別に当社独自の12項目を足しているわけです。


ただし、残りの京セラフィロソフィを無視していいというものではありません。


したがって京セラフィロソフィの研修会ではそのすべての項目を対象に勉強しているわけ


でが、シスケン手帳に付け加えていない項目でも大切な項目は多々あります。



そのひとつが「常に明るく」というのがあります。


先日、テレビで人の免疫力に関して次の四つの行為をした後に免疫力が一番アップしたの


はどれかというクイズが取り上げられていました。


ひとつは梅干しを食べる、二つ目はお風呂に入る、三つ目は漫才を見る、四つ目は軽いジ


ョギングをする。


免疫力はその人の唾液に含まれる免疫成分の分析で効果を確かめます。




その結果、事前の免疫力を1とすると、梅干しは1.1、お風呂は1.4、ジョギングは変化な


し、トップは漫才でなんと2.2で、2倍以上、ダントツのトップでした。


漫才というか、笑うことが何よりも免疫力をアップさせる効果があるという結果でした。


まさに笑う門に福来るです。


逆に顔をしかめっ面にするだけで、免疫力は低下するそうです。




どんな逆境にあっても、どんなに辛くとも、常に明るく、一生懸命希望を持ちながら目標


に向かって努力することが、大切と稲盛さんは強調しています。


仕事をしていれば辛いことは多々あります。


目標がいつまでも遠くに見えてへこむこともありがちです。


そんな時こそ私達は明るく、笑顔で頑張らなければなりません。




それは同時に自分の免疫力をアップさせ、健康までもたらしてくれます。


目標をストレスと感じて顔をしかめて健康を害するか、逆に喜びに変えて健康までもアッ


プさせるか。


これはまさに運命の分かれ道です。


同時に自分の考え方、心のありようでどちらの道を歩むかも決まってくるということで


もあります。



閉塞感が益々強くなってきた年の瀬です、選挙も佳境を迎えていますが、どの党が勝っ


たとしてもこれからの日本は益々大変でしょう。


そんな中だからこそ、明るく、笑顔で私達は目標に向かって頑張っていかねばならない


と強く思っています。



私は仕事に向かう時に際して、重要なことはこなした仕事の量ではなく、1つの仕事をど


れだけ効率的にしたかという点にあると思っています。


よくこんだけの仕事をこなしたと自慢する人がいますが、まちろんその労力は立派だと思


いますが、本当に自慢すべきは、従来のやり方からこのように効率化を図り、その結果、


同時間に従来の倍の仕事をこなせたということこそが自慢すべきことだと思います。


結果の量よりは、その量をこなしたプロセスを重視すべきです。


フィロソフィのⅢー10の常に創造的な仕事をするにはそのような意味が含まれています。



同時に、改善改革を積み上げたプロセスの先には、当社のビジネスそのものが創造性を持


つビジネスなっていくとの期待が込められています。


競争だけのビジネスはいずれ曲がり角というか、限界を迎えると思います。


最後は資本力勝負になり、当社のような小規模企業は生き残れません。


私達は創造性で勝負しないといけません。


随分以前にお話したレッドオーシャンよりブルーオーシャンとの戦略に通じます。



通販業界向けに当社は今、仕掛けていますが、当社ならではのきめ細かいサービスを如何


に付加することができるかがポイントと私はみています。


そのために当社自身が色々チャレンジし、または改善改革を重ね、そのノウハウを通販業


界にフィードバックしていかなければならないということです。


是非、そのような視点でフィロソフィの「常に創造的な仕事をする」を理解していただけ


てば思います。


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私達は競争を避けて通れませんが、創造性を持ったビジネスを展開することで付加価値を


高め、当社は他社より、より高い次元でビジネスを展開することを常に目標としていなけ


ればなりません。そのためにはそれぞれの社員も与えられた仕事に一生懸命取り組むこと


はもちろんですが、常にこれでいいのかということを毎日毎日考え、反省し、そして改良


改善していくことが大切です。そのことが創造的な仕事へとつながり、当社をより高い次


元へと進歩させてくれるのです。昨日と同じことを漫然と繰り返してはなりません。


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私は皆さんご存知の通り元々、IT業界にいたわけではありません。


他の業界から入って来て、まず感じたことは、この業界って常識というか、世間を知らな


いというか、傲慢に感じる人がなんて多いのだろうということでした。


例えば、業界の会合などで社長の代理で出てきても自らあいさつ回りもせず、宴会では


普通は、社長がいつもお世話になっていますと言って、真っ先につぎに回らないといけ


ないのに、ただ座っているだけ。


仕方ないからこちらがつぎに行って、名刺をもらい、こいつはダメだなとレッテルを張る。


当の本人はそんな周囲の評価も知らず、ひたすら飲んで食べているだけ。




当社の社員と客先に同行しても、横で聞いているとどちらが客かわからない。


コンピュータのことがお客様はよくわからないから、どうしてもSEに頼らざるを得ない


ので物言いも下手で丁寧になる。


そんなやり取りをしているといつの間にか立場が逆転してしまう。


SEもこうした対応や口のきき方や態度でいいのだと思ってしまう。


横で見ている私は、こんなやり方はいつまでも通用しないと思ったものです。


だから私はお客様の立場に立つとか、お客様の悩みや問題を解決するのだと口を酸っぱく


して言いだしたわけです。




結果的にITが一般的になればなるほど、SEは特別な存在でなくなり、特定の分野につ


いて言えば、お客さんの方がよく知っていたりする。


こうしてIT産業はサービス産業となっていきました。


にもかかわらず相変わらずの考え方でいるSEや企業はやがて社会から相手にされなくな


り、市場価値をなくし、廃れていったというのが私の理解です。


ちょっと前置きが長くなりましたが、今朝のシスケンフィロソフィは「素直で、謙虚であ


る」です。




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素直な心とは自分のいたらなさを認め、そこから努力するという謙虚な姿勢のことです。


傲慢ではなく、自分の気にいらないことでもカッとならず、人の話をよく聞き、自分に非


があれば素直に認める人でもあります。


とかく能力のある人や気性の激しい人、我の強い人は、人の意見を聞かず、たとえ聞いて


も反発するものです。


しかし、本当に伸びる人は素直な心を持って人の意見をよく聞き、常に反省し、自分自身


を見つめることができる人です。


自己中心的な人や傲岸不遜な人は、たとえ能力があっても周囲の人達の協力も得られず、


そればかりか自分自身も成長することもありません。


自分にとって耳の痛い言葉こそ自分を伸ばしてくれる、常にみんながいるから自分が存在


できるという謙虚な姿勢を持ち続けることが大切です。


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私にとってもこれは耳に痛い内容ですが、その通りだなと思います。


稲盛さんがJALの再建人として最初に乗り込んだ時、「私達は一生懸命やってきた」と、


自己弁明したJALの幹部に対して、真っ先に言った言葉が「君たちは傲慢なんだよ。倒産


した会社の社員だという自覚はあるのか」だったそうです。


そのあまりに厳しい言い方に、涙した社員もいたと言います。


JALの再建に際し、稲盛さんがやった最初のことは、まずJALの傲慢さを取り除くこと


だったのではないでしょうか。



自分が注意されたこと上司から指示されたことを素直に受け入れることができる人というの


は本当に強いと思います。


他者の注意や忠告を受け入れることできるから、反省と改善が進み、人格が豊かで、人から


信頼される人になります。


結局、素直さ故に大きく成長し、大きな成果を獲得することができるのです。


謙のみ福を受くとは、まさにこのことだと思います。



盛和塾福井の勉強会でJAL金沢支店の方とグループ討議で一緒でした。


早速、JALでのフィロソフィの研修方法について聞きました。


金沢支店では毎日朝礼でフィロソフィの1項目づつを取り上げるほか、月に一回、フィロソフィ


勉強会を開いているそうです。


これとは別に全社の勉強会が本社で行われ、これには全国の支店の社員が職制を超えてグループ


となり、勉強及び意見交換をするそうです。


また、職制別、階層別の研修会も別に開かれるそうです。


会社にはフィロソフィ研修のための担当部署も設けられ、これらの研修会の実施、内容検討等を


担っているとのことでした。



フィロソフィ研修の一番の成果は、社内の垣根が取り払われ、これまで営業はお客を取ってくれ


ばそれで終わりという感覚だったのが、このお客様はこんな問題を抱えているとか、特性がある


という情報を客室乗務員に引き継ぐといったことが日常的になり、社内の一体感が格段に高まっ


たとのことでした。




JALのフィロソフィは基本的には京セラフィロソフィをベースにしているのですが、JAL独


自の項目があります。


それは「一人ひとりがJAL」と「最高のバトンタッチ」です。


「一人ひとりがJAL」は私も知っていて、これを参考にして当社フィロソフィのⅡのタイトル


を「あなた自身がシスケン」としたわけです。




社員の一人一人が会社を代表しており、会社の看板を背負っています。


その人のだらしない服装や不遜な態度、自分勝手な言動は、単にその人の評価が下がるだけでな


く、会社全体の評価を下げます。


頑張っている方の足を引っ張るわけです。


お客様は対応するその社員しか知らないわけですから感じが良ければ会社の印象も上がる。


だからこそ一人一人が会社を代表している自覚を持つべきなのです。



「最高のバトンタッチ」これは私は知りませんでした。


トヨタの後工程はお客様にも通じるものがあると思うのですが、それまで営業、客室、整備、


フロント、本部、それぞれバラバラだった組織に一体感が生まれたのだろうと思います。


勉強会でJALの方から求められたので、「恥ずかしながら」と言いながら、当社の手帳を


お見せしました。



返って来た反応は「これは会社の宝物ですよ」


目から鱗でした。


JALはフィロソフィを社員の方々が”宝物”と思うまでに自分のものとしているのかと、


感動すら覚えました。


その方は奥さんの買い物を待っている間、手持ち無沙汰だったので、JALフィロソフィを


取り出し、読んでいたそうです。


それを見た奥さんが「あんた、バカじゃないの」と言われましたと笑っていました。



従業員3万人以上を抱えるJALはフィロソフィで変わりました。


その1000分の1に過ぎない我々が変われないはずがありません。


そして全員のベクトルを合わせ、お客様の悩みや問題を当社が次々と解決し、企業価値を高め、


社会になくてはならない存在となり当社の目標とビジョンを達成しましょう。