金魚のフンのような話(長いです。ご容赦を!)
友達の個展を見に行きました。
複雑な気持ちを抱えて。
『才能がある人と、才能がない人は、
厳然と分れているものだ。』
と、その昔、私は考えていました。
だから、高校時代、
絵が超へたっぴーな友達が、大真面目に
「私、絵で食べていきたいんだ」
と、言った時、
「本気?!」
と、かなりきつく聞き返してしまいました(鬼)。
素人目から見ても、デッサンが、下手。
色の塗り方が、厚ぼったいばっかりで、
何をどう使いたいのか、意味不明。
テーマが、陳腐。
もっとセンスがあって、上手い人は沢山いた。
「うん、私、絵は上手くないでしょう?
先生に紹介してもらって、
大学の教授にコネを作ったの。
今、毎週通って、仲良くなってる。
私、そういうのは上手いからね。
『君を合格させない訳にはいかないな』
って、言ってもらったよ。」
私の失礼な疑問に、
彼女は商売人の子特有の如才ない笑みと共に
おだやかに答えました。
そう、彼女はかなり繁盛しているお店の
お嬢さんだったのです。
私達が住んでいたのは辺鄙な田舎でしたが、
彼女はそこから毎週、教授に会うためだけに
東京の大学に通っているという。
ビックリするような高級な画材も、
どんどこ使っていました。
そうして、彼女はへたっぴーのままで、
かなりレベルの高い東京の美大へ
旅立って行ったのです。
それから数十年(きみまろ風に)。嘘です。
十数年。
すみません、長くなっちゃうのです。続きます。
すばらしい日々
ブログの更新がとどこおっていて恐縮です。
が、まず、新しく相互リンクをはらせていただいた、
紅葉さんの「統失と私」
を、推薦させてください。
音楽とお洋服が大好きで、
人に対してあったかい目線を持っている紅葉さんの
ゆるやかな暮らしぶりをのぞき見ると、
こちらの凝った心までがほどけていくようです♪
もうご存知の方のほうが多いと思いますが、
一応紹介させて頂きました。
さて、最近忙しいのです。
家事をして、工芸に行って、マンドリンして、
病気の友達の見舞い行って(精神科じゃないです。)。
元気な友達とお茶して。
工芸の師匠に
家でもできることを教えていただいたので、
それはやってみたい。
マンドリンの先生に課題曲をもらったので、
それは仕上げないといけない。
でもね、疲れないの。
疲れない体になってるの。
まだ、毎日仕事したりするのはダメだろうけど、
つぎの日ぐたっとくることあるけど、
前より動けます、私。
回復してきてるんだー!
統失組合の皆様!
2度再発しても、ゆるやかにだけど元に戻れますよ!
無理せずお互い希望を捨てずに
日々を過ごしていきましょう♪
プチ同窓会
中学&高校時代の友達に会いました。
演劇、絵画、世界放浪など、波乱万丈をやって、
現在は主婦になった二児の母と、
けっこうな企業にバリバリお勤めの、
新婚♡の嫁と三人で会いました。
彼氏と別れた&会社やめたって言ったら、
「縁なんてどこにあるか分らんよ。」
と、励まされました。
「私も世界放浪の旅に出た時、
(スケールでかいよ!)
自分のやりたいことを全部終わらせてから
出産したいと思ったから、
高齢出産になると思ってたんだよ。
『悪いけど、孫の顔は見れんと思って。』
って親に言ったもんね。
でも、できちゃった。
そんなもんだよ。」
ありがとう。でも、おいらは病を得ていてね、
とは、口が裂けてもいえないものです。
そしてなぜか、話のついでに出てきた
巫女さんを紹介してもらうことになりました。
(巫女さんて……でも、行くつもり(笑)。
しかし何をどう相談しよう(笑)。)
工芸の作品をプレゼントに持っていったら、
とても喜んでくれて、褒めてもくれて、
「次は買うよ。」
と、言ってくれました。
なんかこういう嬉しい言葉のプレゼント、
最近多いんだよね~。
帰りの車の中で、かなりぐったり疲れたけど、
会えて良かったと思いました。
イッツマイ ファン
工芸の教室に、
外国のお客様がいらっしゃいました。
日本の文化が珍しいらしく、
さかんにフラッシュをたいてらっしゃいました。
お客様と通訳のお兄さんが話しています。
「美しいけれど、難しそうね。」
「ああ、とても難しいよ。」
思わず、口を挟みました。
「ディフィカルト。
バット、イッツ マイ ファン。」
難しいけれども、私には面白いんですよ。
きょとんとする2人。
私が英語を話すと思っていないお客様は
とりわけかなりきょとんとしています。
「むずかしいけど、おもしろい……」
と、通訳のお兄さんはつぶやいた後で、
もっと滑らかな発音で私の言葉をなぞりました。
お客様は、納得されたご様子。
後で、ファン(楽しみ)じゃなくて
ジョイ(喜び)でも良かったなーと
思いました。
それがすらっと出てこないのは、
まだまだ気が入ってないって事なんでしょうね。
推奨する&保障する。
まずは推奨の方を。
同じ統失の方で、絵日記を描いていらっしゃる
TOMOさんのStrange Umbrella は、オススメです☆
ユニークな視点と、実直な人柄が伝わってきて、
ファンとして更新を楽しみにしています。
くすってなります。
強力にオススメです。
統失を題材にした「リスパダールマーチ」も
この後の展開が楽しみなお話(まんがです)です。
そこで、私もまんがに挑戦!
たまにはこういうのも、と思いまして。
一朝一夕
知人の知人に、紅白とレコ大に出た人がいます。
いわゆる、一発屋です。
もう、かなり前のことですが。
知人は語りました。
「世間的には『一発屋』っていうだけだよね。
だけどね、本当に人生が変わるんだよ。
そんなに派手なヒトじゃなかったのに、
××(おねだん一千万以上の外車)とか、
○○(おねだん以下略の高級腕時計)とか、
ボンボン買うようになる。
そして、その後がないと、ガクッと落ちる。
人気も、仕事も、生活もね。
芸能界て怖いな、って思ったよ。」
さて、話は変わって。
もう十年近く前、
地方回りをしていたある歌手の方を評して
当時の会社の上司が言いました。
「あいつぁダメだよ。絶対売れねぇ。
ただのクズだね。」
ひどいことを言う、と、思うと同時に、
その上司に一目も二目も置いていた私は、
その歌手の方は本当にダメかもしれない、
と、思ったのです。
素人の私が聞いても、当時の彼女の歌声には、
厚みというか、饒舌さ、説得力がなかった。
彼女にとって歌にかける人生の数十年は、
ムダになるかもしれない。
切ないことだ、と。
そして十年近くが経ち、
先日、タワレコで。
しみじみとした曲調と、透明感のある声で、
私の心を捉えたBGMがあったのです。
「これ誰?」
「知らないの?ロングヒットだよ?」
そう、彼女だったのです。
売れていました。
TUTAYAに、借りに走りました。
かなり、借りられていました。
だけど、
これすらも一発屋で終わるかもしれない。
芸能界は怖い所なんでしょう?
それでも、彼女は歌い続けていくのでしょう。
それは私にとってとても力になることでした。
改めて、ファンになろうかと考え中です。
このまま、何時間でも
散歩をしていると、色んな人に出会います。
別れ際の高校生カップルを見せつけられたり、
(彼女は泣いていたぞ!
公の場で女を泣かす奴はダメだ!野球小僧め!)
カップルなのか兄妹なのかが微妙な2人組みの
犬散歩を発見したり、
(一人では評論ができないのが悔しい~)、
子どもの壁打ち(むっちゃ下手)に
身を乗り出したり、
まあ、小さなドラマが転がっているのです。
そんな中で、
(私が一方的に)おにーさんに出会ったのでした。
「こ~のまま~、何時間でも~ふーふーふん……」
嬉しそうな、小さなハミング。
ああ、あのドラマにハマってるのでしょうか。
できれば、フルバージョンでお願いしたいものです。
後ろを歩きながら、ちょっと期待していたのでした。
すると……
「こ~のまま~、何時間でも~ふーふーふん……」
……あれ?戻ってる?
「こ~のまま~、何時間でも~ふーふーふん……」
……ループしちゃってる?
本当にこのまま何時間でも続いてしまいそうな雰囲気。
でも、とても楽しそうなハミングだったのです。
聞いているだけで、ホコホコしたのです。
風は冷たいけれど、
何だかどこかが温かい河川敷です。





















