人ごとじゃないのだ
バロウズの「裸のランチ」を半分読んで、
(いやあ、大変な目に会う人もいるもんだなあ。)
と、傍観者の気楽さで思ったのはもう10年近く前の事。
まさか自分が、その、「大変な目」にニアミスするなんて、
当時は思っても見なかったのでした。
なってる最中は必死で訳分らなかったのですが、
振り返ってみると、「裸のランチ」と、
筒井康隆さんの小説が、陽性症状中の自分の状態に
(文章(=思考)の破綻のしかたとかが)すごく良く似ていました。
バロウズはともかく、筒井さんは経験もないでしょうに。
作家の想像力というのはすごいものですね。
ところで、陰性症状が少し治まったころ、
「マークスの山」という小説を読んで、1週間凹みました。
ハードボイルド小説です。
知らずに読んだのですが、直木賞受賞作品だったんですね。
登場人物の一人が統失で、
それを最大限に活かしたお話作りになっています。
すっごくおもしろいです。
が、統失組合の人が読めば、すっごく凹むこと請け合いです。
統失のキャラクターの作り方がすごく上手くて、破綻がない。
のが余計に凹みます。
作家の想像力というのはすごいものですね。
「俺は精神的につええぜ☆」
と、自負する統失組合の方は是非チャレンジして下さいませ。
ある種の自虐プレイです。
いまだにさわやかに何をやってんの
ジムにチラッとやってきた先生が
優しそうでかっこよくて、友達と盛り上がりました。
「いつもはもっとおじさんが来るよね!」
って。
でも、私達もういくつなんだよ!
こんなキャアキャア言ってる場合じゃ
ないでしょう(笑)。
指輪の確認はあえてしなかったわ~。
夢を見たいのです(最近妄想で生きてます)。
でもその日の私は3年物のお洋服でした。
くたくたってなってるやつ。
そしてスッピン。
ジムにもオサレしていった方がよいのか!?
でも溶けちゃうよね。
どこに出会いがあるか分らないので、
なるべくキレイにしておきたいものですね。
でも、ついこの間までは、
寝巻きから洋服に着替えるだけで
ぐったりしていました。
化粧なんてもってのほか。
キレイになる気力が湧いてくる程、回復したんだなぁ。
嬉しいです。
うりもの
その昔、フランスのパリに、おしゃれが大好きで
お金のない女の子がいました。
彼女は手持ちの帽子が少なかったので、
変化をつけるため、
造花のコサージュとリボンで、
少し古ぼけた帽子を飾りました。
そして、その帽子をかぶって町を歩きました。
すると、お金持ちのお嬢様たちが、
「ステキな帽子ね、売って下さらない?」
と、次々にやってきたのです。
「あたしのセンスは、お金になるんだわ。」
のちに「シャネル」を作り上げたココ・シャネルが、
自分のセンスを自覚した瞬間がこれだそうです。
フェイクの宝石や、お花、リボン。
その対極にある黒のシンプルなドレス。
それだけではあまり価値がない物に、
独自のセンスでとんでもない付加価値をつける。
ココ・シャネルってすごい人ですよ。
お店は怖くてよう入らんけど、
ココ・シャネルの自伝はおもしろいです。
でもそれって普通のシャネルの楽しみ方と違うか……





















