四面体O-ABCの6辺の長さから体積を求めます。
前回で体積の2乗の576倍である16Ay₂²z²が
A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{(B-R)²+(C-Q)²+4(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
-A{B+C+Q+R-(A+2P)}²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
と求まりました。
今回はこの式を簡単な形にしていきます。
まず、文字の設定を確認しておきます。
◯6辺の長さを、
・OA=a、・OB=b、・OC=c
・AB=r、・BC=p、・CA=q
とします。
・Oを含む辺は他方の点の文字(a,b,c)
・Oを含まない辺はA,B,C→p,q,rとし、辺に含まれない文字(p,q,r)
です。
◯各辺の長さの2乗は辺の文字の大文字で表記します。
・A=a²、・B=b²、・C=c²
・R=r²、・P=p²、・Q=q²
・途中からは辺の長さの2乗しか使いません
◯ある1辺は、他の5辺のうち、
・辺の両端で2辺ずつ、4辺と接します。
・残りの1辺とは接していません。
◯向かい合っている辺の組は3組あり、
aとp、bとq、cとrです。
◯4頂点を座標空間に
O(0,0,0)、A(a,0,0)、B(x₂,y₂,0)、C(x₃,y₃,z)
と置きます。
◯体積は(1/6)×a×y₂×zです。
◯前回求めた式は、
16Ay₂²z²
=A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{(B-R)²+(C-Q)²+4(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
-A{B+C+Q+R-(A+2P)}²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
です。
◯-A{B+C+Q+R-(A+2P)}²を展開すると、
16Ay₂²z²
=A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{(B-R)²+(C-Q)²+4(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
-A{(B+C+Q+R)²-2(A+2P)(B+C+Q+R)+(A+2P)²}
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
=A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{(B-R)²+(C-Q)²+4(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
-A(B+C+Q+R)²
+2A(A+2P)(B+C+Q+R)-A(A+2P)²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
◯Aの項を展開すると、
16Ay₂²z²
=A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{(B-R)²+(C-Q)²+4(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
-A{(B+R)²+(C+Q)²+2(B+R)(C+Q)}
+2A(A+2P)(B+C+Q+R)-A(A+2P)²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
◯Aの項をまとめると、
2A(B+R)(C+Q)が相殺され、
16Ay₂²z²
=A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{(B-R)²+(C-Q)²-(B+R)²-(C+Q)²
+2(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
+2A(A+2P)(B+C+Q+R)-A(A+2P)²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
=A³-2A²(B+C+Q+R)
+A{-4(BR+CQ)+2(B+R)(C+Q)}
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
+2A(A+2P)(B+C+Q+R)-A(A+2P)²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
=A³-2A²(B+C+Q+R)
-4A(BR+CQ)+2A(B+R)(C+Q)
+4{BC(Q+R)+QR(B+C)-BQ(B+Q)-CR(C+R)}
+2A(A+2P)(B+C+Q+R)-A(A+2P)²
-2(B-R)(C-Q)(A+2P)
次回に続く