こんにちは!
今回は<不整形地評価>の4つの方法の内、
最もポピュラーな、
平均的な奥行距離を求めて計算する方法、です。
不整形地の地積を間口距離で除して
奥行距離を算出します。
不整形地は三角形あり、五角形あり、いびつな
宅地ありで、そのままの奥行で計算すると、
奥行価格補正率が公平に計算できません。
宅地の評価は、接する道路から離れる程、
価額が低くなるから、
奥行の程度によって
価格を補正しているわけですが、
間口と奥行きで不整形地を同面積の
長方形や正方形に直すことによって
比較することが出来ます。
写真ののような変形した宅地を計算してみます。
間口は20mですが、先端までの
奥行は28mです。
普通住宅地区で奥行28mは
<補正率>0.98です。
しかし、先端が伸びて尖っている部分まで補正
する必要があるのでしょうか。
奥行価格補正率を適用する趣旨にいささか
外れますね。
そこで、奥行の距離をを調整します。
地積を間口で除して長方形又は正方形に
直した奥行距離を算出します。
平均的な奥行距離は、20mで
<補正率>は 1.00 になります。
1、平均的な奥行距離の計算
地積 間口 平均的な奥行距離
400㎡÷20m=20m
2、評価額の計算
(1)正面路線価 奥行価格補正率
100,000円×1,00=100,000円ーーーA
(2)不整形地補正率の計算
(イ)想定整形地
28m×25m=700㎡
(ロ)かげ地割合
想定整形地 地積 想定整形地
(700 - 400) ÷700 = 42.85%
(ハ)不整形地補正率
①、不整形地補正率表の補正率 間口狭小補正率
0.85 × 1.00 = 0.85
②、奥行長大補正率 間口狭小補正率
1.00 × 1.00 = 1.00
①と②のいずれか低い率、
0.6を限度とする。 0.85
(3)1㎡当りの価額
Aの価額 不整形地補正率
100,000円×0.85 = 85,000円ーーーF
(4)自用地の評価額
Fの価額 地積 評価額
85,000円×400㎡=34,000,000円
相続税評価額は、34,000,000円でした。
次回は<近似整形地を基として計算する方法>
を説明いたします。
ではまた よろしくお願いします。