人間の脳が ものの形をどのように認識しているのかをまとめたものが ゲシュタルトの法則です。
近似の法則、類同の法則、連続の法則、閉合の法則 運命共同の法則、面積の法則、対称の法則という7つの法則があります。
美容技術を学ぶとき、私たちは髪型の作り方や口紅の塗り方、眉毛の描き方アイラインの引き方など 各要素について学びます。つまり、髪型、目、鼻、口、眉毛、顔型といったように各要素を独立させて学びます。
ところがゲシュタルトの法則は 複数の要素が組み合わさった時の相対的な変化について書いてあります。
つまり、顔と髪型の相対バランスの変化、目と眉毛の相対バランスの変化、眉と鼻の相対バランスの変化、といった複数の要素が創り出す相対バランスの変化について 脳がどのように認識しているのかを定義づけているのです。
つまり、個別の要素が創り出している相対バランスの変化によって 見えてくるイメージがどのように変化しているのかを理論的に理解できるようになるのです。
この写真を比較してください。左と右では 髪型が大きく変化しています。髪型が大きく変化していることは解りますが、顔自体に変化はありません。だから 29秒経つとそれほど変化していないと感じるようになります。その理由は 顔が変わっていないから 変化していないと感じるのです。
ところが 全く知らない人がこのビフォーアフターを見たとき、見えてくるイメージが大きく変化していることに気づきます。顔が同じでも髪型の変化によって見えてくるイメージが大きく変化していることがわかるのです。
こうした変化が起きていることが確認できるのは 似顔絵を描いてみるとよくわかります。
写真を身て その顔を描こうとしたとき、かならず相対バランスを考えながら描きます。頭部の形がどのようになっており、その中にある顔の形がどのようになっているのかを確認し、その全体の中に、髪型がどのようになっているのかを目、鼻、口、眉毛の位置や大きさがどのようになっているのかを見極めようとします。
この時に意識するのが「相対バランス」です。相対バランスが変化することによって 目、鼻、口、眉毛、といった各要素の占める空間よりも 相対バランスのの変化の方が より大きく変化していることに気づきます。この相対バランスの変化に気づくことによって 各要素の形自体が変化していないにもかかわらず、複数の要素が創り出している相対バランスの変化によって見えてくるイメージが変化していることがわかります。似顔絵を描いてみれば はっきりとわかるようになります。
基本的なデザイン設計は 全体のバランスを確認し、そのバランスの中に各要素がどのような位置を占め、大きさがあるのかを確認することから始まります。そして 最終的にどのようなイメージ(無意識の認識)を創り出さなければならないのかを考えるのです。
その為には 各要素の相対バランスをどのように変化させれば 自分の思い通りのイメージ(無意識の認識)を創ることができるのかを考えます。
そして その相対バランスをどのように変化させれば思い通りのイメージ(無意識の認識)を創ることができるのかという答えが ゲシュタルトの法則から学ぶのです。
そうすれば スタイルブックなどを身て 仕上がりイメージ(意識的認識)が決まれば 何をどのようにすればよいかという設計が簡単にできるのです。
データ美容のデザイン方法は 仕上がり目的を決め、その仕上がり目的(意識的認識)を達成するためには どのように相対バランスを変化させなければならないのかを確認し、その変化によって見えてくるイメージがどのように認識されるのかをゲシュタルトの法則から学びます。
データ美容のデザイン方法は 仕上がり目標を決め、その仕上がり目標を達成するための方法を達成するために デザイン画を描き、二次元分析します。その二次元分析を基にして 三次元(立体)にするための採寸結果を計算し、施術方法を決めます。
そして施術後仕上がり結果を写真に撮り、チェックし、最終的なフィッティング技術(似合わせ)を行います。
このようにヘアメイク技術というのは クライアントの要望を確実に叶えるために 何をどのようにしなければならないのかを計画的に実行する仕事なのです。視覚化されたイメージを ゲシュタルト心理学を基にして、目に見えていない無意識の認識=感性をコントロールすることなのです。
こうして理論的説明をすると とてもむつかしいと感じると思いますが、設計図を作り、それに従って施術すれば 誰にでもできるようになる技術なのです。
ただ目に見えていない脳の働きをコントロールしなければならないので、理論的に説明すると難しく感じると思います。
このことを簡単にまとめたのが「サイジング」というデザイン方法です。
サイズを合わせれば 誰でも簡単にオーダーメイドができるようになるのです。