東京ドーム決戦第2試合。
井上拓真が最近の世界王者には珍しく、2ヶ月半のインターバルで防衛戦に臨む。相手は長く関西を代表する実力者 石田匠。
同門の井岡一翔、中谷正義、橋詰将義が関東に活躍の舞台を移しながらも大阪で孤軍奮闘。
初めて日本で世界戦の舞台がやってきた。
どちらもスピードに秀でた選手。
身体全体では井上の方が速い。一方、ジャブだけなら石田の方が速い。そのジャブで田中恒成と互角の戦いを演じ、石井渡士也を下した。
普通に予想すればSフライ級から上げた石田より、Sバンタム級から落とした井上(元はSフライ級だが)との差が出ると思う。
石田もバンタム級として遜色の無い体躯だが、井上は長身選手との対戦を得意としている。
和氣慎吾に完勝した井上。
だが石田が和氣に勝つ姿がイメージ出きない。
これは以前、書いた事だが井上はテレビ画面越しに見るより生で………特に近くで見るとパワーを感じる。打ち合えば低KO率ながら井上優勢に思う。
石田の勝機は多くの人が考える様に左で刺し勝ち、自分の距離を保つ事。出入りの細かい井上に対し、石田は一定の距離で戦う方が強い。
石田は地に足を着けて入ってくる井上に左を合わせ続ければもしかすると………。
序盤に石田がペースを掴めば面白い試合になるかもしれない。一方、井上が一旦、ペースを握ればズルズルとラウンドを重ねて大差の判定で王者の手が上がる様に思う。
個人的な感情を挟めば関東の一極集中より、大阪にタイトルが移動してほしい。関西出身の寺地、京口、谷口、引退した村田、山中、西岡は関西出身でありながら活躍の場を東に移した。
元関西人として、石田の奮闘を期待したい。