実以のブログ -4ページ目

三井記念美術館 『円山応挙―革新者から巨匠へ』及び三越の屋上庭園

またまた終了した展覧会のお話で恐縮ですが、11月13日、

三井記念美術館の『円山応挙―革新者から巨匠へ』を鑑賞いたしました。


目玉の『藤花図屏風』や『青楓瀑布図』はわりと最近見た?記憶があるので、
どうしようかなと迷ったのですが…この2つはどちらも前期展示で

私が行けたのは後期です。それから瀑布図つまり滝の絵は春の『相国寺展』で見た『大瀑布図』でした。

紹介サイト
https://artexhibition.jp/topics/news/20250718-AEJ2700396/

展示室1でまず見入ったのは『元旦図』。
初日の出を見ている応挙自身の後ろ姿とも考えられるとのこと。
展覧会HPやチラシから見て想像していたよりも小さな絵で、ほんの少しのぞいている日の出の光も弱くて、元旦にしてはあまりめでたい感じはしません。むしろ孤独感が伝わってきます。写真は禁止でしたが、上記紹介サイトでごらんになれます。

『夕涼み図』画題からして浴衣の美女が団扇を持ってみたいな図を想像していたのですが
…描かれているのは脚を投げ出して座った男の後ろ姿…何にも着てもいません。下帯も
なし…ちょっとびっくりしましたが、ユーモアが漂います。
こちらの記事でごらんになれます。
https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/31440/pictures/4
https://ameblo.jp/artony/entry-12934442833.html


車椅子の男性が一人、『夕涼み図』をとても熱心に長い間
眺めているのを見て、父のことを思い出しました。父よりはいくらか

若い方でしたが、父もこんなふうに車椅子でも出かけて

見たいものを見てくれるといいのに。

今回の展覧会で家にほしいと思ったのは展示室2の『水仙図』。

ミュージアムショップにポストカードがあったので買いました。

ちなみに『水仙図』の展示室はミュージアムショップにぬいぐるみや

アクリルスタンドを置いて撮影できるミニチュアがありました。

私も何か連れて?くればよかった?


 

展示室3の『郭子儀祝賀図』は巨木を背景に座る老将郭子儀の右側に
お祝いに来た官僚たち、左側に妻子が描かれ、まるで中華時代劇の一場面。
老人の脇の卓には赤い珊瑚もあります。郭子儀は唐代に四代の皇帝に仕えた功臣で多くの人に敬愛され、子孫にも恵まれたので「子孫繁栄」や「長寿」の象徴的人物になっているそうです。
こちらのサイトでごらんになれます。
https://www.artagenda.jp/feature/news/20210721

展示室4の『雪松図屛風』『遊虎図襖』は写真撮影が許可されていました。
雪は描いたのではなく、地を描き残すことで表現したことで知られる『雪松図屛風』。





 

『遊虎図襖』は虎だけでなく、背景の樹などもすてき。


同じ部屋の前期には『江口君図』が展示されていたと思われる場所にあった
『楚蓮香図』。こちらの方が見られてよかったと思います。衣装の色調は
落ち着いた感じですが、腰のまわりの布の柄は華やかで、何ともしゃれて
います。楚蓮香は唐の玄宗皇帝の時に於ける長安府中の美姫とも開元年間、都・長安に名高い妓女とも言われています。身体からいい香りを漂わせていて、外を歩くと蝶や蜂が飛び従ったとか。これもポストカードを買いました。


『弓張月図』は題から馬琴の小説を思い出したので、源為朝の絵かなと
思ったら源頼政の絵でした。

 

応挙と長沢芦雪、山口素絢の『幽霊図』が並べて展示されていました。

応挙に学んで、後の二人は描いており、どれも
同じポーズ、同じ髪型なのにそれぞれの個性の違いが面白くてじっと眺めました。
応挙の幽霊は表情がふんわりしていて「なんとなく迷い出てきちゃいました」と
いう感じなのに、素絢の幽霊となるとはっきりと怨念のようなものが
浮かんでいます。

こちらのブログでごらんになれます。
https://ameblo.jp/artony/entry-12934442833.html

展示室5は写生図帖や屏風、応挙の絵の皿や盃、印籠などを展示。
写生図に描かれたサザンカは白にほんのりピンクの一重。今見かけるのは濃いピンクの八重咲が多いけど江戸時代は白い花がポピュラーだったのかしら。『鯉亀図風炉先屏風』に
描かれた亀が泳ぎが下手そうでうちで飼っているカメを思い出しましたが、家にほしいのは
鯉の屏風の方(笑)。

写真が許可されていたものの中で一番家にほしいと思ったのが
展示室6の『驟雨江村図』驟雨はわかるけど「村」はどこにあるのかなと
じっと眺めてやっと家が描かれているのに気づきました。


新発見で話題の伊藤若冲との合作『竹鶏図屏風』と『梅鯉図屏風』
写真は不許可なので展覧会ポスターを撮らせてもらいました。これも
『梅鯉図屏風』の方が家にほしいです。

そしてこの日見られて一番ラッキーだったと思うのは『四季の月図』。
春、夏、秋、冬それぞれの月を描いた4つの掛け軸のセット。
月と空で季節を見事に表現している上に表装がとてもすてきなのです。
このポストカードはなく、ネット上で画像も今のところ見つかりません。
図書館で応挙の本を見て探してみようかしら?

美術館を出た後、三越の屋上庭園で休憩。紅葉がきれいでした。

 


そして東京駅まで歩いて、キャラクターストリートへ。


M78ウルトラマンワールドのクリスマス担当?は今年も
ウルトラセブンです。


タイラントとシーボーズの指人形を買って帰りました。

『正倉院THE SHOW』(上野の森美術館)

既に終了した展覧会で恐縮ですが11月6日、上野の森美術館の『正倉院THE SHOW』を鑑賞いたしました。

展覧会サイト
https://shosoin-the-show.jp/tokyo/highlight/

チケット代が当日2300円と高い上に正倉院宝物そのものの展示はなく、
高精細映像と模造とあってちょっと迷ったのですが、今後、本場の奈良の正倉院展に行く機会が得られるかどうかわかりませんし、復元された蘭奢待の香りにもちょっと興味がありましたので行ってしまいました。
 

最初のコーナーで注目したのが光明皇后が東大寺大仏に献納した薬物の目録『種々薬帳』の掲示。



聖武天皇夫妻の身近にあったと考えられるひじおきクッション『紫地鳳形錦御軾』の模造。「紫地」となっているけれど褐色あるいはワインレッドに見えます。でも西アジア風の紋様がすてき。



次のコーナーで映像と模造の展示があった『紅牙撥鏤尺』。象牙でできているそうです。象牙ってこんなに鮮やかな赤い色をつけられるものなのですね。

 

これは歴史の授業とかこれまで読んだ本でもおなじみの『螺鈿紫檀五弦琵琶』と『螺鈿箱』。高精細映像でも流れます。琵琶の方は世界で唯一現存している五弦の琵琶なのだそうです。裏も見られました。

 

蘭奢待の展示コーナー

でもおかれているのは大河ドラマ『麒麟が来る』で使われた小道具。

 

でも香りの方はたっぷり楽しみました。

確かに唐よりもっと西から来ている感じ。いちばん最近味わったものでは神保町の月花舎さんでいただいたスパイスティを
思い出しました。これで天下人になれるかな(笑)

映像コーナーにあった円形の『螺鈿箱』の中に収納されていたラピスラズリをつらねた紺玉帯。



着物をかぶせて香りをつけるための銀薫炉。三重の輪が動いて常に中身が水平になり、こぼれたりしないようになっています。

 

細工が精巧な『金銀鈿荘唐太刀』。

 

映像で細密さに息をのんだ漆金薄絵盤(乙)大仏に供える香炉を置く、蓮の花をかたどった台なのだとか。

 

極楽にいるという人面の鳥、迦陵頻伽。人面の鳥が実際に現れたら怖いだろうな。



宝物の紋様をびっしり並べた『美のアベニュー』

 

 

こんな名古屋帯がほしいかも。

これはスカーフにしたい?



これはブラウスにしたい?

 

これはカーテンにいいかな。

これはテーブルセンターかな?

 

紋様の通路をぬけたところの「今に生きる正倉院宝物」コーナーで展示の篠原ともえデザインのドレス。宝物の漆胡瓶を模したデザインですが…個人的には…着こなせそうにありません。

 

漆胡瓶の写真はこちら
https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures/?id=0000010145


宝物の高精細映像は迫力がありました。蘭奢待の香りを味わえたのもラッキーでしたが。
ちょっとチケット代高めかな?

友人にあげてもいいと思い、『螺鈿紫檀五弦琵琶』をクリアファイルを買いました。

宝物の高精細映像は迫力がありました。蘭奢待の香りを味わえたのもラッキーでしたが。ちょっとチケット代高めかな?




 

 

文化の日に西洋美術館をさまよう その2

国立西洋美術館の常設展示『洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ』等を見た最初の部屋から次のコーナーへ行く通路の入口が混雑のせいかわかりにくく、ぐるぐるしてしまいました。


そんなわけで予習していたにも関わらず、たどりつくのが大変だったのが
『花と果物、ワイン容れのある静物』(アンリ・ファンタン=ラトゥール 制作年1865年) 


花の左にあるのが私の写真だと真っ黒な陶器みたいですが、赤ワインを入れたガラスの容器です。下記西洋美術館サイトでご確認ください。


美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.1997-0001.html


ちなみにこの絵の菊が多い花束は、私には仏壇に供える花束を連想させます。

これと間違えそうになったのがアンリ゠オラース・ロラン・ド・ラ・ポルトの
『桃、李、杏』。写真とりはぐれましたがなかなかおいしそうです。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.1984-0004.html

 

『花と果物、ワイン容れのある静物』の近くにあったのがギュスターヴ・クールベの『りんご』 形は夏ミカンみたい?
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0059.html



ジョン・エヴァレット・ミレイの『狼の巣穴』物騒な題ですが、グランドピアノの
下を巣穴に見立てて遊ぶ画家自身の子供たちの絵。遊びですが、子供の表情は真剣そのもの。愛らしい子供を物語要素と共に描いた絵はファンシーピクチャーと呼ばれ、18世紀以来イギリスで人気を博したとのこと。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2020-0004.html

同じ画家の『あひるの子』もアンデルセンの『みにくいアヒルの子』にちなんだ
ファンシーピクチャーなのだとか。下記美術館サイトによれば、
「貧しげな少女の中に、童話のあひるの子と同じような将来の変貌を見させようとしているものと考えられよう。少女の髪は櫛を通されず、靴も傷んでいるように見える」でもかわいくて意志が強そう。
https://collection.nmwa.go.jp/P.1975-0004.html

 

ラフェエル前派はわりと好きなので予習しておいたダンテ・ガブリエル・ロセッティの『愛の杯』でも探すのにうろうろしてしまいました。
美術館サイト
https://www.nmwa.go.jp/jp/collection/1984-0005.html

予習しておいたけど写真をとりはぐれたのがフェルメール?かもしれない
聖プラクセティス。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/DEP.2014-0001.html


北イタリアの山麓の人々を愛情を持って描いたセガンティーニの
『羊の剪毛』
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2007-0002.html

北イタリアの山麓の人々を愛情を持って描いたセガンティーニの
『羊の剪毛』

美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2007-0002.html



緑がいっぱい…フランスの絵なのにどこかで見たような風景もするポール・セザンヌの『ポントワーズの橋と堰』

美術館サイト

https://collection.nmwa.go.jp/P.2012-0001.html

 

ゴッホの『ばら』。1889年に入院したサン=レミの精神療養院に咲くばらを描いたものだとか。タッチが荒々しすぎて私にはあまりばらに見えません。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0193.html



ゴッホの友だちだったポール・ゴーガンの『ブルターニュ風景』。ゴーガンは
これまであまり見ていない画家です。

美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0105.html


この日初めて知った19世紀デンマークの画家ハンマースホイの『ピアノを弾くイーダのいる室内』妻イーダの後姿をよく描く画家だとか。落ち着いたいい部屋です。

美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2008-0003.html
 



映画監督ジャン・ルノワールの最初の妻、カトリーヌ・へスリングを描いた
『ジャン・ルノワール夫人』(アンドレ・ドラン 1923年頃)。画家も映画監督も
よく知らないけど女優としても活躍した人の絵なのでつい注目。

美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.1990-0008.html


 

パブロ・ピカソの『小さな丸帽子を被って座る女性』。ピカソがナチス占領下のパリで愛人ドラ・マールを描いたもの…ピカソにしてはわかりやすい方?
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/DEP.2022-0025.html

最後はこの美術館の基礎を築いた『松方幸次郎の肖像』(フランク・ブラングイン 制作年1916年)。近年松方の遺族から寄贈されたとのこと。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2017-0003.html

松方幸次郎についてはNHKで『幻のコレクション 100年前 夢の美術館』という番組が制作されています。番組中で松方を演じているのはあの団時朗さん。あの時代の上流紳士の服装がとても似合っていて素晴らしいです。『帰ってきたウルトラマン』と並ぶ団さんの代表作なのではないかと思っています。NHKオンデマンドでごらんになれます。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2017083522SA000/index.html?capid=TV60

この番組は「東京、上野、寛永寺の鐘が鳴り、夜のとばりが降りる頃、100年前に生きたある男の魂が今日も現れます」というナレーションで始まります。『帰ってきたウルトラマン』のファンの皆様、機会があれば暮れ方に上野公園にお越し下さい。ひょっとすると松方幸次郎の魂といっしょに団時朗さんの魂もお越しになるかもしれません。

 

それにしても無料で文化の日は無料で入れるからと言って欲張り過ぎました。疲れましたね。頭の中は歴史と美術で悪酔い状態?

 

文化の日、西洋美術館をさまよう…その1

さまようシリーズ第3弾です((笑)

11月3日文化の日…無料で東博を観覧後、やはり常設展示は無料になっていた国立西洋美術館へ …上野駅公園口を出てすぐの美術館ということもあってすごい混雑…開催中の『オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語』が大人気のようです。敷地に入ったところでスタッフの女性がお客の一人に長い行列を指さして「あれはミュージアムショップ」に入店するためにお並び頂いているのです」と話しているのを聞きました。

 

常設展示は並ばずに入れたものの、客は多く、人が少なそうなところから見なければならない感じ。こうした状況を予想して見たい展示物を予習しておきました。


予習?していたものの一つ『洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ』(ティツィアーノ・ヴェチェッリオと工房制作年1560–70年頃)

 


昔、学校でサロメは捕らわれの身となっていた洗礼者ヨハネに
恋したがなびいてくれないので、王様が見事な踊りのほうびに望むものをくれるという申し出にヨハネの首をねだるのだと教わりました。これを教えてくれた先生によればサロメはヨハネの首を持って踊るのだと言っていました。つまりサロメはかなわぬ恋の恨みで男を殺して喜ぶ?女…サロメを描いた絵には首だけのヨハネに接吻していたりするものもありますが、この日見た絵のサロメは首を持ちながら気持ち悪そうに眼をそむけています。


調べてみますと聖書の洗礼者ヨハネの死の部分にはサロメという名前さえなく、王妃へロディアの娘がほうびに首を所望するのは母親にそそのかされてのこと。サロメのヨハネへの恋はオスカー・ワイルドの『サロメ』など後世の創作。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2011-0002.html

 

首つながり?で見てしまったのが『ホロフェルネスの首を持つユディト』
(フェーデ・ガリツィア 制作年1622年頃)。

この美術館の新所蔵品とのこと。
敵将を誘惑して酒で眠らせ、討ち取る女…誰かにねだるのではなく、自ら計略をめぐらし刃物を手にして…ユディトの絵で私が好きなのは17世紀イタリアの女流画家アルテミシア・ジェンテレスキの作品。フェーデ・ガリツィアも17世紀ミラノで活躍した女性画家。女性の皆様、もし身近な男性に憤懣を感じたらこのテーマの絵画を見ると多少留飲をさげられますよ。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/P.2024-0005.html

 

首とか刃物とかの絵が続いてしまいましたのでお口直しにかわいいものを。
今まであまり関心を持たなかった分野で見たかったのが『イチゴとブドウで髪を飾る二人の女性』(アントワーヌ・スーストル1910年頃)、エマーユ、英語ならエナメル、日本風にいうと七宝焼だそうです。小さな展示物ですから探すのにうろうろし、また見る人も時間がかかりますから人だかりがしてなかなか近づけず…やっとこ写真を撮りました。

 


こちらの動画によればアールヌーボーを代表する作品なのだとか。

 

 

 

いちごさん?の拡大写真。エナメルですから光沢があり、そのためあまり鮮明には撮れません。

 

ぶどうさん?の拡大写真。これは布か何かで作った髪飾り用のブドウでしょうか?本物の
果物を頭につけたらずいぶん頭が重いでしょう。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/REF.2024-0145.html

 

近くのガラスケースにあった『小鳥を慈しむ少女のペンダント』エマーユは20世紀初頭のものですが、セッティングは現代とのこと。


同じく近くにあった『真珠とエナメルの花』。指輪です。はめたら仕事の邪魔になりそうですが、きれいです。

 

二度見してしまったのが『メドゥーサ』。髪が蛇で見る者を恐怖で石にしてしまうという恐ろしい怪物…でもこれがメドゥーサ? よく見ると確かに髪は蛇なんですが、お花も頭に飾っていてかわいいですね。
美術館サイト
https://collection.nmwa.go.jp/REF.2024-0019.html

 

たまたま近くに寄れた?ロレンツォ・レオンブルーノ・ダ・マントヴァの『キリスト降誕』


クリスマスカードなどでよく見るものとちがって馬小屋の中ではなく、外で日光浴?しながら授乳するマリア、その隣でこれからの暮らしに苦悩しているようなヨセフ。天使も何だか近所の子供みたい。

 

絵の中に踏み込めそうなほど大きかったのでじっくり見られた『城の見える風景』(バルトロメオ・モンターニャ (に帰属)オルジヌオーヴィ?, 1450年頃 - ヴィチェンツァ, 1523年)

 

これも大きくて美しいので見入ってしまった『マリー=アンリエット・ベルトロ・ド・プレヌフ夫人の肖像』(ジャン・マルク・ナティエ 制作年1739年)。

夫人も美女ですが小道具?が気になります。水仙?にしては大きすぎるから葦?かなと思う植物、それから水が流れ出している大きな壺…モデルを水ないし川の精に見立てているのだとか。 


とまあ、空いたところ、見られるものから見とれてはおりましたが、東博から西洋美術館へ来る途中、ベンチでおにぎりを食べたものの、ずっと歩きっぱなし、立ちっぱなし、体力に限界を感じつつ…その2へ続きます。
 

 

文化の日に東博をさまよう

さまようシリーズ第2弾です(笑)。

11月3日の文化の日は上野の博物館や美術館の常設展示が無料になることは以前から知ってはおりましたが、無料となれば混雑しますから、これまで
行きませんでした。しかしいよいよ上野の山近くで働くのも
この秋限りとなりましたから、行ってみることにしました。

まずは普段からわりと客が少ない東京国立博物館の東洋館へ…

ちょうどこの日で展示が終わる中国殷王朝時代の王墓から出たと言われる
石彫怪獣。怪獣と聞けば見たくて(笑)。

わりとかわいい?怪獣です。360度ぐるりと見ることができました!


パワーを送ってみましたが、私の能力では動かしたり巨大化させたりは
できないようです。(笑)

「背中のくぼみに柱状のものを挿(さ)して支えるための石であった可能性が考えられます」とのこと。ここに王様か誰かが魔法の液体を注ぐと
動きだしたりして。

 

中国の陶磁コーナーで家にほしいと思った『白磁刻花蓮花文皿』(中国・定窯北宋時代・11~12世紀)

 

こういうサラダボール?がうちにもあるという人がいそうな『白磁刻花蓮花文鉢』(中国・定窯    北宋時代・11~12世紀)

これと似たカレー皿?を持っている人がいそうな『青磁盤』
(中国・汝窯 川端康成旧蔵北宋時代・11~12世紀)

瓶で家にほしいと思ったのが『白釉刻花唐草文水注』(中国・磁州窯北宋時代・10~11世紀)


それから『白磁瓜形水注』(中国・景徳鎮窯    北宋時代・11~12世紀    横河民輔氏寄贈 TG-1360)

 

画像石で見ておきたかったのは『画像石 西王母/馬車/狩猟』(後漢時代・1~2世紀)



 

それから『画像石 舞人と楽人』(後漢時代・1~2世紀)

これは歌っている人とのこと。できれば今後歌を学びたいものです

(笑)。

 

朝鮮時代の絵画の特集展示がありました。


天気の悪さが感じられる…でも家にほしい?重黙『雨中楼閣図軸』

 

秋風に耳をすます文人を描いた趙錫晋の『秋声賦図軸』

 

この後、混雑を覚悟?して本館へ ここで開催されている『運慶 祈りの空間―興福寺北円堂』から流れてくる人が多く、歩くのも大変…

見たかったのは『愛染明王座像』

愛欲などの煩悩を昇華して悟りに至らせる
仏とのこと。愛欲ではないのですが、自分の煩悩(欲の深さ?)に苦しんでおりますので。

『愛染明王座像』の厨子。


日光東照宮の修復技術についての展示もありました。


 

その後、西域関係の展示を見ていないのに気づき、再び東洋館へ

 

アクセサリーに欲しい?クチャ出土の数珠。


ハンサムな?ホータンの青銅の如来像頭部

 

何か言いたそうなまなざしのクムトラ石窟の菩薩像頭部。


 

クッションとしてミュージアムグッズにもなっている
クチャ出土の『舎利容器』をじっくり眺めて東博を出ました。

雨の動物園をさまよう…怪獣酒場へ

話はさかのぼりますが、10月22日、上野動物園に行きました。パンダを見るのは朝一番がお勧め、朝食?シーンが見られるからと聞きましたので。

この日は雨の平日ですから、パンダの森も比較的客が少なく、短い待ち時間で見られました。

最初はレイレイ…確かに朝食中ですが、後ろ向きで食べております(笑)。
でも後ろ姿もさすが美人(美熊?)

]

ようやく撮れた横顔?


 

シャオシャオ君の方は食事中も活発に運動?



パンダ舎を出たところで見た金鶏。ここでは網越しにしか見られませんが、
昔行ったイギリスの庭園…確かキューガーデンズだったでは金鶏が芝生の上や花木の間をのびのびと歩いていたことを思い出します。



キリンの歩き方はさすがに優雅。二人とも女性?だからかもしれません。
リンゴ(母)とヒカリ(娘)の親子だそうです。エサは樹につるした籠から食べていました。



小動物コーナーでのデグーがかわいい!



再びパンダの森へ

レイレイは食後の仮眠中なのか…動きません。


シャオシャオは爆睡中らしく、まるで巨大な白と黒の丸餅のようです(笑)。


雨で寒いので引き上げようかとも思ったのですが、せっかく来たので前回回らなかった東園へ…寒すぎて引っ込んだままなのか、公開中のはずなのに姿が見えない動物もいました。

丹頂鶴はさすがに優美


 

見ておきたかったのは野生で出会うかもしれないツキノワグマ。寒いのが気にならないらしくやんちゃに動き回って写真がこれしか撮れませんでした。

園を出る時、受付の方に「あのツキノワグマ君はあれで成獣なのですか?」と訊いてしまいました。「そうなんです。ヒグマと比べるとずいぶん小さいんです」とのこと。もしあの子がのそのそ歩いていてもちょっと大きめの犬?とか思ってしまいそう。

その後、新橋の怪獣酒場蒸留所へ…
バルタン星人のステンドグラスの前の席へ

ガッツ星人の『いかなる戦いにも負けないフルーツトニック』これから戦わなければならないことがたくさんあります。

お店の方がガッツ星人のフィギュアを教えてくれました。


『第四惑星のスナック』…

驚くべきことに第四惑星ではレンコンを栽培して食用にしているのですね!
 

ハロウィンに絵金

11月3日で既に終了している展覧会ですが10月31日、サントリー美術館の
『幕末土佐の天才絵師 絵金』を鑑賞いたしました。

前回ブログに書きましたように午前は上野の東京藝術大学大学美術館を行き、上野公園の桜並木の噴水のそばの石に座って持参したおにぎりを食べ、
山手線で浜松町へ、そこで大江戸線の大門駅から六本木へ…いつもながら
ミッドタウンの中できょろきょろします。

 

以前、NHKBSで放送された『絵金伝説』という番組を視ました。ナレーションが
俳優の故江波杏子さん。低めの妖艶な声がおどろおどろしいのに魅せられてしまう絵金の世界にぴったりでひきつけられました。

 

芝居絵屏風展示の最初は『浮世塚比翼稲妻・鈴ヶ森』。私はこの歌舞伎を
建て替え前の歌舞伎座で観たことがあります。2008年頃、白井権八が7代目
中村芝翫、幡随院長兵衛が5代目中村富十郎でした。芝居絵を見てまず思ったのはこんな血みどろなお話だったっけ?ということ。歌舞伎の舞台では権八が雲助たちをやっつける場面でも液体の血を飛ばしたりせず、仕掛けで表現していたからでしょう。歌舞伎のチラシに「二人の人間国宝の芸をお楽しみください」とありました。つまり名優二人の最晩年の舞台…そのせいか白井権八が前髪の美少年にしては立ち回りがしんどそうでした。芝居絵屏風では刑場でもある鈴ヶ森を照らず三日月、地面に転がる血まみれの首や胴体、袂を翻して顔をのけぞらせた白井権八、小田原提灯を手にして相手をしかと
見ようとする幡随院長兵衛、権八の黒い着物の下からは赤い襦袢?がのぞき、長兵衛は緑のマント(合羽?)に縞の着物、紺の股引と色鮮やかないでたち…血みどろなのに目が離せない…確かに舞台を観たのと同じくらい観劇気分になる絵です。芝居絵屏風は写真撮影禁止でしたが、下記展覧会サイトで見られます。

https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2025_4/index.html

同じくここに写真が出ている『伊達競阿国戯場 累』も屏風中央の片目のつぶれた累の顔が怖いのにどこかユーモアもあってマンガを連想してしまいます。『菅原伝授手習鑑・寺子屋(よだれくり)』も主君の子のために自らの息子をささげる悲劇なのに、寺子屋の劣等生よだれくりの滑稽な姿も描き込まれていて芝居が凝縮されている絵です。

 

「第2章高知の夏祭り」は祭りの時と同じように絵馬台に絵が飾られ、提灯で

照らしています。会場に降りていく階段を降りていく時からわくわくしました。

ここは写真撮影が許可されていたので、一回り見てから再び階段を昇り、高い位置から再現された絵馬台を撮りました。これは『嬢景清八嶋日記』

 

これも歌舞伎を観たことがある『妹背山女庭訓吉野山』。互いに自害することで結ばれる若いカップルの悲劇。

 

『仮名手本忠臣蔵判官切腹』浅野内匠頭がモデルの塩谷判官切腹の場面。瀕死の判官の表情、流れ出る血。



『船弁慶』兄の頼朝に疑われて船で摂津国大物浦から西国へ逃げようとする源義経の船をおそう平知盛の怨霊。写真ではわかりにくいかと思いますが、画面右下に「あまりの揺れに船酔いしている船頭が描かれているのが絵金らしい」と説明にあります。

絵金の祭りの準備や当日の様子の映像が視られるコーナーもありました。絵金の芝居絵に
夢中になり、歌舞伎の作者や役者にあこがれて都会に行く若者はいたのでしょうか。

女性たちの衣装が美しい『仮名手本忠臣蔵山科閑居』


『伊賀越道中双六』有名な芝居ですが、筆者はテレビでしか視たことがありません。
これも雪景色の中に浮かぶ着物の色と人々の表情にひきつけられます…中心の女性は旅でよれよれのようなのですが…

ミュージアムショップでは屏風のように展開できる芝居絵屏風の大判ポストカードが
売られていて若い女性の客が「めっちゃいいじゃん」と言っていました。私は
絵金の作品を生で見られたことはラッキーでだと思っていますが、あまり部屋に飾りたくはありません。

血みどろシーンではないデザインのクリアファイルと
平家物語終盤のヒーロー平知盛が全身真っ青の亡霊になってもかっこいい『船弁慶』のポストカードを買いました。

 

 

秋の両大師と東京藝術大学大学美術館『名品リミックス』

ハロウィンの日、元の勤め先に用事ができたついでに東京藝術大学大学美術館の『名品リミックス!』を鑑賞いたしました。リミックスといいますから
寄せ集めなのかなあ?とちょっと迷ったのですが、国宝の『絵因果経』に興味をひかれたので。


展覧会サイト
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2025/10/geidaicollection-2025.html

 

この美術館に入る前に上野両大師を参拝。手水舎の龍が紅葉で飾られておりました。

色づいた南天の実

クコの花も咲いています。


 

幸田露伴旧宅の門。私も露伴のように後世の人に読んでもらえそうな文章が

書けますように。

 

両大師で静かに仏様に祈った後に見る『絵因果経』は特に味わい深く?…
奈良時代のものとは思えないほど彩色が鮮やかで、人の話声が聞こえてきそう。



『小野雪見御幸絵巻』もきれいで、描かれている鳥が飛び出してきそうでした。



派手過ぎて家にはほしくないけど見入ってしまう尾形光琳の『槙楓図屏風』

 

一度、生で見たいと思っていた高橋由一の『花魁』


 

この展覧会で家に欲しくなったのは橋本雅邦『白雲紅樹』。とても大きな掛け軸で、絵の中に入っていけそう。

「狩野派における図様の継承」コーナーにあった『滑稽仏画』。普賢菩薩だけどちょっと変

釣りをしている阿弥陀仏



同じく『原図唐画/花鳥人物山水図卅二種集』も楽しく見ました。


 

派手過ぎて家には要らないけどきれいな『鳳凰図屏風』

 

「東京美術学校西洋画科の模写・素描収集」のコーナーで注目したのは曽山幸彦の『診察』。何の治療をしているのか、患者がとてもつらそう。この時代、医者も白衣は着ず、羽織姿。解説によれば同構図の写真を元に描かれたと考えられるとのこと
 


この美術館外の椅子でおにぎりを食べてからサントリー美術館に向かいました。

 

藤井マリ即興ソロ『仮面の月』(神保町、月花舎)

月花舎サイト
https://gekkasha-jinbocho.modalbeats.com/
 

 

何だか満月の天体写真みたいですが…10月26日夜、神保町の月花舎の即興ソロ『仮面の月』で藤井マリが持って舞踏したライトです。

 


店内の数か所に置かれていました。月を表現するために藤井が用意したそうです。



 

 

藤井は黒い紋付の着物から作った衣装で登場。

 

ピアノの上にあった能面をつけて踊るシーンもありました。この夜の舞踏は
どこか和のテイストもあって楽しめました。

途中からチェリストのHIKALさんが加わります。
『バッハ無伴奏チェロ組曲第一番』等の生演奏をあんなにチェロの近くで聴けてラッキー。


チェロの音色は退職を控えた時期にコロナにかかり、しかも職場の改装もあってバタバタと落ち着かない今の私にとってはこのうえない癒しになりました。

鑑賞しながら頂いたスパイスティーもエキゾティックな香りとかすかな苦みがあって心身に効きました。イベントのない日に来てもこれは飲めるのでしょうか。

 

私が座って鑑賞した木製の椅子…何だか『不思議の国のアリス』のお茶会で
使われていそうです。


今回は観客が多く、店の2階席も利用されていました。私も終了後に写真を撮らせていただきました。

 

ついでですが、舞踏の開始は7時で開場に入れるのは6時半、食事はできないので始まる前に何か食べておく必要がありました。せっかく神保町に来たのだから名物のカレーを食べようとスズラン通り沿いのインド料理店に入りましたがディナータイムはカレーとナンが別料金とのことなのでチキンビリヤニを注文。ビリヤニを頂くのは初めてでしたが、美味でした。

 

通算して20年ほども働いた神田から神保町…11月前半にもう一度

行こうと思います。その時はカレーとナンを食べたいですね。




 

上野東照宮『ダリア綾なす秋の園』

10月下旬、上野東照宮ぼたん苑の『ダリア綾なす秋の園』を鑑賞いたしました。
https://uenobotanen.com/schedule/autumn/

 

今年で10周年なのだそうです

 

 

ダリアは御所車にも似合いますね。

いつもながらハロウィンの飾りがすてきです。

フェルトのキノコが可愛いですね!

 

 

そしてその名も『ハロウィーンパーティ』というダリア。かぼちゃ型?

 

小輪ですが名前がりっぱな『雄和小町』

 

これは『アンティークロマン』


 

クジャクソウの紫に映える『マリアライト』

 

淡い紫が上品?『ノーブルライト』

 

これは『フェルメール』…真珠の耳飾りはどこ?

 

咲き方が今一つなのですが名前から写真を撮らずにいられない

『かぐや』

 

これも終わりかけみたいなのですが名前がすごくて…『風林火山』

信玄も謙信もびっくり?

 

やはり黒味かがっているかな?『黒蝶』

 

これは『レッドオパール』

 

淡いオレンジがやさしい『親愛』

 

『喝采』…鳴りやまない拍手のように派手な大輪

 

友人たちに好評なのがこの井戸?風のところに浮かせた花々

 

プラスティックの中に入っているのは生花ではなくフェルトの造花、精巧に

作られています。

 

ダリア以外の花で印象的だったのが『白玉星草』

 

菊のミニ懸崖もおめでたい感じ

これもおめでたい紅白?の『結納』

 

結納の後は『ウェディングベル』

そして『ウェディングマーチ』

 

いつも楽しみなNAMAHAGEシリーズ?…白い大きめの花の

『NAMAHAGEシフォン』シフォンのドレスのナマハゲ?

 

『NAMAHAGEパープル』なのですが、私にはレッドに見えるのですが…

赤紫?

 

ボンボン状でかわいい『NAMAHAGEローズカップ』

 

なぜわし座の一等星の名がついたのか不思議な『アルタイル』

 

これもネーミングが不思議な『ジャパニーズビショップ』…日本の僧侶?

小さめで花びらがあまり多くないから仏花にもおすすめ?

 

これも不思議な名前『シュガーカット』

 

草丈が低い『ミッチャン』

同じく小さめの『ひなたぼっこ』

 

同じく黄色だけど花の形がボンボン状の『レモンカード』

レモンの次はいちご?『ストロベリームース』

 

そして『ミックスキャンディ』

 

これは『ココア』たしかにちょッとココア色?…

果物やお菓子と同じ名前が出てきて空腹と疲労を感じたところで出口へ…

出るとすぐに上野東照宮本殿…今まで上野で働いてこられたことを感謝して

参拝…

 

ぼたん苑入口に咲いていた『不動心』。一番心惹かれる美しさを感じたのは

この花…これからの人生に不動心を持って臨んでいきたいと思います