リンパ腫のぼやき

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28Sep
- 最近の通院と医療の研究など
  昨日、通院でした。で、一番びっくりして、さらにとてもうれしかったことは、前日も当日（通院後）も、夜眠れた。いつ以来だろう？わからないくらい。眠れたといっても、朝予定より１時間半～２時間早く目が覚めてはいる。でも、寝付ける＆夢を見ず６時間くらいぐっすり眠れる、というのは、一睡もできないのと全っ然違う。早く目が覚めるのも、目がぱっちり覚めたので、その分活動を前倒せるとポジティブに考えて今日は１時間早く出社した。やっぱり、前回疑問と懸念？不安？に対する対応策を明らかにできたからなのかなと思う。ようやく聞けるタイミングが来た、のもあるし、前に進むために精神的コストをかける気力ができた、のもある。まあ、今の担当医との一定の信頼感も。採血結果を見ながら、しきりに熱中症にならなかったか？前回通院時との間に何か体調不良にならなかったか？を聞く担当医。熱中症・・・患者さんでそういう人が多かったのかな、しかし血液内科で聞いたり答えたりすることなのだろうか・・・？NO、と答えちゃったけれど、よく考えたら、夏休みに一回、新人研修でお世話になった人たちに遊んでもらいに地方都市に行ったときに、バッチリなったんだった、と、診察室を出てから思い出す。まあいいか。首は、ちょっとストレスがかかった時に腫れて痛かったことがあったんだけれど、腫れと痛みがその後引いたので、言わなかった。ホジキンリンパ腫は腫瘤が小さくなることはないそうなので、まあ大丈夫かなと。うまく言えないのだけれど、そういうことを気兼ねなく言えるほどの信頼感はまだないというか。。。なんか、怒られそうな気がしてしまう。「じんましんが出た」みたいに、明示的な話でないので、リスクを感じちゃうというか。画像診断について。全身CTで年２回検査をしているのだけれど、私自身は、検査のメリットより検査被爆のほうが気になっていた。ホジキンリンパ腫は、できると体調に異変が出るのかな、と思っているので、私自身が年に２回もの画像検査を受ける価値を感じていないことが大きい（同じ病気でも、画像検査したほうが安心する人は、するほうがいいと思います。あくまで私自身の話）。標準治療では、私の病期だと、抗がん剤の後に原発巣跡地に40Gy(≒40mSv)を６回施行することになっているけれど、若年女性はこれをやると後日乳がんになるリスクが高いので、抗がん剤で寛解していれば基本的にやらない。（＝240mSvでも二次がんのリスクが高まる。）全身CT検査１回30mSv。すでに、治療前２回、治療中１回、治療後に３回実施しているので、累計180mSv。あと２回分で、二次がんのリスクをまぬかれるためにやらなかった放射線治療と同じだけの線量を浴びてしまう。もちろん、局所で、短期集中で浴びるのと、全身に、６か月おきに浴びるのとは、効果は違うと思う。とはいえ、放射線のリスクは積算線量で決まる。１年間に60mSvは、職業で放射線を使う人の年間許容量よりも多いので、これを５年間続けることのリスクはないとは言えないだろう。ある、とはっきり言えないのと同レベルには。今回のがん治療ですごく気持ちがしんどかったので、もうがん治療はしたくない、と思っているから、次なるがんのリスクは摘みたい身としては、線量減を取りたい。担当医曰く、画像検査のエビデンスは、あるともいえるし、ないともいえるようなので、相談の結果、年に１回の検査にすることで落ち着いた。次の検査は、前回の一年後で次の４月らしい。本来は次は10月が検査月だったのだけれど、来月は仕事もプライベートも予定詰め詰めだったので、助かった～。次回はまた３か月後。前回通院時に、再来受付機に「半年以上診察のない方は初診になります」とデカデカと掲示されていて、衝撃を受けたのが、今回はなかったから、さては医者の反発を受けてやめたかな、と思ったけれど、やっぱりそのルールは続いているらしい（会計時に小さくなった掲示を発見した）。初診料・再診料をかき集めたいほど、経営苦しいのかな、という感想。半年に一回になると思っていたのが、四半期に一度というのはがっかりだけれど、まあ、今の担当医なら、約束通り減らしてくださいとまでお願いしなくてもいいか。。って感じ。血液検査を四半期に一回できるのは単純に面白いし（採血のトラブルがなければね）。そういえば、最近、お仕事に関連させて、地方の病院とかについて、研究始めようかな～、とデータ集めたりしています。忙しいのでまだとりあえず入手した系列眺めて細切れ時間に空想するだけですが、楽しい。個人的には、医師偏在対策で、診療報酬の地域加算だけはやらないほうがいいと思っています。だって、すでに地方の病院って都市部よりも高い給料で求人出しているけれど、人手不足だから、意味がないので。それと、カネに寄って来る医者でもいいからほしい、というのが地方部の深刻な悩みだとしても、カネに寄って来るような医者は、カネにつられてすぐ出て行っちゃうし、そもそもお金が好きなのに都市部で稼げない＝技術に問題あり、な人だから、そういうので医師の数を集めることが問題解決につながらないと思うから。というか、経済的インセンティブで医者を動かそうとするのは、医療が仁術から遠ざかる主因だと思っているから、やめたほうがいいとも考えている。じゃあ何でマクロ調整をかけるのか？っていうのを、勝手に思考実験で模索中。やっぱりコンサルのほうが向いているかなあ～。笑
27Sep
- 腕、痛い
  久しぶりに通院。なんだか、最近採血がうまくいかなくて悲しい。治療中は、この病院の数少ない（失礼）美点の一つが、採血の技師さんのプロフェッショナリティだったんだけどなあ。おそらく起点は、経過観察に入って割とすぐに、ドヘタなおそらく新人？新人じゃなきゃ天然？の技師にあたってしまったこと。刺せない→引き継ぐ前に無駄に血管を探る→引き継いだ技師が自分で血管を探る→15分以上かかってしまい【採血困難】という烙印を押される・・・というのが、採血がストレスフルになる転機だったとしか思えない。。。【採血困難】の烙印を押された、と気づいたのは、次の通院で採血台に呼ばれたときに、技師に言われた時だ。「あなたは困難な患者さんなので」って、言われてうれしい人どこにもいないと思う。業務上必要な引継ぎかもしれないが、言われた患者がどう思うか全然考えていないよね。この病院の医療スタッフ（※個々人で見れば例外はいる）に、「相手の気持ちを考える」というコマンドが致命的に欠落しているのは、きっと病院全体のマネジメントが不全なせいだと思う。ほんと、医療コンサルに転職してこの病院の改善に乗り出したい。話がずれたけれど、それ以降、「困難な患者さん」と面と向かって言われたり、私の目の前でスタッフ同士で「この人は困難なので」と言ったりということが何度もあって非常に不快。ああ、治療中は採血の技師さんと雑談するのが何より楽しかったのに、と思うと、【困難】扱いされたせいで急に人間から「物（おそらく、採血困難な腕）」扱いになってしまったのが悲しい。で、なぜか、ある特定の技師さんにやたらと当たるようになる。その人、治療中も当たったことがあり、その時はよかった（雑談もした）。特徴的な方なのでよく覚えている。でね。失敗した、一回。その時に異常に悔しがっていたのもよく覚えている。勝手に、ああ～この人きっと今日の夕ご飯の食卓で、家族に愚痴るんだろうなあ～、とか想像したから（なんかそんな感じの人間味のあるおじさんに見えたのだ）。多分、その失敗が彼のプライドをいたく傷つけたらしい。その後、なんか執着されている、ような気がした。真相は不明。単純に、【困難】な腕として、ベテラン技師である彼に回されるようになった可能性もあるので。。それ以降、体感で（さすがに記録につけていなかったので実際は不明）３回に２回は彼に当たっていると思う。で、刺して血が出なくても、意固地になってグリグリやるので、痛いし怖い。この【困難】な患者の腕を征服してやる、みたいな狂気を感じるのだが、腕の持ち主としては、彼に当たるのが恐怖でしかない。当たりたくない、、と思って時間や曜日を変えたら、次回は当たってしまう。そんな感じで、執着を勘ぐってしまったし、また無理に採血されそうだなと予見して怖かった。それが、今回は、①刺しても血が出ない②グリグリして痛みがあって腕がビクッとなったのにやめない③ようやく血が出た・・・が、ぽた、ぽた、という感じの変な出方④そんな変な出方なのに、やり直さない・・・さすがに「ずいぶんゆっくりなんですね？」と聞いたら、ようやく、「血が凝固しているかもしれないので確認します」と言って試験管を外し、別の試験官をつないでしばらく血をとって去っていく。待たされて、とった血が凝固しててダメだったそうで、別の技師さんを連れてきてその方がとってくれて事なきを得た。ただ、採血台に呼ばれてから１５分以上経っている。仕事に遅れるんですが・・・。その出来事も十分怖かったんだけれど、その後左腕～中指に痛みがある。腕時計をつけていると手首が痛いので、職場で外しているくらい。採血の後は、待たされている間＆採血後にちゃんと圧迫していたのに、だいぶ皮下出血している。挙句、夜になってから、テープの跡と、テープと関係ない腕の内側の部分（採決箇所より掌側）にいきなり蕁麻疹が出た。蕁麻疹は、金～月の夜に出続けた。テープかぶれはすることもあるけれど、テープの後に蕁麻疹ができたのは人生初。申し訳ないのだけれど、これでもうこの技師さんに絶対にあたりたくない、という思いが固まってしまった。治療中の主治医と同じタイプで、おそらくプライドが邪魔をして、失敗を認められない、失敗を隠そうとする人種だなと思ってしまった。失敗をするのは仕方ないにしても、それを修正できない人は怖い。安全上のリスクがある、危険な医療スタッフの方だと思う。それに、実際に、腕の痛みに加えて、蕁麻疹まで出ているし。。。腕の痛みは、プレガバリンを飲むとまし。蕁麻疹は、４日くらいで収まった。これくらいで済んでよかったな、と思うことにして、申し訳ないけれど、その技師さんを、ペルソナ・ノン・グラータすることにしたのでした。なんか、悲しいな。うまく言えないけれど。
14Jul
- 医学部再編夢想
  こんな夢を見た。 ―――夏目漱石『夢十夜』いや、寝ているときに見た夢ではない（そういう時にはもっとイージーで楽しい夢を見たい）。夢物語の一種だけれど、いつか最適化されるといいなって思っている話。長いので結論から言うと、サマライズするとか夢というよりレポート美容外科/皮膚科は、医学部から切り離すとともに、医師免許の埒外におき新たに美容医療免許制度をおく（歯科医師、獣医師みたいな感じ）。同時に、通常の医師免許では美容医療に従事できないこととする（以後の免許規制の導入）。すべての医学部に進学振り分け制度を導入し、３年目？から学科を選ぶ。選ぶ学科は、研究医学科、臨床医学科、診療看護科。医師免許を取るのは臨床医学科のみ。診療看護科はナースプラクティショナー免許を取る。研究医学科に免許はいらない気もするけれど、まあ、研究医免許制度を創設してもいいかな。人口減少社会と来る医師あまり時代を直視し、医学部は自治医大・産業医大・防衛医大を除いて基本的に国公立大学法人のみに設置し、例外として特色ある医学教育を行っている場合又は地方部における人材確保のための小都市に設置する場合のみ私立大学への設置を認める（既存私大医学部の再編・再配置）。という感じにならないかな。って思っているという話。まず、美容医療について。個人的に美容医療は好きだけれど、疾病対応ではない上に完全自由診療の美容医療の医師を、税金や各種医療費（特に大学病院を置く医学部の場合）を大量投入する医学部～臨床研修で育てるのって、変だ。日本において、医療は社会保障として、広くアクセスできるよう、医師養成課程も含めてみんなで負担を分け合って支える構図。美容外科医、美容皮膚科医も、人々のQOLを上げるうえでは必要な職業だけれど、みんなで支える医療ではない。そこを切り離したほうが良い。免許規制はややハードル高いかな。職業選択の自由を侵害している、って訴える人が絶対に出てくるだろうし。だからあきらめる、のではなく、だから医療の公共性を踏まえた医師免許の在り方についてしっかり議論すればよいのだと思う。形成外科医の成り手がいなくなる、という人もいるかもしれないけれど、それは別の話ではないか。次に、医学部の進学振り分けについて。これは、明らかに臨床医に向いていない（患者を不幸にする、おそらく本人も不幸な）臨床医をどう排除すればいいか？と、ナースプラクティショナーを生むにはどうしたらいいか？という2つの問題意識を解決する方法としてこれがあるんじゃないか？と思っているもの。ネクラに関してネガティブ評価多めなので、そういう部分は小さい字にしますがん治療時の主治医だったネクラ医師は、どう見ても臨床医に向いていない人間だった。患者・コメディカルを含む周囲の人とのコミュニケーションが適切に取れず、不注意、短絡的、異常に手先が不器用、休息をとるタイミングがわからない、白黒思考、相手の気持ちがわからないetc.と、行動特性上発達障害を疑わざるを得ないタイプだった。部下を持つ立場だと、そういう人にも時折遭遇するから見慣れているし、部下ならいくらでも対応できるけれど、相手が主治医ではどうしようもない。挙句診療科内でも彼の行動をフォローする人はいなかった様子で、万が一私が治療中想定外の状態になったら、彼は、自分がしている治療が正しくて、正しく反応しない私がおかしいと思い込んだまま、効かない治療をして私をこの世から葬り去ってくれただろう。冗談でなくほんとに。ちゃんと説明しろと要求すると、説明せず不要な変な薬処方して傾眠させて黙らされたし、なんかほんとひどかった。ネクラは、入院中ヒマでざっと調べた感じでは、臨床研究はしていないけれどコミュニケーションが取れない人には無理だろう後ろ向き研究ではインパクトファクタの高いジャーナルに掲載される論文を書いていた。つまり、彼は、医学研究者としてはそれなりに優秀といえるかもしれないあいにく当時調べた範囲では1件だけだったのでまぐれの可能性もある。そういう人には、後ろ向き研究や、同僚臨床医がとったデータをもとにした研究に専念する研究医になってほしい。おそらく本人にとっても、苦手な対人関係が最小限になるし、得意なことに集中できるので、良いことだと思う。何より、不幸な患者が減る。研究医免許は、生物学出身の生命系研究者はどうするの？という問題があるので、個人的にはなくていいと思うけれど、免許がないと不安で結局みんなで医師免許を取りに行っちゃう感じになると困るので、必要悪としてあってもいいと思っている。そしてナースプラクティショナー。多分、医学部の側から攻めたほうが実現が早いのではないか。患者的には、実現してくれればどっちでもいいのだ。じゃあ、医学部医学科＝臨床医養成に絞って、医学部研究医学科・診療看護科を別途立てればいいじゃん、進学振り分け面倒だしやめよう、という意見もあるだろう。でも、この案の一番のミソは、進学振り分け制度にある。要は、臨床医学科の入学ハードルを下げることで、ほんとうに臨床医の適性のある人が入りやすくするのだ。まずは手先の器用な人が入ってほしい。手先の器用さは、残念なことに、今の医学部入試では、推薦であっても検証することはできていない。医学部に入学＝ほぼ全員が医師免許をとれる、という変な構図を変えつつ、臨床医に向いた人を医師にしやすくし、臨床医にならない人も患者の役に立つ人材に育てる、という、三方良しの解決策なんじゃないかと自画自賛。最後の学部設置については、今後医師あまり時代がくる中でどうするの？という話。その観点で私大医学部に興味があったのもあり、治療先を某有名私立単科大の附属病院にしたのだが、その大学出身の医師は臨床医として望ましくない面々ぞろいだった（例外として、CVポート抜いた時の入院時の担当医？は良さそうだった）。他方、生検手術をしたDrは、偏差値ではやや劣ると思われる私大医学部出身だが、説明能力も高く手術も的確で（難しい手術ではないけれどね）、臨床医としてとても優秀だった。つまり、私大医学部の人材輩出能力って、伝統や偏差値ではなく、今現在の教育で決まるのだと思う。私大再編ではそこを評価できる仕組みが必要。
28Jun
- 眠れない夜は最後であってほしい
  通院日。フォローアップ通院、体調に特に異常がない中で血液検査の結果を聞くだけなので、何でもないのだが、治療中に処方されて体調が悪くなった例の薬を処分してもらいに行くのが一番の懸案。診察前後、久しぶりにおなかを下した。薬は引き取ってもらえ、処分してもらえるとのこと。傾眠事件の次の診察日に、処方した当時の担当医（ネクラ）に、今後それらの薬を避けたほうがいいのかを知りたくて、体調不良になったのはなぜなのかなどを聞こうとしたら怒って？質問自体を拒否されて積み残していた疑問等を、怒らず丁寧に答えてもらえたので、とりあえず私の中でこの問題は「解決済み」になれた、と思う。そうであってくれ。ただ、やっぱりこの件はあまり私の中ではいい体験ではなかったので、自分の中での処理には労力がかかっている。通院前夜はやっぱり眠れなかった。謎に当時や治療中の腹立たしい記憶が自動的に流れてくるのだ。ただ、通院前１週間ではなく、前日だけで済んだのは進歩。今晩は飲み会帰りだし眠れるかと期待していたのだが、結局一睡もできない（そしてこんなポストを書いている午前4時）。こちらの不眠はイライラする感じではなく、よく寝た翌日の日中と同じような覚醒度というか、ただ穏やかにボーっとしている状態で眠れない。困るなあ。さて何日続くのだろうか。薬は、お願いしたら処方してくれそうな雰囲気で迷ったけれど、やっぱり睡眠薬を避けたい気持ちが強くてお願いせず。診察で聞いたことの回答はほとんど覚えているつもりだけれど、気が付いたら職場に向かって歩いていて、どう診察室や病院を出たのか全く記憶にない。挙句、出勤後に自分のカバンを探ったら、領収書が出てきて、通院前の土曜日に受けた採血の分と今日の診察分とを合わせて支払うつもりだったお会計、今日の診察分の計算ができる前に払ってしまったらしい。さすがに次の診察の９月まで未払いは嫌なので、週末か来週どこかで払いに行かなければ。。しかし、今の担当医は、今年に入ってからは、ちゃんといろいろ説明してくれるんですよね。で、診察時間が、例えば30分とか40分とかかかった時も、5分10分で終わるときも、支払う料金は同じ（自己負担は大学病院なので処方箋料合わせて500円もしない）。もしくは、知りたいことを教えてくれないネクラ医師の診察と、知りたいことを教えてくれている昨今の担当医の診察とで、診察に対し支払う料金は同じ。なんか、変だよなあ。。説明力の差とかを評価できる仕組みはないのか、と思いつつ、もしよく説明してくれる医師の診察料が高くなってしまったら、経済的に不安定な人はダメな医師の診察しか受けられない、というのも問題だし、今の担当医だって説明をあんまりしてくれない時代もあったわけだし。難しいね。
23Jun
- 知ることは重要なのだ/宮本常一『忘れられた日本人』
  三人とも字を知らなかった。文字のない世界には共通したこのような間の抜けたものがあった。左近翁も若いときはこうした噂の中にだけ生きてきた。そしてこういう中にあっては人を疑っては生きて行けぬものであった。うたがうときりのないものであった。だから一度だまされると今度は何もかも信用できなくなるという。文字のない世界はそれだけにまた人間も間の抜けたような気楽さと正直さがあったが、見知らぬ世間の人はできるだけ信用しないようにした。 ―――宮本常一『忘れられた日本人』（岩波文庫、1984年）p.251　世間師(2)中一節を抜粋久しぶりに読んで思わずアッと思ってしまった文章。まるで、私の通院治療の日々のような話だ・・・。日本でもちゃんと、義務教育から、医療と健康について学ぶべきだと思う。自身が医療従事者か、身内や親しい友人に医療従事者がいない限り、多くの人は、きっと大病が発覚した時点で、自分の健康状態と病気について、過去の日本における「字を知らない人」と同じような立場に置かれてしまう。「医療は先生におまかせして」だと、まさに、「一度だまされると今度は（病院や病院での治療は）何もかも信用できなくなる」という状況に陥ってしまう。私のようなストレス程度ならまだましかもしれないが、中には、効果がない（それどころか逆効果のものも）代替医療にすがって、大金をつぎ込んでしまう人だって現れる。しっかりと説明責任を果たさない医師は、自分ではそう思っていなくても、悪徳業者による病人の経済的虐待に手を貸しているとさえ言える。がん教育、というのが最近始まっていて、それ自体はいい進歩だと思うけれど、それだけでなく、生きていく中で必要な、感染症とその予防や、免疫機能や、がんを含む様々な病気のことや、病気の治療でどのようなことを重視するか等の価値観の研究や、公的保険制度と民間保険制度の違いと各国制度比較などなど、学ぶべきだと思ったことはたくさんある。特に「免疫」は、日本では信仰しているかのような扱いだから、もっと良い点悪い点含めて正しい知識を学ぶべきだと思う。ちなみにこの本は、高校時代の課題図書200冊くらい（毎週リストから1冊選んで感想文を書いて提出）のうちの一冊。民俗学に興味があったので買ってみたのだが、あまりに下品で憤慨し、確か感想文も書かずにうっちゃっていたやつだった。引っ越しで本棚の奥に見つけて、内容を忘れていたので読み直したところ、この箇所といい、下品な話以外の楽しみが昔の村にはなかったという事情といい、文字がない世界の怖さを知ることができてとても勉強になった。いろいろな経験があって、人間は成長していくし、それは大学を卒業してからも心がけ次第では続くものなのだ。
12Jun
- 最近調子が良い
  なんかやっぱりメンタル弱ってたかも。去年のことを思い返すと、あの頃は、まだ自分のポートフォリオの中で「がん患者」が占める割合が高かった。ボラティリティ高すぎの超危険資産であるが、リスク許容度を大幅に超える保有量。しかも担当医他への不信感から、治療を終えてなお、せっせと買い増していたようなもの。。「がん患者」のウェイトがリスク許容度以下に下がったことに気づいたのはつい最近。ふとした時に、がんであることを思い出さなくなったのと、治療中のことを思いだすものを無意識で避けていたのが、治った。というか、避けなくなったことで、避けていることに気づいた。あと、無性なイライラが収まった気がする。そりゃハイリスク資産を分不相応に抱え込んでいたら始終イライラするよね・・・味覚障害で飲めなくなったおみおつけも、そればかり食べていた白米（ごはん、おかゆ）やペイザンヌスープも、一時期食べたくなかったのが、おいしく食べられるようになった。そういえば投与中ループで聞いていた羊文学も、聞きたくなくなっていたのが、楽しく聞けるようになった。仕舞いこんでいたウィッグキャップもフリマアプリで処分できたし、ウィッグも万万が一の仕事用１つを残して全部捨てることができた。まだ、出先のターミナルとかでキンコーン！と病院の呼出音に近い音が鳴ると、ビクッ＋盛大にイラッムカッとするけれど、もう避けたいものはそれくらいかなぁ。回復のきっかけは、診察室変更と、ネクラの誤処方？の傾眠薬の処分めどがついたことと、その相談をした時に、これらの薬はおそらくしばらく飲む機会がないこと、飲んだ時の体調不良は一過性のもので後遺症はないことを担当医が教えてくれたことなどが大きいのかなと思っている。まあ、その前後１週間ばかりは、ちょうど２年前の通院の前後のように、全然寝られなくなって困ったものだけれど。。マネジメントで人と関わるのが仕事だったけれど十分にできていた（人事評価も良かったので客観的にも十分仕事していたのだろう）から、うつとか明らかな精神疾患ではないだろうけれど、やっぱダメージあったよね。そう客観視できるようになって良かったなと思う。
08Jun
- 安楽死、終末期のケアの在り方
  少し前に安楽死のドキュメンタリがあった。ネットニュースで概要を読んだ。日本でも安楽死を、という声があるが、私は不賛成だ。なぜなら日本は個人を尊重する社会になり切れていないから。集団で生きることを大切にするので、良い言い方では和を重視する社会だけれど、悪い言い方では（健康な、男性中心の）集団についていけない人は切り捨てられる社会なので。スイスで安楽死がどう議論されているかまでは追えていないけれど、報道される安楽死のプロセスから言えば、それなりに自己決定が尊重されているようにも見える。（ざっと調べたところでは、無料のところもあるようで、実際に対象が自己決定できる人だけなのかどうかは不明。）日本では、今の社会状況でもしも安楽死が導入されたら、きっと「○○患者は」「高齢者は」「非就業者は」…「安楽死せよ」、という言説が飛び交うだろう。そして、実際に、「家族に迷惑をかけたくないから」という理由で、本当は死にたくないのに安楽死を選ばざるを得ない患者・老人が相当数出てくると思う。自己決定ではなく、社会に殺されるようなもので、そんな社会は恐ろしすぎる。邪魔ものはよそに、という考えの一つの表れとして、今も、病院の一部は、いわゆる「姨捨山」になっている。その背景には、集団についていけないものは切り捨てる、ということのほかに、ケア労働を家庭に押し付ける社会観が続いていることもあるだろう。家で担いきれない→家から出してしまう、という発想だ。ちょっと議論がずれるけれど、私は在宅医療というものも懐疑的だ。入院管理で行う医療の対象でない人について、苦しみを和らげるために必要な投薬と死亡診断を除けば、必要なのは医療よりもむしろ看護と介護によるケアのはず。投薬部分を看護師や薬剤師ができるようになれば、医師は不要ではないか。看護師や薬剤師に、終末期患者に対して麻薬や向精神薬を処方するための研修や資格を作ったうえで処方実態を管理し、死亡診断は近隣開業医に依頼すれば十分なのではないか。医師の介入を喜ぶのは、結局、患者本人ではなくて、家族なのだ。そして、患者のためでない高い医療費が支払われる。終末期の患者を病院から自宅に移行させること自体は正しい流れだが、それが家族や社会の安心をエサに、患者への貢献がそれほどでもない医師の新しい金儲けの手段になるというのは、残念な話だと思う。在宅医は、楽で儲かる、という話を何度か聞いたことがある。夜中の急変などに対応するのは結局訪問看護師だし、患者の死という終末期患者の一大事でさえ、在宅医は患者が夜中や明け方に亡くなったとしても、自分が死亡診断書を書いた時間が患者の死亡時刻になるので、駆け付ける必要がないのだそうだ。安楽死よりも、日本の社会では、終末期のケアを医療から看護と介護にシフトさせる議論をもっと活発にするべきではないかな、と思う。患者中心の療養とは何かを考えたり、人間の尊厳や、個人を大切にする社会について議論するチャンスになると思うし、看護や介護の人間にとっての価値を広めて、ヘルスケア分野の構造を変えるきっかけにもなる重要な話ではないかと思うのだけれど。
28May
- 患者学のすゝめ
  リンパ腫になってから、治療で一番苦労し、悩み、苦しんだのは、私の場合は、抗がん剤やがん罹患による不安などではなくて、医者をはじめとする医療従事者との関係性だった。今でも苦しんでいる。それで思うのが、患者学をしっかりやるべきではないかということ。患者学、というと、医療従事者が患者やその親族に医療機関へのかかり方の心得を教える、という風に解釈されがちだけれど、患者を医療従事者がしっかり理解するための学問。ググるとすでにそういうことを提唱している人がちらほらいらっしゃって心強い。一番、痛切に、本当に痛く切られるように切実に思ったのは、医療従事者（医者、看護師その他）で患者と「接している」のはほんのわずかであるということ。多くの医療従事者は、異様なことに、自分自身を、患者の一段上に置いている。私の経験の場合、相手の人格を尊重して医療を提供してくれる医療従事者は、耳鼻科のDr.と（彼にはコメディカルの人格を尊重していない問題はある）、病棟の看護師さん数名と、外来治療室の看護師さん数名だった。彼らとは、コミュニケーションが取れたので、同じ方向を見て治療をすることができた。翻って、その他の多くの医療従事者（悲しいことに主治医やがん治療専門看護師を含む）は、RPGでもやるように患者を「処理している」。患者に対等な人格を認めておらず、意思疎通を図る気ゼロで、患者は客体であり、自分がクリアすべき局面としかとらえていない。そういう医療従事者は、患者を「ラベル」で見て、「ステレオタイプ」で処理する。往々にして、そのステレオタイプは、一般社会でいうと10年～20年は古い。それは、病院が閉ざされて性別役割分担の色が未だに濃い特殊な社会だからだろう。当然、現代社会を生きる人に当てはまるものではない可能性が高いし、具体的な個々人に当てはまることは余計に少ないだろう。私が極度な跳ねっ返りというわけではなく。ステレオタイプ処理は、おそらく迅速さを求めて採用しているのだろうが、逆に軋轢を生み処理を遅延・複雑化させるだろう。属性を基にした当てはまらない対応は、患者にとっては「差別」にしか感じられないから。でも、医療従事者側は、患者は客体で、人格がないので、苦痛を感じることなど想定していないのか、患者の反発の原因にまったく気づかない。すると、反発する患者は、「悪」やら「メンタル失調」やらに色分けされてしまう。そうして、病院は、不良患者と病人を増やしていく。そういう医療従事者のコミュニケーションは、常に対立構造を内包していた。彼らは、患者に説明し、患者のニーズを踏まえたケアを行うのではなく、自分が行うと決めたケアを説明抜きで実施する。相手が抵抗しても完遂させようと頑張るか、抵抗する患者は見捨てる。パターナリズム医療は、医療従事者（正義）と患者（怠惰、弱者、悪、無知）の対立を前提としたものなのだと痛いほどに感じた。初めから医療従事者と望んで対立したい患者なんていない。医療従事者と患者の対立関係は、多くの場合、医療従事者側が作って、患者を当てはめてくるもので、それで患者は苦しんでいるし、医療機関側にも無駄なコストが発生している。これ、どうにかならないの？生成AIとか、機械学習は、今は医療従事者の負荷軽減に使うアプリでの開発が進んでいる。もちろん、データやフィードバックを得やすいのは医療従事者側だろうから、そちらが先行するのは当然だろう。でも、生成AIとかのロボティクスは、労働者の負荷軽減だけじゃなくて、サービス受益者の体験価値向上も、開発目標に入っているのだから、もっともっと患者が得をするアプリも開発すべきだと思う。診療について、体験から、私は必ずしも人が行わなければならないのか？に大きな疑問を持っている。差別を創造しまくる臨床なんて、不快で不要で高コストで、真っ先に削減すべきものではないのか？むしろ必要な健康管理をかわいいマスコットとかがやってくれるほうが、患者はよっぽど頑張れる。そう患者に思わせる医療って、なんでわざわざ人が担っているのだろう。でも、今、臨床アプリを作るうえでの一番の課題は、取得するデータが、各種ステレオタイプという名の差別的なバイアスがかかった医療従事者によるアウトプットだらけだから、慎重にデータを選ばないと差別を再生産しまくるヤバイアプリになるということだと思う。ああ、パラドクス。だから患者学は必要なのだ。
23May
- 悩ましい
  また病院を変えるかどうかでクヨクヨしている私。少し愚痴らせてください。いつもすみません。最近、正確に言えば今年に入ってから、診察の際に担当医は、ちゃんと説明してくれるようになりました。症状の背景とか、病気に関する情報とか、研究で分かっていることとかの、客観情報をもとに、判断を教えてくれるので、わたし的に見て良い医師でありがたい医師。だから、紆余曲折あったけれど、ようやく治療に関してコミュニケーションとれる担当医だと信頼できるようになって良かったね。となればよかったのだけれど。結局、初回の診察の時に、首のリンパ節のしこり（のちに超音波検査でリンパ腫じゃないしこりと判明）を触診してもらった時の、「これはしこりじゃなくて、頸動脈の分岐点ですよ！ほら、ドクドクしてるでしょ」の不信感が払拭できないのだ・・・！女性差別、年齢差別、医尊患卑の三拍子そろった診療科なので、たぶん、過度に心配しがちな女性患者さんを心配させないための優しいウソというつもりだったのだろうが、自分の健康が自分の人生を左右する患者の身では、存在するしこりを無いと言われたことのほうが不安で不安で仕方がなかった。よっぽど、しこりはあるけれど、たぶん感触からしてリンパ腫じゃないと思いますよ。心配ならエコー検査しますか？と、普通に教えてもらえたほうが、安心できた。それに、ほら、ドクドクしてるでしょ、という子供に対するような言い方が、30代女性患者を馬鹿にしている感ありありだったので、私が30代女性だからまともな医療給付を受けられないのだろうか？という怒りも沸いてきて、怒りと不安のミックスで逆にメンタル不安定になってしまっていた、と思う。結局、不安と不信が増幅し、別の医者に行ってしこりはあることを確認して、担当医にエコーを依頼して、エコーの結果シロ、と判明するまで1年弱かかっている。この時の、なんでマトモな診断や判断を教えてもらえなかったの？私は医者にかかっているんじゃなかったの？という思いが、いまだに新鮮な恐怖というか怒りというかみたいな形で、ふとした瞬間にグラグラ沸いてきてしまうんですよね。普段、他人に対して、好きにせよ嫌いにせよ、強い感情を持つことがない性格だったはずなので、この強い恐怖なのか怒りなのか軽蔑なのか、よくわからない感情を、どう処理したらいいか、完全に持て余しております。
23Apr
- 医師の治療成績と女性差別
  医師の治療成績の性差に関して、とても「興味深い」記事があったので。①女性医師による治療”女性患者で特に効果的”女性医師による治療“女性患者で特に効果的”　死亡率など低い傾向　東大など研究　（日テレNEWS NNN） - Yahoo!ニュース女性患者は、男性医師よりも女性医師に治療してもらったほうが、死亡率などが低い傾向にあることが、アメリカ国内での治療データを使った東京大学などの研究でわかりました。東大などの研究チームは、米国内でnews.yahoo.co.jp②女性医師の治療を受けた患者のほうが「経過は良好」特に女性患者で女性医師の治療を受けた患者のほうが「経過は良好」、特に女性患者で　研究結果（Forbes JAPAN） - Yahoo!ニュース女性医師の治療を受けた患者は、男性医師の治療を受けた患者よりも経過が良好だという研究論文が4月22日に発表された。この分野は、研究、開業医ともに女性比率の改善が進んでいない。米国で女性医師に治療news.yahoo.co.jp念のため、同じ論文をもとに書いた記事です。①だと、まるで女性患者は女性医師の成績がいいだけで、男性患者や全体では男性医師、女性医師で同じであるかのように見えます。②だと、女性医師のほうが男性医師より臨床医としての成績が良い、特に女性患者の診察に関しては男性医師の成績が顕著に劣る、という結果に見えます。ちなみに実際の研究結果を反映している記事は②。①の記事はいかにも日本的。記事にもあるような、女性患者は同性のほうが気兼ねなく相談できる、とか、女性医師は女性患者を診る意義があってすばらしい、とか、そういう「女性医師活躍への思いやり・エール」という名の、根深い女性差別を反映した女性医師（専門職）への呪いの言葉。なぜか、女性専門職/総合職って、「男性にはない○○」がないといけないという社会や社内の暗黙の了解に押しつぶされかかる経験を絶対にするんですよね。ちなみに、個人的には、この結果をもって「女性は男性より臨床医に向いている」というのはちょっと早計な気がします。アメリカのデータ、とのことだが、アメリカも女性臨床医の割合って３０～４０％。日本よりはだいぶましだけれど、それでも男女半々ではない。女性は少ない（不利）というプレッシャーがある中で、臨床医になる女性の平均は、臨床医になる男性の平均より優秀なのはある意味自然です。つまり、医師数がさらに増える中で女性医師の割合が増えれば、治療成績が上がるのではなくて、今と治療成績は変わらない・・・か、女性医師の平均が今の男性医師の平均くらいに落ちるから、全体でいえばやや下がる可能性もありうる。医師数が今と同じ程度で男女比が均衡するなら、全体の治療成績は今と同じかやや上がる（＝現在医師になっている男性の下位成績者が医師になれなくなるので）。ただ、「女性患者の診療成績は女性医師のほうが良い」という点は、男性医師は女性患者の訴えを軽視する、という背景があるように思えて、重要な情報だと思います。私も、某大学病院では最近までびっくりするような女性差別に遭い続けましたので。。女性＝頭が悪い、メンタル、という前提で、本来すべき説明もしないし、副作用を訴えても無視するし、ほんとヒドイ目にあいました。ヤフコメのどこかで医者の人が書いていましたが、医者の性別や患者の性別ではなくて、丁寧に診るか、患者の話を思い込みで遮断しないか、それが診療成績につながるんだと思います。私の考えでは、そこに男女差はなく、能力差が、今はマクロで見た女性医師優位に働いているだけ。この研究から学ぶべきは、男性医師の女性患者を診療するときのバイアスをどう排除するかと、能力の低い一部男性医師をどうするか、なんじゃないですかね。決して、女性医師は女性患者を診るために必要、という、女性専門職のやる気をそぐようなものじゃないんだと思うんです。
21Apr
- 雑感
  最近のニュースを見て思ったことなど。①　病院の口コミグーグルマップ“不当なクチコミ投稿”で都内の医師が提訴準備 | NHK【NHK】利用者の数が日本で最も多いとされるグーグルマップをめぐり、地図上に表示される「クチコミ」に不当な内容が投稿されても削除し…www3.nhk.or.jpちょっと胸糞悪いニュース。患者は、口コミを読んで、判断したうえで、来院するかどうか自分で考える頭があると私は思っている。星よりも記述内容重視なのはレストランも病院も一緒だ。受付がどうこう、という不満は気にしないが、藪医者（信頼関係崩壊級の誤診・処方誤り）、不衛生、患者を𠮟りつける・小ばかにする、なら絶対候補から外す。口コミが不愉快と大騒ぎするのがそもそも傲慢。自己客観視できないタイプだろう。別のニュース媒体で見てむかついたのは、「患者は医療の良しあしなんてそもそも判断できないから口コミを書く能力などない」という傲慢な医者のコメント。治りが早いか遅いか、やばい病気をすぐ大きい病院につないでくれるか、ちゃんと説明してくれるか、患者はよく見ている。自分の健康かかってるから。口コミ禁止する代わりに、月別患者数・疾患別診療件数・治療日数・合併症発症状況・事故件数etc.をレセプトからデータ生成して公表しちゃう？ついでに５年に１回コミュニケーション能力検査受検を義務付けて結果公表しちゃう？と言ったら、きっと何かの権利を振りかざして猛反対するんだろうな。こういう、だれのために医療やってるのかわかんない医者を淘汰するためにも、情報の非対称性を解消する取組みは重要だと思う。②　血液内科主治医とのコミュニケーションは難しい【闘病】頭が真っ白になった「悪性リンパ腫」それでも治療の支えとなったもの（Medical DOC） - Yahoo!ニュース悪性リンパ腫は、初期症状がほとんどなく、リンパが腫れたケースのほうがむしろ早期発見につながるのだそうです。闘病者の小島さん（仮称）も、最初の違和感はリンパのしこりだったそうです。初期に感じた違和感かnews.yahoo.co.jp 編集部：医師との意思疎通が大変でしたか？小島さん：はい。医師とのコミュニケーションを余計なストレスに感じていました。立場上、個人的な感覚を口にするのは難しいのかもしれませんが、無責任にでも良いので「痺れが残る可能性は何割くらい」「自分がその立場ならこう考える」などの言葉がほしかったです。医師としての「経験からくる見通し」みたいなものを伝えてもらえずに「患者自身で（治療の）意思決定」と言われても、どうして良いかわかりませんでした。指の痺れについても、仕事を失うかもしれないといったリスクを理解してもらえていなかったようで、「痺れが怖い」と言ったら「じゃあやめますか？」と言われてしまい……。 R-CHOP療法は、一度やめたらもうできないですから、最終的な判断について相談に乗ってほしかったですね。血液内科の医者ってやっぱコミュ障多いのかな（いや、私の例と、この人の例だけなので、それは確証バイアス笑）でも、まさか私の治療中の主治医と同じ？と思うくらい似たタイプの医者だ。自分以外に手のしびれでPC打てないことを怖がる人もいるし、同じようにコミュ障血液内科医に困惑する専門職（この人はコンサルだそうだ）もいるよな、となんとなく安心したのは事実だ。手のしびれの話は特に。だって治療中の医者も、今の担当医も、仕事に支障が出る辛さを訴えても無視したから。③　また医者が収賄で逮捕された東京労災病院医師を収賄容疑で逮捕製品巡り50万円受け取りか | NHK【NHK】東京大田区の東京労災病院の医師が、都内の医療機器メーカーの製品を優先的に使う見返りに、およそ50万円を受け取ったとして…www3.nhk.or.jp労災病院ってなんで捕まるの？と思って調べたら、独法ということで、準公務員の扱いで収賄は捕まるらしい。医者が収賄で逮捕なんてないでしょ（事務職員やコメディカルなら捕まるが）、が崩れてきているのはいいと思うんだけれど、じゃあ私立の医者は、今後更に患者のことより自分がもらえるお金のことばかりになるな・・・。今の担当医も第2相で中止になった医師主導治験の話を質問したら平気で製薬会社のお金がもらえないと困るって言ってたし・・・。国がん中央病院の治験だったと思うんだけど・・・。とりあえず今後病気になったら国公立の病院を優先しよう。
20Apr
- くよくよ
  今週は具合が悪い。病気の「体調が悪い」とは違うんだけれども不調。原因はフォローアップ通院なんだけれども、今現在の通院が嫌というこれまでの「痛院」とは少し違って、過去の治療中の処方薬トラブルの回収にかかる部分。前回は、やたら医者が多くいて、ネクラにキレられまくったのと違う診察室でとても気が楽だったのだけれど、その分、前回が「たまたま」で、また今回はいつもの診察室だったらどうしよう、といつもの通院に増して気が重かった。診察室の場所に苦痛を感じるというのは、冷静に考えて意味不明なのだが、なぜかなぜかあの部屋は本当に避けたい。でも、自分でもなぜかわからないし、論理的に説明ができないので、今の担当医に対して「診察室を変えてほしい」と申し立てするのは無理。（おそらく病院内のルールとか、序列とか、いろいろな事情で決まっているだろうし）そのせいでやたら数日具合が悪かった。結局、診察室は前回と同じいつもと違う部屋だった。外来で知ってほっとした。年明けから何か体制が変わったのかな？これが新しいいつもになるといい。診察のついでに、キレたネクラが説明せずに処方した薬で、飲んで体調が悪くなったものの残薬（わりと大量）の処理について、ようやく聞くことができた。普通にゴミに捨ててもいいそうだが、誰かが拾って飲むとよくないので、次回病院に持ってくれば薬を捨てる場所（？）に捨ててくれるらしい。処理の道筋がつけばもう忘れられるんじゃないか、と期待はしたのだけれど、なんというか、質問するために説明したことでいろいろと当時の混乱を体感で思い出してしまって、具合悪くなった。夜眠れず困る。今日も天気いいのに一日具合悪い。。でも一歩前進だと思う。次回で決別できますように。がん治療で患者が困る根本原因は、医師とのコミュニケーションだと毎度痛感。でも今の担当医は、最近は私の理解に資する粒度で説明してくれるし、薬の件も、キレずに引き取ってくれると言ってくれたので、相談してよかったんだと思う。
07Apr
- Last Days @NHK観た/生きるためのがん治療
  今日21時から、坂本龍一の直腸がん発覚後から亡くなるまでのドキュメンタリーをやっていたので、観ました。今回は、死生観がテーマになっていたせいか、「がん患者坂本龍一」的な演出が多かったようにも感じ、ちょっとな・・・とも思ったのですが（坂本龍一の日記を読み上げる声がジジ声で病人感マシマシに感じましたね。個人的にはもうちょっとドキュメンタリ風の無機質、中性的な声のほうがよかったなあ）、全体としては良かったです。本のほうが、坂本龍一そのもの（withがん）って感じで私の気持ちや発想にはしっくりきました。『『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』』もともと趣味で買う本は電子書籍派（仕事の本は図書館派）だけれど、本屋の雰囲気が好きで、病気治療前はよくお気に入りの大きい丸善に行き、待ち合わせや用事の隙間時間…ameblo.jp「がん患者」っぽさが強めだったとはいえ、坂本龍一や周りの人が、闘病に「夢中」にならなかった、というメッセージが、本人の日記の引用や、周りの人の語りからにじみ出ていたのは、良かったな。あとは、途中で医師（本で「アドバイスしてくれる医師」と出ていた人の一人だろう）が、抗がん剤のスキップを異例のことだと評していた部分。個人的には、すごく、「ユーレカ」した瞬間だった。そうか、医者は、抗がん剤ファーストなんだ。っていう。私にとっては、がん治療も、生きるための治療であって、QOLが下がる治療であれば、自分の生活の質を鑑みながら必要限度においてやりたいと思うものだった。副作用を減らす手段があるならば、必要ならば使いたい。でも、通ってる大学病院の血液内科の医師は、副作用を減らす手段を検討さえしていなかったし、ゲロゲロ吐いてもう無理、レジメン変えてくれ、といっても、「若いんだから頑張れ」と言ってなかなか変えようとしなかった。頑張って耐えろ、抗がん剤ファースト、が彼の絶対的な思想信条だったわけ。間に入ってくれた看護師に、私の健康や生命にかかる治療なのに、なぜ担当医の価値観で治療を進めなきゃいけないんだ！と強めに文句を言ったら、次からレジメンが変わった。患者の意思や都合ってものは、なかなか治療に反映させてもらえない。生きるために抗がん剤治療をする。つまり、自分の仕事とか、大切にしていることをやるための命を長らえるために、抗がん剤を使うのが、患者にとって本当の意味での治療であり医療だと思う。仕事や大切なことを犠牲にする医療は本末転倒なのだ。そもそも、無理して治療したら治ることが約束されているわけではない。そして、治療によって、合併症、副作用がほぼ確実に起きる。それも今の科学では趣味の悪いクジ引きみたいに、どの副作用が来るか、いつまで続くか、何を取られるかは、なってみないとわからない。患者が自分の仕事や大切なことをやれるように、判断に必要な情報を与えてくれるお医者さんがもっと増えてほしい。患者自身が適切な自己決定ができるように。治療法を示され、スケジュールを与えられ、イエスorノーで回答するとなると、従順な多くの患者は無理してイエスというだろうし、生きるための抗がん剤を追求する人はノーが時々出てくる。そして、そのノーが、自分の命にどう干渉するか、教えてもらえることはできないのだ。人が行うがん治療が進歩するとしたら、「生きるためのがん治療」を、医療者がもっと理解して、治療スキームを現代的に再構成する（もちろん、医療機関で実施可能なレベルで）、という部分なんじゃないかな。そう感じたドキュメンタリでした。それにしても、普段夕食は20時過ぎなのに、たまたま18時過ぎに食べ始める手持無沙汰になり、ほぼインテリアと化しているTVをたまたまつけるたまたま今日21時からのNスぺの番宣が流れる・・・という流れで、普段TVつけない人間がこの番組をリアタイ視聴してしまったのは、縁があるのかなあ。この間の本も、久々に入った書店で見つけたものだったし。なんちゃって。たまたま、です。
25Feb
- （結局）しばらく病院は変えないつもり
  治療終了から1年半は経っているのに、いまだに週2，３回は37度5分弱の微熱が出ます。今日も熱っぽい。ただ、発熱だ、って騒ぐほどの熱ではないのは確か。微熱、ボーっとする、起きているのがつらい。そんな程度とりあえずカロナールがお友達です。笑いろいろあった某病院ですが、とりあえず、しばらくは変えなくてこのまま通院しようかな、と最近思えています。前回、実は、直前に（病院の電話受付時間外に…この病院はいまだに外来受付に電話しないと予約変更さえできなくて超不便）、仕事の関係でのっぴきならない事態が発生して、通院日にドタキャンせざるを得なかったのでした予約変更は外来に電話がつながらないとできないので、当日朝何度か電話したけれど、つながらない…そりゃ、みんな抗がん剤受けに来ていますから、朝は外来混むからね…システムに問題ありそれはさておきで、ようやく11時半とかにつながった時に、次の予約をお願いしようとしたら、受付の医療事務の方から「当日来れなかった場合は次回の予約はお取りできません！」と言われてしまい。突然の仕事でどうしようもなくて、と言ってみたのだけれど、ダメの一点張りいつも血液検査だけ土曜にやってもらってるんですが…と言ってみたら、誰かに確認した後で、血液検査の予約は入れられるけれど、診察予約は取れませんと診察予定日決まらないと採血日も決められないじゃん…なんかこの時、細い糸がプツンと切れたような感じで、「ああ、もう紹介状取って転院しよう」って、自然に思ったんです嫌だからとか、わがままで当日ドタキャンは駄目よというのはわかります。でもお仕事のしかも突発事態、不可抗力…診察予約の前日夜に急に熱が出た人と似たようなものだけれど、もしかしてそういう場合も予約取れなくなっちゃうの？なんかシステムの在り方が私と致命的に合わないなって悟ったんですよね、、予約外で診察に行くと、どれだけ待たされるかもわからないし、そもそも違う医師になるのかもしれないし、無理だわ。で、とりあえず、今仕事の予定が見えないので、採血できそうな日がわかったら電話しますね、と言って電話を切ったでも、数日後、電話をしてみたとき、普通に受付の医療事務の方が「〇日キャンセルになったんでしたね。いつ来れますか？採血はいつにします？」と聞いてくれたんですよ。普通に、採血と、診察予約を取れて、しかも「朝9時に来てください」と言ってもらえて、電話終了当日行ってみたら、どうも同じ時間帯に予約していた患者さんがいたらしく、9時に行ったら1番に呼んでもらえてラッキーだったあと8時45分に患者を招集してお医者様様のお出ましを待たせる文化が変わったんですかね？こうなった背景はよくわからないし、特に詮索する気もないけれど、おそらく、担当医が予約取ってもいいって指示してくれたんじゃないかなと思うんですよね1回目の電話で、医療事務の人がダメって言ってたのは、ルール上そうだからだと思うので、それを曲げられるのは医者なのかなあとそうじゃなければ看護師さんかしら？でも外来の看護師さんはあんま主体性ある人がいなさそうなんだよねでも、とりあえず、しばらくここでお世話になろうかなって思える出来事でした。ワガママでドタキャンしたんじゃなくて、仕事か何かで理由があったのだろう、と配慮してもらえたのかな、というところと、そう配慮してもらえる程度の信頼関係はあるかな、というところでまあでも、この病院のお医者さんは全体的に女性差別がひどいから、担当医が変わるならためらわず紹介状をもらうつもりなのは変わっていませんが…がん治療で一番メンタルやられたのは、病院で女性差別に直面したことだったので…今の医師は、当初は女性差別やばくて唖然としたけれど、最近はそうじゃないので許容範囲です。当初は30代女性患者を「女の子」呼ばわりしかかったり酷い医者でしたが。同じ年で同じ会社で同じ役職についている男性患者をこの医者が「男の子」と呼ぶとは思えない
23Feb
- AIとうまく付き合う方法、現時点での考え方②
  前回に続いて一般患者のAI活用について。じゃあ、無料のChatGPTは全く使えないのか？というと、これもうまい使い方があると思います。ChatGPTの無料アカウント（メアド登録で使えるようになるやつ）では、ChatGPTとおしゃべりができるのですが、質問するといろいろとアイディアをくれたり、アドバイスをくれたりする、便利なしゃべり相手になるのです。例えば、周囲にがんであることを伏せている中で働いていてストレスがあるときの対処法や職場での立ち回り方を聞いたり。周囲にがんであることを伏せている人は、これまでは一人で悶々と悩むか、数少ないがんを伝えている友人知人に愚痴るかしかなくて、気が晴れないことが多かったと思いますが、相談相手が増えるわけです。しかも、何度同じことを言っても聞いても嫌な顔をしない相手です。笑一昔前（といっても去年の今頃ですが）のChatGPTは、複数の回答案のうち、だいたいいつも最後のやつは気合いだ！みたいなツカエナイ答えだったのですが、最近のやつ（無料だとGPT3.5、有料だとGPT4）は、そういった精神論は出てこなくなりました。不評だったんでしょうね。まあ、困ったときに、精神論で何とかなるなら、相談しないですよね。笑あとは、もし、医者に自分の症状をどう相談していいかわからない、という人がいたら、相談したい内容を人に伝わりやすいように添削してくれます。ChatGPTの画面に、「以下の症状を、今度人に（or医師に）相談しに行きたいのですが、意図が伝わるように簡潔に書くにはどうしたらいいでしょうか？　……（相談内容）」などと入力すれば、いい感じに添削してくれます。書いたり直したりを、自分以外の第三者（＝ChatGPT）の目を交えながらやることで、自分の考えが整理できるという利点もあると思います。ただし、自分の症状は医者に相談すべきかどうか？などの、医療アドバイスは期待しないでください。あくまで、秘書というか、情報をうまく伝えるための客観的な添削のために使えるアシスタントです。現状は。新しい技術をどの段階で使い始めるかは、性格が出ると思います。例えば、スマホ。5年くらい前はまだガラケー使っている人もチラホラいたと思います。いくら通信料金がスマホより高くても、形がダサくても、機能が限られていても、売っている限りガラケーがいいんだ！という人は一定数いました。ChatGPTも、おそらく今は初期の後半部分で、今のうちに使い始める人が多いかといわれるとそうでもないのかな。また、もっと広く使われるようになっても、使わない人は使わないのだと思います。でも、せっかく便利な機能が、しかもこれまでの社会だったら大きい企業しか使えないようなハイクオリティのものが、一般個人も使える、無料でもアクセスできるし、有料プランでも高所得者じゃないとアクセスできないわけじゃない金額（日本人にはマアマアな金額ですが…）で使える、っていうのは、すごいことだと思います。
- AIとうまく付き合う方法、現時点での考え方①
  患者（＝非医療関係者）の立場でAIをうまく使うには、「使い方」を工夫する必要があると思います。Chat GPTが一般ニュースで出た後に一気に有名になった、「嘘をつくAI」。専門用語でいうところのハルシネーション。てっきりHALと関係あるのかと思いきや幻覚という意味これは、自由に生成させてしまうことで起きる問題です。空想みたいなものです。また、一般的な生成AIが引いているデータベースには、玉石混交の情報が含まれているので、明確に「嘘」と言えなくても、学問的に不適切な回答も返ってきてしまいうる。がんには●●が聞く！系の情報とかもデータベースには含まれているはず。さすがに直でそれが返ってくることはないと思いますがある意味、これが、生成AIに、会話の自然さ、かみ合う感じを与えるものではあるのですが（類似情報をはぎ合わせたものなので正確には発想とは違いますが、ある意味で、発想に近いようなものを提案してくれるため）、こと正確性が重要な議論では困るわけです。学問的な正確性のある情報を検索したいときには、だから、情報生成元のデータベースを限った生成AIを使う必要があります。前回のポストで紹介した、Consensusのようなアプリケーションです。これは、ChatGPTの言語能力を使って、査読付きの科学論文のデータベースから、質問に対する答えになる情報をピックアップしてくれるものです。質問は、例えば「遅くまで仕事をした日はよく寝付けないのですが、どうしたらいいですか？」みたいな、緩いもので大丈夫。原因とか対処法とかをいくつか（この返ってくる答えの数も指定できる）教えてもらうことができます。もちろん、引用元の論文も情報として提示してくれるので、気になれば、ソースの信頼性を調べたり、全体を読んだりすることもできます。あとは、存在する文章の「翻訳」と「要約」は、かなり正確かつ使えるレベルになっている（現状ビジネス利用がおそらく一番多い分野でもある）ので、読んでみたい論文（英語でも、日本語でも）があるけれども難しく感じる場合には、翻訳・要約アプリを使うのも有用です。前回のポストで紹介した、Paper Interpreterのようなアプリケーションです。URLをアップして、必要に応じて指示（日本語で要約してほしい、治療の患者年齢別の効果を知りたい、等）をすれば、指示通りの方法で要約を教えてくれます。これらのアプリは、ChatGPTの中の、GPTsという機能の一部で、ChatGPTの有料アカウントは必要ですが、アプリの利用料がさらにかかる仕組みにはなっていない（2024年2月23日現在）ですので、有料アカウントを作れば使い放題です。ChatGPTの有料アカウントの料金が日本人的には高いと感じるのが悲しいところ。月額20ドルといえば、アメリカでは普通のランチ1回分か～、じゃあ試すか、という感じの価格帯です。最近円安ですから、う～3000円か、、、となる日本。。
10Feb
- がん患者の情報収集方法
  主治医が正しい情報（研究で実証されていること、実証されていなくても臨床医としての肌感覚など）を教えてくれない場合、どうすればよいか。患者は気が狂うしかないのか。つい少し前、つまり１年少し前は、その答えはYesだった。多くの患者が苦しみ、悲しんでいたわけだ。でも、今は違う。この世には生成AIがある！今の時代でよかった！！私自身は、留学もしていたので、自分の病気に関する、米国政府が公表している英語の学術論文で過去10年の論文のアブスト（要旨）を全部読んでいたわけですね。勉強不足な担当医殿にはさぞかし嫌な患者だったと思いますでも、正直に言って、そのことはブログで「みんなもぜひやってね」とは書けない状況だった。英語の学術論文をみんなが読めたら苦労しないわけであって。ところが今は素晴らしい生成AIがあるわけですよ。英語の論文をもとにしたQ&Aを日本語で知りたい人はぜひぜひ試してください。ChatGPTの、GPT4に有料登録（月額20ドルです）すれば、活用できます。有料会員限定の、GPTs、というアプリのうち、以下がおすすめ。①Consensus（コンセンサス）ChatGPT - ConsensusYour AI Research Assistant. Search 200M academic papers from Consensus, get science-based answers, and draft content with accurate citations.chat.openai.com⇒このアプリは、学術論文を検索して、質問に対する回答をしてくれます。日本語での質問に、日本語で、論文の根拠のある回答をしてくれます。②Paper Interpreter （ペーパーインタープリタ）ChatGPT - Paper Interpreter (Japanese)論文のPDFをアップロードすると、内容を日本語で分かりやすく説明します（OpenAI側の問題により、論文URLでの解説機能は一時停止しています）。This is the Japanese version of Paper Interpreter. The Internationa version is available at https://chat.op…chat.openai.com⇒このアプリは、アップロードした論文を、日本語で分かりやすく要約して説明してくれます。論文アップロード元として使えそうなサイトは、もちろんPubMed。PubMedPubMed® comprises more than 36 million citations for biomedical literature from MEDLINE, life science journals, and online books. Citations may include links to full text content f…pubmed.ncbi.nlm.nih.gov⇒これは、米国の厚生省的なところが、医療関係の学術研究の論文を、少なくともアブスト（要旨）と検定結果のグラフに限っては公開している論文サイト（論文によっては全文公開しています）。私はここの論文を、自分の病気関係で、過去10年分全部読みました（暇だった）。それで分かったことも結構あります。いずれも、オープンリンクを貼っているものですので、リンクをクリックいただいても私に経済的及びいかなるベネフィットも入りません。何ならググっても同じリンクにたどり着くので、心配な方は、アプリ名をググってください。これらのサイトを使って、わからないことを、心行くまでAIに質問してください。きっと、自分の中で、わだかまっていることの正体がわかるはずです。それを医師に聞くなり、AIで解決するなりして、より良い人生を歩みましょう。でもね、こういう有用なAIを使っていると思うのは。医者って近い将来いらなくなると思います。今多い、臨床下手な医師は。看護師が、臨床者として、生き残るのだと思います。医者の方々は、これまで自分たちが独占していた知識の源泉が、AIによって簡単に奪われてしまうことをしっかり認識いただく必要があると思います。これまで、臨床の現場で、「正確さ」は医療者が独り占めするものであって、患者は必ずしも正しい情報を得られる環境ではなかったのが、徐々に変わりつつある。そのうえで、知識が民主化されて誰でもアクセスできるようになった社会で、自分たちに何ができるのか、を真剣に考えていただく必要があると思います。医者はもう、裸の王様に近い、それを医者も患者もよくよく認識して、どうふるまうかを考えるべき。
- 医療面接に足りないのは「正確さ」②
  医療情報の「正確さ」。これは、おそらく多くの患者が、医師や医療従事者に対して求めるものだと思います。とかく世の中には、正しくない医療系情報が多すぎる。いわゆる「私はこれでがんが消えた！」系サプリとか、それらを勧めてくる知人とか、「薬は毒なのでやめたほうがいい！」系の知人や宗教関係者とかですねそれらの情報を受け入れるにせよ、最終的には、本人が納得していればいい話ですが、たぶん多くの患者は納得していない、だから病院に行くわけですね。そして、病院で言われるのが、「大丈夫！」なのです。はじめは、非常時過ぎてアドレナリンかステロイド的な？何かが出ていて、「オッケー！頑張るわ」となれても、その期間は長く続かないわけです。そうすると、医療者の「大丈夫」やら「あなたはすごい」やらに対して感じるのは、周囲のやや迷惑な知人（人によっては親戚）に対するのと同じ思いになってしまう。いや、人によっては、「私が病気になるので良かったのだった」と強く思い入れてしまっている人もいるのかもしれないし、そういう人に対してはこれらの言葉がけは引き続き強く響いてしまうに違いない。でも、人の命に貴賤がない以上、それは正しくないということを、本当は本人が知る機会を得るべきなのだ。その役割を医療者がなすべきかどうかは別として。医療はもっと、「正しさ」を重視するべきだと、私は強く思います。もっともっと、安易な励まし（＝①強さ、②やさしさ、③個性に注目した精神的支援）ではなくて、「正しい情報」を求めて、自己決定を求めて来る患者の真意をしっかりと受け止めるべきです。医療者は、専門家なのですから。
- 医療面接に足りないのは「正確さ」①
  さて、三連休です。というか、最近忙しすぎて、昨日金曜日は代休を取らされていたので、私は四連休です（優越感）。まあ、昨日は半日寝て過ごしましたが。。がん治療中にクソ担当医のせいで睡眠障害をやってしまった身としては、「合計１２時間寝続けた」というのが、幸せすぎてたまりません。笑某所に旅行に来ているところ、同行者が入浴中の隙を見て投稿。私ががんの治療を受けていた中で、かなり違和感を持っていた部分に近いところなのですが、なんと職場の管理職研修で悟ってしまった。それは、多分ですが、医療面接に足りない、いや圧倒的に不足しているのは、「正確さ」なのだ、ということ。その研修で学んだのは、人間は、①強さ（あなたはほかの人よりもすごいですね）、②優しさ（ありがとう）、③個性（あなたはとてもユニークです）、④正確さ（あなたは正しいです）、の４つの報酬を得たいと考えているということでした。そして、人によって、どの報酬を重視しているかには差があるということでした。そして、昨今の悲しい管理職は、どの部下がどの報酬を求めているかを正確に認知して、正しい報酬を与えないといけないという話で、思ったのですが、（今の病院で受ける）医療面接、平たく言うと診察の場で圧倒的に足りていないのは「正確さ」に関する情報です。そして、私自身が、「正確さ」を一番重視するタイプの人間なので、（今の病院で受ける）診察で全く納得感がない、ということでした。平たく言えば、①強さ、に関しては、「あなたはこんな治療を受けても頑張っていて素晴らしい」②優しさ、に関しては、「こんな状況でも頑張ってくれてすごいね、ありがとう」③個性、に関しては、「あなたのような患者はめったにいない」...などと、（ある意味無駄な？）賞賛を浴びる機会は、今の病院でも結構あったのですが、こと「正確さ」に関しては、まったく担保される発言がなかったのでした。むしろ、医師からは、具体的な根拠の説明なしに、「大丈夫」などと言われて、煙に巻かれることのほうが多かったわけです。私自身、自分がアナリストをしていることで、「（学問的、経験的）正しさ」にこだわる気持ちが大きいということは自覚していましたが（そしてそれが良くないのでは？と考え込んだ時期もありましたが）。多分、ですが、がん患者（を含む慢性病の患者）のうち、治療や診察に関して、うまく言えない違和感を持っている患者には、この「正確さ」が担保されないことへの違和感を持っている人が一定数いるのではないか、と感じてしまったのでした。
09Feb
- がんになったら仕事はやめるべきか
  最近、がんの診断を受けて活動休止を表明する有名人が複数いました。他方、かなり手ごわいタイプのがんを公表しつつ、仕事を続けることを公表している有名人もいます。一般人は、がんになったら、仕事をどうするのが良いのでしょうか。基本的には、仕事を続けたほうが良いと思います。それも、在宅勤務や時短勤務、配置転換など、使える制度は使ったうえで、可能な限り休職せずに。職場の制度が整っていれば、の話になってしまいますが。仕事を続けたほうがいい理由はいくつかあります。まずは、収入が入るから。やや即物的な話ですが、経済的な安心感の有無は、精神状態に大きな影響を与えると思います。がんになっても、医療の進歩のおかげで私たちはまあまあ長生きしますので、いくらストック（預貯金）やキャピタルゲインがあっても、フローの定期収入は絶やさないほうが良いです。次に、健康保険が適用されるから。特に健保組合がある企業に勤めている人は、絶対にやめないほうがいい。多くの場合、高額療養費制度に上乗せで保証制度があって、月当たりの出費が２万とか２万５千とかで済むようになります。さらに、休職せずに働くと、病気療養期間がブランクにならないため、キャリアが中断しないメリットがあります。これ結構大きい。１年とか２年とかのブランクは結構深刻です。ここを、仕事の情報が入ってくる状態でいるかどうかは、治療が終わった後を考えると大きな違いになると思います。あと、休職するとほとんどの企業で昇進は遅れるし、ボーナスは減ります。治った後もキャリアに影響が残るのです。この辺は絶対に総務人事担当者に確認すべき完全に休職→リスキリングに励んで業務再開後にステップアップ、というのも、ありかもしれませんが（そして、治療中に働いてマアマアしんどかったので当時はちょびっと後悔しましたが）、資格があれば働ける職種なら全然ありだけれど、一般的な給与稼得者にとっては、生きたビジネスの情報に接し続けるほうが価値が高いと今は思います。結局休職しなくてよかったあとは、やや後ろ向き思考ですが、今の治療がうまくいかなかった場合に後々休職することができるように、という観点ですね。休職手当は制度的には１年半分しか払われないですし、休職期間も長くて３年前後だと思いますので、病気になった時点でいつ治るかわからない場合には、あとのことを考えることも重要。また、ちゃんと職場のコミュニティに属していることで、気持ちの面で患者としての自分に占領されないというのはあると思います。日本の病院ではとかく「弱者なかわいそうな患者さん」扱いされますので、心が折れます。ちゃんと自分が社会に貢献しているとか（いわゆる自己効力感ですね）、他愛もない話をできる仲間とつながっているとかといった、社会での今までの場所を手放さないということは、精神的な安定を得るうえで重要。個人的な経験では、当時の仕事でいろいろあったことを記憶している反面、治療のことや副作用で苦しかったことは結構忘れてしまった、というメリットもありました。仕事って色々ありますからね。。そのほか２つ。まずは、治療が終わった後に就職したいと思っても、（資格があれば働けるうえ人手不足なごく一部の仕事を除いて）多分難しいです。たとえ総合職でバリバリやっていた人でも、出産育児でやめてしまって２，３年ブランクがあると正社員に復職するのが大変、という話は身近でもよく聞きます。ブランクがある上にがん患者、となると、たぶん相当難しい。残念だけれども、それが今の社会の状況だと思います。あとは、ちゃんとコミュニティに属することで、非常事態が起きた時に、ちゃんと安否確認をしてもらえます。休職中でも総務人事に安否確認の責任はあるのかもしれませんが、バタバタしている中では、普段接していない人だと忘れられてしまう可能性が否定できません。非常事態の安否確認、という意味では、今回の地震で知ったのは、どうも患者団体に入るのは利益がありそうでした。その手の仕事をしている友人によれば、震災の人的被害を把握する際に、病気の人に関しては患者団体を通じて調べたようなことがあったそうです。合う合わないあるかもしれませんが、治療終わったら入りづらいので、治療中に入ってみるというのはありなのだろうな、と感じました。私は、当時のかかりつけ医に、患者団体は面倒だから入らないほうがいいといわれ、そうしていたのですが、もし患者団体で医師や病院の評判などが聞けていたら、、、転院しえたかもしれない、、とか思うところはあります※　本当はこういうお役立ち系の記事を書きたくて始めたブログでした。軌道修正。

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