(報告第15号 令和2年度高蔵寺まちづくり株式会社の経営状況について 末永けい 本会議質疑)

末永けい

報告第15号 令和2年度高蔵寺まちづくり株式会社の経営状況について伺います。
 まず,高森山公園管理運営手法検討支援事業の経緯,実績,課題,内容について伺います。
 1点目は,令和元年度の事業計画では,まち会社は高森山活用に関する勉強会開催運営補助事業を受託しておりました。令和2年度はそれを受けたものになると思われますが,現状,高森山公園についてどのような課題があると認識しておられるのか伺います。
 続いて,2点目,令和2年度記載されている高森山公園管理運営手法検討支援事業について,事業の目的,内容,スケジュール,受託金額をお示しいただきたいと思います。
 3点目は,高森山について,今年度もまち会社が受託ということですが,高森山は都市公園で,ふだんは公園緑地課が所管しているとお聞きしております。こうした事業をなぜ市としてまち会社に担わせるのか。逆に言えば,なぜまち会社がこうした事業を受託するのかについて,考え方を伺います。
 次に,高蔵寺駅周辺にぎわい創出・醸成事業です。こちらも経緯,実績,課題,内容について伺います。
 1点目は,令和元年度は高蔵寺駅周辺にぎわいづくり実証事業として,市からの受託事業になっておりました。つまり事業の実施主体は市で,実証実験の目的としては,当初は駅周辺の再整備を検討するためのハード面整備の基礎調査的な側面がありましたが,令和2年度は項目がエリアマネジメント事業に変わり,高蔵寺駅周辺にぎわい創出・醸成事業となりました。つまり事業主体がまち会社ということになり,まち会社の事業としてこれを行うということですが,それはなぜなのか。実施内容の違いなどがあればお示しください。
 2点目,市からの引継ぎになる事業ですが,これまでの取組の成果や事業実施に伴う周辺店舗への影響はどのように認識しておられるのか伺います。
 3点目は,まち会社が実施するということですが,どのように収益化するのか,事業スキームやどのような成果を見込んでおられるのか伺います。

まちづくり推進部長(大島常生君) 私からは報告第15号 令和2年度高蔵寺まちづくり株式会社の経営状況についての御質問に順次お答えいたします。
 初めに,高森山公園管理運営手法検討支援事業につきましては,昨年度の事業では,自然環境分野の有識者やNPO法人を講師として,将来のまちの担い手となる高校生や大学生によるワークショップを開催したところ,既存の公園はトイレ等の施設が老朽化しているほかに,散策路が鬱蒼として暗く,市民が快適に利用しづらい状況であることを確認しました。
 ワークショップの成果から,高森山公園が地域に愛され,広く活用される公園となるためには,ハード面だけでなく,地域住民や民間団体が管理運営の担い手となり,高蔵寺ニュータウンの新たな魅力をつくっていく必要があることから,担い手の育成が課題であると考えております。
 次に,今年度の高森山公園管理運営手法検討支援事業につきましては,高森山公園の保全活動を行うボランティアの養成と,公園の管理運営の担い手となる団体を形成することを目的としまして,公園の里山環境を理解するための講座や樹木の保全活動の手法に関する実践研修などを本年9月から来年3月にかけて実施する予定です。受託金額は250万円以内を考えております。
 次に,本件事業の受託につきましては,高蔵寺まちづくり株式会社は高蔵寺リ・ニュータウン計画の基本理念の実現を目指し,計画に基づき創設されたまちづくりの担い手であるため,高蔵寺まちづくり株式会社に随意契約することを予定しております。
 本件事業を担うことで,地域住民,各種団体,大学,高校,中学など様々な地域の関係者とのつながりが生まれ,エリアマネジメント事業の幅が広がっていくものと考えております。本市としましては,本件事業の受託は高蔵寺まちづくり株式会社がふさわしいと考えております。
 続きまして,高蔵寺駅周辺にぎわい創出・醸成事業につきまして,昨年度までは周辺住民や駅利用者,事業者への駅周辺にぎわいづくりの必要性に関する啓発や,今後の駅周辺再整備等に対するニーズの把握,効果的な整備手法や周知方法等を検討することを目的としまして,市が高蔵寺まちづくり株式会社へ業務発注しておりました。今年度は店舗出店者からの出店料等を見込み,引き続き高蔵寺地区全体のエリアマネジメントとして,過年度と同様に様々なイベントを実施する予定です。なお,現在,新型コロナウイルスの感染拡大が危惧される中,事業実施については,今後の状況を見て対応すると聞いております。
 次に,これまでの取組,成果等につきましては,高蔵寺駅周辺再整備を契機として,新たなまちづくりの機運を高めるため,市,URとの共催,高蔵寺商店街振興組合の協力のもと,「歌う,高蔵寺マーケット」と称し,平成30年度は1回開催し,参加者は約4,000人,令和元年度は3回開催し,参加者は平均で約3,300人となっており,うち7から8割が女性となっております。
 また,アンケート調査結果では,約8割の方から,イベントについて「よい」または「どちらかといえばよい」という評価をいただいております。イベント実施後に地下道内の周辺店舗へのヒアリングをしたところ,にぎわいづくりという事業の必要性について評価をいただき,多くの店舗からふだんより売上げが上がったと聞いております。
 次に,事業の収益につきましては,店舗出店者からの出店料等により,イベント開催に伴う消耗品や燃料費などは賄えております。本事業は,今後の高蔵寺駅のまちづくりに対する機運の醸成を図るものであり,事業を通じた地元事業者等との関係構築やノウハウが蓄積できることは有益なものと考えられます。

 

【ご参考】

高森山公園

 

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