日本という国はつくづく食べるものが豊富だと思う。
ただ単に物資が豊富ということだけでなく食材の種類も豊富だし、調理の仕方もバラエティに富んでいる。また外食に対して最近では中食(なかしょく)と言われるように食を買うことの選択肢も多い。
今は東京都下の街に住んでいるがJRの駅周辺は夥しいと言ってもいいほど居酒屋がある。一つの大きなビル全ての階が居酒屋という所もあるが逆に言えばそれだけ需要があると言うことだ。しかしどの店もその違いが良く分からず同じように見えるのはそれらのお店が若い人を対象にしていて年寄りには感覚的に分からないものなのかもしれない。
しかし良く見るとそれら居酒屋のほとんどが大手居酒屋チェーンのお店であり、個人営業と思われるお店はほとんど見当たらない。それだけ過当競争が激しく経営ノウハウと共同仕入れや調理などによるコスト削減を行わなければやっていけないのだろう。
それと良く目に付くのが回転ずしのお店である。特に郊外型というのだろうか、街の中心部ではなく郊外の大きな道路沿いにあるファミレスのようなお店が多い。恐らく家族連れを対象にして気軽に入れる雰囲気にしているのであろう。そして価格も一皿100円均一と言うように子供がおなか一杯食べてもお財布の心配がをしなくてもいい設定なんだと思う。
ファミレスといえばお店の種類も数も増えていると思うが、価格が安くなっていることに驚かされた。見た目はとても素晴らしい料理なのに500円とか600円の値段が付いていたりする。メニューも豊富で洋食中華和食となんでも揃っていて目移りしてしまうほどだ。こういったファミレスもかなりの経営努力でコスト削減をしているのだと思う。
コンビにも実にたくさんある。町の中にも郊外にもあって今や日本の暮らしになくてはならないものとなっていて、いつでもお客さんが入っていて繁盛しているように見える。コンビにであるからいろいろなものを売っているわけだが、やはり売り上げとしてはお弁当やおにぎりなどの中食が多いいのではないだろうか。
都会に住む若い人は独り身が多いだろうし、外で働く人たちはお昼ごはんをコンビニで調達することも多いようだ。
中食といえばスーパーの惣菜売り場はどこでも力を入れているように見える。毎日日替わりで旬の素材を調理したものを出している所もあり夕方は結構賑わっている。
昔であれば出来合いのもので済ましていしまう、というある種の罪悪感を主婦は感じていたかも知れないが今は中食というカテゴリーも確立され、家族構成にあわせて買う量を調節することも出来、材料や調理の油などにこだわっているお店もあって何の抵抗もなく出来合いのものを買っているのだと思う。
食べることに関しては本当にバラエティ豊富でどれも美味しそうであり、ドイツのときの暮らしと比べると便利で有り難いことだと思うが心のどこかにこれで良いのだろうとか言う思いがある。
かつてラーメンばかり食べていたら暫くしてラーメンやその他のインスタント食品を見るのも嫌になったことがある。その時は何を食べても同じ味に感じてしまい、インスタントのお味噌汁もチャーハンの素も何か共通する味がありそれを体が受け付けなくなってしまった。
中国でダンボール入りの肉まんが話題になったりうなぎの蒲焼や歯磨きなど食の安全が取り沙汰されている中で、コンビニやスーパーの中食や居酒屋の料理は安全だと思うが、添加物などは基準以内だからいいというものでもないような気がする。全てそうだとは言わないがどこかに似た味を感ずるときもある。
それと、外食や中食が増えると若い人たちが家庭で調理をすることを覚えないのではないかと言う危惧も感じてしまう。我が家の娘もあと数年でお嫁に行ってしまうかもしれないが彼女たちが一体どういう主婦になるのかと想像すると親として不安である。
便利で有り難いのだけどどこかに一抹の不安を抱える日本の食である。
<この項つづく>