合格率10%程度の難関試験の問題を作る際には、
10人中9人の人を落として、一人だけを及第点と
するような作問の技術が問われます。
これはなかなかに難儀でして、
易しぎると半分くらいのひとが
80点90点以上みたいな感じになってしまい、
9割を落とすことが難しくなります。
かといって難しくしすぎると、
こんどは平均点が30点程度などという
かつての駿台模試のようのような
すさまじい得点状況となってしまい、
誰も合格点の70点に手が届かなくなる、
なんてことにもなりかねません。
時に、十年に一度あるかないかの
信じがたい合格率になる場合などは、
これにあたったりしますね。
受験生にとっては交通事故以外の何物でもありません。
以上の例は極端でそうめったにないとしても、
日商簿記1級レベルの試験を作問される先生方の
ご苦労は推して知るべしですね。
とはいえ、あるていど難しい試験の問題作成を
経験していくと、ある一定のパターンで
資料に手を加えることで、論点そのものは
それほど高度な理論を用いなくても、
標準的なテーマの組み合わせや資料の加工により、
一気に難易度を上げることも下げることも可能なことが
解ってきます。
今日の動画では、私の専門学校時代の
答練作問経験と、大学院の会計学で
専門課程の生徒向けに期末テストを作成した経験を通じて、
「論点は標準的だけど、合格率10%に近付けるための
作問テクニックの一例」をお話しています。
よくある基本形としては、次のような3類型があります。
1)資料の一部をわからなくして、そこを求めさせる、
2)余計な情報を混入させて、混乱を招く、
3)重要な資料を離れたところに潜ませて、見落としを誘発する。。。
こうやってかくと、すっごくいじわるな人のように見えてきますね(苦笑)。
こういった数々のトラップを潜り抜けて、
合格率10%以下の栄冠を勝ち取っていただくことになるのです。
しかし、こういったトラップを見分けるために必要なのは、
なんといってもテキストの基本問題(柴山式ではミニ例題)を
しっかりと腹落ちレベルで習熟することが必須になります。
素直な基本問題の処理がしっかりとできてこそ、
その知識をベースに過不足を見分け、離れたところにあるデータを
発見して正しい答えにたどり着けることができるのですね。
ちょっと今日の動画は応用編になりますが、
固定資産の減損会計を題材に、具体的な作問の
難化事例を示してみました。