ステューディオ2アーキテクツ MEMO 2025 -9ページ目

竣工写真から


高尾竣工写真


アド・グラフィックのカメラマン飯田さんより竣工写真が届きました。


東側の急坂から石垣で高くなったひな壇敷地なので、建物を奥に配置して、アプローチの前庭と玄関の土間ホールを一体にしています。


周辺家屋の多くは、広告にありがちな間取りにならって、道路際から建物を建てて、玄関からまわりこんだ南側に細長い庭をとっています。


すると南側の窓先は、隣家のトイレや風呂場のすりガラスに面することになり、出入りしなくなった庭は、人目にも触れず、プラスチック鉢の置き場になって。。。


敷地の特徴と現実の生活動線にあわせて考えることが大切です。


土間玄関




建もの探訪 放映予定

2月14日(土)あさ5時~
テレビ朝日「渡辺篤史の建もの探訪」 にて
ステューディオ2アーキテクツ 設計・監理の秋山邸が放映予定です。
混構造、容積緩和、高度斜線、3階建てなど都市住宅の課題にとてもシンプルに応えた建ものです。
朝早いので録画予約でよろしくお願いします!

「深川大家族」単行本第2巻発売

設計監修したビッグコミックスペリオール「深川大家族」の単行本第2巻がでました。


僕らのは荒川線沿いの話ですが、ひとつ前の六本木のNo.1ホステス絵美さんのマンション建設の回も泣けました(T-T)


意外と意外なファンがいる老舗コミックです。


仕事の息抜きにぜひ!




POLO CHAIR

polo

ロビン・デイのポロチェアは大好きな椅子のひとつです。


駅のベンチみたいだなんていう人もいますが、とんでもない!


ロンドンのLOFTから8脚直輸入したのはもう13年も前のことですが、今もアトリエで愛用しています。


何脚だってスタッキング出来る上に、左右の脚に大小があって、金具なしで相互の脚を絡めて連結することもできます。


さらに背の高さは絶妙に抑えられていて、背もたれ上部のカーブに肩甲骨がちょうど乗っかるように考えられていて気持ちよいうえに、ぎりぎり机の下に滑り込むように配慮されているのです。


座ってみれば、ポリプロピレンや細いスチールパイプのしなりを活かして座り心地をやわらかくしていることがわかります。


このタイプの椅子は硬くてしならないものも多いから、座り比べてみることをお勧めします。


好きな訳を書きだすときりが無いですが、もう一点、アイコンになっている穴は、テラス使用時に雨水が流れ落ちるためでもあります。


久しぶりにLOFT のサイトを見たら相変わらず、当時提供した拙宅FLAT Bでの写真を使っていました。


じつはこれ、著名な写真家の高瀬良夫さん(故人)が自邸の撮影に来られた折、遊び感覚で撮ってくれたスナップです。


椅子のフォルムもよいが、さりげなく撮っているようで完璧な構図であることにあらためて感動しました。

競泳プールのこと


この4年間、年の瀬になるとある水泳競技会のために東京の辰巳国際水泳場にでかけています。かつて北島選手が世界記録をだした本格的なコースで泳げるというのも楽しみのひとつで、新広島球場なども手がけた仙田満氏の設計による建物は、建築的なスペースを感じることのできる数少ないプールのひとつです。


ロンドンやミュンヘンの公共プールのような建築的なるプールが日本にあるのかというと、他には数年前に残念ながらプール営業を中止してしまった丹下健三設計の代々木体育館しかありません。


2020東京オリンピックの競泳は、代々木か辰巳を改修すれば十分で、酷く減額変更をさせられている国立競技場の新築にまわしてもらいたいという気がします。


下の写真は僕の出身事務所でもある磯崎新アトリエによるバルセロナ五輪の体育館サンジョルディパレスで、ふだんは体育館だけれど、世界選手権2013のために仮設プールを設営した状態。


設計会社の持ち回りによる建物じゃなくて、多少手間や時間がかかっても、愛着の湧く、体験する価値のある建築をつくることで、メンテしながら永く、多様な使途にフレキシブルに対応していこうという発想が必要と思いますね。







竣工写真撮影

当初、竣工写真は建て主さんの引越し前に撮っていたのですが、最近は住んでからしばらくして落ち着いた頃にしています。


そのほうが、ものではなくて、住まいの写真が撮れるから。


楽しいものが飾られて、楽しく生活されている雰囲気を拝見できるのがいいですね。


いっぽうで、引き戸の不具合などの報告もあり、勉強にもなります。


玄関ポーチに置かれた鹿が傘立て!



ポーチの傘立


深川大家族の住宅竣工

建築監修した小学館のビッグコミックスペリオール


「匠三代 深川大家族」の連載が完結しました。



匠三代竣工


どの建物かは秘密にしていましたが、ついにご開帳。


正解は、荒川線沿いにたつTROLLEY(トロリ)でした!


検討模型の骨組が一部間違っているので編集者に指摘したら、


単行本では修正しますとのことでした。


鉄骨の骨組を延々検討した末にものすごく合理的な解決をした経緯もあって、


つい口うるさく指摘してしまいましたが、


考えてみれば読者で気づく人は、いるのだろうかという気もしますね。


それにしても、漫画家さんは漫画がうまいです。当たり前ですが。。。


漫画化してもらって、一度の設計で、二度目の竣工を迎えたようです。

すきまをつくる


隙間1


物理的には、元々の駐車スペースのほうが、広々しているわけですが、


ハナレの増築をしたからこそ生まれた外部空間があります。


ひな壇の庭に向かって狭くなっていく2棟の隙間から見上げたアプローチの空。


コストをかけずに、建物の配置だけで得られた建築的なスペースです。


土間玄関とコンクリートカウンター

お引渡しの前に、自前のスナップ写真をとりました。


2階のダイニングから見下ろすと、芝生の前庭に面した玄関の土間に外光が差し込んでいるのがみえます。玄関が単なる出入り口ではもったいないから、庭に面した土間ホールとして、ご主人の電子ドラムをおく計画です。


土間玄関


土間玄関の奥は子供たちのロフトベッドになっていて、玄関まで長いコンクリートカウンターが伸びています。木造2階建てですが、基礎を少し立ち上げるだけで、シャープなカウンターができるのです!


子供ロフト


竣工写真は、什器や家具がある程度整ったところで、来月撮影に伺う予定です。

施主検査

高尾検査


8月11日建て方の写真をブログに書いたきり、昨日の施主検査まできてしまいました。


それにしても、新築だと一年以上のおつきあいになるので、建て主のお子さんたちが日に日に成長されるのがわかります。


だんだん大人顔負けの建築的コメントが出てきたりして、驚かされることもあり。


小さなこどもにとって、家づくりの過程を体験することや、建築家の住宅で生活することが、かけがえのない出来事になってくれればと思います。