あけましておめでとうございます!
2世帯住宅の創りかた展とセミナートーク
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ー相続デザイン&2世帯住宅の創りかたー
住まいをお考えの方も、そうでない方も学びとなるセミナーと展覧会
注目のイベントが開催されます! ご期待下さい。
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住まいづくりセミナーのご案内
2015年10月25日13:30~15:00
新宿パークタワー6階OZONEにて
OZONE住まいづくりスペシャルセミナー
建築家の家に住みたい!
住宅雑誌を彩った事例から
に二宮がゲストとして登壇します。
建築家との住まいづくりに興味があるかたはぜひお越し下さい。
http://www.ozone.co.jp/event_seminar/seminar/seminar_a/detail/1876.html
墓というものごと
兄から近所の墓地の永代使用権が当たったから、墓を建てたいという相談がありました。祖父が生まれ育った岩国市の錦帯橋の近くには、昔ながらのしぶい代々の墓があるのですが、遠いことで小姑からの圧力を感じている母親から懇願されるうち、墓石屋に発注する手筈も整ったとのことでした。
少子化や後継者のいない家もあるし、だれもが一生ひとところにとどまって生活する時代ではないのに、墓守の風習がいつまでも続けられるとは思えません。狭い国土を墓とゴルフ場で埋め尽くすこともあるまいし、欧米の映画でみるような心温まる散骨への憧憬もあり。
墓石や墓地の宣伝広告には、まるで建売チラシのような胡散臭さしか感じることができず、好きにしてもいいけれど、自分はおそらくそこに骨を埋める気になれないことを伝えました。
かなり以前のことですが、自分が子供の頃、家族で訪れたときと同じ年頃になった息子を連れて、岩国の墓をお参りしたことがあります。広島で原爆資料館やドームを見せ、厳島神社、弥山といった瀬戸内ならではの土地を巡りながら、牡蠣を食べ、岩国寿司を食べ、錦帯橋のたもとに転がる石を拾って帰り、自宅の前庭の玉砂利に混ぜました。
お墓があるわけではありませんが、東大寺や法隆寺にいけば、大昔から何度訪れても、まったく変わらない風景の中で、鹿に噛まれた思い出や、小説の場面を語りながら、昔と同じ構図で写真を撮ってみます。
旅をするときに最もはっとさせられることのひとつは、若い頃に訪れて感動した場所を、30年ぶりに訪れても、なんら変わることなく、美しい建築や荘厳な風景が佇んでいることを確認した時じゃあないでしょうか。それらを世代を超えて誰かに伝えられることに、代え難いよろこびがあります。
自分がお墓に求めるものは何なんだろうか。
それは、お参りのし易さとか頻度ではなく、もちろん、墓石の大きさや広さでもない。おそらく、幼少期に体験した美しさや長閑で心地よい空間の記憶を呼び起こしてくれる装置として、ゆかりの地がいつまでも変わらずにあるという確かな感覚なのかもしれません。
後日兄から、買うのはもうしばらく待ってみようと言われたので、岩国の墓参りにいくことを薦めました。
又吉と瀬戸
先週末、構造設計担当の久米さんと、確認申請機関での打ち合せ後、涼をもとめてはいったカフェで建築談義するうち、話題は、新国立競技場計画での土建業界やマスコミ報道の問題へと移り、さらに件のロゴマークに話が及んでは、かえって夏バテに拍車がかかってしまったのでした。
東京オリンピックに絡んだよくない企みを多く目にしているうち、お笑いの又吉直樹の本がミリオンセラーになっているという話題すら、眉唾と勘ぐりたくもなっていました。
しかし、読まずに批判はできないという話になって、文藝春秋9月号にて「火花」を読了。
その結果、とても面白かった!
又吉という芸人が、人を笑わす仕事に情熱をもって、真剣にその職能に向き合っていることが感じられて、とても爽やかな気分になりました。
お笑いを目指すふたりの主人公の泣き笑いを通して、職業と才能の問題についての普遍的な悩みを描いているところは、多くの若い世代が読んで、確かに共感できるんじゃないかなと、改めて感心した次第です。
自分のやりたいことに向かうときに立ちはだかる才能や機会の悩みと不安は、僕の大好きな映画「パンチライン」と「キングオブコメディ」にも通じていて、ぐっとくるものがあります。
選評では、青春時代に読んだ「青が散る」の宮本輝氏が一番推していて、ちょっとうれしくなりました。
読み終えてまもなく、テレビには世界水泳400メートル個人メドレーでスランプを跳ねのけ連覇した瀬戸選手の泳ぎが映し出されていて、だめだめになっている業界もあるけれど、純粋にひたむきに頑張っている個々人の活躍を目にし、おおいに元気をもらうことができた週末なのでした。
疑って悪かった。。。











