モラルの低い人や、まるで無い人が混じって
来ると、どうしてもコスト高になってしまう。
モラルどうのこうの言わなくても、水洗トイレ
(死語ですね。)の一回の水の分量で、たぶん
アフリカの一家族の一日分くらいの飲み水を
使い切っていることを思えば、こんなことが
いつまでも続くわけは無いと素人でも納得できる。

そこにモラルの低い人が混じってさらに
コストを積み上げる。
東京都の焼却炉に大量の水銀が混じって
いたので、回復して再使用するまでに
2億円以上がかかると言われている。その
水銀の量というのが、病院などで当たり前にある
血圧計にすればたったの4個分だというのだ。
つまり、一人の不心得者が出るだけで、何億の
損失を税金から補填する必要が出る可能性を
持つのが今の文明社会なのだ。

そして、残念ながら今の人間のモラルが昔の
人間以上に高いかというと、答えはノーだろう。
「迷惑をかける」という言葉すら、そろそろ
死語になるのではないかと思うくらいに好き勝手な
振る舞いをする人が多くなっているような気が
してならない。

万引き倒産という言葉すらあるそうだ。書店などに
家族ぐるみで連日万引きに訪れるために、利益が
万引きの被害額で吹っ飛んでしまうらしい。
笑い事ではない。もう今の日本はこれ以上の
コスト増には耐えられない。モラル低下による
国家破綻すら夢想ではないような気がしてならない。


僕の両親は89と86で二人暮らしだが、二人一緒には
死なないだろうという前提でそれをしている。もし
偶然に二人一緒に死んでしまったら、発見までには
時間がかかるかもしれない。僕も妹も電話は週に
一回くらいだ。カナダの姪も十三の姪もたまには
電話するだろうがせいぜい一月に一回だろう。
僕の馬鹿息子は、しろといわない限りしないから論外。
そして、もし電話に出ないとしても、たぶん病院に
行っているのだろうということで片付ける可能性が
非常に高い。ただ、両親の場合は地域に友達が
多いのでその点で安心はしている。突然死はあるかも
しれないがそれが発見されないということはないと
思っている。

僕の場合、可能性は低いが妻が先に死んだ場合、
まず自分の家を売り払って、親の家も売り払ってマンションに
住むのは間違いないと思う。一人暮らしならどうしても
簡便さを優先したくなる。
そうなると、もう孤独死が約束されたようなものだ。
息子や妹に、電話に出ないからといって探しにくるような
親切心はない。二人ともたぶん「女と遊んでいる」と
思うに違いない。ふん。そういうやつらなんだ。
肉親でさえそうなのだから、友人にマンションの鍵を
壊して僕の安否を確認してくれる人はいない。

そして突然死した僕はそのまま静かに腐敗を始める。
3日が限度らしい。生前の姿をとどめるのは。あとは
発見した人がショックを受けるような姿になる。
誰でも、自分も腐敗して発見される可能性が
けっこうあることに気がつき、愕然とするのだ。
彼女どころか、僕ももう半身どろどろになって畳に
めり込んでいる自分の姿が見えるようだ。ああ嫌。

じゃあどうするかと考えようというのが、老後の
最初の眼目。もうお金を払うしかないじゃないですか。
モーニングコールとナイトコールをしてくれる会社が
あって、もし両方ともに出ない(携帯も含めて)場合には
そこの社員が探しに来てくれる。危険もあるが合鍵も
渡す場合もあるかもしれない。もしマンションに一人
住まいなら間違いなくそういうサービスを利用する.


僕は、自分でレコード屋を長くしていたので、最初はLPの
時代で、最後のほうはCDの時代というふうに、完全に
分かれていた。最初にCDの音を聞いた時には、すこし
物足りないと感じたが、じゃあ10年後にどちらが主流に
なっているかとその時に問われたら、100%CDの時代と
答えたと思うし、その通りになった。その時分に、レコード針の
メーカーとして、ナガオカというメーカーとスイングという
メーカーの二つが大手としてシェアを分け合っていた。
さあ、レコード針のメーカーとしては大変なことである。
ナガオカの営業員は、もう駄目だと言っていた。私は
転職を考えますとあっさりと告白して事実すぐに会社を
やめてゲームソフトの大手(そこも競争に負けたが)
に転職した。スウィングの営業員は頑固だった。針のなくなる
ことは絶対にない。あんなへなちょこの音が世界を席巻する
わけがない、LPは不滅だと語っていて、最後まで会社に
残っていたようだった。フェリーの会社に勤務する人も
ここは本当によく考えなければいけない。国が補助して
呉れるだろうというのはもちろんただの幻想である。