英語で株ってむずかしい? -5ページ目

おことわり

昨日のテーマは企業の投資家向け広報活動(IR)について。

さて、今日はその一環の決算報告書を見てみるとしよう。


たいていの決算報告書の冒頭には


Anything mentioned in the report may be a forward looking statement, and results may vary significantly.


というような文章だ。


「この報告書の内容には将来的な見通し情報が含まれていますので、実際の業績はこれらの見通しとは大きく異なることがあります」


というようなお断りの文章がついているのだ。

決算報告書は鵜呑みにせず、投資の参考にとどめておくべきということ。


Forward-looking

フォワード・ルッキング


は前向きとか、将来的なという意味。


I am looking forward to seeing you.

お会いするのを楽しみにしています。


という表現はメールでよく目にする。「前向きに考えています=楽しみにしています」ということだ。


ちなみに、ビデオの早送りは

Fast-Forward

ファスト・フォワード


この画面はFast-Scroll (ファスト・スクロール)せず、どうかゆっくり読んでくださいませ。



企業業績のインフォメーション・センター

1月31日に退任したFRB(連邦準備制度理事会)のアラン・グリーンスパン氏。

FRBは経済の教育にも熱心な組織だ。


ウェブ・サイトでも子供にも分かりやすく経済のしくみを説明している。

http://www.federalreserveeducation.org/fred/


そのサイトにはアラン・グリーンスパン氏の言葉が引用されている。

"No matter who you are, making informed decisions about what to do with your money will help build a more stable financial future for you and your family"


「どんな人にとっても、お金の使い道を情報を得た上で決断することが、自分自身や家族の財政的に安定した将来を築くうえで、力になってくれます。」というような内容だ。


informed decision

インフォームド・ディシジョン


という表現になるほどな、と思った。


よく病院では


informed concent

インフォームド・コンセント


という表現を耳にする。今医療の現場では、医師が患者に手術や治療法に関して十分な説明をして、患者の同意を得る必要性が唱えられている。


デパートや観光地などのインフォメーション・センターでは、店舗や名所などの情報をくれる。インフォームは情報を提供するという意味だ。インフォームドになると、情報を提供されたという受身的な意味になる。


情報を提供された上での決断が、informed decision。情報を提供された上での同意がinformed consentだ。


自分で勉強をして情報を得ることも大事だが、株などをやる場合には企業が投資家に対して公開する情報を参考にすることも大事だ。上場している企業は、そのウェブ・サイトにIRのコーナーを設けて、株価情報や企業業績情報を載せている。


Investor Relations

インベスター・リレーションズ

投資家向け広報活動とよばれる。


次回は決算報告の冒頭に必ず書かれている文言について見てみよっかな?情報は鵜呑みにはできないことがわかるはず。






CTUって実在する?

アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)のグリーンスパン議長が1月31日に退任した。


グリーンスパン議長(79)は、1987年にロナルド・レーガン大統領に指名されて、議長に就任。以来、ブラックマンデー、アジア通貨危機、同時多発テロなどアメリカ経済の危機的局面に金利政策などを通して対応してきた。


FRBは、


Federal Reserve Board

フェデラル・リザーブ・ボード


の略。連邦準備制度理事会は7名の理事で構成される。そのトップが議長(Chairman)だ。2月からのバーナンキ体制では、35歳の理事も加わり、平均年齢が大幅に下がったという。


アメリカの行政府は、


ホワイトハウスを中心とする大統領府

14の省庁

独立行政法人


の3つで構成される。


FRBは、3つ目の独立行政法人にあたる。

よく映画なんかに登場する中央情報局(CIA)や

株式市場と深いかかわりのある証券取引委員会(SEC)

も独立行政法人。それぞれの正式名称は


Central Intelligence Agency

セントラル・インテリジェンス・エージェンシー


Securities and Exchange Commission

セキュリティーズ・アンド・エクスチェンジ・コミッション


最近、24(トュウェンティー・フォー)というアメリカのテレビドラマが日本でも大人気だが、

その中の主人公のジャック・バウワーがテロリストとの戦いを繰り広げる

CTU(Counter Terrorist Unit)は実在の組織ではない。残念。私はサード・シーズンまでは

見ましたが、フォース・シーズンはこれからです。アメリカではその先もあるんでしょうか?




焦がしちゃった?

敵対的買収の対抗策をもう一つだけ。

焦土作戦というもの。


Scorched Earth

スコーチド・アース


ナポレオンが戦争で使った有名な戦略。撤退する時にその場所を焼き払って、食糧など敵軍が後からきたときに役立つものをいっさい残さないようにする作戦のことだ。


経済用語では、企業買収されそうになった企業が収益性の高い事業や優良資産を売却してしまって、買収のメリットをなくしてしまうやり方をいう。


収益性の高い事業は

Profitable Unit (Business)

プロフィタブル・ユニット(ビジネス)


優良資産は

Valuable Asset

バリュアブル・アセット


Scorchは、山火事で木が焼け焦げるイメージ。身近なところではアイロンで服を焦がしたり、フライパンの裏を焦がしたりするようなことかな。


日本でも、貸したお金が焦げ付いちゃったなんて表現がある。英語でも日本語でも焦げるのはマイナス・イメージということだ。

無敵のパックマン

昨日はM&Aについて見ました。今日は敵対的買収に対する対抗策を少し。

友好的に買収してくれる白馬の騎士(White Knight)を探すことも対抗策の一つです。


今日は、狙われた企業が逆に、買収を狙う企業の株を買収する方法。

これは、経済用語で


Pac-Man Defense

パックマン・ディフェンス


と呼ばれる。ビデオゲームのパックマンからきている。黄色い丸い身体で、口の部分だけが扇形に切れ込みが入っているあのパックマンだ。私はアメリカに住んでいた頃、パックマンのアニメがテレビで放送していていつも学校から帰ると見ていたものだ。とにかく、アメリカでは人気のキャラクターだ。


そのパックマンが、敵のゴーストに追いかけられて、劣勢なときにあるもの(Power Pill)を食べると一気にパワーをつけて、逆襲をするのだ。そこからこの経済用語が生まれた。


日本でもライブドアがニッポン放送を買収しようとしてときに、逆にフジテレビがライブドアの株を買収したらなんて、対抗策の検討が評論家の間で話題になっていた。


ちなみに敵対的買収は英語で

hostile M&A

ホスタイル エム・アンド・エイ


もしくは

hostile takeover

ホスタイル・テイクオーバー


という。逆に友好的は


friendly M&A, friendly takeover


パックマンのアニメ再放送しないかな?ポパイ、スマーフやストロベリーショートケーキのアニメも大好きだったなぁ。いまはどんなCartoonがはやっているんだろう?ポケモン?セーラームーン?スポンジボブ?パフィー?気になるところ。


王子様さがし

ドンキホーテがオリジン弁当で有名なオリジン東秀の買収を狙っているというニュースが流れた。

敵対的買収に発展する可能性もあるそうだ。

オリジン東秀は買いが殺到してストップ高。


さて、英語で合併・買収は


M&A

エム・アンド・エイ


merger

マージャー


aquisition

アクィジション


の頭文字をとってM&Aと呼ばれる。



株式公開買い付けは

TOB(Take Over Bid)


「あなたの会社の株をいくらでどれぐらい買いますよ」

と買収を狙う企業が相手企業に買収の意向を知らせる制度。


Take Over には、乗っ取るとか、経営権を買収するという意味がある。

Bid は入札、指値、買い注文のこと。


これがうまくいかないと、買収を狙う企業は敵対的買収に乗り出すことになる。


そこへ、現れたのが小売大手のイオン。オリジン東秀はむしろイオンと提携したい意向。

ドンキホーテに無理やり買収をされるよりも、有利な条件で友好的に買収してくれる

イオンのほうを好むのだ。イオンはいわば救世主。経済用語で「白馬の騎士」と言われる。


英語では

White Knight

ホワイト・ナイト


「無理やりお見合いで結婚させられそうになったところに

白馬に乗った王子様が

さらいに来てくれる。。。」


おっと、Day Dream(白中夢)している場合じゃない。

明日は、敵対的買収に対抗する戦略を少し見ていこうかな?


てるてる坊主くん?

前回の続き。ろうそく足チャート(Candlestick chart)の見方を簡単に。


棒グラフが白い場合は、その一定期間に株価が上がっていることを示す。

棒グラフが黒い場合は、その一定期間に株価が下がっていることを示す。


白い棒グラフの上端が初値。黒い棒グラフの場合は、下端が初値になる。


Opening price

オープニング・プライス


白い棒グラフの下端は、終値。黒い棒グラフの場合は、上端が終値になる。


Closing price

クロージング・プライス


棒グラフの上から出ているひげのてっぺんは高値


highest price

ハイエスト・プライス


棒グラフの下のヒゲの先は安値


lowest price

ロウエスト・プライス


になっている。


この棒グラフや終値を中心に作成した移動平均線を投資家たちは判断材料にしているのだ。

ちなみに、ヒゲが上にも下にも出ていない白い棒グラフのことを陽の丸坊主というらしい。


白い陽の丸坊主は株価が上がりやすい


Bullish Trend

ブリッシュ・トレンド


黒い陰の丸坊主は株価が下がりやすい


Bearish Trend

ベアリッシュ・トレンド


を示す。やっぱり坊主は白に限る?明日天気にしておくれ!


バースデー・キャンドル

相場情報をみていると、棒グラフと線グラフが一緒になった

ろうそく足チャートを見かける。


ちなみに

棒グラフは

bar chart


線グラフは

line chart


棒グラフの頭やおしりから「ひげ(足)」がでている。

その形がろうそくに似ているから、ろうそく足と言われている。


英語では、


Candlestick Chart

キャンドルスティック・チャート


と呼ばれる。Candlestickはろうそく立てのこと。シャンデリアのあるようなお城で、暖炉の上にたくさんろうそくが立っている豪華な純金のろうそく立てを見たことがある人もいるのでは?リッチになったら、購入を検討したいインテリアの一つ。


「英語でもろうそく立て?日本語のままじゃん」

と思った方。ワンダフルです。もともと、ろうそく足チャートは日本で発明されたもの。昔々17世紀ごろ、農家のかたがお米の相場をこの表を用いて予想したとのこと。それをアメリカのダウ・ジョーンズ工業平均株価で有名なチャールズ・ダウさんが目にした。


どうしても気になるのが、英語でもろうそくの上下に出ている線を「ひげ」と呼んでいるかどうか。

残念なお知らせ。英語ではまじめに


wicker

ウィッカー


と、ろうそくの芯と呼ばれています。ひげのほうがぜったい楽しいのにー。


チャートに目をやると、棒グラフ(ろうそく)たくさんが並んでいるから、

「ワーイ!バースデー・ケーキ」

みたい、なんて本来とは違う意味で一人喜んでいます。


キャンドルスティック・チャートの見方はまた次回に。



野球でいうところの

昨日は四半期(Quarter)について学びました。


なぜ日本のヤフー株式会社が第3四半期決算を発表したのに、

アメリカのヤフー社は、第4四半期決算を発表したのかというと、

両社は違う会計年度を採用しているからだ。


アメリカのヤフー社は1月1日に始まり12月31日に終わる


カレンダー・イヤー

Calendar Year


を会計に採用している。


一方、日本のヤフー株式会社は4月1日から始まり、3月31日に終わる


フィスカル・イヤー

Fiscal Year


を採用している。なので、日本のヤフー株式会社では


ファースト・クウォーター

First Quarter(1Q)

=第1四半期は4月1日から6月31日まで


セカンド・クウォーター

Second Quarter(2Q)

=第2四半期は7月1日から9月31日まで


サード・クウォーター

Third Quarter(3Q)
=第3四半期は10月1日から12月31日まで


フォース・クウォーター

Fourth Quarter(4Q)

=第4四半期は1月1日から3月31日まで


となる。そして、第4四半期が終わる時、一年の結果


Annual Results

アニュアル・リザルツ


が出るしくみだ。


野球で言うところのベースに似ていると思うのは私だけ?


ファースト、セカンド、サードと塁を進めて、四つ目のホームベースを踏めば、得点!

ただ、決算報告のときには、ホームを踏んだからといって、必ずしも黒字で得点できるとは限らないが。。。残念!


一週間ごとに袋分けしていたばずの私の1月のおこづかいが、

すでにありませーん!切腹!


西洋美人にご注目!

市場も安定してきたことなので、明るい話題で。

ヤフー株式会社が1月23日に


2005年度第3四半期決算を発表した。

売上高も営業利益も前年同期比でプラス。


一方、アメリカでも米ヤフーが1月17日に

2005年度第4四半期および通年決算

Fourth Quarter and Fiscal Year 2005 Financial Results

フォース・クウォーター・アンド・フィスカル・イヤー2005・ファイナンシャル・リザルツ


を発表。

こちらも増収増益。

だが、ウォール・ストリート(Wall Street)の予想を下回ったとのこと。


四半期は、英語でクウォーター。

1年を4等分して、3か月ごとに決算発表をしている企業も多い。


「あの子、目鼻立ちがくっきりしてて、チョーきれいだけど、

ハーフ?クウォーター?」


なんて会話を耳にしたことがあるのでは?

父か母が外国人であれば、半分外国人の遺伝が入っているから、ハーフ。

4人いる祖父か祖母の一人が外国人の場合は、4分の1だからクウォーター。


また、アメリカの25セント硬貨は「クウォーター」と呼ばれている。

1ドルは100セント。その4分の1だからだ。


では、日本のヤフーは第3四半期決算なのに、米ヤフーは第4四半期決算なの?

次回は会計年度と暦年の違い


フィスカル・イヤー

Fiscal Year


カレンダー・イヤー

Calendar Year


について学びたいと思います。


ちなみに私は純ジャパです。バリバリの日本人顔。

でもときどき沖縄の人に間違われます。