英語で株ってむずかしい? -6ページ目
<< 前のページへ最新 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6

ブラックな月曜日

ニューヨーク証券取引所には、日本のストップ安のような値幅制限がない代わりに、


サーキット・ブレーカー

Circuit Breaker


というシステムがある。ここまでは昨日のおさらい。


そのしくみは、ダウ・ジョーンズ工業平均株価と深く関係している。

ダウ平均は英語で


Dow-Jones Industrial Average

ダウ・ジョーンズ・インダストリアル・アベレージ


ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック(NASDAQ)で取り引きされている、代表的な銘柄30種の平均株価のことだ。ダウもジョーンズも人の名字。二人とも金融統計学者。私は、てっきりダウが名前でジョーンズが名字かと思っていました。。。お恥ずかしい。


30銘柄は工業だけではなく、


マクドナルド

ウォルト・ディズニー

ジョンソン・エンド・ジョンソン

シティ・グループ

IBM

ゼネラル・モーターズ

ボーイング

AIG

などその業種は多岐にわたる。


そのダウ平均が、前日の終値に対して、大きく値を下げると

ニューヨーク証券取引所の業務を停止(halt)されてしまう。


10%下げると、その時間帯によって、1時間もしくは30分間の取り引き停止。

20%下げた場合は、その時間帯によって、2時間もしくは1時間の停止。

30%下げた場合には、時間に関わらず、全日取り引き停止。


といった具合だ。ほとんどこの措置がとられることはないらしいが。

このシステムは、1987年10月19日の


ブラック・マンデー

Black Monday


以来導入された。いわゆる暗黒の月曜日だ。ニューヨークで株価が暴落したのをきっかけに、

世界的株式不況になったあの日のことだ。そのような市場の暴落や、パニック売りを防ぐのが

その目的。


ちなみに、私は


Monday Morning Blues

マンデー・モーニング・ブルーズ


=月曜病になりやすい。いや朝は毎日ブルーかも。。。



停電にご用心!

ライブドア株のストップ安が連日報道されている。

その日の取り引きでは、これ以上は株価が下げられないという制限のことだ。

ストップ安って、英語でどういうんだろう?かなり気になるところ。


だが、アメリカにはストップ安、ストップ高なんていう値幅制限は存在しない!!

日本の株式市場のしくみを解説した英文では


リミット・ロウ

limit-low


リミット・ハイ

limit-high


などの表現が使われている。


投資家に対する損害を食い止める目的で導入されているらしい。

悲しいことに、日本の証券市場の値幅制限が市場原理に反していると

海外メディアに批判されることが多い。


ではアメリカにはまったく制限がないかというと、そうではない。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)では、


サーキット・ブレーカー

Circuit Breaker


と呼ばれるシステムを導入している。ブレーカーという響きに、


「このあいだ、コタツをつけたら、

ブレーカーが落ちちゃってまいったよ」


なんて会話を思い出すかたもいるのでは?


ナイスな発想です!サーキット・ブレーカーとは電圧が高くなりすぎると

落ちるように設定されるまさにあの装置のこと。


ニューヨーク証券取引所でも、回路のパンクを防ぐためにこのサーキット・ブレーカーのシステムを

導入している。回路といっても実際の電圧ではなく、売りや買いによる値動きの増減を指すのだが。


そのしくみについては、ダウ平均株価などの説明が必要になるので、

また次回に。



チッカーがチックタック

アメリカに気になる会社があるけど、株価ってどうなんだろう?

アメリカの株式市場でも、株価は企業名ではなく、証券コードをもとに管理されている。

証券コードがわかったほうが、株価や企業業績の検索に便利だ。


そこで証券コードは英語で?

Ticker Symbol

チッカー・シンボル


例えば、ケチャップのハインツ(Heinz)社のシンボルば、HNZ。

日用品のプロクター・アンド・ギャンブルのシンボルは、PG。


チッカーとは、相場情報を印刷して記録する機械のこと。

今は証券取引所の電子掲示板に、グルグルと株価情報が流されている。

目がまわりそうになるのは私だけ?


だが、昔はスーパーのレジにあるレシートのような細長い巻き紙に印字されていたという。チッカーには電報のシステムが応用され、情報がニューヨークからアメリカ中に発信されたのだ。あのトーマス・エジソンも開発に携わった。


小さな紙と電報ということで、文字数を減らす必要があったのだろう。そこで企業名を短くしたシンボルが印字された。



ticker のtick はコチコチ、カタカタという時計が時間を刻む音からきているようだ。

チックタック、チックタック

tick tack tick tack

まさに時計のあの音だ。チッカーも文字を刻むのに音がしたにちがいない。



話はそれたが、チッカー・シンボルが分からないよー!!

というかたは、yahoo finance(http://finance.yahoo.com )の

Symbol Lookup

シンボル・ルックアップ


という検索機能を利用して、企業名を入力すればシンボルが出てくるしくみに

なっているので、ご安心を!


シンボル検索の機能を知るまでは、わたしも冷や汗ダラダラでした。。。

適当に企業名を短縮してみたりして、試行錯誤してコード名を探りあてるには、

かなりの覚悟がいります。







クマさんとウシさん?

東京証券取引所は「ライブドア・ショック」で、株価が18日には軒並み値下がりした。

ついには売りが殺到して、取引所はパンクしてしまった。


株の売りが殺到する売り方、弱気筋を英語で言うと?


ベア・マーケット

bear market


クマは強いイメージの動物だが、

爪の鋭いぶっとい手を頭上に振り下ろされるところを想像してみよう。

ギャー。頭は一瞬にしてペシャンコだ。

頭が株だとすると、株価が落ち込むというイメージができるのでは!?


では、逆に投資家たちが相場が上がることを予想して、株を買う。買い方、強気筋は?

ブル・マーケット

bull market


雄牛のことだ。スペインの闘牛で牛が闘牛士に、角でズブッと突き上げるシーンを

思い浮かべると分かりやすい。株価を突き上げる勇ましいイメージだ。


余談になるが、

獲らぬタヌキの皮算用

ということわざがある。


英語では

Catch your bears before you sell its skin.

「皮を売る前にクマを捕まえよ」


アメリカでは、タヌキがクマに変わっている。所変われば、品変わる!?





<< 前のページへ最新 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6