IAサーバーの仮想化メモ -4ページ目

View Planner 環境で使う vCenter Server

先週、仕事で View Planner 環境を構築する必要があったのですが、そのときにハマったので備忘録として書き留めておきます。

View Planner 環境で使用する vCenter Server ですが、仮想アプライアンスの vCenter Server が良いようです。
Windows 環境にインストールする vCenter Server を使用したところ、以下のスレッドで書かれているエラーが出て View Planner が稼働しませんでした。

Error running View Planner - Single-VM-local&nb...

View Planner は vCenter Server からパフォーマンスデータを収集しているようですが、Windows の vCenter Server の場合、うまくデータを収集できないようです。
vCenter Server を導入した Windows が日本語版だったので、英語版にすれば動作するかもしれません。(未確認です。)


Virtual SAN環境のパフォーマンス監視ツール

Virtual SANの検証を行う機会があったのですが、パフォーマンスの監視は以下のいずれかのツールを使うことになります。

①vSphere Client
②esxtop
③Virtual SAN Observer

①②は従来からあるツールなので記載を割愛します。
目新しいのは③ですね。

これについては日本語のKBが出ています。

VMware KB: Virtual SAN Observer を使用して、VMware Virtual SAN のパフォーマンス統計を有効化および取得する方法

vCenterにSSHでアクセスしてvsan.observerコマンドを実行すると、vCenterでWebサーバが起動してWebブラウザからパフォーマンス情報を参照することができます。
さすがにVirtual SANに特化しているだけあって、かなり細かいデータを参照することが可能です。

ただ、注意が必要なのは上記のKBにも記載されているHTMLファイルの生成です。
esxtopコマンドの-bオプションのように取得したパフォーマンスデータを外部にアウトプットすることができるのですが、アウトプットしたデータを参照することができません。
アウトプットしたデータはVMware社のサポート部門に送付するためのもので、ユーザが参照するようなものではないのかもしれません。


Virtual SANのパフォーマンス検証を検討されている方はご注意ください。


<2014/6/1 追記>

アウトプットしたパフォーマンスデータはブラウザで表示可能でした。
ただし、表示する端末がインターネットに接続できる必要があるようです。

View Storage Acceleratorと他の機能の組み合わせ

質問を受けたので、備忘録として記載します。

View Storage Acceleratorの主な制限事項については、マニュアルに記載があります。

vCenter Server 用に View Storage Accelerator を構成する


まとめると、以下のようになります。

・フルクローンのデスクトッププール ◯
・リンククローンのデスクトッププール ◯
・ローカルモード ◯
・View レプリカ階層 ◯
・VAAI ☓

View Storage Acceleratorを有効にしたプールではVAAIがサポートされないという点に注意が必要ですね。

Viewレプリカ階層というのは、レプリカとOSディスクを別々のデータストアに配置するような構成を指します。
例えばレプリカのみ高速なSSDに配置することで、仮想デスクトップのパフォーマンスを向上させることが可能です。

実は、View 5.1まではViewレプリカ階層とView Storage Acceleratorの組み合わせはサポートされていませんでした。以下のブログに記載があります。

View Storage Accelerator - In Practice


View 5.2になり、この制約が解消されたようです。

個人的には先日出たばかりのVirtual SANとView Storage Acceleratorの組み合わせが気になります。
パフォーマンスに関する情報が出るまで待ちたいと思います。

View Connection Server のホスト名を変更する方法

個人用にメモ。
以下の KB に詳細な手順が記載されています。

VMware KB: Changing the name of a VMware Horizon View Connection Server

レプリカサーバを立てたりしないといけないので、ホスト名を変更するのはかなり大変ですね。

View Planner 3.0.1 の Office アクティベーションの回避

以前のエントリーで触れた Office 2010 のアクティベーションに関する問題です。

View Planner 3.0.1 のTipsあれこれ|IAサーバーの仮想化メモ

View Planner では、仮想デスクトップ上でOfficeを使った処理をいくつか実行します。
仮想デスクトップをリンククローンで展開している場合、Office を開いたタイミングで再アクティベーションが要求されます。
これは、リンククローンの元になっている親VMでアクティベーションを行っていても発生します。

Horizon View の View Composer では KMS によるアクティベーションが必要です。
詳細は以下の KB に記載されています。

VMware KB: Provisioning View desktops fails with error: View Composer Agent initialization error (16): Failed to activate software license.

したがって、VIew Planner 環境においてもどこかに KMS サーバを構築してアクティベーションを行う仕組みを作る必要があります。

ただ、今回構築した環境では MSDN から入手した Office を使う必要があったため KMS を使った仕組みを作ることができませんでした。
そこで、あまり大きな声では言えませんが、以下のような回避策を取りました。2通りの方法があります。

方法① 親VM のタスクスケジューラで、以下のバッチをログオン時に実行するタスクを設定する

cscript "C:¥Program Files¥Microsoft Office¥Office 14¥ospp.vbs" /act

このバッチをログオン時に実行することで、仮想デスクトップにユーザがログオンしたときに自動的にアクティべーションを行ってくれるようになります。
ただし、アクティベーションはインターネット経由で実施するため仮想デスクトップがインターネットに接続できる必要があります。


方法② VAMT 3.0 の Proxy Activation の仕組みを利用する

VAMT 3.0 を使うことで、仮想デスクトップがインターネットに接続できなくてもアクティベーションが可能です。
Proxy Activation というのは、インターネットに接続できるマシンが代わりにアクティベーションを行ってくれる仕組みです。
詳細については以下を参照してください。

VAMT の詳細なシナリオ

ただし、方法①とは異なりログオン時に自動的にアクティベーションをしてくれるわけではありません。
VAMT の管理 UI 上で手動でアクティベーションを実施する必要があります。
したがって、デスクトッププールを更新したり再構成したりすると再度 VAMT 上でアクティベーションを実施する必要があります。
View Planner でテストプロファイルを実行する前に VAMT でアクティベーションを実施しておきましょう。


繰り返しになりますが、本来は KMS を使ったアクティベーションの仕組みを作ることが必要です!
上記の方法は自己責任でお試しください。