アトピーと便秘 (2)
便秘の解消法:女性の便秘解消対策! アトピーと便秘のシリーズ、第2回目です。アトピーはアレルギー体質の改善で治ります。ステロイドや免疫抑制剤などの医薬品だけでは、アトピーの根本治療にはなりません。ナチュラルな治癒力を最大限活用することが、アトピーの根本治療につながるものと考えています。アレルギー体質を急激に変えることはできませんが、根気よくこの病気に立ち向かうことが大切だと思います。さて、今回は、アトピーや便秘に深くかかわっている腸内細菌を中心にお話したいと思います。
今、アトピーの患者が、子供を中心に急増しています。いじめの問題もあり、アトピーは病気を越えた一種の社会問題ともなっています。全国の皮膚科と小児科による調査で、小学校高学年が24.7%、中学生23.9%、高校生27.7%、高校卒業後と成人の23.7%がアトピーであると報告されています。また、アトピーの発症年齢は0歳児で32.5%、10歳未満での発症が85.3%と、乳幼児や小児に患者が多いのが特徴となっています。このように、アトピーは、生後まもなくして発症し、10歳代後半から20歳代で患者数はピークに達し、以後自然に治るのですが、治癒しない患者が成人アトピーとして多くの患者がおられます。
アトピーは、花粉症、アレルギー性鼻炎や気管支喘息と同じアレルギー性の病気です。花粉症の患者が最初に確認されたのが1963年、また1960年代後半にはアトピーやアレルギー性鼻炎の患者も確認され、以後、急激に患者数は増加して現在に至っています。このように、1960年代以前には、アトピーをはじめとしたアレルギー性の病気の患者はいなかったのです。アトピーの発症原因に遺伝説がありますが、このような疫学的な調査結果は、これらの病気について、遺伝子で説明することができないのです。つまり、アトピーなどのアレルギー性疾患は、生後の環境因子が関わる後天性の病気であることを強く示唆するものです。
アトピーの原因については、未だ解明に至っていないのですが、有力な学説に腸管免疫の変化が、アトピーの発症原因であるとされています。つまり、アトピーの人は、アトピーでない人に比べ、腸管免疫が過剰に強くなり過ぎているということになります。この腸管免疫の過剰な強さとは、絶対的な強さというよりは、免疫バランスが相対的に崩れた結果であると考えられています。この免疫力の乱れに深くかかわっているのが腸内細菌の一種である悪玉菌であるといわれています。
ヒトの腸内には、100兆個、約1~1.5kgの腸内細菌が生息しています。ヒトは約60兆個の細胞から構成されているといわれていますので、ヒトの体内に生息する腸内細菌は、ヒトの細胞数よりも多いということになります。また、生息している腸内細菌の重さは、心臓や腎臓よりも重く、むしろ脳や肝臓の重さに匹敵するほどなのです。
腸内細菌は、健康によい影響を与えるビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌、病気を発症させる大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌、それとその中間的な日和見菌(ひよりみ菌)の3種類に大別されます。日和見菌は、善玉菌が優勢な時は善玉菌になり、また悪玉菌が優勢な時は悪玉菌に変化します。したがって、善玉菌と悪玉菌のいずれかの菌が優勢かによって、腸内環境は大きく変化することになります。
腸内の悪玉菌が優勢になりますと、体の中では、その悪玉菌を殺し駆除しようとする防御反応が働きます。これを免疫力といいますが、現代の日本人の体では、この防御力が過剰に働いて、正常な細胞や組織までも異物と認識されてしまい、その結果、アトピーなどのアレルギー性疾患が発症すると考えられています。したがいまして、腸内の悪玉菌を減少させて、善玉菌を増加させればこの過剰な免疫反応は抑えられ、その結果、アトピー症状は改善されることになります。この原理は、アトピー予防にもつながります。
現代におけるアトピーの急増は、食習慣の欧米化が原因であると考えられています。特に、肉類、卵、牛乳、フライに含まれる油分、チョコレートなどの菓子類に含まれる糖分(砂糖)などは、悪玉菌の栄養源となりますので、現代の日本人は、悪玉菌が優勢な腸内環境の傾向にあるといわれています。特に、アトピーの人のほとんどは悪玉菌が優勢な腸内環境にあるとの多くの報告があります。ですので、善玉菌が優勢な腸内環境に整えることで、アトピーなどのアレルギー性疾患を改善することができ、また予防することもできるようになります。
ビフィズスや乳酸菌などの善玉菌を増やす作用のあるものをプレバイオティクといいます。イヌリンという食物繊維は、ゴボウやニンニクなどに含まれる天然の水溶性食物繊維で、プレバイオティク効果に優れています。特に、ビフィズス菌の繁殖能力は、現在知られているプレバイオティク成分の中でも、最も強い作用が認められています。また、イヌリン食物繊維は、オリゴ糖とは異なり、悪玉菌を繁殖させる能力を有していないので、善玉菌のみを特異的に繁殖させるという特徴を備えています。ですので、イヌリン食物繊維を摂取すれば、善玉菌が増え、悪玉菌は減ることになるので、過剰な免疫力は抑制されることになり、その結果、アトピーなどのアレルギー体質は改善されます。
このように、アトピーなどのアレルギー体質を変えるには、バランスのとれた食習慣とプレバイオティク効果のある水溶性食物繊維を多く摂ることが最も重要であり、またアトピーの根本治療にもつながります。
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