アトピーと便秘 (1)
便秘の解消法:女性の便秘解消対策! 春になって、アトピー性皮膚炎(アトピー)の女性にとっては、お肌の荒れが気になる季節となりましたね。アトピーは治る病気です。アトピーのこと、ご一緒に考えていきたいと思います。「アトピーと便秘」の記事は、シリーズとして何回かに分けてお話したいと思います。
ご存知のように、アトピーは、アレルギー体質の人に起こるお肌の荒れで、腸管免疫、つまり腸内環境の状態がこの病気に深く関わっています。便秘もまた、腸内環境の悪化によって起こりますので、アトピーと便秘とは、同じ原因で起きる病気であるといっても過言ではないのです。では、アトピーと便秘との関係についてお話します。今回は、アトピーと食物アレルギーとの関係を中心にお話します。
アトピーの人の約50~80%は、便秘を合併しているという調査データがあります。このように、アトピーの人は、便秘を起こしやすいようです。では、なぜ、アトピーの人は、便秘になりやすいのでしょうか? 最初に、アトピーに便秘が多い理由についてお話します。
アトピー症状の悪化因子について、乳幼児期では食物アレルギーが主要な悪化因子であり、また、小児、青年期および成人のアトピーでは、ダニ、ハウスダスト、花粉(スギ花粉など)などの環境因子の関与が食物アレルギーに加わるとされています。すなわち、乳幼児から成人まで、アトピー症状の悪化因子の主体は、食物アレルギーであるということになります。このように、アトピーの人の多くは、食物アレルギーの体質も有していることから、アトピー対策の1つとして、アトピーでは、アレルギーを起こす食べ物を摂取しないよう病院や厚生行政当局から指導が出されています。
食物アレルギーとは、特定の食品を飲食することで体内に取り込まれ、アレルギー状態が起こる免疫反応のことをいいます。アレルギーを起こす成分や物質をアレルゲンといいます。食品衛生法では、アレルゲンを含む食品を特定原材料等として表示の義務付けや表示の推奨が定められています。
表示が義務付けられている特定原材料は、小麦(パン、うどんなど)、卵(玉子、マヨネーズなど)、乳(牛乳、乳製品、チーズ、ヨーグルトなど)、そば(日本蕎麦)、エビ(海老フライ、海老天ぷらなど)、かに(松葉ガニ、上海ガニなど)、落花生(ピーナッツ)の7品目です。
また、アレルゲンの表示が推奨されている特定原材料は、豚肉、鶏肉、牛肉、ゼラチン、鮭、鯖、イカ、イクラ、アワビ、大豆、山芋、リンゴ、バナナ、桃、オレンジ、キウイフルーツ、くるみ、松茸、の18品目となっています。その他、アレルギーを起こしやすい食材としては、米、ジャガイモ、ゴマ、わさび、アーモンド、カカオ、キビ、ヒエ、マンゴーおよび上記以外の魚介類となっています。
このうち、乳幼児から幼児期では、鶏卵と牛乳が主要なアレルギー源となっており、青年期では、エビやカニなどの甲殻類が、また成人期では、小麦、魚介類、甲殻類および果物がアレルギーを起こさせる原因食品となっています。このように、アレルゲンを含む食材や食品の種類をみますと、主食をはじめ、ほとんど食べるものがなくなってしまうほど、多くの食品にはアレルゲンが含まれていることになります。
でも、ここで気付くことがあります。野菜類には、アレルゲンが含まれていないという点です。もともと日本人は、米飯を主食として、野菜類(漬物や煮物)を副食としていました。しかし、現代では、ここにリストされたアレルゲンを含む食品や食材を好んで食べるようになってきました。いわゆる、食生活の欧米化といわれるものです。アトピー性皮膚炎の患者さんが最初に確認されたのは1960年代の後半で、それ以前にはアトピーは確認されていません。ですので、食生活の欧米化が、アトピーの発症原因と密接に関係しているということになります。
多くのアトピーの人は、アレルゲンを含む食品にも気を使っています。しかし、食物繊維を多く含む野菜類だけを食べている人はほとんどおりません。特に、幼児から青年期にかけての若年者は、成長期でもありますので、野菜だけという偏食は、体の成長にとってもよくないことになります。ですので、アトピーにとって、食物アレルギーは、非常に難しい問題点ともなります。
でも、とは言うものの、アトピーの人全般的に、やはり野菜不足、食物繊維不足の状況にかわりありません。根本的な原因は、野菜類や食物繊維の摂取量が全く不足した状況にあることです。また、現代日本人は、やはり欧米スタイルの食材や食品(お菓子類やファーストフードなども含む)を好む傾向が強く、米飯や野菜類の副食といった昔ながらの日本的な献立は、あまり好まれないようです。さらに、最近では、コンビニ、ファーストフード店やチェーンレストランなどが発展し便利となり、それによって自分で料理しない人が多くなったのも、欧米化の食事習慣をもたらす原因であるように思われます。
このような、食事環境や食習慣のために、アトピーの人が急増し、またアトピーの人は便秘になりやすいものと考えられます。これらから、アトピー対策の重要なポイントは、不足する食物繊維の補いにあるといえます。サプリメントなどを用いて、積極的に食物繊維を補うことが、アトピー対策あるいはアトピーの人の便秘解消につながります。
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