【ツイート①】
家族でスペインを旅行し帰国後に新型コロナウイルス感染が確認された沖縄在住の10代女性に対し、脅迫めいた3件の電話が県教育委員会にあったことが24日までに分かった」との報道。
 ここまでではなくても、この一家を批判的に見ている人は多いはずです。一番怖いのは、家庭でその大人達の発言の影響を受けた子どもが、学校でその10代女性を批判し、いじめに繋がること。
 大人は子どもの前での発言には十分注意を払わなければならないと思います。

【ツイート②】
 文部科学省から示された学校再開のガイドラインの中で、「手洗いや咳エチケットの指導を行いましたか?」との項目がありますが、それらの行為を奨励することだけを話しても子ども達の行動は変わりません。「手洗いや咳エチケットがなぜ必要かについての指導を行いましたか?」をチェックする必要があると思います。
「なぜ」つまり「わけ」を説明すると、その説明の中に子どもが既に持っている知識が登場します。人は自分が既に記憶の中に持っている知識と新しい情報とを結び付けて聞くと、それを自分の知識と合体させて記憶内に取り込むことができます。逆に自分の知識と結び付けない(わけを教えない)で新しい情報を与えても、記憶内に取り込むことができないので直ぐに忘れてしまい、結果的に行動に移すことができなくなるのです(この「“訳”と“記憶”の関係」についての詳細は「雑感ツイート91」の「ツイート②」参照)。
 このことに限らず、普段の家庭においても、子どもに「なぜか」「わけ」を教えることはとても重要です。それを伝えずにいると、子どもはたいてい失敗してしまい「この間言ったばかりでしょう!」と叱られてしまうのです。
 なお、学校で「手洗いや咳エチケットがなぜ必要か」ということまで指導するかどうかは分かりません。家庭でも「なぜ?」について教えておく必要があると思います。

【ツイート③】
 小中学校で授業が午前中に終わった日は午後4時まで外出を禁止する「4時禁ルール」があると言います。ペナルティも。県教委によれば「外出すると補導されたり事故やトラブルに巻き込まれたりするため」とのことです。
 トラブル回避のため外出制限?それでは危険予測能力の欠落した子どもになってしまいます。
 そもそも、学校側がこういう校外生活を取り締まるルールを作ってしまうから「下校後も子どものことは学校が全て管理してくれる」と勘違いする親御さんが出てくるのだと思います。例えば自転車使用も学校管理だと思っている方がいるようですが、自転車で人を跳ねて裁判所から9500万円の損害賠償を命じられたのは「普段の自転車指導が不十分だった」と指摘された親当人だったという事例があります(⇨https://ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12196944697.html)。

【ツイート④ー1】
「66.8%の母親が『子供に宿題以外の学習機会を与える』と回答。具体的には、5位.通塾、4位.デジタルコンテンツの活用、3位.塾の課題、2位.通信教育、1位.市販のドリルを活用」との記事。


 けれども、心理学者エリクソンによれば、小学校の時期で最も大切な事は“勤勉性”を身につけることとされています。この勤勉性は、“学ぶ”、“働く”場面で身に付けるものですが、この2つの活動は、心理学者ピアジェが「具体的操作」が重要と指摘する小学校時期では、塾やデジタルコンテンツ等の形式的活動よりも、遊びや手伝い等の具体的活動を通して行わせるのが良いのです。
 つまり、小学校時期に形式的な勉強ばかりさせていると、この時期に学ぶはずの勤勉性を身に付けないまま大人になってしまう危険があるのです。
 あくまで、今の特殊事情に限ったことであれば良いのですが…。
【ツイート④ー2】
「『勤勉性』を身につけていない若者は、会社に溶け込めず勤勉に働くことができず会社を辞めてしまうことが多い。『勤勉性』を身に付ける為には、小学生時代に沢山の友達と接して社会で生きていくために必要なものを与えられ自分自身も与える体験を積み重ねていくことが必要」との指摘。
「勤勉性」は心理学者エリクソンが指摘している学童期(小学校時期)の発達課題です。
 先のツイートで紹介したように、ピアジェが「具体的操作」が重要と指摘する小学校時代に友達と遊ぶことは、“一人遊び”よりも最適の経験です。更にその中で、大好きな友達のために行動することこそが「勤勉性」を身に付けるうえでの最高の学びの場と言えるでしょう。

【ツイート⑤】

 今、一斉休校で、家で退屈な時間を過ごしている子ども達のために「ママペイ」というお手伝いシステムが流行っているそう。これは、お手伝いや勉強等の頑張りの貢献度に応じてペイポイントをもらい、貯まったらご褒美がもらえるというもの(ペイポイントやご褒美の設定の例は本記事参照)ですが、原型は「トークンエコノミー法」と呼ばれる、主に発達障害児や幼児向けの行動療法の技法です。



 意欲付けの仕方(⇨https://ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12432812263.html)としては、行動の要因が評価・賞罰・強制などの人為的な刺激による「外発的動機付け」によるもの。本来は行動要因が内面に湧き起こった興味・関心や意欲による「内発的動機づけ」が望ましいのですが、こういう非常事態ですから仕方がないのかも知れません。

 ただ、これがあくまでも“特別な措置”であることを告げておかないと、本当にご褒美が無いとお手伝いや勉強をがんばらなくなってしまう危険もあります。

 この事例に限ったことではありませんが、一番大切なことは「ありがとう」の感謝の言葉をかけてあげることだと思います。それも「人為的な刺激」による外発的動機付けと言えばそうなのかも知れませんが、人には本能的に満たされなければならない欲求(⇨https://ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12349971717.html)があり、その中に「承認・尊重の欲求」があります。この「承認」欲求を満たすうえでは「ありがとう」は欠かせません(「尊重」欲求を満たすうえでは「ごめんなさい」が必要)。


【ツイート⑥】
 NHK「突撃かねおくん」。


 スクイーズ(発砲ウレタン等でできたおもちゃで、本物そっくりなケーキやおすしなどをギュッと握りつぶすといった通常では味わえない“触感”を楽しめる)がお小遣いの使い道第一位とのこと。もしかしたら、親とのスキンシップが不足している表れでしょうか?

【ツイート⑦】

 報道では連日、外出自粛やイベント自粛に反した行動をしている若者に対して警鐘を鳴らしています。こういう若者は①自粛発表を知らないか、②親の言うことを聞かないか、どちらかだと思います。前者はテレビでニュースを見ない家庭の子ども、後者は親に反発をしている子どもだと思います。更に反発するのは親からの注意が強過ぎるためではないでしょうか?

 因みに、精神科医の岡田尊司は「子どもが愛着スペクトラム障害に陥る可能性が最も高いのは、親による否定的、支配的な養育態度が要因になっている場合」(⇨https://ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12278028235.html)と指摘しています。