【今回の記事】

【記事の概要】
「結婚当初から“すぐ子供がほしいから今から禁酒する”と宣言して、その言葉通り、お酒をずっとやめていた。でも、ここ最近になって“宅飲みで二日酔いになった”とか“家で飲むとすぐに酔っ払うの”と言っていたから、心配だったんです…」吉澤ひとみ(33才)の知人の懸念は、最悪の形で当たったことになる──。

   吉澤が交通事故を起こしたのは、9月6日午前7時頃。酒を飲んだ状態で車を運転中に、赤信号を無視して交差点に突っ込み、自転車に乗っていた女性とその近くにいた男性にけがを負わせて逃走。吉澤が自ら110番通報したのは、事故から15分後だった。「“寝る前に自宅で缶入りの酒を3本飲んだ”と供述しているが、現場でのアルコール検査では酒気帯び運転の基準値の4倍近い“呼気1リットル中に0.58mgのアルコール”が検出されている。これは日本酒約3合を飲んだ直後に相当する量です」(捜査関係者)
   吉澤の酒癖の悪さは一部では知られた話だった。「アイドル時代から飲み会には積極的に参加するタイプ。酒の場が好きなんです。一度飲み始めると楽しくなっちゃうのか、“12時には帰る”と言う子を強引に引き止め、“もう一軒だけつきあって”と、朝までハシゴ酒を強要することもよくありました」(前出・吉澤の知人)そうした酒癖の悪さを指摘されてきたからこそ、冒頭で知人が明かしたように禁酒に取り組んでいたという。だが、その禁は破られた。
   吉澤は2007年に「モーニング娘。」を卒業し、2015年11月に9才年上のIT企業経営者と結婚、2016年7月に長男を出産した。以後、子育ての記録をブログなどのSNSで報告しており、辻希美(31才)や藤本美貴(33才)といった、“モー娘。OGママタレ”の仲間入りも間近とみられていた。SNSでは《ここ数日、息子が可愛いすぎて死にそう》(8月4日更新のインスタグラム)などと毎日のようにSNSで子供への愛情をアピールしていたが、実際は幸せばかりではなかったという声も聞こえてくる。「ベンチャー企業の社長を務める旦那さんは仕事が忙しく、帰宅は深夜になることがほとんど。吉澤さんはブログで『家族揃って“いただきます”が難しい』と告白したこともありました。さらに彼女には身近にママ友と呼べる人がいなかった。元来、男っぽい性格で、人に頼るのが苦手。住んでいるのもオフィス街の超高級タワマンで、近所づきあいもまったくなかった育児で困っても誰にも相談できない状況に、次第にストレスがたまっていったんだと思います」(前出・吉澤の知人)母親の育児トラブルに詳しい、メンタルクリニック赤とんぼ院長の高橋えみ子氏はこう言う。「2才は第1反抗期“イヤイヤ期”の時期でもあります。夫や手伝ってくれる親族が身近にいないと、“私は独りで育児をしなければいけない”と孤独プレッシャーを感じてしまい、イライラして子供や夫に当たり、さらに自分を責めることになったりと、精神的に追い込まれていく人は少なくありません。周囲に相談できる人がいないまま孤独な育児をしていれば、さまざまなストレスを抱え、日常生活に支障を来すかたも出てきます。専門家に相談することが大事です」
   また、責任を感じているのは吉澤本人だけではないという。「逮捕から4日後の夕方、義母が大量の睡眠薬を服用、自殺を図り緊急搬送されました。致死量に近かったそうですが、幸い一命を取りとめました。ある週刊誌の記者から直撃取材を受けた後のことだったと聞いています。吉澤さんが育児に悩んでいることを知らなかった義母は“なぜ助けられなかったのか”と思いつめてしまったそうです」(前出 吉澤の知人)現在、警察は事件性も含め、この自殺未遂について、捜査を続けているようだ。留置所の吉澤に、この知らせはまだ届いていないという。

【感想】
「結婚当初から“すぐ子供がほしいから今から禁酒する”と宣言して、その言葉通り、お酒をずっとやめていた。でも、ここ最近になって“宅飲みで二日酔いになった”とか“家で飲むとすぐに酔っ払うの”と言っていたから心配だったんです…。」
   結婚をきっかけにした「禁酒宣言」。当時はきっと希望に溢れる“誓い”だったに違いありません。しかし最近では、自宅で1人で飲み、酒の量も増えて来ていたとのこと。「赤ちゃんがほしいから」と目を輝かせていた彼女を一体何が変えてしまったのでしょうか?

   記事中では、メンタルクリニック赤とんぼ院長の高橋えみ子先生がこうお話ししています。
「2才は第1反抗期“イヤイヤ期”の時期でもあります。夫や手伝ってくれる親族が身近にいないと、“私は独りで育児をしなければいけない”と孤独プレッシャーを感じてしまい、イライラして子供や夫に当たり、さらに自分を責めることになったりと、精神的に追い込まれていく人は少なくありません。周囲に相談できる人がいないまま孤独な育児をしていれば、さまざまなストレスを抱え、日常生活に支障を来す方も出てきます。」
   吉澤容疑者も、ベンチャー企業の社長を務める旦那さんは仕事が忙しく、帰宅は深夜になることが殆どだったということでした。そんな環境の中で、吉澤容疑者もまた、“孤独な育児”に追い込まれ、ストレスを増やしていたと言うことは想像に難くありません。つまり、“増えたお酒”の背景には、そんな家庭環境があったことが推測されます。やはり健全な育児のためには家族の協力が不可欠なのです。

   更に彼女を追い込んだのは、彼女自身が人付き合いが苦手だったということです。人に頼ることができず、近所づきあいも全くなく、育児で困っても誰にも相談できない状況だったとの事。近くには、吉澤の育児についての苦しみに気づいてあげれなかったと言う責任を感じて自殺未遂までした義母がいたにも関わらず、吉澤はその義母にさえ相談できなかったのです。その生活環境は、先の高橋院長の言うように、吉澤に「自分だけで育児をしなければならない」と言う孤独感とプレッシャーを与え精神的に追い込んでいったと考えられます。

   この「人付き合いが苦手」と言う特徴は、先天的なものである場合と、後天的なものである場合とがあります。
   まず、先天的なものである場合は、誰もが大なり小なり持っている持つ自閉症スペクトラムの傾向によるものです。自閉症スペクトラムは“社会性の欠如”が大きな特徴です。分かりやすく言えば、“人との関わりが苦手”だと言うことです。見る限り吉澤容疑者は、自閉症スペクトラムの傾向は障害域にあるようには見えません(因みに私、遠藤は障害域に近い“グレーゾーン域”にあることが、ある大学教授監修による自己診断テストによって分かっています)。しかし、記事中にあるように、身近に友達と呼べる人がおらず人に頼るのが苦手で、近所づきあいも全くなかったと言います。それが彼女の中にある自閉症スペクトラムの傾向の現れだったということは、可能性の一つとして考えられます。
   次に、後天的なものである場合は、「愛着不全」の特徴によるものです。特にその中でも、「回避型」タイプの愛着不全は、距離をおいた対人関係を好み、人に頼ろうとせずに自分の力だけで問題を解決しようとする特徴があります。このタイプの愛着不全は、乳児期に母親による世話をあまり受けることができなかった人に多く見られます。そのために、自分では何もできなかった無力な時期に「母親でさえも自分を守ってくれなかった。それなら自分で自分を守らなければならない」という閉鎖的な思いを「生きていくため」に本能的に根付かせてしまうのです。
   また、この「回避型」タイプは、幼少期から「何やってるの?!」「早くしなさい!」と言う否定的・支配的養育を母親から受けた人にも多く見られます。母親を自分の「安全基地」と見なすことができず、やはり独力で問題解決に当たろうとするように意識付けられたのです。

   今回の「人付き合いが苦手だった」と言う吉澤容疑者が、先天的と後天的、どちらのタイプによるものかは分かりません。
   しかし、自閉症スペクトラム等の発達障害の存在率が6.5%であるのに対して、「愛着不全」が30%であること。更に、「愛着」研究の第一人者である岡田氏が指摘するように、スマホなど一人一台のモバイル機器の普及によって、人と人との繋がり、つまり「愛着」が現在も崩壊し続けています。それに加えて、現在もなお、無意識のうちに各家庭で誤った養育が行われており、そのことが子供を「愛着不全」に陥れていると、やはり岡田氏が危惧していることを考えると、どの家庭にも、子どもを人付き合いの苦手な大人に育ててしまう危険性があることだけは確かです。つまり私達は、一生に渡って子どもの“人間関係能力”を支える母子間の「愛着」を築くために、「愛着7」による適切な養育を意図的に行う必要があるのです。

P.S
   なお、今回の投稿は、決して吉澤容疑者を擁護するものではなく、あくまで、私達が今回の事例を“反面教師”として活かし、健全な育児を行うために作成したものです。