端から「クリーン」なものではないぞ | 偕楽園血圧日記

端から「クリーン」なものではないぞ

 湿度が下がらない。冷房のはいらない台所やトイレが蒸し風呂のようだ。


 しばらく前から探していたエントリーは、(2019/10/05の記事、「関電を叩いていたらとんでもないものが出てきてしまった。どうしよう」)かもしれない。
 自然エネルギーに関する補助金の話ではなく、例の関電の「逆賄賂」で、太陽光発電の設置会社にも「よろしく」をしていたもの。
 この事件は同和関連のうわさが出てきたこともあるのだろうか、「お殿様が越後屋に賄賂を贈る」というよくわからない構図がまるで解明されないまま、ただ「関電は汚い」という印象操作に終始するようになってしまっている。
「アベガー」のヒーロー「文春砲」は、なにをしているのだろうね。

 まあ、そういうこともあるし、なにより「再生可能エネルギー買い取り」自体が、(2011/07/12の記事、手段が目的になると未来が見えなくなる)でのドイツの失敗や(2011/07/16の記事、詐欺の被害者は何度も同じ目に遭うというが……)でのスペインの失敗などが指摘されているのを無視して菅直人政権が「ごり押し」導入したもの。
 その過程では、(2011/07/23の記事、こいつはなんとも胡散臭いぜ!)で書いたようにソフトバンクの孫氏との「接近」もあったのだから、

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 立民泉健太代表「クリーンなエネルギーなのにダーティーな話」自民秋本真利議員を批判

 立憲民主党の泉健太代表は4日、会見で外務政務官を突如辞任した自民党の秋本真利衆院議員について「せっかくクリーンなエネルギーなのにダーティーな話が出てくる」と批判した。
 また自民党を巡る「政治とカネの問題」が浮上したことについて「何でこんなにカネが集まる仕組みになっているのか。つくづく、おかしい構図が出来ている」と指摘した。
(後略)
 日刊スポーツ 8/4(金) 18:51

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 決して「民主党の後裔」がいうような「クリーン」なものではない。


 と、いうところで、

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 自民議員に不透明資金か 洋上風力発電会社から 東京地検特捜部が捜査

 政府が導入拡大を進める洋上風力発電の事業を手掛ける「日本風力開発」(東京都千代田区)側から、自民党の衆院議員側に不透明な資金が渡った疑いがあるとして、東京地検特捜部が捜査していることが3日、関係者への取材で分かった。
 関係者によると、同社側から議員側に多額の資金が提供された疑いがある。特捜部は資金の趣旨や流れなどについて慎重に捜査しているもようだ。
(中略)
 同社は3日、「当社が国会議員ほか公務員に対し贈賄をした事実は一切なく、この点を立証できる客観的な証拠が数点存在している」とのコメントを出した。 
 時事通信 8/3(木) 22:45

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 自民党(既に離党)議員が洋上風力発電会社から「金を受け取ったいた」ということが明るみになったのだが……「不透明資金」とは変な書き方である。

 同議員は、

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 国会議事録によると、秋本氏は令和4年2月17日の衆院予算委員会で洋上風力発電について質問。3年12月に大手総合商社を中心とした共同事業体が事業者に選ばれた、秋田・千葉沖の3海域を対象とした公募に関し、選定では価格が重視され、発電の運転開始時期が考慮されていなかったと指摘した。
 また、このままでは政府が掲げる再生可能エネルギーの活用目標を達成できないとし、既に募集が始まっていた次の公募から「評価の仕方を見直していただきたい」と萩生田光一経済産業相(当時)に迫っていた。8カ月後の4年10月、洋上風力発電事業の公募を巡る運用指針は、発電の運転開始時期の迅速性を考慮する形に改訂された。

 産経新聞 8/5(土) 0:44配信「収賄疑惑の秋本氏、国会で業者寄りの質問繰り返す 資金提供見返りか」より

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 ということをしていたというのだから、普通に「収賄」「請託」という話でさっさと罪状認定してしまえばいいのに。

 どうも、

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■会社側「馬主組合への資金」と説明
 一方、同社社長の弁護人は4日、報道陣への説明の場を設け、資金の賄賂性を否定した。
 弁護人によると、秋本氏と社長は馬主仲間で、競走馬を保有する馬主組合「パープルパッチレーシング」を2021年秋に設立した。出資割合は秋本氏名義が45%、社長の知人名義が45%、秋本氏の知人名義が10%だという。
 社長は21年10月~23年6月に二十数回、秋本氏の求めに応じる形で、馬の購入代や餌代、厩舎(きゅうしゃ)代として、資金を組合口座に送金したほか、牧場などの取引先にも組合名義や社長名義で振り込んだ。秋本氏に現金で渡したこともあり、一連の社長の負担分が総額で約3千万円になると説明した。
 その上で、風力発電とは無関係の馬のための資金であり、提供先も「秋本氏個人ではなく、共同で運営する組合」と主張して賄賂性を否定した。

 朝日新聞デジタル 8/4(金) 20:33配信「秋本議員への資金、発電会社側が賄賂性否定 『馬主組合に提供した』」より

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 このあたりのやり方を見ていると、これを「賄賂」とみるのはかなり難しそうで。

 ただ「質問していた」というだけならば、(2019/12/03の記事、イデオロギーは記憶力を凌駕するのか)で取り上げた「マルチ擁護質問」系の議員たちが何も咎められていないし。
 だから「文春」も、「『俺には警視総監がついている』『今から家に来て』と真夜中に呼びつけて…“風力発電3000万円収賄疑惑”秋本真利衆院議員(48)と元警視総監実妹の『特別な関係』」(文春オンライン 8/9(水) 16:12配信)といった「あいつは汚い」「傲慢」という人格否定に走るしかないのだろう。
 くだらないので引用はしないが、この記事は秋元議員が警視総監の妹の県議のところに出入りしていたということしか書かれておらず、ただ議員が「ブラフ」ででかいことを言っていただけのことしか内容がないのだが、

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親分の河野太郎と菅。

そこに警視総監がついていれば何をしても大丈夫なのか?

そんな異常な常識が通じるのが自民党と、自民党独裁政権、岸田内閣なのか?

この事件に対して、自民党幹部や秋本を代議士にした河野は、未だに誰一人責任を取っていない。

これも狂気に満ちてしまった、腐敗自民党の常識なのか?

河井収賄罪事件、オリンピック贈賄事件、統一教会問題、マイナカード問題・・・

これまでも誰一人責任を取らない自民党幹部と執行部の面々。

特にマイナカード問題、軍事最高機密の中国ハッカーへの漏洩問題、秋本問題等の全てに最も関与している、河野前防衛大臣・現デジタル大臣は一向に責任を取らないが、国民はそれで納得するのでしょうか?

 上記記事コメント欄より

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 見事に引っかかって「自民叩き」をしているコメントがある。

 やれやれ(ため息)。
 そうやってきちんとした罪状認定を怠った検察の誘導捜査に留飲を下げていたおかげで、つい最近おかしなことになってしまったばかりなのをもう忘れてしまっているのか、「そういう人たち」は。

(2023/07/28の記事、ヒステリックに騒ぐ者は「邪魔」)で書いたように「氷代・もち代」を無理やり「買収」に仕立てたおかげで、政治とカネ」の流れの本筋が見えなくなった。
 今回またこの「仲良し馬主倶楽部」が実質的に秋本議員のものであることを証明できないまま「レッテル貼り」するようでは、検察の無能も極まるし、それではしゃぐ人間のレベルの低さもスポットされるだけだ。


 洋上風力発電は(2020/12/16の記事、前に買ってあげたおもちゃがあるでしょ!)で書いたように、深度もある日本の周辺にはまるで向かない発電方法。
 ちょうど今来ている台風のことも考慮しよう。通過後のメンテナンスも入れると、この時期かなりの期間洋上風力発電機は使えなくなる。

 そんな「道楽」に金を使わせようとする流れなど早いところ断ち切ってもらわなくてはならないのだが、我が国のメディアには「自然エネルギー教」に入信している記者が多いので、「秋元叩きはしたいが叩き過ぎて風力発電まで悪イメージにしたくない」が見て取れて。

 素直に「役に立たない発電に税金使うな」と書けばいいのになぁ。


 本日の集金。

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 法隆寺のクラウドファンディング、目標額の約7倍集まる 総額1億5700万円…コロナ影響で昨年6月から開始

 奈良県斑鳩町にある法隆寺のクラウドファンディングの最終結果が9日に報告され、目標額の約7倍となる1億5700万円が集まったことが分かった。プロジェクトの運営会社の公式サイトで発表された。

「プロジェクト終了のご報告」というタイトルで、法隆寺がコメントを掲載。「この度は『世界遺産法隆寺―1400年の歴史遺産を未来へ―』のクラウドファンディングに対し、お力添えを賜り有り難く感謝申し上げます」と賛同者に感謝し、「第一目標金額2000万円を大きく上回り、最終的には7456名(代理支援を含むと約7500名)の皆様方から、1億5700万円という予想を遙かに超える御支援を賜りました。日本全国の本当に多くの方々から温かい応援のお声を寄せていただきましたことに、重ねて心より御礼を申し上げます」と報告した。
(中略)
 集まった支援は既に事業に使われており、車椅子用通路の設置や境内各所外灯のLED化、空調設備・火報受信機器の部分改修、境内案内用看板の整備などに使用。また、樹木等の手入れやベンチ等の境内整備、消火器の新旧入替事業の促進にも使われ、それらについては「概ね完了した」と伝えている。
 法隆寺は1億5700万円の使い道について「皆様方から賜りました御支援金につきましては、いただきましたメッセージにできるだけ応えられるように、協議を重ねながら大切に使わせていただいております」とし、「ただ維持管理につきましては、常に継続していかなければならない終わりのない事業でございます。現在、境内の整備も徐々に進んでおりますが、これからも1400年の歴史遺産を護り、『聖徳太子の和の心』の聖地として、未来へとつないで参りたいと存じます」とつづった。
 スポーツ報知 8/9(水) 14:41

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 法隆寺のクラウドファンディングについては(2022/08/12の記事、「カルトの洗脳を解く手法は『別の洗脳』」とはよくいわれるが)の時点で「1億5千万円超」が集まって終了という記事になっていたが?
 あれは概算で、今回正確な寄付額が精算されたということだろうか。

 ぜひ有効に使っていただきたい。


 法隆寺は国宝指定のものなどを持っているとはいえ、あくまで一宗教法人。「政教分離」で特定宗教に便宜を図らないことを国の運営ルールとしているわが国では、こういう方法で浄財を集めるしかないのは仕方もないのだが……。

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「国立」なのに国の追加財政支援なし 科学博物館が苦肉のクラファン


(写真、毎日新聞より。国立科学博物館で人気の剥製標本の展示。温湿度管理が重要で、光熱費がかかる=東京都台東区の同博物館で2023年8月7日午前10時34分、三股智子氏撮影)

 国立科学博物館(科博、東京都台東区)は7日、光熱費などの高騰で所蔵品の収集・保管資金が大幅に不足しているとして、寄付を募るクラウドファンディングを始めた。約9時間半で目標の1億円が集まった。寄付額に応じてオリジナルグッズや館長らによるバックヤードツアーなどの返礼品を用意する。寄付の募集は11月5日まで続ける。

 1877年創立の科博は、日本を代表する科学博物館の一つ。60人以上の研究者が所属し、動植物や鉱物、化石、人骨などの標本や資料を収集し研究している。所蔵品総数は東京・上野の博物館と茨城県つくば市の筑波研究施設で計500万点を超え、年間約8万点ずつ増えているという。大半を保管する筑波研究施設では、スペースや人手の不足で未整理な資料も多く、新しい収蔵庫を建設中だ。
 ところが、新型コロナウイルス禍やウクライナ情勢などで財政難に陥った。動物の剥製や植物標本などは温度と湿度の管理が欠かせないが、今年度の光熱費は3億8000万円と、2021年度から倍増する見込み。新収蔵庫の建設費は、資材や人件費の高騰で当初予算を約2億円上回った。一方、19年度に約7億5000万円あった入館料収入は20年度、コロナの影響で来場者が5分の1になり、約1億5000万円に落ち込んだ。資金難から収蔵品の受け入れを断ったり、空調の節約で剥製が破損したりするケースもあったという。

 01年に独立行政法人化した科博は、収入の8割を国の運営費交付金が占める。科博によると、コロナ禍や物価高に伴う追加の財政支援は認められなかったという。クラウドファンディングの募集開始を受け、SNS(ネット交流サービス)上では「本来は国の交付金でまかなうべきだ」といった意見が相次いだ。
 海外では、博物館の収入の柱として寄付が根付いている国もある。記者会見した篠田謙一館長は「貴重なコレクションの多様さや研究者の熱量を知ってもらい、博物館を身近に感じる人が一人でも増えたら」と語った。【三股智子】
 毎日新聞 8/7(月) 17:00

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 これはいったいなんなのだ?

科博によると、コロナ禍や物価高に伴う追加の財政支援は認められなかったという」って、政府はいったいなにをやっているのだ。
 政権交代してもまだ「二位じゃダメなんですか?」精神を引きずっているのか?

 それでもまだ「01年に独立行政法人化した科博は、収入の8割を国の運営費交付金が占める」のはましな方だろうか。
 何度も書いているように、小泉改革で行われたこの「大学等の独法化」は天下の愚策であった。
 これによって大学などは「腰を据えた研究よりも四半期のせいか」が重視されるようになり、「ポスドク問題」がよりひどいものになった。

 野党も自民党を攻撃するのならば、こういうところを改正するよう主張していかなくては。
 やくたいもない「学術会議」擁護に走るのではなく。