1.3 Clinical and pathological stage
質問
肺癌での話。
左上葉の腫瘍の針生検で、扁平上皮癌がでた。CTで上葉の腫瘍は4cm大。気管分岐部から2cm以上離れている。臨床的にはcT2。pTはどうするのか?
回答:生検だけではこの場合pTは決められない。原発巣の切除が肺癌pT1, pT2の診断には必要だ。生検でpTを決めていいのは、例えばpT4(食道浸潤のときなど)だ。
解説:たいていの場合pTを決めていいのは、腫瘍原発巣がほぼ完全に(少なくとも肉眼上断端陰性)のとき。
ただしhighest Tが確定できる場合はpTを決めていいケースが定められている。
例えば、上記の肺癌の食道浸潤を上部消化管内視鏡生検で検出した場合、pT4。
同様なケースで、子宮癌の膀胱粘膜浸潤を膀胱鏡生検・細胞診で確定、前立腺癌の直腸浸潤等があげられる。
臓器によっては特別なルールが決められていることもある(例:前出の膀胱癌TUR-Bt)