怖くない、幽霊の話

昨日は「幽霊の日」だったそうですね。

そんな日あるんだ笑

というのが率直な感想ですが、折角なので今回は幽霊の話をしてみようと思います。

「あっ・・・(察し)」

とばかりに、反射的にページを閉じようとしたり、ブラウザの戻るボタンを押そうとした、そこのあなた！

ちょっと待ってください笑

私は、霊なる世界をいたずらに怖いものとして語る風潮が好きではありません。

だから、私のする幽霊の話は、そんなに怖くないですし、きっと色々気付きがあると思うのです。

なので、読んでください笑

職業柄、幽霊とのエピソードは枚挙に暇がありませんが、これは去年くらいの話だったと思います。

友人の家に遊びに行った時に、こんな体験をしました。

「ほらぁ！稲川順二みたいな展開になってきたじゃん！」

と思ったそこのあなた！

努めて怖くないように書くので、安心してくださいね☆

夏の暑い日の夜でした。

友人の家に遊びに行った私は、部屋で友人と談笑していました。

すると友人がこんなことを言い出したのです。

「そういえば最近さぁ、特に痛めたわけでもないのに、時々首が痛くって・・・。ほら、タカテルってそういう仕事してるじゃん？もしよかったら、視てくれないかな～、なんつって。」

実はこの友人は生まれつき霊感が強い体質で、時々霊体験をする人だったのです。

そのため、以前から私のブログも読んでくれており、私の活動を応援してくれていました。

しかし、これまで気を使ってなのか、友人だからといって、視てくれとか、ヒーリングしてくれ、などと言ってきたことは一度もなかったのです。

昔から、態度には出さないけど、実は人一倍優しい奴なんですよね。

そういう彼の優しさに何度も救われてきました。

そんな彼がわざわざ相談してくることですから、これは何かあるのだろうな、と思い、視てみることにしました。

すると、彼の首の右側に人の顔がくっついているのが見えました。

「お！何かいるぞ～！」

と昆虫採集をする小学生のようなピュアな気持ちで、それを視ようとすると、向こうから接近してくるではありませんか。

これは幽霊あるあるなのですが、大体視える人間が意識を向けると、嬉しいのかなんなのか、すぐにカッ飛んでくるんですよね。

まぁ、テンションが上がり過ぎて「うれしょん」しちゃう、わんちゃんみたいなものですね。

捉えようによっては、可愛いかもしれません。

ビュンッ！と一瞬で私の目と鼻の先まで飛んできたそいつの正体は（近い！息がかかるくらい近い！）

平たく言えば、「生首」でした。

江戸初期くらいの人霊ですね。

首から下が無いんです。

空飛ぶ〇〇と言えば、「空飛ぶ絨毯！」とか「空飛ぶ車！」とか子供に夢を与えるフレーズだったはずですが、「空飛ぶ生首！」は、なんていうかそれじゃない感が半端ないですよね。。

まぁそうなんですけども、職業柄慣れ切ってしまって、こんな程度では少しもビビれなくなったので、

「なんだお前は。言いたいことを端的に述べよ。」

と毅然とした態度で臨みました。

すると、生首氏は、私ではなく、友人に言いたいことがあるというではありませんか。

友人にも見えていたようで、壊れたファービー人形みたいにガタガタ震えて、ビビりまくっていました。

「ふぁ、ふぁ～！！！」ブルブルブル・・・・。みたいな。

全然関係ない話ですが、昔ファービー人形を持っていたのですが、なんかいまいち可愛くないし、うるさいので、よくテレビのリモコンで眠らせていました。（裏技で、奴らはテレビのリモコンの電源ボタンで眠らせることが出来るんです！知ってましたか？）

そりゃあ、ランプを擦ってもいないのに、自分の背後から空飛ぶ生首なんていう夢も希望もないやつが現れれば、びっくりしますよね☆

仕方ないので話を聴いてあげることにしました。

すると、この生首氏は友人の先祖である、ということが判明しました。

生前やらかしてしまったようで、罪人として処刑されてしまったので、生首として出てきているのだそうです。

そして、処刑の際に辞世の句（最後に言いたいことを歌にして残したもの）を読んでいるため、それをなんとしても友人に知って欲しいということだったのです。

「なるほどね～。んじゃ、それ詠んじゃいなよ。」

と言うと、辞世の句を詠み始めたのですが、言いたいことが伝わった嬉しさから、生首氏のテンションが上がり過ぎており、物凄い速さで詠むので、全然聞き取れません。

仕方ないので、筆をとって、自動書記でそれを書き留めました。

そこには、こんなことが書かれていました。

祭祀の際の過ちによって、自分は罪人となった。
私の過ちによって、人が亡くなってしまったのだから、罪人とされるのは致し方ないことである。
そのことについて、心から申し訳ない。
真摯に罰を受け入れようと思う。
しかし、私がこの世を去ると、年老いた母は一人で生きていかねばならない。
それが唯一の気がかりだ。
どうか、私の亡き後、母を頼む。

「これを今、彼に伝えようとする理由は何か？」

と問うと、彼の先祖（生首氏）はこう答えました。

「我が子孫は、母親との折り合いが悪い。それは後に必ず後悔に繋がる。私のように何かあった時に後悔しても遅すぎる。それを伝えたいのだ。」

と。

それをそのまま友人に伝えると、感じるところがあったようで、ハッとした表情を浮かべたあと、涙をこぼしていました。

それからしばらく沈黙したあと、友人は噛みしめるようにこう言ったのです。

「わかりました。必ず母と仲直りします。だからご先祖様も心配しないでください。」

すると、首だけだった先祖の体が、全身スーッと現われ、友人に向かって優しく微笑むと、光の粒子になって消えていきました。

こちらももらい泣きしてしまうような、感動的な瞬間でした。

友人は嗚咽まじりに、

「タカテル、お前はこんな日常を生きてるのかよ・・・。首もさっきまで激痛だったのに、もう嘘みたいになんともないや。半端ねーな。」

と言ってきました。

いや、ままあることだけど、日常ではないわ！と突っ込みを入れて二人で笑いました。

一件落着です。

後日ラインがきたのですが、友人は、次の日すぐに実家に帰り、お母さんにこれまでの非礼を詫びて、心からの感謝を伝えたそうです。

それ以来お母さんとの関係はとても良好で、人生の幸福度が上がったよ！と喜んでいました。

先日も、以前から交際していた彼女と結婚が決まりそうだ、と報告してくれました。

良かったですね～！

というお話でした。

ね、そこまで怖くなかったでしょう？？

以前に