スピーカー修理日記 -75ページ目

スピーカー修理日記

世界のオーディオスピーカーのあれこれを紹介します。

Pioneer F1のユニット

f1

久々に見ましたがデカイ!実は5年位前まで当社で鳴らしていたことがあります。しかしあれ以来お目にかかる事もありませんでした。見ての通りこのユニットは平板角型同軸4ウェイユニットで4つのエッジが劣化しています。

ユニット重量は32kgと重くこれからエッジ交換作業はかなり苦労しそうです。

写真右にユニット角の斜め下から写した写真!板状のマグネットにダンパーやちょっと見えにくいですがボイスコイルも・・・他社の平板ユニットとはこれまた異なる構造が面白くありませんか?!ボイスコイルも四角形!

全国的にはかなり売れたシステムらしいのですが現在は修理不能で埋もれている物が殆どのようですね!このところ大型ユニットが多く梱包や修理に力がいって大変!!他に修理に来ているJBL LE15Aが小さく軽く思えてしまう!

Pioneer TAD TL-1601b

tl1601b 38cm/11kg

御存知TADのウーハーがビビリで修理に・・・。確かにコーンを動かすと異音が!スィープ信号を入れると50Hz付近でビビル!コーンを外し確認してみるが問題も発見できず!写真左上のように他にあまり見ないボビン内側はケプラで等間隔でスリットが入っている、また補強の為かコイルとダンパーの間にはアルミが巻いてある。磁気ギャップにもゴミは見当たらない。ふと気が付くと写真右上にあるように円柱のアルニコマグネットが並んでいた。磁気ギャップは2mm、実測磁束密度は12,500ガウス、コーン+ダンパー+コイルの総重量は109gであった。

JBLの2235Hに近いダンパーの硬さではあるが、2235Hには2231同様センターキャップの裏にウエイトのリングが入っている。よって、JBLでたとえるなら2234がよく似ているのではないでしょうか。

最終的にセンターがズレている為のビビリ音のようでした。

Mcintosh C28

c28

このアンプは先日修理した写真右下に写っているMcintsh MC2300と一緒に使われていたもので、やはりドロドロで拭いたタオルが真茶色になるくらい!フロントのガラスパネルも外しクリーニング!修理はボリウムのガリが中心で・・・全て接触不良。MC2300 同様クリーニングが中心になりました。上部の蓋にサビが浮いて、他が綺麗になっても・・・その後サビを落とし塗装しなおしお色直し完了!

昨年末よりアンプの修理の問い合わせがかなり増えてきたように思えます。現在Mcintoshが重なっている事もあるのですが・・・・。本来当社はスピーカー修理がメインでスピーカーを修理したお客様でお困りの方がいればアンプも修理しましょう・・・しかしスピーカーの修理がすいている時に修理しますので少々時間がかかる・・・という事で受けていたはずが・・・Q氏も楽しそうなアンプになるとついつい先に手が出てしまうのです。

Mcintosh75

mac75

このアンプは誰の手も加わっておらずオリジナル状態!お客様がこの状態で入手したそうです。まずは故障の原因を調べていくと結構深刻な状態!

故障内容
 1.ボリウムのスイッチが切れない
 2.Aアンプ歪みが多く音が小さい
 3.Bアンプ出力が小さい(10W程度)

お客様の希望もあり「オリジナルパーツにはこだわらずオーバーホールし最良の音に仕上げて欲しい!」との事でQ氏も楽しんで修理!やはりアンティークマニアというかなんというかどうしてもオリジナルパーツでないと・・・という人もいるんです。もちろん出来るのですが電子部品も進化し当時の物よりも品質も良く・・・音にも良い物もあるのですが、「オリジナルでないと」と言われてしまうと、楽しくないようです。

モノラルアンプなので2台修理に来ているのですが、左右で故障箇所は違うし・・・苦戦していました。このMcintosh75を2台を1台にまとめたのがMcintosh275だそうです。(使用しているパーツは少し異なりますが・・・)

以下は左右2台分の修理内容です。

修理内容
 1.スクリーングリッド抵抗220Ω交換
 2.ボリウム分解修理、クリーニング
 3.B電源倍圧整流コンデンサー交換
 4.平滑コンデンサー交換
 5.真空管ソケット接触不良修理

オーバーホール
 1.信号系コンデンサー交換
 2.バイアスコンデンサー交換
 3.バイアス調整用ボリウム取り付け
 4.信号検出用抵抗取り付け
 5.真空管ソケット緩み調整
 6.入力ジャック交換
 7.B電源ダイオード交換

交換部品
 1.200μF350V電解コンデンサー(ニチコン) 

 2.ブラックキャット0.2μFフィルムコンデンサー

 3.WE0.1μF フィルムコンデンサー

 4.WE0.2μF フィルムコンデンサー
 5.WE75μF30V 電解コンデンサー
 6.0.47μFテフロンコンデンサー
 7.ITTダイオード
 8.500Ωボリウム
 9.20μF350V電解コンデンサー
10.入力ジャヤック
11.200μF500V電解コンデンサー セラファイン 
12.220Ω3W抵抗
13.10Ω1/4W抵抗
14.GEC KT88 中古
15.ERO 0.47μF630V 

pm6203s208s 25cm

赤・・・左)LOWTHER PM-6 ハイフェリック

青・・・中)FOSTEX FE203Σ

緑・・・右)FOSTEX FE208 Super(改)

フォステックスはどちらもフェライトマグネットとはいえFE203Σはダブルマグネット、FE208 Superは大型フェライトマグネットでユニット重量6kg(そのまま体重計に乗せたところ磁力で体重計が固まった!)

今回の実験は、ダブルコーンの質の違いである。PM6(赤)はコーンが硬く中域が持ち上がっている。FOSTEXの2台もコーンはそこそこ硬いがPM6程ではない。この硬さの違い、つまりコーン紙の内部損失の違いが現れている。

※今回実験で使用したFE208 Superは、FE207のコーンを移植し磁性流体を注入したものです、エッジの形状が異なっている物のコーンの質が殆ど同じな為、特性にも大きな違いはありません。

※FE203Σについてはエッジを当社オリジナル耐久エッジにする事で低音が出るようにチューニングしてあります。

FOSTEX F220A

f220a 22cm

似ていることもあり今日もLE8Tと比較してみました。

特に興味深かったのは磁束密度!せっかくなので測定してみました。

赤・・・F220A (ユニット重量6kg) 10500ガウス

青・・・LE8T (ユニット重量4kg) 8500ガウス

コーン+ボイスコイル+ダンパー 重量 20g、コーン直径16.5cm、ボイスコイル銅線エッジワイズ巻き

LE8Tがコーン直径14.5cm前後ですから、放射面積もひとまわり大きい!センターキャップの裏(写真上中央)には高域をコントロールするスポンジ付き。

修理中気になった所は、磁気ギャップが広そう!コーンを左右に揺すってみてもこのサイズにしては結構ゆとりを感じました!ギャップ値は1.5mmでした。少し残念な気がします。

ここまでのマグネットとコーンの裏にもウエイト(写真右下)が貼ってあったり、かなり音にこだわって開発したのがわかります。しかし、このウエイトコーラルにもソックリなウエイトを見た事があるのですがどちらが早かったのでしょう?

HAZAMA

hazama 80cm/35kg

それにしても大きい!お馴染みのLE8Tと比較してみました!今回は写真上中央のように「蝶ダンパーが割れ」での修理依頼でした。写真左上が修理後装着された蝶ダンパー!初め見たときはよくわかりませんでしたが、写真には隠れて写っていませんでしたが蝶ダンパーの下にコイルがあり、構造としてはコイルが振動しアームの先端を動かし中腹のコーンの底に振動を伝え音が出るしくみです。この構造ではコイルは大きく動くがコーンの動きは小さい、しかし蝶ダンパーではどうしても大きくストロークする事に無理があり割れるのは当然でしょう!

修理も完了し測定してみると・・・?グラフ赤とグラフ緑(300Hz)・・・コスレか?300Hzに酷い高調波!音も変!グラフも変!

調べてみてもコイルにコスレなど異常は見つからない。その時Q氏が「見つけた!」・・・と、写真右下「センターキャップ付近にダメージがある!」写真ではわかり難いのですが私にも確認できました。蝶ダンパーの修理依頼ですが持ち主の方は気が付いていないようですね、このセンターキャップの裏は金属の円すい形でコーンとの継ぎ目にストレスがかかっていたようだ。その後、補修を行いグラフ青のようにかなりオーバーダンプ気味なのがわかりますが、問題点も発見でき上記のように仕上がりました。これから梱包が一苦労!!!

TANNOY HPD295

hpd295 25cm

作業中にボイスコイルの以上に気が付き(写真右下)はみ出した接着剤を除去し・・・そういえば同症状が以前のタンノイにもあった事 を思い出した。右下の写真以外にもボビンの周りに接着剤ベタベタ、全体的に雑な接着剤の使い方!

修理後、データ測定をしていると・・・ツィーターが片CHならない。ツィーター内クリーニング後には必ずビビリのテストをしていたのですがなぜ???色々チェックしてみると音が出たり出なかったり?ボリュームを上げても下げても?切れかかりでは無さそうですが、このまま出荷は出来ません。当初の予想では写真左下の接続プラグの接触不良?かとも思ったのですが・・・違う。ダイヤフラムの接続のハンダ不良でもない!

原因を追究し1時間やっと原因を見つけました!写真左上コイルの一番下の巻きにコイルと引き出し線を繋いである所が接触不良!目で見てもチャンと繋がっているようですが、間違いなくココです。


昨日ついにアクセス数、200件/日突破!ビックリです。この所100件を超える日が当たり前になってきていますが、207件ものアクセスありがとうございます。これからも毎日続けて行きます。

JBL 130A

130A 38cm

初めはD130だと思っていたのですが、気が付けばセンターキャップが紙!では2220かと思えばエッジが違う!私は覚えていなかったのですが、過去に何度か修理に来た事があります。

海外から輸入され10年以上、上向きの状態で保管されたらしくコーンが落ち込んでいました。同症状の中では重症で特にエッジ部のダンプ剤がピッチ系で硬化しそのままの状態では実用にならず。一度ダンプ剤を剥がし新たにビスコロイドを塗布し直しダンパー及びエッジを修正!

同系統のD130には4種類のエッジがあり古い順に

 ノンコーティング (古くなるとエッジ部が切れる)

 ダンプ剤がビスコロイド (厚塗りの場合垂れてくる)

 ダンプ剤がピッチ (硬化する)

 布エッジにコーティング剤 (硬化する)
今回はダンプ剤がピッチのタイプという事もあり、foが60Hzと非常に高い、もともと低音が出にくいスピーカーなのでせめてfo45Hz以下でないと低音が出ない。修理後はfo40Hzに揃いました。

JBL SA600

sa600

JBLもアンプを創っていたのですね!かなり古い物のようです、写真左下にあるようにJAMES B LANSING.....と書いてありロゴマークも古い!(JBLとは書いていないところを見ても古さがわかる)。このアンプ面白い構造で接続端子が背面ではなく底面(写真左下)についている(私はそれに気付かず始めは正面と背面の写真しか撮っていなかった)。問題はこの底面の端子が基板直付けになっていて、ピンコードの抜き差しで基板にクラックが入っていました。


今日は久々に生のJAZZ LIVEに行ってきます!今日のライブは東京銘曲堂 でスタンダードジャズが中心でJazz初心者の方にもお勧めです。