アメリカ、マサチューセッツ州のボストン/ケンブリッジに行って来ました。5年ぶりのアメリカです。まずはランドマークをいくつか。(一応お断りしておくと、ボストンとケンブリッジはチャールズ川を挟んで隣りあった街です。ケンブリッジの方は、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学 MIT があります。)

 

ボストン・コモン(Boston Common)。奥に見える金色の屋根はステートハウス(Masachusetts State House)=州議事堂です。ボストン・コモンはアメリカ最古の都市公園で、なかなかの歴史のある場所です。

 

ボストン市民の足、地下鉄。時間も結構適当ですし、亀の歩みのようにノロノロ運転もあれば、狂ったように走ることもあって、日本の公共交通機関とはずいぶん違います。(ちなみに、路線によって違うのですが、もともとノロノロ運転のもあれば、事故多発でゆっくり運転するようになったのもあるそうです。)

 

 

 

ボストン公立図書館(Boston Public Library)。ニューヨークの公立図書館はよく知られていますが、こちらも一見の価値ありです。

 

そして、フェンウェイパーク。吉田正尚選手の所属するレッドソックスの本拠地。残念ながら、この日は吉田選手の出場はありませんでした。観客席の位置が低いせいか、思っていたよりも狭い印象でした。

 

滞在中、サンドウィッチをよく食べていたのですが、そのようなお店の一つ、Mike and Patty's Bay Village。

 

街中にあった古本屋。なかなか良い本屋です。実は、ボストンとお隣のケンブリッジはアメリカの中でも高等教育機関が一番集まっている文京地区です。そのせいか、こういう良い中古書店がかつてはたくさんありました。私は25年前にハーバードのあるケンブリッジ市を学会で訪れたのですが、当時日本ではなかなか入手できなかった中古書をハーバード大学の近くの古本屋街で探し回って入手しました(当時はまだ Amazon はなかったので)。今回、大学近辺で見てみたのですが、そういう本屋がほとんどなくなっていたのが残念です。

 

さて、今回の訪問の目的は、ハーバード大学のアーカイブに収蔵されている資料を見るためです。予算の都合でかなり時間の制約がありましたが、ある程度は見ることができましたし、次回に向けて目星もつけることができました。

 

ジョン・ハーバード(John Harvard, 1607-38)の像。彼の遺志によって大学が創立されました。ビリケンさんではありませんが、ご利益を願ってみんなが足を撫でるので、足のところだけ色が違います。大学の学生新聞 The Harvard Crimson の記事("The Possible Plague of John Harvard's Foot")に、こうあります:

 

John Harvard’s foot has become a symbol of hope for tourists, whose frisky fingers have since polished the foot’s bronze cast into a gleaming gold. Every time I have passed by the statue, I have found at least one person at John’s foot — sometimes even a few — hauling up their small children, potential incoming Harvard students, to do the honors.

 

キャンパス内。

 

中央図書館 Widener Library。ただ、今回はここではなく、この横にある Pusey Library という、地下の施設の部屋で、予約しておいた資料を閲覧させてもらいました。たいしたことをしたわけではありませんが、なにか研究している雰囲気は味わえました。私が目にした文書と関係のある建物が下の写真です。

 

キャンパスの端っこの方 61 Kirkland Street にある建物で、ハーバードに科目選択制を導入したチャールズ・エリオット学長(Charles W. Eliot, 1834-1926:1869-1909 の40年にわたって学長を務めました)の名前を冠しています。ちなみに内部は普通の住居のようなつくりです。(ハーバードの学寮の1つ、Eliot House とは別です。)

 

なぜここを見に行ったかというと、このブログで何度もご紹介しているジェローム・ブルーナーとジョージ・ミラーという心理学者が1960年に設立した認知科学研究所(the Center for Cognitive Studies)が入っていた建物だからです。ある本に昔の写真も載っていて、建物名と住所があったので、行ってみたらそれらしき建物がありました。それでドアをノックして入っていって、通りかかった人に聞いたら、研究所のことは知らないけれど、確かにそういう名前の建物だと。現在は日米関係のプログラム(Program on US-Japan Relations)が入っています。些細なことですが、確認できて嬉しかったです。

 

機会があったらまた書きますが、今回はトラブル続きのたいへんな旅でした。

 

それは別にして、何よりも、円安の影響と物価高の影響で万事が高くついたのが痛かったです。例えばこの辺りはホテルが非常に高いです。私1人であれば若干安めのところも選べますが、家族連れだとそうはいきません。その他にも例えばフェンウェイ・パークの食べ物や飲み物(サンドイッチとかビールとか)は軒並み10〜15ドルくらいします(つまり今のレートだと1500〜2000円)。

 

もともとレート高めの球場でなくても、うちの下の子が大いに気に入ったバーガーキングは代表的なバーガーのワッパー(Whopper)が単品でおよそ7ドル(1000円)です。バーガーキングはうちの近所にもありますが、同じ商品が590円ですから、ずいぶん違います(1000円なら、セットが買えます)。

 

写真はBurger King のHPから。

 

うがった見方をすると、日本に海外の観光客が押し寄せているのは、安いからなのでは…  安くて、安全で、非日常を味わえるからであって、特にクールだからではないのかも、と思わないでもありませんでした。