● この人、どんな環境で育ってきたのだろう…と思うのは、仕事柄のクセかしら…
こんにちは 三浦真弓です。
先日、映画『あんのこと』を見てきました。
この映画、実話を元に作られているというのが
なんとも言えません。
あらすじに書かれているので、
ネタバレではないから、書きますと、
主人公の杏は、小学生高学年のときから
自分の母親に売春を強いられて
「稼いでこい！」
と言われて、育ったようです。
私、過去に、中学校に勤めていまして、
いろいろな家庭があったのを思い出すのですが、
さすがに、母親が自分の娘に売春を強いて
それで家族が生活するというのは…
なかったなぁ…
私が知らなかっただけ？
いや、そんなことはないと思います。
でも、彼女はそういう環境に育ちました。
警察に捕まり、そこから、変わっていくのですが…
本来持っている、素直で誠実な人柄が
垣間見られるシーンが多かったです。
にもかかわらず！
彼女を取り巻く環境が…
一旦、世間で言うところの
「普通」の生き方をはずれた彼女に対して
え？というか、は？ということが起きます。
「うわ～それって、あんなことになっちゃうのではないか？」
「そう来たと言うことは、アレに巻き込まれる？」
など、勝手に最悪なパターンを想像して
吐き気が起きそうになっていました。
でも現実に、こうした人生を送った少女がいたと考えると
勝手に最悪のパターンを想像して
吐き気がしたなんて、失礼でした。
ただ、
「なにやってんだ！さとうじろぉおおおおおおお！」
くらいには、吐き気がしました。
この映画は『あんのこと』なんですけど
杏さんのことよりも
自分の娘に、あれこれ強いる母親について、
どんな環境で育ってきて
どういう経過を経て、杏を出産したのだろう。
そこが気になりました。
家に、男を連れ込んでるんですよ。
酔っ払ったシーンも何度もあったし。
そして、娘がきちんと働いて稼いだお金を
「家族を養う気はないのかー」
と、取り上げる。
見た目、どう考えてもひどい母親なのですが、
この人がこれまでの人生の中で
何か、救われるタイミングはなかったのかな…
行政とか福祉とか
どうなってるんだろうね…
（批判ではなくて、ただただ単純な疑問）
子どもが学齢期のときは、
なんだかんだと、学校も
関わることが出来るのですが、
中学を卒業すると、もう、民生委員の方頼み…
になってしまうことも多かったなぁ
地域の人としては、何が出来るのだろう…
「考えさせられた」
だけでは良くないと思うけど
近くとか、見えていないけど友人家庭とか
子どものお友だちの家庭とか
大変な想いをしている人・家庭もあるかもしれない。
そんなことに改めて気づかされた映画でした。
「面白いよ～見てみて～」
でもないし、
「こんなふうに考えさせられて、学びが深まるよ！」
でもないし
でも、どの映画館も
来週くらいで終わりそうな映画なので
お時間ある方はぜひ。
