あさひのブログ -38ページ目
「大軍師司馬懿之軍師聯盟(全42話)」のあらすじ。
中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。

[第三十八集]
喪服のままやっと曹丕の前に現れた司馬仲達は開口一番、甄氏は冤罪だと訴える。郭照が流産して喜ぶのは誰か、甄氏には既に嫡男がいるのに郭照を陥れる必要があろうか!この事件は甄氏と郭照の二人を陥れようとしたものだ!
その言葉に曹丕ははっとする。しかし既に甄氏に死刑命令である毒酒を届けさせた後だった…。

甄氏の元に毒杯が届けられた。やはり曹丕は自分の言葉など聞いてはくれない…諦めた甄氏は杯を一気にあおった。その直後曹丕が駆けこんでくる。医者を、医者を呼べ!甄氏を抱き上げて叫ぶ曹丕に侍従がすがりついて詫びる。実は杯の酒に毒は入っていなかったのだ、郭照が侍従に命じて酒をすり替えさせていたのだ。よかった…曹丕は甄氏を抱きしめる。

戻って来た仲達は成り行きを心配していた柏氏にひとまず甄氏が助かったことを伝える。
陛下が可愛がっている幼い礼公子を太子につけたならば必ずその補佐役が必要となり、その座を狙って争いが起こるは必至。順当に叡公子が太子になるのが新制度を進めるにあたっても最も良い方向なのだが…。早く何か手を打った方がいいのではと言う柏氏に仲達は沈黙するのみ。と、傍らの砂地に見事な絵が描かれているのに気付いた。柏氏の侍女の小沅が描いたらしい。

誰が真犯人なのか曹丕には見当がついた。まだ決まっていない太子の位に目を付けた輩が暗躍しはじめているのだ。曹丕はすぐに劉協の娘の姉公主を呼びつける。そして彼女の目の前に郭照に毒を盛った小姓を引っ立ててきて斬首を命じた。そして姉公主に剣を突きつける。侍従の説得で姉公主は処刑は免れたが冷宮送りとなった。
曹丕は妹公主は親元へ送り返す。あの時劉協に情けをかけたばかりに…信じた者に裏切られる、それが彼が最も許せない、そして彼を最も苦しめる事なのだった。

曹丕は三歳になる礼公子を郭照の養子にして太子に立てようと考える。そうすれば郭照は皇后となり、将来自分と同じ墓に入れる。それを知った郭照は、嫡男の叡公子が太子になるべきなのにこんな幼子を後継争いに巻き込むのはあまりに可哀想だと訴える。父の政敵の流言により一家離散の憂き目に遭った郭照は二度と家族を失うような争いはしたくないのだ。

甄氏は侍従に扮して叡公子と共に宮殿を出て司馬府へ。どうしても司馬懿に相談したいことがあるのだ。邸内で叡公子らの姿を見かけた夏侯徽は不審に思い遠目で様子を窺うが、その様子を司馬昭に見咎められ慌てて立ち去る。また一方では小沅が部屋の外で聞き耳を立てているのを見て侯吉は不審に思う。
甄氏は曹丕が礼公子を郭照の養子にして立太子しようとしており、邪魔になる叡公子に危害を加えるのではないかと心配しているのだと告げる。そしてかつての後継争いで曹丕を勝利に導いた司馬懿にどうか叡公子を助けてほしいと涙ながらに訴える。仲達は嫡男が後継となるべきで二度と魏国に後継争いの混乱を起こさせないとはっきりと誓う。叡公子が魏国の国民に平和な暮らしを約束する太子となるよう護っていくと、甄氏と仲達は血の誓いを交わした。
その様子を見ていた小沅は慌てて柏氏に報せに行く。柏氏はこの事は誰にも言ってはならないと固く口止めする。皇妃がお忍びで朝臣を訪ね後継について相談していたなど知れたら、司馬家全員の首が飛ぶばかりか国自体をも大混乱に陥れかねない。

宮殿へ戻って来た甄氏。部屋にはなぜか曹丕が待っていた。曹丕は今回の事件で甄氏に久しく会っていなかったと思いやって来てみれば勝手なことをしていると静かに怒る。甄氏は前回来てくれたのがいつだったかわからないほど昔だったので陛下が来るとはよもや思いもしなかったと答える。なぜそんなに一方的に私を嫌うのか、私の何がいけなかったのか教えてほしいと言う甄氏に曹丕は答える、父は子健がそなたを好いていることを知ってわざとわたしに娶らせたのだ、子健がわたしを憎むよう、わたしと争って太子になるよう仕向けるために…!
自分が人から恨まれる役目を与えられた手駒であったと知り、甄氏はあの時袁氏の館で死なせてほしかったと泣き崩れる。後継争いによってめちゃくちゃにされた人生、息子には同じ目には遭わせたくない、どうか叡公子には後継争いに巻き込まないでと懇願する。

その夜、侯吉から小沅が甄氏との会話を盗み聞きしていたと知った仲達は今後彼女が誰かに接触するか厳重に見張るよう命じる。そして自ら西の離れへ。柏氏は眠らず部屋の外にいた。柏氏は新制度のおかげで魏国は栄えてきて仲達は新時代の信陵君(※戦国時代の魏の公子。信義に篤い人物だと伝えられる)のようだと言う。信陵君は一度王を裏切り魏国を棄てた、彼に喩えるのは(人を褒めるのに)おかしくないかと仲達は睨む。柏氏は信陵君が魏臣として最も不適切だったのは魏国を離れたことではなく、国王の寵妃との関係だと言う。

[第三十九集]
信陵君は国王の寵妃に近づき兵符をだまし取って自分の目的のために使った。臣下が後宮と結託することは君主が最も忌み嫌う事。その寵姫は結果的に処刑されることとなった。「女は利用されて捨て去られる、可哀想だと思わなくて?」
やはり全てが耳に入っている様子…仲達は目を細め柏氏の後ろ姿を見やる。と柏氏は突然振り返り仲達の両手を封じて言う「もし信陵君が口封じのために人を殺したら、その噂はあっという間に広まる、彼は魏国を脱出できたと思う?」
そこへ春華がやって来て二人きりで手を握って何してるのと目を吊り上げる。仲達は彼女に虎勢(虎の構え)を教えてただけだと言い訳し、かの信陵君は仁義に篤いので憐れな人々を殺さなかったと話してたところだと言う。だが、柏氏は信陵君の忠臣である侯嬴は死んだではないかと叫ぶ。侯嬴は主のために自刎したと伝えられるが、柏氏は信陵君が侯嬴を心から信じ共に連れて行けば彼は死ぬ必要はなかったのだと。仲達は柏氏の意図を悟り、絶対に侯嬴を捨てるようなことはしないと答え、不審がる春華を連れて去って行った。陰で見守っていた小沅は仲達が柏氏を手にかけようとするのではとヒヤヒヤしたと言い、すぐに陛下に報告した方がいいと勧めるが柏氏は制止する。


部屋に戻った春華はまた机の上に陣取り仲達にどういうことか説明しろと命じる。仲達は今度はちゃんと彼女の簪を床にセッティングしてから跪き、信陵君の逸話から説明し始める。柏氏は私を信陵君に喩えて、今の私が裏切り者であると指摘したのだと。春華は訝しそうに、なぜ両手を握っていたのと追求する。柏氏は仲達が口封じのために池に突き落として殺そうとすると警戒して両手を封じたのだと説明するが、しかし春華はいやらしい事しようとしたんじゃないのと手厳しい。いや冗談を言ってる場合ではない、彼女が陛下に密告すれば司馬家は破滅だ。すると春華は呆れたように笑って言う、彼女は密告などしない。なぜなら彼女はあなたの事が好きだから。その言葉に仲達はあっけにとられる。男は女の芝居が見抜けないけど女にはすぐにわかるのよ、そう言って春華は出て行った。

侯吉は小沅に近づこうと手料理を振る舞う。小沅ははじめ警戒していたが侯吉が毒見をしてみせるとやっと食べ始めた。雑談などをしながら家事を続ける侯吉だが机に置いてあった包丁が着物の裾に引っかかって落ち、彼の足に刺さりそうに…だが直前で小沅が包丁を掴み怪我には至らなかった。侯吉は小沅がやはりただ者ではないと心の中で慄く。

突然曹丕が庭園に散歩に出かけると言い曹真と仲達が呼び出された。庭園に設けられた席で、曹丕は曹真に西域との貿易を再開するため軍を率いて楼蘭へ向かってくれと頼む。今度は自分が朝廷から引き離される…曹真は命令に従い出陣はするがその前にひとつだけ頼みたいことがあると申し出る。自分が出掛ける前に太子を決めてほしいと。仲達もその言葉には同意する。しかし曹丕は今立太子のことを持ち出すと諍いが起こることが分かっているため、今後一切立太子の件は口にするなと告げるのだった。

仲達は帰宅すると西の離れへ赴き、柏氏が一切の事を曹丕に報せなかったことに礼を言う。柏氏は仲達の陛下への忠心はよくよくわかっており、言ってみれば自分と同じ立場なのだと言う。二人は今後は同志として、そして家族として協力していこうと約束する。
ところで、と柏氏は囁く。「あの夜の"虎勢"とは何の事?奥様との夜の秘め事なのかしら?」仲達は虎勢とはそんないやらしい事でもなんでもなく華佗という名医から教えられた健康体操であることを説明する。虎勢を私にも教えてほしいと柏氏は言う。だって私も司馬家の一員でしょ?そう言われ仲達は断れない。また春華がやってこないかとビクビクしながら仲達は虎勢を教える。と、柏氏がバランスを崩してよろめき仲達が抱きとめる。そこへやってきたのが侯吉と小沅。抱き合う二人の姿に侯吉は唖然とする。「だんなさま…。」「何見てるんだ、虎勢だよ!」「あ…そうですね、虎勢だ、うん。」

一年後、曹丕は洛陽に遷都し仲達は侍中(側役)に任じられた。
寿春の屯田で大成功をおさめた鄧艾がその報告のため都入り。仲達、鍾会、陳群、鄧艾が集い魏国の今後の見通しについて意見を交わす。屯田により糧食も蓄えられ兵力も増した、先ずは交通の便の悪い蜀ではなく呉を討つべきだと鍾会は言う。しかし鄧艾はまだ蜀も呉も討つには力不足だと意見する。仲達は鄧艾の見立ては正しいが、富国強兵を続けられる時間はそう長くはないと告げる。曹真がまもなく西域から帰還するとの報せがあったのだ。

曹植の監視役として鄄城に派遣されている灌均の元にに曹真の使いがやってきて西域の珍品を贈る。さらに都に戻ったあかつきにはもっと素晴らしい贈り物を用意していると伝える。人事異動があるのかと問うとそうではなく、曹植が国を裏切るような大きな罪を犯し処刑されれば、自ずと監視役から解放され都に戻れるだろうと言うのだ…。

凱旋した曹真は参内し曹丕に西から持ち帰った数々の宝石と美女を見せる。曹真は満足し今夜は曹真のためだけに盛大な宴を催そうと笑う。そこへ鄄城の監視役からの報告書が届く。それを見た曹丕は尚書台には知られないように満寵を呼ぶよう命じる。


[A] 司馬懿(仲達)
御史中丞。新制度を推進する二大柱の一人。
[B] 曹丕(子桓)
魏皇帝。その育った境遇からとても疑り深い性質。
[C] 郭照
皇帝の側室。爵位は貴嬪。張春華と義姉妹の契りを交わしている。
[D] 甄宓
皇帝の正室。かつて弟公子に心寄せていたことから曹丕からは冷遇されている。叡公子の母。
[E] 柏霊筠
皇帝の命で仲達の妾となった美女。その実彼の監視役。
[F] 小沅
校事。皇帝の命で侍女に扮し柏霊筠を護衛・サポートする。
[G] 張春華
仲達の妻。元は江湖の剣侠のようだ。司馬師、司馬昭の母。
[H] 曹真(子丹)
鎮西将軍。曹丕の従兄弟。仲達とは昔からうまが合わない。


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「大軍師司馬懿之軍師聯盟(全42話)」のあらすじ。
中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。

[第三十六集]
曹洪が練兵のため寿春へ行くと聞き、鄧艾を心配した仲達は病と偽って仕事を休み、柏氏を連れてこっそり視察に行く。道中の食事処で休憩しようとしたその時、客の男が突然仲達の肩を刺した!それは夏侯惇の息子・夏侯楙であった。
仲達は剣を突きつける夏侯楙に、あの日夏侯惇とは腹を割って話し合い、新制度は魏国に利益をもたらすとご理解いただいたが曹家と夏侯家を苦境にさらすことになると苦しんでおられたと告げる。夏侯楙は恨みは今の一刺しで最後にし、今後は夏侯家司馬家は協力していくと剣を収める。そして鄧艾の身が危ういとだけ告げて去って行った。

寿春では曹洪が鄧艾を捕らえ処刑しようとしていた。人々は皆人柄の良い鄧艾を擁護し不当だと声を上げている。裁判も通さずいきなり処刑を命じる曹洪に官吏も違法になると諫めるが、曹洪は無視して斬首を命じる。子夜が割って入り鄧艾をかばったためその場で刺殺され、あまりに無法で非道いやり方に民衆は騒ぎ立てる。腹を立てた曹洪が自ら鄧艾を斬ろうと歩み寄ったその時「御史中丞のご到着!」司馬仲達が馬で駆け付けた。鄧艾に罪があるというのなら大理寺で審議するのが筋、曹家の人間だからといって人命を弄ぶ権利はありませんぞ!
しかし曹洪は軍権を預かる者は即ち人を殺す権利を持っていると仲達の首に剣を向ける。すると柏氏が皇帝から授かった印を取り出した「私は欽差官(皇帝から直に命を受けた特別捜査官)です!将軍がこの群衆の前で御史中丞や欽差官を殺したら、陛下はどう処置されますでしょうかね!?」
仲達は直ちに裁判を行う。曹洪は鄧艾が軍秣を着服したと言うが、県尉を呼び鄧艾が盗んだとされる一千石もの糧秣をどこへ置いてるのだと問いただすと県尉はしどろもどろに。その配下が罰を恐れて将軍に命じられたと叫び、慌てた曹洪は県尉を刺し殺す。そして軍務に忙しいと言って立ち去って行った。

柏氏は仲達に欽差官であることを隠していたことを詫びる。だが決して夏侯楙に居場所を伝えたのではないと弁解し、仲達もそれは分かっていると答える。結果的には夏侯家とのわだかまりが解けたのでよかったのかもしれない。

鄧艾は子夜の墓を作りその前から動かなかった。彼女との思い出が溢れて涙が止まらない。心配した仲達が様子を見に行く。鄧艾はなぜ世の中はこうも不公平なのかと涙ながらに訴える。しかし曹洪に命をもって償わせようとしても今の時流では成す術がない…。
そこへ皇帝からの早馬が。司馬防の容体が悪くすぐに都へ戻れとの命令だ。

仲達は怪我を隠して父を見舞う。父は孫の結婚を決めた事を嬉しそうに報告する。父を安心させられてほっとしたのも束の間、仲達は無理がたたって倒れてしまった。
春華は柏氏が夏侯家と内通していたのだと敵意を向けるが、柏氏は司馬家の一員となった日から一度も司馬家の人間を傷つけようと思ったことはないと静かに答える。
柏氏には誰が夏侯楙に仲達の居場所を知らせたのか見当がついていた、それは陛下だ!柏氏は曹丕の元へ行き、なぜ仲達の命を狙うようなことをするのかと問いただす。仲達に異心ある兆候は何も見られないのに陛下はますます彼を疑っている!曹丕は答える、聡明な者ほど本当の気持ちを隠し通す。わたしは彼の事をよく知っている、知っているからこそ、決して気を抜いてはならない相手なのだ。曹丕はさらに言う。郭照の妊娠している子が男児なら太子に立てるつもりだ。そうなれば司馬懿は張春華と郭照の関係を利用して太子を操るやもしれん!
柏氏は曹丕のその病的なまでの猜疑心に唖然とする。お前が仲達に心寄せてもかまわんが、その気持ちがわたしへの忠誠心を上回るようなことのないようにな、曹丕はそう言って彼女を帰す。

[第三十七集]
司馬師と夏侯徽の結婚式が華やかに催された。孫の晴れ姿に司馬防は目を細める。
花嫁の親族として出席した曹洪と曹真は司馬防と仲達に半ば強引に酒を勧める。司馬防は体の弱り切ったところへ酒を飲まされ倒れてしまった。
報せを聞いた曹丕は何が何でも司馬防を助けよと医者を派遣する。今仲達に休まれては困るのだ。心配する郭照にはお腹の太子のことだけ考えていろと帰らせる。その言葉に郭照は衝撃を受ける。彼は正室の甄氏の子・叡を差し置いて私の子を太子に就けようと考えている…!

司馬防の部屋には親族が皆集まっていた。司馬防はなぜか柏氏を側に呼ぶ。続けて春華を呼ぶ。春華の手を握り、柏氏の手を握り、二人の手を引き合わせ握らせた。そして静かに息を引き取った。

司馬防がそのまま亡くなったと聞いて曹洪と曹真は喝采する。これで司馬懿と司馬孚は三年は喪に服すため朝廷には出てこない。しかし夏侯尚はこの事が原因で自分の娘が司馬家でいじめられるのではと心配する。

司馬府で司馬防の葬式がしめやかに行われていた。そこへ皇帝の聖旨が届く。「良臣を亡くし誠に残念である。父を亡くし哀しみは量り知れぬであろうが国の務めを果たせ、七日後には出勤せよ」
仲達は三年の喪に服すのが子の務め、聖旨は受け入れられないと答える。
哀しみにくれる仲達に、春華は自分が子供たちを連れて彼の故郷へ行き墓を守るのであなたは国の仕事をやり遂げてと言う。

郭照は自分を本当の娘のように可愛がってくれた司馬防の死に涙が止まらない。自分はここで見舞いにも行けなかったのだ。そこへ甄氏が心配して薬湯を持って訪ねてきた。妊娠中に悲しんでいてはお腹の息子に良くないと。郭照は実のところ息子ではなく娘であってほしいと言い出し甄氏は驚く。男児である方が陛下もお喜びになるはずよと。郭照は叡と後継を争う様な事態になってほしくないと言う。甄氏はもし叡が何らかの事情で太子になれないのだとしたら、郭照の息子にぜひ太子になって欲しいと言う。そしてどうか叡を殺さず生かす道を残してやってほしいと…。何を馬鹿なことをと言うが甄氏は郭照の手を握り、もし私がこの世からいなくなったらどうか叡の面倒をみてやってほしいと言う。司馬中丞が三年間も朝廷を離れればどんな政変がおこるか知れないから、と。

曹丕が司馬懿に喪に服さず出勤するよう聖旨を出したと知った曹真は猛然と抗議に行く。が、誰が司馬防に無理矢理酒を飲ませ夏侯楙に凶行を示唆したのだと返された。なぜそこまで司馬懿を庇うのか、奴は我々一族を押しやろうとしているのに!なおも突っかかる曹真に曹丕ははっきりと告げる、この新制度を根付かせるためだ!将士を掌握した者が天下を得る、他の誰でもないわたしが、その天下を全て手にするのだ!
曹真はようやく気付いた、曹丕がかつての熾烈な後継争いによって親族をも信じられなくなってしまっていたことを…。
そこへ郭照が急な腹痛で倒れたとの報せ。曹丕は急いで彼女の元へ向かう。だが郭照は流産した。医者の見立てでは妊娠中に禁忌の食物を食べたようだという。しかも今後妊娠できない体に…。曹丕は憤怒のあまり吐血する。心配する侍従らを振り払い、すぐに彼女に関わった全ての者を調べ上げろと命じた。

司馬懿をどうすればよいかと集う曹一族に、曹真は戦う相手は司馬懿ではなくなったと言う。これから戦う相手は"将来"だ。曹丕は我々を救うことはない、ならば次の世代、太子に希望を託そう。叡公子は母親の甄氏が冷遇されているため太子になるかどうかわからない、曹丕が寵愛する郭照は子供のできぬ体に。そして曹丕は先ほど吐血していた。若くして吐血するとは、その病は決して軽くはない…。

調査の結果郭照の食べた汁物に堕胎薬が盛られていたことが判明、一人の小姓がその汁物は甄氏が送ったものだと言った。曹丕は激怒し剣を手に甄氏の部屋へ。甄氏を切り付けようと振りかざした剣を叡公子が手でつかんで必死に止める。我に返った曹丕は剣を手放すが、すぐに甄氏を冷宮へ押送しろと命じた。
春華は郭照を見舞いに参内する。郭照は甄氏が自分に危害を加えるわけがないと訴える。甄氏は何者かに陥れられた可能性があるというのだ。

喪服のままやっと曹丕の前に現れた司馬仲達は開口一番、甄氏は冤罪だと訴える。


[A] 司馬懿(仲達)
御史中丞。新制度を推進する二大柱の一人。
[B] 鄧艾(士載)
屯田令。新制度の屯田策は彼の発案。
[C] 子夜
鄧艾の妻。元々同じ村に住む幼馴染で不器用な彼をいつも助けてくれた。
[D] 曹丕(子桓)
魏皇帝。その育った境遇からとても疑り深い性質。
[E] 曹真(子丹)
鎮西将軍。曹丕の従兄弟。仲達とは昔からうまが合わない。
[F] 曹洪(子廉)
驃騎将軍。曹丕の叔父。短気で荒っぽい性質。
[G] 夏侯尚(伯仁)
征南将軍。夏侯玄、夏侯徽の父。夏侯家は曹家の親戚。
[H] 司馬防(建公)
都尉。仲達の父。
[I] 張春華
仲達の妻。元は江湖の剣侠のようだ。司馬師、司馬昭の母。
[J] 柏霊筠
皇帝の命で仲達の妾となった美女。その実彼の監視役。
[K] 郭照
皇帝の側室。爵位は貴嬪。張春華と義姉妹の契りを交わしている。
[L] 甄宓
皇帝の正室。かつて弟公子に心寄せていたことから曹丕からは冷遇されている。叡公子の母。


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美内すずえの「ガラスの仮面」展へ行ってきました。

昭和の少女漫画の代名詞的な作品「ガラスの仮面」の、生原稿、生カラー原稿、ポスターなど、約300点!
あらすじを追いつつ主人公マヤが演じた演目を振り返っていくような展示で、あったあったナツカシイ!と振り返りながら楽しめました。

基本的には生原稿の展示となってて、下書きの線から写植の指示跡からそのまんまで、スクリーントーンやホワイトの使い方にへぇー漫画の原稿ってこうなってるんだーと驚き。印刷では真っ黒に見えるベタも実際は濃淡にムラがあったり。年季が入ってるので写植部分(切り貼りされてる)だけが黄ばんでいたりと、本当に手作り感満載。昔の原稿ってフツーの真っ白な画用紙みたいなのに書いてるのね。それを時々誌面の構成の都合かで切り貼りしてたりもして。正直読む側は5秒くらいしかかけてない1ページを完成させるのに、これものすごい時間と労力使うなぁと改めて感じました。
カラーの一枚絵はもちろん綺麗だけど、私が特に凄いと思ったのはむしろ2色カラーの原稿。黒と赤系の絵具を使用して描かれる半カラーなページだけど、色の濃淡だけでもとても鮮やか。お芝居の衣装の描き込みようも本当スゴイ。和柄もゴシック調も、女の子が憧れる細かくてキラキラして模様を丁寧に丁寧に仕上げてて。
「ガラスの仮面」以外の作品もいくつか紹介してあり、そのラインナップを見ても美内すずえはホラーとかサスペンス、オカルト系が得意なのかな。"白目"に代表される張り詰めた空気を描くのが本当に巧みだと思う。

ミュージアムショップには「泥まんじゅうクランチチョコ」とかファン心をくすぐるグッズがずらりと。レストランでもコラボメニューをやってます。


JR京都駅伊勢丹前の特設コーナー。

「さあお行き!出番ですマヤ!」
↑たぶん被撮影者が月影先生になりきることを想定してるんだよね?


連載40周年記念 ガラスの仮面展
12/1(金)-12/25(月) 美術館「えき」KYOTO

美術館「えき」KYOTO
JR京都伊勢丹7階。



長いものに巻かれろ
「大軍師司馬懿之軍師聯盟(全42話)」のあらすじ。
中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。


[第三十三集]
司馬懿が鄧艾の策を元に譙県を屯田しようとしていることを知った曹一族は憤慨する。曹真は譙県を夏侯玄に任せるよう曹丕に進言するが曹丕は人事は尚書台に任せていると答える。
曹真は郭照が失脚したのをチャンスとみて劉協の二人の娘を連れて来た。曹丕は前天子の娘を後宮に入れるのは失礼に当たると反対するが曹真は無理矢理納めさせた。劉協の娘らは気位が高く後宮でも冷宮の郭照を見下す。

仲達は新たに屯田令という役職を創設し、その第一号として鄧艾を譙県の屯田令に任じた。鄧艾が子夜と一緒なら流暢に話せると知った仲達は彼らの仲人となり結婚させた。結婚式の帰りの馬車にて。仲達があんな若造の結婚に喜び随分とご機嫌に酔っぱらったのを見て春華は不思議に思う。仲達は言う、彼はただの若造じゃない、優れた才能を持ち大志を持つ、魏国の将来に必要な人材なのだと。曹丕が最も心配しているのは軍権を持つ一族が力を増していくこと。彼らに対抗しうる勢力が必要だ。そして鄧艾は司馬家の人間ではない、これが重要なのだ。仲達が曹丕の意図を汲んで行動しているのならなぜ曹丕は女スパイをよこすのかと春華は問う。曹丕は自分に味方しているわけではない、勢力の均衡を保とうとしているだけなのだと仲達は言う。一方の勢力が弱まればもう一方が強くなる、強くなりすぎてはならない、ゆえに司馬家を見張らせるのだ。

帰宅した二人を柏氏が待っていた。春華はむっとするが、彼女から郭照が冷宮送りになったことを知らされる。郭照は仲達と春華を庇ったために曹丕の怒りを買ったらしい。さらに先日曹真が劉協の娘を後宮に入れたことにより郭照の立場はさらに悪くなるだろうと柏氏は言う。仲達は柏氏に、司馬家に入ったならば司馬家の人間として郭照を助けるよう陛下に働きかけてくれと頼む。
翌日、参内した柏霊筠は曹丕に仲達に異心なしと報告する。曹丕は郭照が妊娠していることを知ったこともあって彼女を赦し呼び戻すことに。
司馬府へ戻って来た柏氏に仲達は礼を言うが、柏氏は礼などいらないからひとつだけ言う事を聞いてほしいと言う。春華は今後一切、郭照と会わぬこと。郭照は今危険な立場に置かれている。春華が彼女と義姉妹の関係を持ち出せばそれは彼女にとっては毒酒にも成り得ると…。

譙県の県令として着任した夏侯玄は屯田令・鄧艾が自分よりも早く着任してすでに仕事を進めていると聞いて様子を見に行く。彼はさっそく田畑の測量を開始していた。
鄧艾は官舎に住まず郊外のぼろ家を借りて住みだしたという。夏侯玄は曹真のアドバイス通り鄧艾の家へ侍女と金や反物を贈るが、子夜がそんなものは一切受け取らないと門前払いした。

鄧艾の仕事は早かった、あっという間に測量を終えたとの報せ。しかしここからが本番だ、譙県の土地は実質曹一族が占領している、彼らの抵抗にどう立ち向かうか。仲達は賈逵の兵を譙県に置いてにらみをきかせることに。

[第三十四集]
鄧艾は曹真が不当に占拠していた土地も屯田の対象に入れたため曹真の手下らが反抗し、30幾人もの逮捕者が出た。太后(卞夫人)は一族の土地を他人の好きにさせるのかと憤慨する。さらにいつまでも甄氏を皇后に封じず彼女の息子を皇太子に立てないことに言及し、自身と同じ轍を踏ませるつもりかと曹丕に突きつける。しかし曹丕は全ては皇帝であるため、曹家の皇帝ではなく天下の皇帝であるために必要な新制度だと母の訴えをも退けるのだった。
おそらく曹真らが母に働きかけたのだ…曹丕は以後何人たりとも太后に政事に関する事項を訴えることは許さないと触れを出す。

劉協の二人の娘のうち姉公主は、甄氏を蹴落とせば皇后の地位が近くなると考え、皇帝の寵愛を失った女の恨み節を歌った歌を後宮内に広めさせる。その歌を知った曹丕は甄氏が作ったと考え、罰として叡公子と引き離させる。
しかし昔から甄氏の事をよく知る郭照は彼女がそのような歌を作るわけがないと女官らを尋問し、姉公主が広めた事実を掴む。郭照は貴嬪の権限で姉公主を棒打ちの刑に処する。郭照によって甄氏の冤罪が雪がれ叡公子は母の元へ帰された。

鄧艾の行為は許せない、司馬懿を殺してやる…騒ぐ一族らを老将・夏侯惇は諌める。お前達は封地も職も財産も充分ありながらまだ足りぬと言うのか、己の事ばかり考えず国の事を考えよと。しかし一族らは国より曹家が大事だと譲らない。夏侯惇はため息をつく。

翌日、夏侯惇は仲達の元を訪れる。夏侯惇は水をきれいにしても泳ぐ魚がいなければ意味がない、何事も早急に事を進めることなかれと言う。しかし仲達は自分一人が新制度を進めているのではなく今や時代の流れが新制度を後押ししており、自分一人をどうこうしてもこの流れは止まらないと説く。赤壁で戦った将軍ならおわかりのはずだ、戦に勝ち天下を治めるために今必要なのは民を休ませ糧食を蓄え備えること。これを無視すれば今度こそ孫権劉備に国を取られることになるだろうと。しかし夏侯惇は将士らは納得すまい、実際戦地へ赴き戦ってきたのは彼らなのだと言う。彼ら武将の統率が取れなければ、一旦敵に攻め込まれたら国は終わりだ。それに対して仲達は言う、皇帝の一族が将軍となり兵を率いる習慣をやめればいいのです。
大将軍である自分への批判ととった夏侯惇は怒って帰ろうとするが、突然発作を起こし倒れてしまった。仲達は驚いて助け起こそうとするが既に息をしていない。なんてことだ、夏侯惇よ、死して私に抗うというのか…。

夏侯一族は皆司馬懿を殺せと色めき立っている、事故とはいえとんでもないことをしてくれたと曹丕は仲達に怒りをぶつける。新制度の継続がますます難しくなってきた。仲達は彼らの怒りを抑えるため自分を処刑してもよいから新制度は必ず突き通してほしいと願い出る。
曹丕は夏侯惇の弔いのために東門に祭壇を設け、仲達と陳群も同行するよう命じる。直接夏侯府へ行けば仲達は殺されるだろう、門前なら衛兵も多く彼らとて手を出せまい。新制度のためにはまだ司馬仲達を失うことはできないのだ。

[第三十五集]
夏侯惇の祭壇に曹丕が司馬懿、陳群を連れ現れた。夏侯惇の息子・夏侯楙は司馬懿の姿を認めると短剣を抜き放ち襲い掛かるが汲布によって遮られ捕捉された。夏侯惇の一族は皆仇を討たせてほしいと曹丕に訴える。曹丕は夏侯惇の死因は中風の発作であるのにその死を利用して他人を陥れようとするなと夏侯楙に言いつける。
曹丕が故人を見舞った後、仲達も祭壇へ上がり膝をつく。夏侯将軍は本当に国の事を心配しておられた、最期に失礼なことを申し上げて本当に後悔しております。そうして深々と頭を下げる。
曹丕は皆に言う、夏侯惇の言っていた通り国は外敵に睨まれ決して安全とはいえない、今内輪同士で争っている暇などないのだ。皆で協力し先帝や将軍の夢見た天下統一を果たすべきではないか!

仲達は曹丕に自分が死んで夏侯惇に詫びるので、その上で新制度は継続してほしいと訴える。曹丕は仲達の目の前に自分の剣を投げ捨てる。謹んで罰を受けますと言う仲達にしかし曹丕は、これで青徐の叛乱を抑えに行けと命じる。仲達を曹一族から遠く引き離しておくことが彼にできる精一杯の保護なのだった。
曹丕は柏霊筠に印を与え、毎日戦況と司馬懿の動向を報告させるよう命じる。郭照は帝の部屋から出て来る柏霊筠とすれ違った。一体何をしにここへ…?

郭照は汲布を呼び、皇帝にも内緒で仲達を密かに護衛してほしいと頼む。柏氏が何か企んでいるのかもしれない、しかし後宮は政事に干渉してはならない掟、どうか長年の誼で協力してほしいと。汲布は快諾する。

青徐は先帝も苦戦した地、文官の司馬懿が行って勝てるわけがない、奴も終わりだ。曹洪は笑うが、曹真は奴は戦わずして勝つかもしれないと言う。奴は昔から策略を操る…。勝ってしまったらまた功を上げ勢力を取り戻してしまうと曹洪は焦るが曹真は心配ないと答える。この所司馬防が姿を見せないが、どうやら永くないらしい。司馬防が死ねば司馬懿は三年間喪に服す、その間に我らが朝廷を牛耳ってしまえばよいのだ!

その噂の司馬防は曹丕に面会し、もし自分が死んでも仲達には戻らせず任務を全うさせてほしいと事付ける。そして孫の司馬師と夏侯尚の娘を結婚させてほしいと願い出た。それは司馬家と曹家・夏侯家との間の亀裂を少しでも埋められればという心遣いなのだった。
曹丕は夏侯府を訪れる。突然の訪問に夏侯尚は慌てて出迎える。曹丕は夏侯尚の娘・徽にまだ婚約者がいないと聞くと、司馬懿の長男はどうだと言う。

夏侯尚から話を聞いて曹真もあっけにとられる。あの司馬家と縁組などありえない。しかし陛下が直々に訪ねてきて結婚を勧めたのだ、断りようがない。まぁ司馬家のこわっぱ一人くらいなんとでもなる、重要なのは司馬懿を二度と朝廷に上らせないことだ…。


[A] 司馬懿(仲達)
御史中丞。新制度を推進する二大柱の一人。
[B] 曹丕(子桓)
魏皇帝。その育った境遇からとても疑り深い性質。
[C] 張春華
仲達の妻。元は江湖の剣侠のようだ。
[D] 柏霊筠
皇帝の命で仲達の妾となった美女。その実彼の監視役。
[E] 郭照
皇帝の側室。爵位は貴嬪。張春華と義姉妹の契りを交わしている。
[F] 甄宓
皇帝の正室。かつて弟公子に心寄せていたことから曹丕からは冷遇されている。叡公子の母。
[G] 劉公主
漢王室劉協の娘。妹と共に後宮に納められる。皇帝の娘として甘やかされて育ってきた。
[H] 鄧艾(士載)
下っ端の小役人だったが仲達に大抜擢される。吃音症だが幼馴染の小夜とは不思議と普通に喋れる。
[I] 曹真(子丹)
鎮西将軍。曹丕の従兄弟。仲達とは昔からうまが合わない。
[J] 夏侯惇(元譲)
大将軍。曹操の従兄弟に当たる老将。かつての戦で左目を失った。
[K] 夏侯尚(伯仁)
征南将軍。
[L] 夏侯玄(太初)
夏侯尚の息子。新たに譙県の県令に任じられる。


→インデックス
「大軍師司馬懿之軍師聯盟(全42話)」のあらすじ。
中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。


[第二十九集]
仲達は妻とは大変仲良くやっているので妾は不要だと言うが柏霊筠は自分を受け入れなければ皇帝の疑心を招くと逼る。大きな功を成したのにそれ相応の褒美を受けねば何か裏があると疑うものだ、ここは馬鹿のふりをして女や金といったわかりやすい褒美に喜んでみせるのが得策だと話す。仲達は子桓が自分を疑ったりこんなやり方をするわけがないと抗弁する。しかし柏氏はベッドに居座り、あげく陛下の聖旨を受けよと言い出す。どこに聖旨があるというのだ、仲達が呆れているとなんと柏霊筠は本当に聖旨を取り出して見せた。仲達は平伏する。そこにはたったの四文字「攻克乃還」(攻め取って帰れ…ここでは「抱けよ」というニュアンス)と書かれていた。子桓がニヤリとする顔が目に浮かび仲達は苦々しくも万歳を唱える。しかしこの聖旨を受ける資格はないとひたすら拒み続け、柏氏もついに根負けし部屋を出て行った。厄介な事になった…仲達は汗をぬぐう。

子桓が都へ戻って来た。妃や子供たちが出迎えるが、子桓はお気に入りの郭照だけを残して下がらせる。郭照は仲達が失踪し義姉は一睡もしてないと訴える。子桓は仲達の居場所を教えるがそれを張春華に教えるなら今夜は夜伽に上げない、義姉と自分のどちらかを選べと迫る。郭照は子桓の握る手を放し目に涙を浮かべ退室していった。子桓はため息をつく。

今日も柏霊筠は仲達を解放してくれない。早く仕事に戻らないと業務が滞ると訴える。柏氏は琴の音を聞けば心の内がわかると陛下に教えられたので弾いて聞かせなさいと言う。仲達が琴を奏で始めたその時、春華が剣を片手に乗り込んできた。最悪の展開だ…。春華は琴を蹴り上げ仲達を殴り、さらに柏氏に詰め寄ろうとするのを仲達がなんとか押しとどめて家へと連れて帰った。

仲達は妻に平伏して事の次第を必死に説明する。あの女はただの女じゃない、陛下が下賜した女だ、無下に扱うことはできない…しかし怒り狂った春華の耳には全く入らない。その大喧嘩の声を聞いて息子の司馬師(子元)がやってきた。父は床に這いつくばり母は机の上に座り片足立てて閻魔のような形相…みっともない姿を子供に見られ二人は慌てて落とした簪を探しているところだと言い繕う。が、子元は父が浮気するわけがないと擁護して戻って行った。しかしなお春華の怒りは収まらない。

[第三十集]
大喧嘩の声を聞いて今度は司馬昭(子上)がやってきた。父は床に這いつくばり母は般若の形相で仁王立ち…「父さん何やってるの?」「か、母さんが落とした簪を探してるんだよッ!」
子上もやはり父が浮気するわけがないと擁護し戻って行った。絶対あの女とは何もなかったと言う仲達と、絶対に信じられない春華は激しい言い合いに。今度は侯吉がやってきて仲達を擁護するが二人の喧嘩は収まる気配はない。

翌朝、顔に青あざを作った仲達がやって来て子桓にあの賜り物は受け取れないので完璧帰趙した(※昔趙国の使者が璧という宝を隣国へ持って行き傷一つつけることなく無事持ち帰った。柏霊筠には一切手を触れることなく帰ってきた、の意)と言う。子桓は聖旨に従わないのかと迫る。妻が怖くて孫権や劉備と戦えようか!しかし仲達はどーーーーぉしても無理と平伏したまま動かない。

「九品官人法」が施行され尚書台には早速大勢の志ある者が試験を受けにやって来た。そこには鍾会や、あの下っ端役人・鄧艾の姿もあった。
鍾会が自己紹介で廷尉の息子だと言うと面接官の顔色が変わり、揉み手擦り手で慇懃に見送りまでする始末。鄧艾の番がやってきた。しかし彼は吃音症があり自己紹介すらうまくできない。いらついた面接官は彼を追い出した。肩を落としとぼとぼと帰っていく鄧艾の姿を見た鍾会は、投げ捨てられた彼の書を拾い持ち帰る。

司馬府に柏霊筠が押しかけて来た。彼女とて陛下の命令で逆らうことはできないのだと言われ、仲達は困り果てて春華を説得に。柏氏はただの女ではなく子桓が自分を監視するためにつけたスパイなのだ、これを断れば異心有りと疑われる。しかし春華は納得しない。仲達は彼女を司馬家に入れても彼女の部屋には行かないし会わないと言うが、春華はそんなこと不可能に決まっているし世間は司馬懿が妾を取ったと見るに違いないと言う。世間体と言うなら陳群なんて三人も妾がいるが悪評なく妻とも仲良くやってるじゃないか、そう言うと春華は他人が羨ましいだけでしょと吐き捨てる。陛下が妾を与えたいならまず私に男妾を与えることねと言い、すると仲達も怒ってあの汲布を男妾に欲しいのかと言ったのが春華の逆鱗に触れ白粉箱で思いっきり殴られた。
ここは司馬府、おれが主だ!仲達は白粉で顔を真っ白にしたまま柏氏を西の離れへ案内する。ところが春華が子供たちを引き連れて乗り込んできた。春華や子上は剣を抜いて柏氏に突きつける。彼女を殺したら皇帝への謀叛を疑われ司馬家全員の首が飛ぶ!叔達や侯吉の制止で春華はやっと剣を下ろすが、仲達が勢いあまって柏氏の聡明さを見習えと言ってしまったため春華はまた激怒し仲達を追い回す…。

[第三十一集]
鄧艾の書いた屯田策に感動した鍾会は彼に会いに行き、父に紹介しようと説得する。そこへ県令から召喚令が。鄧艾が試験に通り御史中丞の面接があるというのだ。さすが司馬懿は見る目が確かだ、鍾会は改めて敬服する。
その司馬仲達は…頬と額にあざをつくって御史台で黙々と仕事を続けていた。彼の家庭事情を知った陳群は、昔から三従四徳(女は親や夫、子に従うべし)と言う、妾に怒って夫に手を上げるような嫁にはおれがガツンと言ってやると言い出した。二人は「攻克乃還」だ(絶対勝って帰る、の意)と司馬府へと向かう。
春華は一日中部屋にこもりきりで食事も摂ってないらしい。説得に行った陳群は困り果てた顔で出てきた。あれが一日食べてない奴か?振り向いた彼の頬にはひっかき傷がくっきり残っていた。説得しようにも二言三言発しただけで手を上げてきたのだ。ムリムリ…彼女には三従四徳のかけらもない…二人は諦めて戻る。

柏氏は春華が一切の食事を拒否し寝込んでると知り見舞いへ行く。御史中丞が自分を娶るのは恋愛感情ではなく仕事のため、自分の命と家族を守るためだと言うのだが、春華はその理屈がわかっていてもどうしても受け入れることができないというのだった。

家に帰るのが嫌で尚書台にこもっている仲達の元に子上がやってきた。母はもう四日も何も食べず寝込んでいる、その話を聞いて仲達は飛んで帰る。
春華はあの女を家に入れるくらいなら死んだ方がましだと言う。仲達は自分が長年頑張って来れたのは家族を守るという使命があったためで、春華がいなくなれば自分も生きていく意味を失ってしまうと話す。そこへ柏氏がやってきた。柏氏は皇帝陛下に直訴して命令を撤回してもらうのでどうか安心して欲しいと言って司馬府を出て行った。
「やったぞ、見ろ、おれの計画通りだ!」(※嘘)仲達はにんまりして春華の手を握る。

曹一族は眷属800人に試験を受けさせたのだがことごとく落とされた。曹真は司馬懿が政権を握るのに有利な者だけを選別していると憤慨、落とされた者らに尚書台へ抗議に行かせて司馬懿の業務を妨害しろと命じる。

柏氏が仲達の妻に追い出されて帰って来たと知って子桓はやはり機嫌を損ねる。見計らったかのように郭照がやってきた。郭照は仲達や義姉を赦してほしいと言うが、子桓は義姉に柏氏を受け入れるよう説得するのがお前の役目だと言う。郭照が拒否すると子桓は怒って郭照を冷宮送りにし、柏氏を司馬府へ帰し張春華は夫に一切口出しせぬようにと聖旨をもって命じた。もし張春華が従わぬとあれば離婚させよ、と。

出勤しようとする仲達の前に聖旨を持った侍従がやってきた。司馬懿と張春華に柏氏を受け入れるよう命ずる…その聖旨に春華はひるむことなく従わないと言い放つ。仲達は妻が受け入れないので仰る通り離婚しましょうと答え侍従は狼狽する。そこへ陳群がやってきて、尚書台が大騒ぎになっていると仲達を呼びに来た。

[第三十二集]
司馬懿と張春華が聖旨を受け入れないと返答したと知った陳群は驚く。もし仲達が聖旨を受け入れなければ出せと言われた新たな聖旨を預かっていたのだ。そこには「聖旨に従わないのであればこれ以上国を補佐させることはできない、即刻罷免する」と書かれていた…仲達も春華も蒼白になる。
陳群はこれまで新制度のために頑張って来た自分や支持してくれた朝臣、国民の努力を一個人の愛憎で無にするのかと説く。そして春華にも勇気を出して、国のためにどうか耐えてほしいと訴える。春華は涙を流し全て夫に任せると答えた。
仲達は聖旨に向かって平伏し、陛下への忠誠は変わらないながらこの度の命には従うことはできず苦渋の決断ながら辞職すると宣言した。家族らも皆真っ青に。しかし春華はとうとう、自ら聖旨を受けると告げた。
いやもうおれは辞めるといったんだ!仲達がおおげさに怒って暴れるのを父や弟が取り押さえ聖旨を手に持たせる…すべては春華にうんと言わせるための芝居だと知った侍従は呆れて帰っていった。しかし仲達は愛する妻に苦しい思いをさせる結果になったことに悲憤するのだった。

尚書台に押しかけてきている者らは、鍾会が父親のコネで合格した、不当だと訴えている。仲達は鍾会を呼び、申し訳ないが彼らを納得させるために再試験を受けてくれと言い鍾会も快諾する。
尚書台での面接を受けた鄧艾だが緊張してうまく喋れない。何をどもっているのだと怒られ飛び出していく。彼は幼馴染の子夜を連れて戻って来た。子夜が手を握ってくれて落ち着いた鄧艾は屯田策を説明し始めた。仲達は鄧艾のその才能に驚く。
と、陳群が鍾会を連れて戻って来た。皆の前で再試験を受けた鍾会は見事にその知識才能を証明し不当を主張する学生らを黙らせた、素晴らしい才人だ!興奮する陳群に仲達は鄧艾の屯田策を描いた図を見せる。陳群は目を見張り、鍾会も鄧艾を見て微笑む。


[A] 司馬懿(仲達)
御史中丞。鋭い洞察力の持ち主。
[B] 張春華
仲達の妻。元は江湖の剣侠のようだ。
[C] 柏霊筠
子桓の命で仲達の妾となった美女。その実彼の監視役。
[D] 曹丕(子桓)
魏国王。その育った境遇からとても疑り深い性質。
[E] 郭照
魏王の妃嬪。張春華と義姉妹の契りを交わしている。
[F] 陳群(長文)
尚書令。「九品官人法」の発案者。
[G] 曹真(子丹)
鎮西将軍。子桓の片腕の将軍。仲達とは昔からうまが合わない。
[H] 鍾会(士季)
廷尉・鐘繇の息子。仲達を策士として尊敬している。
[I] 鄧艾(士載)
下っ端の小役人。吃音症だが幼馴染の小夜とは不思議と普通に喋れる。


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