「ウルトラセブン落語&トークライブ」~アンヌ隊員引退ステージ?! | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

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不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

昨日、日本教育会館一ツ橋ホールへ行ってきた。

「ウルトラセブン落語&トークライブ」というイベント参加のため。

出演は、柳家喬太郎柳家喬之助の2噺家と、俳優の森次晃嗣にひし美ゆり子。

柳家喬太郎氏はBS11で看板番組を持っていたのでテレビでは何度となく見てきたが、生は多分お初となる。

最近では、あの日大アメフト部の監督だった内田正人に似ていると話題になり、タイムリーにも九州での高座では三遊亭兼好氏と一緒でこの兼好氏がメガネを架けると日大コーチだった井上奨に似てるということで急遽2人であの謝罪会見のパロディコントをやってバカ受けしたニュースが新しい。

     

 

で、この日はウルトラもののマニアの喬太郎・喬之助両名が「ウルトラセブン」を題材に創作落語を披露し、モロボシ・ダン役の森次晃嗣氏とアンヌ隊員役のひし美ゆり子女史の2名をゲストにトークも行なうという内容。

しかも、ひし美女史のブログではこのイベントを持って“アンヌ隊員”としての仕事から身を引くと公言していたのでアンヌ隊員引退興行の意味合いもあり、気合入れてチケット取りました!

(ネット予約時、ものの数秒置きに座席がどんどん無くなっていくのを目の当たりにして驚愕!最後列から2番目がやっと取れた次第…。当然10分足らずで即完!!)

しかも、前日の同ブログではひし美さん発熱してしまったとあったのでステージに上がれるかも心配。

 

会場着。

だいの大人が大勢集まっており、ロビーにあるウルトラセブン像の前ではみんなカメラ持ってベスポジ確保に必死!(かく言う私も撮影しました。)

入場時に貰ったパンフレットだが、創作落語なんで題名は無い。(笑)

開演時刻になると、開場時から場内BGMだったお囃子の演奏に合わせて降りていた緞帳が上がる。

が、また降りる。(笑)

そしてまた開いて、お囃子が流れると、柳家喬太郎が上手から歩いて出てくると、場内に開演ブザーが鳴る。(?)

柳家喬太郎、舞台袖に下がる。(苦笑)

そして、再び登場して、ようやく高座に落ち着く。

冒頭から打ち合わせ・リハーサルが無い状態なのが伝わってしまう…。

当然、喬太郎氏は枕でこの言をイジッて笑いに変える。

衣装もウルトラマンを彷彿させるグレーの生地に赤い襟ラインが入ったオーダーメイドの着物で登場。

 

1席目は全くの創作落語なのかな?ウルトラシリーズ制作の円谷プロダクションの会議が舞台から話が始まる。

海外のペロリンガ共和国の国王が自国のためにオリジナルのウルトラものを制作して欲しい、とやって来る。

そこに、思いつめた女性が現れ、一緒に住んでる彼氏が仕事もせずにゴロゴロしてばかり、大好きなウルトラマンやウルトラセブンに会いたいとほざく日々に、思いきって円谷プロにセブンに彼を諭して欲しいと懇願する。

居合わせたペロリンガ共和国の王が自らセブンの着ぐるみに入り込み、その男を諭すに行くも上手くいかない。

ウルトラものの小ネタを随所に盛り込むので、そこは笑えるが話しは落とし処が見えないなぁと思ってると案の定この噺を完璧に作り上げていなかったようで、途中でそんな事を話し始める始末。

おい、おい、おい…。

ま、それでも噺の上手い喬太郎氏なのでなんとか形にしてくれた。

 

2席目は、柳家喬之助氏の登場だが、出る噺家さんが変わるので「めくり」を変えるのをピット星人(の着ぐるみを着た人)がやっていたのが受けた。(笑)

喬之助氏は古典落語の「子ほめ」を登場人物を、八っぁん→ウルトラマン80に、ご隠居→ウルトラキングに代えてやってくれた。

自分の想像の中で、登場人物をウルトラもののヒーローにイメージするとそれだけでも笑えてくる。

正直、こっちの方が知ってる内容でもあったし、いじり過ぎてハチャメチャにもならないので安心して聴けた。

 

続いては、トークライブ。

ここで、モロボシ・ダン役森次晃嗣&友里アンヌ役ひし美ゆり子両名も登場。

ただ渡されたワイヤレスマイクが不調で挨拶の声が聞こえない…。

マイクも変えて、トークライブがスタート。

思えば森次氏は2年前のウルトラマン50周年イベントでのトークショーで拝見したしひし美女史は円谷特撮イベントで拝見したことがあった。

色々語られたが、ウルトラシリーズは特撮班とドラマ班に分かれての撮影で進行していたので、いわゆるウルトラ警備隊と敵が一緒に撮影するのは少なかったらしく、たまにダンと宇宙人との撮影とかあると着ぐるみの作りによっては格闘しにくいと言ってワイアール星人の回は小田急線ロマンスカーの1車両を小田急の車庫で1両借り切ってのロケで相当やりにくかったと愚痴をこぼしていた森次氏。

また、現在では藤沢で飲食店のオーナーも勤めているが、最近中国からの観光客が大挙してやってくるようになり、森次氏は中国語がてんで解らないし、物凄いパワーでやって来る(笑)ので相当戸惑った話が可笑しかった。

ひし美さんは、多くのファンが知るエピソードだが、本来アンヌ役は豊浦美子さん(「われら青春!」の女性徒役で知られる)だったが、当時映画の方の出演と重なったために降板し、急遽東宝所属だったひし美さんが会社から「円谷プロへ行ってきて」と言われたらもう豊浦女史で採寸されたウルトラ警備隊の制服がありそれを着て森次氏とスチール撮影をさせられた、と。

これに森次氏は、撮影を終えて円谷プロに行ったら豊浦さんじゃないアンヌと写真を撮ることになりびっくりしたと言っていた。

他にも色々話してくれたが、最後に森次氏は「50年も多くの人に支持されるなんて思ってもみなかったが、また自分が80代になってもダン役で円谷プロから声がかかるかも知れないので(笑)今後も宜しくお願いします。」と。

ひし美さんは「ウルトラフェスの会場よりも多くの支持者に今日は集まっていただいて最初で最後の感動です。」と意味深な発言。

しかし、アンヌ隊員からの引退は口にしなかった。

そして、トークショーが終わった後に、ひし美さんが座っていた椅子から自力で立ち上がれなく森次氏に介添えを頼んでいたのは、やはり昨夜の発熱を押しての登場だったのか気になった。

 

中入り後、喬太郎師匠の2席目なのだが、急遽この日お囃子を担当した恩田えり女史を高座に据え、ウルトラ出囃子をいくつか披露。

登場時、またワイヤレスマイク故障…。

それでも笑ったのは、「モンマルトルの使者」で劇中に真一少年がオカリナで奏でるBGMを横笛での披露。

本人はウルトラものよりは円谷作品では「怪奇大作戦」のファンだと言い(!)、前日はその「怪奇大作戦」の放送からちょうど50周年の記念なので「壁抜け男」(第1回)と「京都買います」(第25回)を家で鑑賞してた、と。(笑)

そこで、喬太郎から「怪奇大作戦もやってよ!」と促され三味線で主題歌の“恐怖の町”を披露。

いよいよトリで喬太郎が1席目と真逆の色の着物(赤地にグレーの襟)のウルトラセブン仕様で高座に上がる。

なんか2つの話を強引にくっ付けたような出し物だったが、後半は子供たちのために駄菓子屋を続けたい老夫婦に、もう時代じゃないし儲けもないので、潰してバーに建替えたいと意見する息子との会話に駄菓子屋に来る子供たちも参加し、ついには“真一クン”という子供が登場し、酒を売るような店にしないでくれ、と懇願し、「アルコールは嫌だ、ノンアルコールがいい(モンマルトルがいいのパロディ)!」とウルトラ駄洒落を盛り込む(笑)も、その後にこの話の下げはまだ考えていないと言って、いきなりウルトラセブンの顔が描かれてある手ぬぐいを自分の顔に当てて、エメリューム光線を発射するポーズを取って強引に終わらせた。

途中、受けたのは、舞台袖で鳴り物を叩くバチが床の上に落ち、それを故障していたワイヤレスマイクが音を拾い、場内に響き渡ると、喬太郎がこれを解説し笑いに持っていった。

でも正直な感想、喬太郎の出し物はかなり雑…。

創作ならちゃんと隅々まで作り上げて舞台に上がって欲しい。

音楽なら事前リハをして作った演奏と言うよりもその日に出演プレイヤーとぶっつけ本番のセッションライブを行なったジャズ演奏な感じか?(やっぱり、リハーサルと事前打ち合わせは大事!!)

しかしながら、噺の中での演技や間の取り方、そして抑揚のつけ方は上手い。

今度は、彼の古典落語を聴いてみようか。

 

そして最後まで、アンヌ隊員引退の話は無かった。

気が変わって、今後もアンヌ絡みの仕事も請けてくれるのかな?