会津若松は、それより北の旅行に行くと、帰りに寄りやすい位置にあるため、何度か行っています。


こう書くと「ついで」のように見えますが、何か目的を持って行っても楽しめる土地です。


例えば、日本酒目当てに行けば、末廣酒造や鶴乃江酒造があります。


必ず立ち寄るのは漆塗りの漆器のお店『福西惣兵衛商店』です。


家にもここで購入した器がだいぶたまってきました。


今回購入したのは、少し変わったワイングラスです。




内側に漆を塗ってあります。


今回は、仙台から山形を通って南下したので、途中にあった高畠ワイナリーで購入した白ワインでいただきました。


高畠ワイナリーは2度目で、ショップのスタッフの対応が気持ち良くて感心させられます。



購入したグラスは、別の日に日本酒でも使ってみましたが、なかなか相性が良い飲み口でした。




この時は、会津から福島県のいわき市に移動して立ち寄った『大川魚店』で購入した七浜漬けを肴にしました。




魚介類を酒粕で漬けたもので、日本酒との相性は抜群です。


大川魚店では、二本松にある大七酒造の日本酒と組み合わせたセットもあるので、その組み合わせで飲んでみたいものです。





会津の銘酒『中将』が少しだけ残っていたので、イカの麹漬けを肴に飲み切ってしまう事にしました。


さて、酒器はどれにするか?


一杯やる前の楽しい時間です。


お酒の残りが少なかったので、今右衛門を選びました。




今右衛門の初代は、17世紀に佐賀の鍋島藩の窯の御用絵師として指名されました。


技法は中国から伝わってきた赤絵で、写真の酒器は色鍋島と呼ばれています。


現在は14代が人間国宝として活躍されています。


手元の酒器は何代目だろうと思い、銘を見ると第十二代らしい事がわかりました。




もともと持っていた方の事から推測しても、時代的には合っていそうです。


このぐい呑で3杯程度のお酒でしたが、こんな事を調べながら呑むのは楽しいものです。

『能作』は富山県高岡市にある会社で、錫を使った食器で有名です。


錫は熱伝導率が高く、徳利などの燗をするための酒器としても良く使われる材料です。


今日のお酒は、会津の銘酒『会津中将』の原酒です。


酒器は『能作』のぐい呑み。


程よい重さが魅力です。





よく冷やしておいた日本酒を、錫のぐい呑みに注ぐと、指を伝わって冷たさを感じ、口元に来るまでの僅かな時間をしっかりと演出してくれます。


1人でお酒を楽しむ時は、こういう事がお酒の美味しさを引き立ててくれます。