上記は以前に紹介した丹羽論文ですが、この論文の一番大事な部分を書き出してみました。
ハーバードの再現実験では、Oct遺伝子の質がSTAP細胞とは違っていました。こうした細かい違いを一般人がフォロウするのは難しいです。一方、丹羽論文では、そこが分けて論じられています。
この論文で大事なのは、
Oct遺伝子が、もともとで持っている遺伝子と、人工的に挿入された人工Oct遺伝子とを、分けて論じていること。
研究者レベルの読者であれば、当然、説明文脈から理解できるのでしょうが、一般人でもこの違いを理解できるようにと、丹羽氏は配慮したのではないでしょうか?
この論文の結論として、STAP論文で報告したような酸浴後細胞の多能性は証明できないとなっています。
しかし、丹羽論文は、あくまでキメラ形成能を含めての多能性達成を目指しています。
キメラは若山氏の作製なのですから、理研の行った再現実験は、小保方氏、若山氏参加でやるべき質のものであったものが、実際にはそのような方向で実験計画を作れなかったわけです。
研究者層後の思惑の違いが、再現実験失敗の悲劇を生んだのですが、この時、理研研究者の価値観として、
「STAP細胞は再現できない!」と、どのような立場の研究者と言えど、高らかに宣言することが求められたのではないか?と思います。
そうした雰囲気の中で、STAP細胞の万能性は無いと書かれた論文の主要な部分が、酸浴により細胞は凝集しOct遺伝子が発現するとしたこの論文の意味は大きいものです。
そうした立場にたち、酸浴させた細胞が凝集し、Oct遺伝子をタンパクレベルで証明できた事実を、論文から読み取ってください。
以下の部分が、丹羽論文で一番大事な部分ですが、論文ではここが一番大事であることがわかりにくくなっています。
しかし、反ES論者にとっては、とても大事な部分で、特許申請もここを論拠として、現在も作業が続けられています。
We next performed qPCR on individual cell aggregates isolated from culture. Aggregates were selected and RNA samples were prepared separately. These RNAs were reverse-transcribed and qPCR was performed. We found that some aggregates expressed a comparable amount—more than 10% of the expression level in ES cells—of pluripotency-associated genes, including Oct3/4 (Fig. 3b). Since the cell aggregates consist of ~10 cells, such expression level indicated possible existence of the cell(s) expressing pluripotency-associated genes at the equivalent level to that in ES cells. Klf4 expression was detected in all samples, which may reflect its expression in liver cells, and thus serves as a positive control in this assay. Of cell aggregates derived from liver cells treated with ATP, 19% expressed the amount of Oct3/4 comparable to ES cells (Fig. 3c). These data suggest that some proportion of cells in the aggregates express pluripotency-associated genes at comparable levels to those of ES cells.
次に、培養物から単離した個々の細胞凝集塊に対してqPCRを行った。凝集塊を選択し、RNAサンプルを別々に調製した。これらのRNAを逆転写し、そしてqPCRを実施した。我々は、いくつかの凝集壊が、Oct3 / 4を含む多能性関連遺伝子を同程度の量(ES細胞における発現レベルの10%以上)で発現することを見出した(図3b)。細胞凝集体は約10個の細胞からなるので、この発現レベルは、多能性関連遺伝子を発現している細胞がES細胞と同等のレベルで存在する可能性を示唆していた。 Klf4発現は全てのサンプルで検出されたのは肝細胞である事を反映している可能性があり、陽性対照とした。 ATPで処理した肝細胞由来の細胞凝集塊のうち、19%がES細胞に匹敵する量のOct3 / 4を発現した(図3c)。これらのデータは、凝集細胞が多能性関連遺伝子をES細胞に匹敵するレベルで発現することを示唆している。
To examine the proportion of the cells expressing Oct3/4 in the aggregates, we next applied immuno-staining using a specific antibody against Oct3/4 we raised and assessed previously15. Cell aggregates derived from low-PH treated liver cells were fixed, stained by anti-Oct3/4 antibody, and observed using confocal microscopy. We stained morula-stage mouse embryos as positive controls. By comparison with these positive controls, we found that some of the cell aggregates contained cells expressing Oct3/4 at comparable levels (Fig. 4a). In the case of cell aggregates derived from liver cells treated by ATP, 20% of cell aggregates contained Oct3/4-positive cells (Fig. 4b), which is consistent to the proportion of cell aggregates expressing the amounts of Oct3/4 comparable to ES cells detected by QPCR (Fig. 3c).
Oct3 / 4を発現する細胞塊の割合を調べるために、Oct3 / 4に対する特異的抗体を用いて免疫染色した15。低PH処理肝細胞由来の細胞凝集体を固定し、抗Oct3 / 4抗体で染色し、共焦点顕微鏡を用いて観察した。陽性対照として桑実胚期マウス胚を染色した。これらの陽性対照と比較して、細胞凝集体のいくつかがOct3 / 4を発現した(図4a)。 ATPで処理した肝細胞由来の細胞凝集体の場合、20%がOct3 / 4陽性細胞を含んでいた(図4b)。
In contrast, cell aggregates derived from liver cells treated by HCl included Oct3/4-positive cells at a frequency comparable to that of non-treated cells.
The presence of Oct3/4-positive cells in the cell aggregates found only 1 in 14 cases in cultures of non-treated liver cells suggests that such cells are derived from Oct3/4-positive cells present in the liver cell population, that in vitro culture may itself be a source of the stress to the cells, or that the immuno-staining technique may produce some non-specific signal. In cell aggregates derived from ATP-treated liver cells, the Oct3/4-positive
対照的に、HClで処理した肝細胞由来の細胞凝集塊は、Oct3 / 4陽性細胞は、未処理細胞と同程度であった。酸浴のない肝細胞でも14凝集塊の1つにOct3/4陽性であり、肝細胞にOct3/4陽性細胞がいた理由は、培養自体が細胞へのストレスになっていたか、免疫染色技術上での非特異的なシグナルかもしれない。
さて、この実験では、自家発光か?そうでないか?がずいぶんと議論されましたが、丹羽論文ではGOFマウスは、自家発光しやすい欠点があると書いています。
その部分を読んでみましょう。
In the original report, the authors used transgenic reporter gene expression as a marker of pluripotency1. This reporter consisted of the transcriptional regulatory element of Oct3/4 and the fluorescent marker GFP, designated GOF, which is silent in somatic cells and activated in pluripotent cells14. When we used the same transgenic mouse line as a source of dissociated cells, we found that they began to acquire strong auto-fluorescence in culture after ATP treatment. On observation with fluorescent microscopy, most aggregates showed both green and red fluorescence, a sign of auto-fluorescence (Fig. 5a) although this may also include the fluorescent signal from the GOF transgene, since we detected Gfp mRNA by qPCR in these cells after culture in vitro for seven days (Fig. 3a).
元の報告では、著者らは多能性のマーカーとしてトランスジェニックレポーター遺伝子発現を使用した。 このGOFと呼ばれるレポーターは、Oct3 / 4の転写調節エレメントと、蛍光マーカーGFPから構成されています。体細胞ではOct3 / 4の転写はなく、多能性細胞では活性化されます。 同じトランスジェニックマウス系統を実験に使用すると、ATP処理後、強い自己蛍光し始めました。 蛍光顕微鏡では、ほとんどの凝集塊で、緑色と赤色の両方の蛍光、つまり、自己蛍光の徴候を示しました(図5a)。しかし、7日間培養細胞において、GOF 導入遺伝子の mRNAをqPCRでは検出できることから(想像すると 英文ではmay)、GOF導入遺伝子からの蛍光シグナルも含まるだろう。(図3a)。
In cell aggregates derived from ATP-treated liver cells, the Oct3/4-positive cells were typically positioned in the center of the cell aggregates and exhibit large nuclei, and were surrounded by Oct3/4-negative cells with small nuclei at the peripheries of the cell aggregates (Fig. 4c).
ATP 処理肝細胞由来凝集塊において、Oct3 / 4陽性細胞は、典型的には細胞凝集体の中心に位置し、大きな核を示し、その周囲に小さな核を有するOct3 / 4陰性細胞に囲まれてい(図4c)。
Specific detection of GFP fluorescence by fluorescence-activated cell sorting (FACS) was also performed. In spleen cells collected using Lympholyte, CD45-positive/E-cadherin-negative blood cells were enriched. The reprogramming of such cells to a state of pluripotency can be monitored by their conversion to CD45-negative/E-cadherin-positive cells and acquisition of GFP expression from the GOF transgene. However, although we again observed increased auto-fluorescence and some reduction of CD45 expression, neither a specific signal of GFP fluorescence nor an increase of E-cadherin expression was observed in the low-pH treated cells (Fig. 5b). Given these findings, we suggest that that there was no evident sign of reprogramming in low-pH treated spleen cells based on the expression of the GOF transgene.
FACSによるGFP蛍光の特異的検出をした。脾臓細胞から、CD45陽性/ E-カドヘリン陰性 リンパ球を集めた。 多能性状態への再プログラミングは、CD45陰性/ E-カドヘリン陽性細胞への変換と、GOF導入遺伝子からのGFP(緑色)によりモニターすることができる。 低pH処理後、CD45発現のいくらかの減少を観察したが、自己蛍光が増加し、および、GFP蛍光の特異的シグナルもE−カドヘリン発現の増加も観察されなかった(図5b)。 GOF導入遺伝子では、低pH処理脾臓細胞における初期化の明白な徴候がない。




私個人のスタンスとしては、SOX21がTS特異的マーカーとは考えていません。Ts. Markerさんも挙げているJBC論文では、ES細胞でもTSの半分弱くらいSOX21を発現(タンパクではなくmRNAレベル)しており、SOX21遺伝子を発現するES細胞が存在する事は確かなようです。
若山研では2-8細胞期の胚からES細胞を樹立する方法も報告されており、この場合には胚におけるSOX21発現を反映したES細胞ができるかもしれません。STAPで使われたES、例えばGOF-ESなどは、この方法で樹立された可能性があり、このラインでSOX21の発現がどうなっているかわかると、理解が進むと思います。STAP関連で公開されているRNAseqデータに、GOF-ESと思われるサンプルはありますか?
>> 学さん
議論の場をしつらえて下さって有難うございます。
>>Ts.Markerさん
論文のご紹介有難うございます。
論文発表の時系列順序は以下です。
(小保方論文 Published online 29-Jan-14)
Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency
Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency
(遠藤論文 published online: 21 SEP 2014)
Quality control method for RNA-seq using single nucleotide polymorphism allele frequency
(Moretto Zita M 論文 Epub 2015 Oct 21.)
Gene Expression Profiling Reveals a Novel Regulatory Role for Sox21 Protein in Mouse Trophoblast Stem Cell Differentiation.
(Georg Kuales 論文 Published online 2015 Dec 14. )
A Resource for the Transcriptional Signature of Bona Fide Trophoblast Stem Cells and Analysis of Their Embryonic Persistence
上記で明らかですが、「Sox21について当時あまり情報がなかった」と当初からお気づきであったように、笹井さんや丹羽さんが小保方さんの論文のリヴァイズを命じられていた2013年以前にお二人がTS特異的マーカーとしてSox21も使うようアドヴァイスしたということもなかったようです。遠藤さんがなぜここで突然Sox21はTS特異的マーカーだとしたのかの理由は二つしか考えられません。
①この時点ですでにSox21がTS特異的マーカーであるという論文があったから。
②自分で公共データ登録されているデータを解析した時にTS細胞分とFI-SC分にSox21発現があったから。
①に関して私の知りたかったのは2013年以前の論文です。少なくとも遠藤論文の出た2014/9/21以前の論文です。私は当時から見つけられなかった。あなたもその経験がおありですね。それが、「Sox21について当時あまり情報がなかった」という言葉になっているのだと思います。私はこの世界では全くのど素人です。私が見つけられない以上にあなたに見つけられなかったことはもっと重い情報ですよね。
②に関してはあなたの解析した<otameshi Sox21>の中にど素人でもわかるくらいはっきり出ていますね。SRR1171590の分です。桂報告によるとF1のCAG-GFP分で若山さんの作った分のようですね。ChIPSeqの三つは丹羽さんの提供したCD1背景のTSです。
はっきりとはしませんが、無論遠藤さんはあなたより先にSRR1171590を解析しています。その時に自分でSoc21が顕著に出ているのに気づいて、勝手にTS特異的遺伝子であると思い込んだのではないかと疑義しています。そして結果、後の論文にあるようにそれが今他者の関心を呼んで調べられているのだということではないかと。
もし②だとしたら遠藤論文というのはどう評価したらいいのでしょうかね。学さんにアップしていただいているようにヒートマップでは沢山のmRNAが発現していて、無論すべてがそれぞれの多能性細胞特異的マーカーであるということではありませんよね。例えばES細胞ならOct3/4は必ず発現していて、それがどういう働きをしているかを調べられて、ある程度分かっているのをES特異的マーカージーンと呼んでいるんですよね。逆にどんな細胞でもOct3/4が発現していたら多能性幹細胞かというと逆は真ではない。当然ですね。ただ、新種の細胞でOct3/4が発現するようだったら、ひょっとしたら多能性細胞ではないかと考えて、最終的にはキメラができて初めて多能性細胞だと認められる。そしてそこからこの細胞ではOct3/4がどのような働きをしているのかを探求していくことになる。ESと同じ働きなのか否かというような研究ですね。
もし、②が原因で遠藤さんが
(C) SNPs detected in the TSC-specific genes Elf5 and Sox21.
とされているのなら、問題でしょうね。こういう書き方をするときは既に学会で共通に認められたことを基準にしなければなりませんよね。①であることを願いますけどね。けがの功名で結果的にそうであることになっても、何の自慢にもなりませんね。ただし、ややこしいのは、遠藤論文の論旨に従ってこのSox21遺伝子のSNP痕跡をトレースに使っているところがまたよくわからない論理になってますね。でもそこは後の問題としましょう。
ヒートマップの結果も私にはチンプンカンプンなんですけど、根本に同じ問題があるのではないかと疑義しています。つまり、たくさんデータを並べているんだけども何も言えてないのではないか、あるいはデータ自体が生ものということもあるのか、その時々でちがう結果が出ていて、論旨に都合よく塩梅されているのではないかという疑問です。
私はntES論です。根本的にキメラは酸浴細胞をntES化されてできた結果で、小保方さん、笹井さん、丹羽さんはキメラはSTAP細胞からスタンダードな方法でできたと思い込んでいることが、すべての無反省で不注意な解析になっている遠因だと思っています。とりあえず以上です。ここまでのところを御批判いただきたい。
>こういう書き方をするときは既に学会で共通に認められたことを基準にしなければなりませんよね
専門家ではない学とみ子のリプライで申し訳ないです。
専門知識においては、論文で書かれる前に関係者の間ではすでに既知となっていることもあると思います。
もちろん、論文では引用が大事ですが、それ以外に関係者の情報交換内容を引用できることがあると思います。
学とみ子が興味深いのは、むしろ、STAP(幹)細胞にアクロシンが入ることに、関係者たちはいつ気づいたのか?という問題です。
若山研究室では、GRASに持ち込む(一部)細胞を別名で持ち込み、細胞の性状がわからないようにしました。研究内容がいたずらに他者から暴露されないように守るためなんですかね?そうした状況で、誰がいつ、アクロシンを確定したのか?です。
"Heterogeneity in Oct4 and Sox2 targets biases cell fate in 4 cell mouse embryo"
> TS細胞においてSOX21が高発現している事の方が、発生学的には不思議な気がします。
そ~なんですよね。
trophoblast stem cell になるまでにSox21がFGF4などの影響で増えてくる?
>GOF-ESと思われるサンプルはありますか?
残念ながらB6はCD45+と例のFI-SC。まあ、このFI-SCがGOF-ESと疑われているんですが。
>学とみ子が興味深いのは、むしろ、STAP(幹)細胞にアクロシンが入ることに、関係者たちはいつ気づいたのか?という問題です。
アクロシンGFPの挿入は研究者が顕微受精の確認を観察しやすくする方法の一つであって、別に意味はないと考えています。何かの画像で、受精した瞬間に線香花火みたいに光るのを見たことがあります。若山研究室では恒常的にB6にアクロシン入りのマウスが使われていて若山氏本人も特段気にしていなかった可能性があります。ましてマウスの管理の杜撰な研究室ですよ、「今日から129/B6F1のマウスを使う事にしよう」と小保方さんに実験系を提案したとき、B6にアクロシンが入っていたと思います。ただそれを彼女に伝えてことを失念していたと考えると容易じゃないですか?隠す意味合いはないと思います。なので、手記に「確信犯の言葉が返ってきた」の意見が分からないです。当たり前でしょ?の感慨しかありません。
どうもありがとうございます。B6のGOF-ESでSOX21が高発現していて、例のFI-SCサンプルにコンタミしていたなら、全て説明可能と考えていますが、GOF-ESのRNAseqデータがないので、これ以上の解釈は無理ですね。結局はマスター遺伝子であるCDX2で見ないと、物が言えないという事かと思います。
遠藤先生も、データ解析した時にSOX21がおかしい事には気づいただろうから、若山先生に伝えてGOF-ESでのSOX21発現を調べてもらえば良かったと思いますけどね。
私の勝手な推測ですが、遠藤先生がSOX21をTSマーカーとして引っ張ってきた理由は、STAPでパブリックに出ているES及びTS細胞のRNAseqデータを比較し、発現レベルに極端な差がある遺伝子をマーカー候補として選別した結果ではないかと考えています。候補の中で、mRNAにB6/129のSNPが多く含まれる遺伝子としてSOX21をピックしたのではないかと、疑っていますが、そうであればメソッドにその旨記載すべきですね。MEFマーカーに関しては記載してますからね。
ES細胞株によって、SOX21を発現するものと、しないものがあるのではないかと考えており、たまたまSTAPでRNAseqに使われたES細胞では発現していなかったため、このような誤認識になったのではないかと思っています。遠藤論文のFig2cを見ると、ESのSOX21で検出できたSNPは1個だけのようで、少なくともこのESでは発現がかなり低かったと予想されます。この点は、Ts.Markerさんや感想さんも確認されていたように記憶してます。
SNPs were classified by known expression characteristics (TSC‐specific, ESC‐specific or other)
これが先行研究やデータベース解析に基づくのであれば、リファレンスを引用しておく必要がありますね。これだけだと、どのようにTS特異的遺伝子群を設定したのか、分かりませんね。
https://twitter.com/ts_marker/status/1109376762633285632
”TSさんの解析をみんなでわかって行こう。”
をつくりました。
>> Lさん
あなたのコメント引用に関して私の誤解があったようでお詫びします。Sox21に関してあなたはTS特異的マーカーであるとは思われていないという点了解しました。私が問題にしているのは遠藤論文でSox21をTS特異的マーカーとして分析の論拠にしている点です。
>> 学さん
遠藤論文は、彼の調べたFI-SCが登録上B6/129とされているのに、ES特異的マーカーに関してはB6のSNPsしかなく、TS特異的マーカーに関してはB6が多いが違うものが少し入っていると主張しています。そのTS特異的マーカーとしてElf5とともにSox21が選ばれているんです。そしてTSが混じっていると結論し、かつ、そのTSは丹羽さんが提供したCD1マウス系統のTSだと主張しているんです。根拠は周知のものでなければならない。一部の人間だけしか正しいと思っていないことを根拠にするなんてことはあってはなりませんよね。
アクロシンの件は、2014年になった事件後、第三者機関の分析結果を、遠藤さんが、若山さんを経由して、入手し、アクロシンだと言い出したものです。2012年時の研究中のGRASへの試料持ち込み経緯とはまた別件です。これから検討することになります。
>> Ts.Markerさん
あなたの固定トゥイートは以下です。
>>
Coexpression of ES and TS markers can be seen in registered data of FI-SC Chip-seq which was regarded as ES.
How can we explain this fact?
そして<やっぱりね>のTS特異的マーカーはCdx2,Eomes,Itgα7でSox21はありませんね。加えて解析されているFI-SCは567,568,569で、桂調査でアクロシン入りと分かっています。対して、遠藤さんが分析したFI-SCは565,566です。無論あなたも解析されている。これらは桂報告がB6+1割のCD1と結論しています。
そして、私の質問は以下でした。
①遠藤論文が出る以前にSox21がTS特異的マーカーであるとする論文があるか。
②遠藤氏は分析時にどうしてTS特異的マーカーとして常識的な小保方論文にあるようなCdx2,Eomes,Itgα7,Elf5という中から二つを選ばなかったか。どうしてそこに一般的でないSox21を入れたのか
現在の知見でSox21がどういう働きをしているのかという科学的興味には今は入らないようにしましょう。桂報告書がGOF-ESと呼んでいるのは学生である糸井さんか、京極さんが作ったとされているntESのことです。無論李さんは当時博士研究員で彼の細胞ではありませんね。小保方さんはコントロールとして研究用に一皿もらっていて、これは中身はともかくとして木星リストの中にラベル書きされたチューブがあります。この核移植ESの話と、最近のSox21の研究と、若山研での8細胞期以前の受精卵ES細胞研究の話を時系列無視でつなぎ合わせて何か考えても事件解明目的としては意味がありませんから、この話も今はやらないようにしましょう。
学さんが学さんらしく直感で先走られているように、アクロシンが入っていると言い出したのは若山さん言い出しっぺの第三者機関解析データ経由の遠藤さんです。そして遠藤さんが565,566にコンタミがあると言ったんです。そしてTS特異的マーカーがあるから、TSのコンタミだと言ったんです。桂チームはTSのコンタミだとは言ってなくて、別の細胞でCD1である可能性が高いものが1割程度と言ってる。
ここはExtended Data Figure 5-eにあるBFPとGFP共挿入ESの提供元が丹羽研であるとマウス背景がCD1である可能性が出て来るところです。この実験はGOF由来FI-SCに10%の共挿入ESを混ぜている。
TSの混入を言い出したのは遠藤さんです。その根拠にSox21が使われている。ESであった可能性を先回りしてつぶしていることになりますね。以上です。ここまでのところの御批判をいただきたい。
ひとつ前のヒートマップ記事に投稿できません。ここはどうかのテストです。
投稿できました。学さん、ヒートマップの記事のところコメント欄設定が変みたいです。こちらで投稿します。
>> 学さん
>この時期の小保方氏は、STAP細胞は用意できただけかな?と思います。幹細胞実験には小保方氏は参加しておらず、若山氏から譲られた細胞しか持ち合わせていないのではないか?と想像します。
大まかにそういうことだと思います。
ただし、STAP細胞を作らされているということはその都度どんなマウスを渡されているかはわかっています。GRASへの解析依頼に関しては基本、長である若山さんの依頼認可が必要ですから若山さんの指示で行っていて、この手伝いを詳しい先輩(共著者の野老博士さんだと思います)が手伝ってくれたと手記では説明されています。従って小保方さんが全く関与していないということはないですね。ただ、笹井研に移ってからの分析は小保方さんが行っていて、このヒートマップは同じく共著者の門田さんの仕事ですね。笹井さんがかわいがっていた人のようです。
GRASからの再度サンプル提出要請はないです。彼らは提出されたものを分析するだけです。再提出しているのは笹井さんや小保方さんです。樹上図がうまく理屈どうりにならなかったからですね。丹羽さんのCD1のTSは若山さんの作ったTSが分化していたらしいという理由で提供されたものです。これは報告書に書かれています。ところが遠藤さんが分析した二つのTSラインはB6と129のF1だという結果になっている。でも登録はTSは全部CD1になっています。Ts.Markerさんの分析の記事のところにも書きましたが、この登録事務時にも何か混乱があるようだと推測しています。というのもあまりに矛盾が多いんです。
で、肝心のヒートマップですが、まず最初のaはSTAP細胞の全RNA発現遺伝子ですね。それに対してESとSTAP-SCとTSとFI-SCの同じ遺伝子発現がどうであるかと比較されている。STAP細胞が基準ですからこのときのSTAP細胞に例えばSox21が発現していなければ、他の細胞には発現していても項目には上がりません。そういう比較ですね。bは同様にES細胞基準です。
二つの問題があると思いますね。
①酸浴されているのはSTAP細胞だけで、GRAPDH値が他と違う。
②時々の細胞の状態によって発現RNAが変わる可能性。特にSTAP細胞はまだ確かな幹細胞であると確定していない。
①は相沢論文に論じられていることです。ハウスキーピング遺伝子が動いたら比較はできません。
②はキメラができたとされているから笹井さんたちが油断したんで、これがまだ博論段階の研究だったら、こんな分析は何も言えてることになりません。でも、キメラはできていて、STAP細胞は幹細胞だと、小保方さんは言うに及ばず、笹井さん、丹羽さんも含めて若山さん以外の関係者全員が信じているんです。事件は単相ではありません。以上です。
(追伸)丹羽論文記事のところにもコメントしています。こちらは受け付けられていますが、まだアップされていません。お気づきでないのかとも推測しています。