ジョン・レノンは、1940年10月9日にイギリスのリヴァプールに生まれました。ポール・サイモンやアート・ガーファンクルより1歳年上です。父親はアイルランド系の船乗りで、イングランド人の母親ジュリアは他の男と同棲しており、ジョンが5歳の時、ジュリアの浮気がバレて夫婦喧嘩の末、2人は離婚しました。父親は出ていき、2度と戻ってきませんでした。母親は別の男と再婚しました。それで、それ以降、ジョンは、両親と別れて、母親の姉「ミミ伯母」の何不自由ない中流階級の家庭で育てられました。
その後、高校生になった15歳のジョンは、再婚していた母親ジュリアと再会し、ちょくちょく会うようになりました。そして、バンジョーを弾く彼女の影響で、1957年、17歳の時にバンドを結成しました。さらに、この年、2歳年下のポール・マッカートニーと知り合い、ポールはジョンのバンドに参加しました。
しかし、この1957年、母ジュリアが飲酒運転の自動車にはねられる事故で亡くなり、ジョンに大きなショックを与えました。一方で、すでにその数年前に母親を亡くしていたポールとの精神的な結びつきが強まりました。
その後も、バンドメンバーやバンド名を変えながら、ジョンはポールと共に音楽活動を続けました。翌1958年にはジョージ・ハリスンがバンドに加入し、1960年にはバンド名を正式に「ビートルズ」としました。
そして、1961年、ジョンが21歳の時に、ビートルズはブライアン・エブスタインとマネージメント契約を結びました。翌1962年にはドラマーのリンゴ・スターが加わり、ビートルズはレコード・デビューを果たしました。
また、この年、22歳のジョンはシンシア・パウエルと結婚し、翌年長男ジュリアン・レノンが生まれました。しかし、1966年に2人は離婚しました。その年、ジョンはオノ・ヨーコと出会い、付き合い始めています。その後、翌1967年に、ジョンに同性愛的感情を抱いていたブライアンが、アスピリンの過剰摂取により32歳で死亡すると、ビートルズを公私共に全面的に管理していたブライアンの死によって、メンバー間の確執や不協和音が目立つようになり、ビートルズは解散に追い込まれていきます。ビートルズ解散直前の1969年に、29歳のジョンはオノ・ヨーコと再婚しました。
それ以降、ジョンはソロ活動を本格化させます。1970年にビートルズが解散した後、翌1971年には活動の拠点をニューヨークに移し、1976年まで活発にソロ活動を継続しました。しかし、1976年、自宅で次男ショーンの養育に専念するという専業主夫宣言を行って音楽活動を休止し、アメリカの永住権を得て、ニューヨークの自宅に引きこもりました。
その後、ジョンは、1980年に約5年ぶりに音楽活動を再開しましたが、11月にアルバム『ダブル・ファンタジー』をリリースした直後、1980年12月8日、ニューヨークの自宅ダコタ・ハウスの玄関先で銃殺されました。(享年40歳)ジョンを計画的に殺害した男は、暴力的で愛情のない父親に怯えながら幼少期を過ごすうちに精神を深く病んだ男でした。
ジョンの殺害は、これまでのミュージシャンのスーパースターの突然の悲劇的な死のさまざまな例と比べても、突出した衝撃的影響を全世界に与えました。
ここでは、1969-1980年のソロ活動の期間に発表された曲の中から、17曲を独断と偏見によって選曲し紹介します。
曲順は発表年代順です。
①平和を我らに-Give Peace a Chance-(1969)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯1stシングル(1969/全英2位・全米14位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
★映画『いちご白書』挿入歌(1970)
ビートルズ解散前にソロで発表された最初のシングル曲。オランダでは1位を獲得しました。
この曲が発表された1969年は、アメリカでは大学のキャンパスを中心にベトナム反戦運動が激しかった時期です。この曲は、当時、ベトナム反戦運動のテーマソングとして、学生たちに歌われたようです。1970年公開のアメリカの学生闘争を描いた映画『いちご白書』の中でも、この曲が流れています。
「みんなが話していることは、無差別交流主義とかセックス主義、足の引っ張り合い主義とか熱狂主義、ボロ布不平主義とかレッテル主義とか、これ主義、あれ主義、主義、主義、主義ばかりだ。僕らが言っていることは、平和にチャンスをくれってことだ。みんなが話しているのは、牧師に、邪悪に、手すりに、缶に、司教に、魚屋に、ラビに、ポパイに、バイバイ。僕らが言っているのは、平和にチャンスを与えて欲しいってことだ。言わせてもらえれば、みんなが話しているのは、革命に、進化に、マスターベイションに、鞭打ちに、統制に、統合に、調停に、国連に、お祝いだ。でも、僕らが言っているのは、平和にチャンスをってことなんだ。みんなが話しているのは、ジョンとヨーコ、ティモシー・ティアリーとローズマリー、トミー・スマザーズにボブ・ディラン、トミー・クーパーにデレク・テイラー、ノーマン・メイラーにアレン・ギンズバーグ、ハレ・クリシュナ、ハレ・クリシュナさ。でも、僕らが言っているのは、平和にチャンスをってことなんだよ。」
Two, one two three four
Everybody's talking about Bagism, Shagism, Dragism, Madism, Ragism, Tagism,
This-ism, that-ism,is-m is-m is-m.
All we are saying is give peace a chance,
All we are saying is give peace a chance.
Come on, everybody's talking about ministers,Sinister, Banisters
And canisters, Bishops, Fishops, Rabbis, and Pop eyes, bye bye, bye byes.
All we are saying is give peace a chance,
All we are saying is give peace a chance.
Let me tell you now, everybody's talking about
Revolution, evolution, masturbation,flagellation, regulation,
integrations, meditations, United Nations, congratulations.
All we are saying is give peace a chance,
All we are saying is give peace a chance.
Everybody's talking about John and Yoko, Timmy Leary, Rosemary,
Tommy Smothers, Bobby Dylan, Tommy Cooper, Derek Taylor,
Norman Mailer, Alan Ginsberg, Hare Krishna, Hare Krishna.
All we are saying is give peace a chance,
All we are saying is give peace a chance.
②コールド・ターキー-Cold Turkey-(1969)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯2ndシングル(1969/全英14位・全米32位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯4thベストアルバム『ラヴ〜アコースティック-Acoustic-』(2004/全米31位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
これもビートルズ解散前に発表されたシングル曲。ドラムスはリンゴ・スター。
当時、ヒッピー文化にどっぷり浸かっていた欧米の若者たちを深刻に蝕んでいたもののひとつがドラッグでした。この頃、多くのロックスターが、ヘロインなど麻薬の過剰摂取によって亡くなっています。ローリング・ストーンズのリーダーだったブライアン・ジョーンズ(1969)、ジミ・ヘンドリクス(1970)、ジャニス・ジョプリン(1970)など、なぜか、みんな27歳でした。
そして、この曲のタイトル『コールド・ターキー(冷たい七面鳥)』は、薬物中毒の禁断症状を表す用語です。ジョンが、実際に体験したかどうかは別として、この曲は、明らかに麻薬の禁断症状の恐ろしさを描いているように聴こえます。そして、あまりにもリアルであるということから、当時、英米の放送局では放送禁止指定を受けてしまいました。ちなみに、この曲のギターは、エリック・クラプトンが弾いています。
「体温が上がっている。熱が高い。未来も見えない。空も見えない。足取りはとても重く、頭も重い。いっそ赤ん坊になりたい。死んでしまいたい。麻薬の禁断症状が、オレを苦しめる。身体が痛む。骨まで鳥肌が立つ。誰にも会えない。放っておいてくれ。オレの目は大きく開いて、眠ることもできない。確かなことは、オレがカチンカチンに凍っちまっているってことだけだ。麻薬の禁断症状がオレを襲う。禁断症状が襲いかかってくる。36時間、苦痛で七転八倒している。誰でもいいから、オレをもう一度、自由にしてくれ。良い子になるから、オレを治してくれ。何でも約束するから、この地獄から救い出してくれ。禁断症状が、オレを追い詰める。」
Temperature's rising. Fever is high.
Can't see no future. Can't see no sky.
My feet are so heavy, so is my head.
I wish I was a baby. I wish I was dead.
Cold turkey has got me on the run.
My body is aching. Goose-pimple bone.
Can't see no body. Leave me alone.
My eyes are wide open. Can't get to sleep.
One thing I'm sure of
I'm in at the deep freeze.
Cold turkey has got me on the run.
Cold turkey has got me on the run.
Thirty-six hours, rolling in pain, praying to someone. Free me again.
Oh I'll be a good boy. Please make me well.
I promise you anything. Get me out of this hell.
Cold turkey has got me on the run.
③インスタント・カーマ-Instant Kama!-(1970)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯3rdシングル(1970/全英5位・全米3位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
ビートルズ解散直前に発表されたソロのシングル曲。この曲がリリースされた直後にビートルズは解散したのです。この曲は、フランス、カナダでは1位を獲得しています。
これも1970年というヒッピー文化全盛の時期の時代性を感じさせる佳曲。カーマは、インド思想におけるカルマ(業)のことです。そして、一般的には、前世の行い(業)が原因で、今世の自分に報いがあることを因果応報と言います。それに対して、ジョンの言っているインスタント・カーマは『即座に報いがかえってくる行い』を意味するようです。当時、英米のヒッピーの若者たちは西洋的な価値観を打ち破る手がかりとして東洋思想に傾倒する傾向がありました。
「即座に報いがかえってくる、素早い業(カルマ)が君をつかまえる。君の頭を蹴り飛ばす。頭を冷やして慎重になるんだ。さもないと、直ぐに死んじまうぞ。愛を嘲笑うなんて、君は何を考えているんだ? 一体何がしたいんだ? すべては君次第だ。君は自分の為した業(カルマ)の報いにすぐにつかまるだろう。君のカルマは、君を真っ直ぐに見るだろう。少し頭を冷やした方がいい。まともな人間になるんだ。僕みたいな馬鹿を嘲笑って、どう思ってるんだ? 君は自分を何様だと思っているんだ? 君はスーパースターなのか? ああ、きっと、そうなんだろうな。僕らはみんな、月や星や太陽のように輝く。そう、僕らみんながそうなのさ。君の業(カルマ)が君を捕まえる。君の足を引っかけて転ばせる。君が出会うすべての人は、君の兄弟なのさ。いったいどうして僕らはここにいるんだ? 苦痛と恐怖の中で生きるためでないことは確かさ。君はどうしてそこにいるんだ。君がどこにいようと、君は自分の分の業(カルマ)の報いを受けるのさ。」
Instant Karma's gonna get you. Gonna knock you right on the head.
You better get youself together. Pretty soon, you're gonna be dead.
What in the world you thinking of laughing in the face of love?
What on earth you tryin' to do? It's up to you, yeah you.
Instant Karma's gonna get you. Gonna look you right in the face.
You better get youself togeter darlin'. Join the human race.
How in the world you gonna see laughin' at fools like me.
Who in the heck d'you think you are? A super star? Well, right you are.
Well we all shine on like the moon and the stars and the sun.
Well we all shine on. Ev'ryone come on.
Instant Karma's gonnna get you. Gonna knock you off your feet.
Better recognize your brothers, everyone you meet.
Why in the world are we here? Surely not to live in pain and fear.
Why on earth are you there?
When you're everywhere, come and get your share.
Well we all shine on like the moon and the stars and the sun.
Well we all shine on. Come on and on and on on. Yeah yeah alright uh huh ah.
④マザー-Mother-(1970)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯4thシングル(1970/全米43位)
◯1stアルバム『ジョンの魂-John Lennon/Plastic Ono Band-』(1970/全英8位・全米6位)収録
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
ビートルズ解散後、初のソロ・アルバム『ジョンの魂』からの1stシングル・カット曲。
ジョン自身の実の家族への張り裂けんばかりの想いがにじむ佳曲。『親と子の間に横たわる深淵、親子の断絶』という普遍的なテーマを赤裸々に表現した歌でもあります。
「お母さん、僕はあなたのものだった。でも、あなたは一度も僕のものにはならなかった。僕はあなたを求めた。でも、あなたは僕を求めなかった。だから、僕は言わなきゃならなかった。さようなら、と。お父さん、あなたは僕を置き去りにした。僕はあなたを置き去りにしたことはない。僕にはあなたが必要だった。でも、あなたには僕が必要ではなかった。だから、僕は言わなくちゃならなかった。さようなら、と。子どもたち、僕みたいなことはするなよ。僕は、歩くことができなかったのに、走ろうとしたんだ。だから、僕は君に言わなくちゃいけない。さようなら、と。お母さん、行かないで! お父さん、帰ってきて!」
Mother, you had me but I never had you.
I wanted you, you didn't want me.
So I got I just got to tell you. Goodbye, goodbye.
Father, you left me but I never left you.
I needed you you didn't need me.
So I I just got to tell you. Goodbye, goodbye.
Children, don't do what I have done.
I couldn't walk and I tried to run.
So I I just got to tell you. Goodbye, goodbye.
Mama don't go. Daddy come home.
Mama don't go. Daddy come home.
Mama don't go. Daddy come home.
Mama don't go. Daddy come home・・・
⑤ラヴ-Love-(1970)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯1stアルバム『ジョンの魂-John Lennon/Plastic Ono Band-』(1970/全英8位・全米6位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯16thシングル(1982/全英11位)
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯4thベストアルバム『ラヴ〜アコースティック-Acoustic-』(2004/全米31位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
★テレビドラマ『世紀末の詩』エンディングテーマ(1998)
1stソロ・アルバムの収録曲。シングル化されたのは、ジョンの死後、2ndベストアルバムのリリース時に、アルバムからの1stシングル・カットとして発売され、イギリスでは11位を記録しました。
この曲は、松尾芭蕉の俳句に刺激を受けて制作した曲だとジョンは言っています。伴奏はジョンのアコースティック・ギターと、フィル・スペクターのピアノのみで、歌詞も俳句のように簡素で単純でありながら意味が深く、メロディも非常にシンプルで素朴な歌ですが、印象的で心に響きます。とても静かで、繊細で、美しいバラード曲です。
「愛は現実、現実は愛。愛は感覚、感覚は愛。愛は愛されることを欲すること。愛は触れること、触れることが愛。愛は手を伸ばすこと、そして愛に届くこと。愛は愛されることを求めること。愛はあなた、あなたと私。愛は私たちがそうなれることを知ること。愛は自由、自由は愛。愛は生きること、愛を生きること。愛は愛されることを必要とすること。」
Love is real , real is love
Love is feeling , feeling love
Love is wanting to be loved
Love is touch, touch is love
Love is reaching, reaching love
Love is asking to be loved
Love is you, you and me
Love is knowing we can be
Love is free, free is love
Love is living, living love
Love is needing to be loved
⑥パワー・トゥ・ザ・ピープル-Power to the People-(1971)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯5thシングル(1971/全英6位・全米11位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
★CM使用→ゲータレード(2005)
ジョンの社会主義的な思想が色濃く強烈に現れています。人々に行動をうながす政治的なアピールが、ストレートに表現されている曲。ほとんど〝革命歌〟という雰囲気の歌です。
「人民に力を!人民に力を!今すぐに!『僕らは革命を求めている』と叫ぼう!今すぐ始めるべきだ。自分の足で立って、ストリートへ出るんだ。唱え!『人民に力を!今すぐ人民に力を!』と。何百万もの労働者が、搾取され続けている。労働者が受けるべき正当な報酬を彼らに与えよ!さもなくば、我々が街に入ったなら、我々は君たち資本家を打ち倒さなければならない。唱え!『人民に力を!今すぐ人民に力を!』と。同志たちよ、兄弟たちよ、君たちにも聞きたい。家では家族の女性を、どのように扱っているのか? 彼女たちは、自分自身でいなければならない。そうでなければ、人は自由にはなれない。歌おう!『人民に力を!今すぐ人民に力を!』と。」
Power to the people. Power to the people.
Power to the people. Power to the people, right on
Say we want a revolution. We better get it on right away.
Well you get on your feet and into the street.
Singing power to the people. Power to the people.
Power to the people. Power to the people, right on
Millions of workers working for nothing.
You better give them what they really own
We got to put you down when we come into town.
Singing power to the people. Power to the people.
Power to the people. Power to the people, right on.
I gotta ask you comrades and brothers.
How do you treat your own woman back home?
She got to be herself
So she can free herself
Singing power to the people. Power to the people.
Power to the people. Power to the people, right on.
Oh well, power to the people. Power to the people・・・
⑦イマジン-Imagine-(1971)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯2ndアルバム『イマジン-Imagine-』(1971/全英1位・全米1位)収録
◯6thシングル(1971/全英1位・全米3位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯4thベストアルバム『ラヴ〜アコースティック-Acoustic-』(2004/全米31位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
★映画『キリングフィールド』(1984)挿入曲/ラスト・シーンで流れる。
★「英国史上最高のシングル曲は?」アンケート(2002)でクイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』に次いで2位を獲得。
★「ローリングストーン誌の選ぶ「歴代最高の500曲」(2021)では19位。
★RCサクセションのアルバム『COVERS』(1988)に、この曲の日本語詞カバーが収録されている。忌野清志郎の日本語詞が出色です。
★CM使用→KDD(1988)/富士フイルム(2005)
全米・全英の両方で1位を記録した2ndアルバム『イマジン』の表題曲であり、ジョン・レノンの代表曲のひとつ。また、この曲が全英1位を獲得したのは、リリースから10年後、衝撃的なジョンの死の直後、1981年初頭のことです。ですから、この曲は、スターティング・オーヴァーに続く2曲目の全英1位獲得曲になります。
歌詞の内容は、反宗教的、反国家的、反権力的であり、究極にリベラルなものです。
「天国なんてないって想像してみよう。そうしようと思えば簡単さ。地面の下には地獄もない。頭上にあるのは空だけさ。人々が皆、来世のためでなく、ただ今日のためだけに生きる世界を想像してごらん。国家のない世界を想像してみよう。そうするのは難しいことではない。国がなければ、互いに殺し合う理由がない。宗教も必要ない。すべての人々が、平和のうちに生きる世界を想像してごらん。夢かもしれない。でも僕は1人じゃない。いつか君も参加してくれると嬉しいな。そして、世界は一つになるんだ。所有という概念のない世界を想像してみよう。君はできるだろうか。その世界では飢餓も強欲もない。友愛だけがある。みんなが、互いのすべてを分け合って生きる世界を想像してごらん。夢かもしれない。でも、僕は1人ぼっちじゃない。いつか君も、一緒になれるといいな。そして、世界はひとつになるんだ。」
Imagine there's no heaven. It's easy if you try.
No hell below us. Above us only sky.
Imagine all the people living for today. Aha・・・
Imagine there's no countries. It isn't hard to do.
Nothing to kill or die for and no religion too.
Imagine all the people living life in peace. You fu・・・
You may say I'm a dreamer. But I'm not the only one.
I hope someday you'll join us and the world will be as one.
Imagine no possessions. I wonder if you can.
No need for greed or hunger. A brotherhood of man.
Imagine all the people sharing all the world. You fu・・・
You may say I'm a dreamer. But I'm not the only one.
I hope someday you'll join us and the world will be as one.
⑧ジェラス・ガイ-Jealous Guy-(1971)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯2ndアルバム『イマジン-Imagine-』(1971/全英1位・全米1位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)収録
英米のみならず、日本、オーストラリア、イタリア、オランダなど、全世界で1位を獲得したジョンの最大のヒット作である7thアルバム『イマジン』の収録曲。ジョンの生前にはシングル・カットされませんでしたが、1981年に追悼シングルとして日本でリリースされ、英米でも、その後、シングル・カットされました。(全英65位・全米80位)
繊細で印象的なバラード曲。この時期のジョンの曲としては珍しく政治的・思想的なメッセージ性がまったくない、内省的で私的な感情を表現した歌です。
「過去のことを思い浮かべると、僕の心臓は早く脈打ち始める。自分を抑えきれなくなるんだ。君を傷つけるつもりじゃなかった。泣かせてしまってごめん。傷つけるつもりじゃなかったんだ。僕はただ嫉妬深いだけさ。不安だったんだ。君が僕をもう愛していないんじゃないかって。心底震え上がっていたんだ。君を傷つけるつもりじゃなかった。泣かせちゃってごめん。傷つけるつもりじゃなかったんだ。僕はただ嫉妬深いだけさ。君の目を引こうとしていたんだ。君が姿を隠そうとしていると思ったんだ。僕は痛みを飲み込もうとしていたんだ。傷つけるつもりじゃなかった。泣かせてごめん。僕はただの嫉妬深い男さ。気をつけて、僕は嫉妬深いやつだから。」
I was dreaming of the past and my heart was beating fast.
I began to lose control. I began to lose control.
I didn't mean to hurt you. I'm sorry that I made you cry.
Oh my I didn't want to hurt you. I'm just a jealous guy.
I was feeling insecure. You might not love me anymore.
I was shivering inside. I was shivering inside.
Oh I didn't mean to hurt you. I'm sorry that I made you cry.
Oh my I didn't want to hurt you. I'm just a jealous guy.
I didn't mean to hurt you. I'm sorry that I made you cry.
Oh my I didn't want to hurt you. I'm just a jealous guy.
I was trying to catch your eyes. I thought that you were trying to hide.
I was swallowing my pain. I was swallowing my pain.
I didn't mean to hurt you. I'm sorry that I made you cry.
Oh my I didn't want to hurt you. I'm just a jealous guy.
Watch out baby I'm just a jealous guy.
Look out baby I'm just a jealous guy.
⑨ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)-Happy Xmas(War is Over)-(1971)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯7thシングル(1971/全英3位・全米46位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
U2のボーノが、この歌のシングルが少年時代に生まれて初めて買ったレコードだったと言っていた曲で、クリスマスの時期に街に流れる定番のスタンダード・ナンバーです。
また、1971年は、ニクソン大統領がベトナム戦争から手をひくと発表した年です。いわゆるニクソンショックのひとつです。まさに、この年、『来年にはアメリカがベトナム戦争から手をひいて平和がおとづれる』と人々に知らされた時期だったのです。
「今日はクリスマス。この一年はどうだった?こうして一年が終わり、新しい年が始まる。そして今日はクリスマス。君が楽しんでいるといいな。身近な愛しい人、年寄りも、若者も。心からメリー・クリスマス、そして新年おめでとう。どんな恐怖もなく、幸せな新年になりますように。弱き者にも、強き者にも、金持ちにも、貧乏人にも、よいクリスマスでありますように。世界はこんなにも間違っているけれど、黒人にも、白人にも、アジア人にも、ネイティブ・アメリカンにも、幸せなクリスマスでありますように。さあ、争いはやめよう。心からメリー・クリスマス、そして、新年おめでとう。一切の恐怖のない、良き新年がきますように。さあ、今日はクリスマス。今年はどんな年だった?一年が終わり、新しい年がやってくる。身近な親しい人、年老いた人、若い人、みんなにとって幸せなクリスマスでありますように。心からメリー・クリスマス、そして、新年おめでとう。どんな恐怖もない、良い年でありますように。戦争は終わる、もし君が望むなら。戦争は終わるんだ、今こそ!」
So this is Xmas and what have you done?
Another year over and a new one just begun.
And so this is Xmas. I hope you have fun.
The near and the dear one. The old and the young.
A very Merry Xmas and a happy New Year.
Let's hope it's a good one without any fear.
And so this is Xmas for weak and for strong, for rich and the poor ones.
The world is so wrong.
And so happy Xmas for black and for white for yellow and red ones.
Let's stop all the fight.
A very Merry Xmas and a happy New Year.
Let's hope it's a good one without any fear.
And so this is Xmas and what have we done?
Another year over and a new one just begun.
And so happy Xmas. We hope you have fun.
The near and the dear one. The old and the young.
A very Merry Xmas and a happy New Year.
Let's hope it's a good one without any fear.
War is over If you want it. War is over! Now!
⑩女は世界の奴隷か!-Woman is the Nigger of the World-(1972)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯8thシングル(1972/全米57位)
◯3rdアルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ-Sometime in New York City-』(1972/全英11位・全米48位)収録
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯4thベストアルバム『ラヴ〜アコースティック-Acoustic-』(2004/全米31位)
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
3rdアルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』からの先行シングルですが、これも、ジョンのリベラルな思想性が炸裂している佳曲です。
ところで、次に生まれてくる時に男で生まれてきたいか、女で生まれてきたいか、その割合で、その国や地域の男女の〝生きにくさ〟の実態がわかる気がするのですが、そういうレポートはないのでしょうか?
明治初期の日本では、勉強が好きだった樋口一葉は、あまり勉強ができると男性に疎まれて嫁の貰い手がいなくなると心配した母親の反対で中学校に進学できませんでした。『妻を娶らば才長けて…』という与謝野鉄幹の詞は、必ずしも一般的な価値観ではなかったのですね。
「女性は、この世界で黒人と同じ立場だ。そうなんだ。それについて考えてみて欲しい。女性は、この世界で黒人同様に差別を受けている。そのことについて考えて、この状況を変えるために何か行動して欲しい。男たちは女性の顔に化粧をさせて踊らせる。もし彼女が奴隷でいることを拒むと、男は『俺を愛していないのか』と責め立てる。彼女が根性があって腹が座っていると、『女のくせに男になろうとしている』と非難する。男たちは女性を貶めながら、崇めているふりをする。女性は、この世界では黒人並みに尊厳を貶められている。僕の言うことが信じられないなら、君の隣にいるパートナーの女性を見てみるといい。女性は奴隷の中の奴隷だ。いや、もう、絶叫するしかない、とうてい耐えられない事態だ。男たちは女性に子を産ませ、育てさせる。それから、僕らは『太った年老いた口うるさい雌鳥になった』と言って、彼女を家に置き去りにする。男たちは『家庭こそが、女性のいるべき唯一の場所だ』と彼女に言い聞かせながら、『彼女はあまりに世間知らずだ』と友人に不平不満をこぼす。女性は、この世界では黒人と一緒さ。そうだとも。もし信じられないなら、自分の隣の女性を見てみろよ。女性は奴隷の中の奴隷さ。考えてみるといい。男たちはテレビの中でも毎日のように女性を侮辱してコケにする。それでいて、『なぜ女性には自信がないんだ、根性がないんだ』と首をかしげる。女性はまだ若い頃に、自由であろうとする意思を殺される。男たちは『女はそんなに賢くならなくていい』と教えながら、その一方では『女は愚鈍だ』と蔑むのだ。世界中で、女性たちは、黒人同様に蔑まれる。そうだとも。信じられないなら、君の隣にいる女性を見ればいい。女性は奴隷の中の奴隷だよ。ああ、そうだ。信じてくれるなら、この事態に抗議の叫びをあげろ。男たちは、女たちに化粧をさせて踊らせる。僕らは彼女たちに化粧をさせて踊らせているだけなんだ…。」
Woman is the nigger of the world. Yes she is... think about it.
Woman is the nigger of the world. Think about it... do something about it.
We make her paint her face and dance.
If she won't be a slave, we say that she don't love us.
If she's real, we say she's trying to be a man.
While putting her down, we pretend that she's above us.
Woman is the nigger of the world...yes she is.
If you don't believe me, take a look at the one you're with.
Woman is the slave of the slaves. Ah, yeh...better scream about it.
We make her bear and raise our children.
And then we leave her flat for being a fat old mother hen.
We tell her home is the only place she should be.
Then we complain that she's too unworldly to be our friend.
Woman is the nigger of the world...yes she is.
If you don't believe me, take a look at the one you're with.
Woman is the slave to the slaves. Yeh (think about it.)
We insult her every day on TV and wonder why she has no guts or confidence.
When she's young, we kill her will to be free.
While telling her not to be so smart, we put her down for being so dumb.
Woman is the nigger of the world.
Yes she is...if you don't believe me, take a look at the one you're with
Woman is the slave to the slaves.
Yes she is... if you believe me, you better scream about it.
We make her paint her face and dance.
We make her paint her face and dance.
⑪マインド・ゲームス-Mind Games-(1973)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯4thアルバム『マインド・ゲームス-Mind Games-』(1973/全英13位・全米9位)収録
◯9thシングル(1973/全英26位・全米18位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
4thアルバム『マインド・ゲーム』の表題曲で、アルバムから唯一、シングル・カットされた曲です。
この曲が発表された1973年という年は、アメリカの歴史上最大最悪のスキャンダルであるウォーターゲート事件(1972.6〜1974.8)の最中でした。共和党のニクソン大統領の指示でCIAが民主党本部に侵入して盗聴器を仕掛けたことが発覚して、史上最初の大統領辞任に追い込まれた事件です。
この時代、ベトナム戦争の敗北、大統領のスキャンダルによる辞任、麻薬の蔓延による犯罪の増加と、アメリカ人の誇りを傷つけ、心を挫くような出来事が続いていました。多くのアメリカ人が明るい未来を無邪気に信じることができなくなっていました。
この曲は、そんな時代に生きる同時代の人々に向かって、ジョンから発せられたメッセージのように感じられます。
「僕らは内なる世界で戦いを繰り広げている。障壁を押しやり、できた隙間に種を植え、ゲリラ戦を戦っているんだ。『地に平和を!』とマントラを唱えながら。僕らは、この永遠の内なる戦いをずっと続けている。神秘のベールをあげたドルイド僧のような奴らが、このゲームのゲリラ戦を戦っているのさ。それを、魔法世界の聖杯探しと呼ぶ者もいる。〝愛〟こそが答えだと、君は知っているはずだ。〝愛〟とは、君が育てるために手に入れた一輪の花なのさ。だから、僕らは、この見えない心の世界の戦いを続けるんだ。今から先の未来を信じて。誰も、彼ら心の戦場の闘士たちを倒すことはできない。なぜなら、彼らゲリラたちは、一般の人々の心の世界の活動領域とは次元の異なる、まったく別の場所で戦っているからだ。そう、僕らは、未来永劫に続く、内なる世界の戦いを続けている。悠久の時間と空間の中に、僕たちの生み出すイメージを映し出しながら。〝肯定〟こそが答えだと、君は知っているはずだ。〝肯定〟とは、君が現実をあるがままに受け入れることだ。だから、共に、この内なる世界の戦いを続けよう。太陽の下で祝賀の儀礼の踊りを舞いながら。何百万もの闘士たちが、カルマの車輪をまわすために、彼らの魂の力を結集している。内なる永遠の戦いを続けているんだ。愛と平和の精神を盛り立てていこう。愛こそが…。」
We're playing those mind games together, pushing the barriers, planting seeds,
Playing the mind guerilla, chanting the Mantra "peace on earth".
We all been playing those mind games forever
Some kinda druid dudes lifting the veil, doin' the mind guerilla.
Some call it magic, the search for the grail.
Love is the answer and you know that for sure.
Love is a flower you got to let it, you got to let it grow.
So keep on playing those mind games together.
Faith in the future out of the now.
You just can't beat on those mind guerillas.
Absolute elsewhere in the stones of your mind.
Yeah we're playing those mind games forever,
Projecting our images in space and in time.
Yes is the answer and you know that for sure.
Yes is surrender you got to let it, you got to let it go.
So keep on playing those mind games together, doing the ritual dance in the sun.
Millions of mind guerillas putting their soul power to the Karmic wheel.
Keep on playing those mind games forever, raising the spirit of peace and love.
Love...
⑫真夜中を突っ走れ!-Whatever Gets You Through the Night-(1974)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯5thアルバム『心の壁、愛の橋-Walls and Bridges-』(1974/全英6位・全米1位)収録
◯10thシングル(1974/全英36位・全米1位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
★エルトン・ジョンが、ボーカルとピアノで参加しています。
全米1位を記録した5thアルバム『心の壁、愛の橋』からの1stシングル・カット曲で、ジョンのシングルとしては初の全米No.1ヒット曲であり、生前唯一、1位を獲得した曲でもあります。さらに、当時、アルバムとシングルが両方同時に1位を獲得するという快挙を成し遂げました。
ジョンは、この曲を、それほど高く評価できないと言っていましたが、ジョンには珍しく軽快でキャッチーな曲であるせいか、今でも意外と人気があるようです。
「夜通し君が何をしようとかまわないさ。君のお金だし、君の人生だ。でも、花を摘むのに剣は必要ないよね。君の人生で君が何をしようとかまわないさ。それが間違っていようと、正しかろうと、かまわないさ。でも、どうせ時間を無駄に過ごすのに、腕時計は必要ないよね。抱きしめてくれ、愛しい人。僕の話を聴いてくれ。君を傷つけたりしないから。僕を信じて、愛しい人。話を聴いて欲しいんだ。君に光をもたらすものなら、何だってかまわないのさ。突然でも、目に見えなくても、いいのさ。でも、君の心に衝撃的な喜びを与えるのに、銃は必要ないよね。抱きしめて、愛しい人。僕の話を聴いて欲しい。君を傷つけたりしないから。僕を信じて、話を聴いて。」
Whatever gets you thru the night, it's alright, it's alright.
It's your money or your life, it's alright, it's alright.
Don't need a sword to cut thru flowers. Oh no, oh no.
Whatever gets you thru your life, it's alright, it's alright.
Do it wrong or do it right, it's alright, it's alright.
Don't need a watch to waste your time. Oh no, oh no.
Hold me darlin' come on listen to me.
I won't do you no harm.
Trust me darlin' come on listen to me come on listen to me, come on Listen, listen.
Whatever gets you to the light, it's alright, it's alright.
Out the blue or out of sight, it's alright, it's alright.
Don't need a gun to blow your mind. Oh no, oh no.
Hold me darlin' come on listen to me.
I won't do you no harm.
Trust me darlin' come on listen to me come on listen to me,come on Listen, listen.
⑬夢の夢-#9Dream-(1974)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯5thアルバム『心の壁、愛の橋-Walls and Bridges-』(1974/全英6位・全米1位)収録
◯11thシングル(1974/全英23位・全米9位)
◯1stベストアルバム『Shaved Fish』(1975/全英8位・全米12位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
5thアルバム『心の壁、愛の橋』からの2ndシングル・カット曲。ジョンが自身の誕生日である10月9日からラッキー・ナンバーと日頃から考えていた〝9〟の数字をタイトルに入れた曲。ビルボードのチャートでは全米9位を記録しましたが、そのことが、かえってジョンを喜ばせたといいます。ちなみに、10月9日は、息子ショーンの誕生日でもあります。
また、曲中で囁く"John"という声は、当時、愛人関係にあった秘書のメイ・パンの声です。ただし、オノ・ヨーコは自分の声だと主張しているようです。真偽はともかく、いずれにしろ、この曲はとても官能的な曲に仕上がっています。
「ずっと昔のことだ。あれは夢だったのか? ただの夢だったのか? いや、分かっている。僕には分かっている。それは、あまりにも現実だと感じられた。僕には現実そのものだと思えたんだ。熱気のある街路樹のささやきの中、通りを歩いていると、誰かが僕の名を呼ぶ声が聴こえると思ったんだ。雨が降り始めて、二つの妖精が奇妙なダンスを踊っていた。夢だったのか。宙に浮かぶ魔法だったのか? いや、僕は信じている。それ以上は言えない。それ以上何が言える? 回る鏡を通り抜けて、音の河が流れている。暖かかったり、突然、冷たくなったりしながら、音楽が僕の魂に触れ、妖精のダンスが広がっていくのを感じた。僕は、自分がたしかにそう感じていると思ったんだ。」
So long ago. Was it in a dream? Was it just a dream?
I know, yes I know. It seemed so very real. Seemed so real to me.
Took a walk down the street through the heat whispered trees,
I thought I could hear, hear, hear, hear.
Somebody call out my name (John)
As it started to rain, two spirits dancing so strange.
Ah! Bowakawa, pousse pousse
Ah! Bowakawa, pousse pousse
Ah! Bowakawa, pousse pousse
Dream, dream away. Magic in the air. Was magic in the air?
I believe, yes I believe. More I cannot say. What more can I say?
On a river of sound through the mirror go round, round
I thought I could feel, feel, feel, feel.
Music touching my soul, something warm, sudden cold.
The spirit dance was unfolding
Ah! Bowakawa, pousse pousse
Ah! Bowakawa, pousse pousse
⑭スタンド・バイ・ミー-Stand by Me-(1975)
作詞 作曲 ベン・E・キング/ジェリー・リーバー/マイク・ストーラー
◯6thアルバム『ロックン・ロール-Rock'n Roll-』(1975/全英6位・全米6位)収録
◯12thシングル(1975/全英30位・全米20位)
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
★CM使用→キリン フリー(2010)
オールディーズのカバー・アルバムとして、ジョンが発表した6thアルバム『ロックン・ロール』から、唯一、シングル・カットされた曲。
原曲は1961年に発表されたベン・E・キングの名曲。60年代のスタンダード・ナンバーを、ジョンらしい表現とアレンジで見事に料理してみせた佳曲。本家とは、また一味違う味わいを醸しています。
「夜が来て、大地が暗くなり、光をもたらすものは月だけ。でも、僕は怖くない。君が僕のそばにいてくれるなら。だから、どうか、僕のそばにいて。もしも、僕らが見上げている空が崩れ落ちて、山々が崩れて海に飲み込まれてしまっても、僕は泣かない。涙を流したりしない。君が僕のそばにいるかぎり。だから、どうか、僕のそばにいて欲しい。君が困った時には、いつでも、僕のそばにいるといいよ。今、君に僕のそばにいて欲しい。」
When the night has come and the land is dark
And the moon is the only light we'll see.
No I won't be afraid. No I won't be afraid
Just as long as you stand, stand by me.
And darlin', darlin', stand by me, oh now now stand by me.
Stand by me, stand by me.
If the sky that we look upon should tumble and fall
And the mountains should crumble to the sea
I won't cry, I won't cry, no I won't shed a tear
Just as long as you stand, stand by me.
And darlin', darlin', stand by me, oh stand by me.
Stand by me, stand by me, stand by me-e, yeah.
Whenever you're in trouble won't you stand by me. Oh now now stand by me.
Oh stand by me, stand by me, stand by me.
⑮スターティング・オーバー-(Just Like)Starting Over-(1980)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯13thシングル(1980/全英1位・全米1位・全米年間4位)
◯7thアルバム『ダブル・ファンタジー-Double Fantasy-』(1980/全英1位・全米1位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
★グラミー賞最優秀アルバム賞(1981)『ダブル・ファンタジー』
★テレビドラマ『いちばん大切なひと』主題歌(1997)
★CM使用→ダイドーブレンドコーヒー(2000)
ラスト・アルバムとなった7thアルバム『ダブル・ファンタジー』からの先行シングルで、ジョンの生前に発表された最後のシングル曲。初の全英1位を記録したシングル曲であり、唯一、アメリカとイギリスの両方で1位を記録したのみならず、その他、オーストラリア、スペイン、オーストリア、スイス、アイルランドなどでも1位を獲得し、ソロとして最大のヒット曲となりました。ジョンの全作品中でも代表曲のひとつと言えるでしょう。時代を経ても色褪せることのない永遠のスタンダード・ナンバーであり、心に染みる素晴らしいバラード曲です。
「共に過ごしてきた僕らの人生は貴重でかけがえのないものだね。僕らは共に成長してきた。一緒に大人になってきた。僕らの愛は、今のままでも充分に特別なものだけど、思い切って、2人だけで何処かへ飛び立とう。共に過ごし始めてから、ずいぶん時間が経ってしまったね。誰にせいでもない。ただ、時が経つのが早過ぎただけなんだ。でも、こうして君を見ていると、僕らはまたもう一度恋に落ちていくみたいだ。まるで、すべてを、もう一度、初めからやり直すみたいだね。毎日、僕らは愛し合ってきたけれど、もっと気持ちよく、もっと気軽に愛し合うことはできないのかな? 翼を広げて飛び立つ時がきたんだ。もう1日だって待てないよ。もう一度、やり直すんだ。2人だけで飛び立とう。どこか遠い所へ旅立とう。出会った初めの頃みたいに、もう一度、2人っきりになるんだ。2人が一緒に過ごし始めてから、ずいぶんと時間が経ったね。誰のせいでもない。ただ時が経つのが早過ぎたんだ。でも、こうして、今、君を見ていると、もう一度、僕らは恋に落ちるみたいだ。まるで初めからすべてをやり直すみたいに。共に過ごしてきた2人の時間は、貴重で、かけがえのないものだね。僕らは成長してきた。一緒に大人になってきた。僕らの愛は、今でも特別なものだけど、今こそ、何処かへ飛び立とう。2人で、やり直そう。」
Our life together is so precious together.
We have grown, we have grown.
Although our love is still special,
Let's take a chance and fly away somewhere alone.
It's been too long since we took the time.
No-one's to blame, I know time flies so quickly.
But when I see you darling, it's like we both are falling in love again.
It'll be just like starting over, starting over.
Everyday we used to make it love. Why can't we be making love nice and easy?
It's time to spread our wings and fly. Don't let another day go by my love.
It'll be just like starting over, starting over.
Why don't we take off alone? Take a trip somewhere far, far away.
We'll be together all alone again like we used to in the early days.
Well, well, well darling.
It's been too long since we took the time.
No-one's to blame, I know time flies so quickly.
But when I see you darling, it's like we both are falling in love again.
It'll be just like starting over, starting over.
Our life together is so precious together.
We have grown, we have grown.
Although our love is still special,
Let's take a chance and fly away somewhere…. Starting over.
⑯アイム・ルージング・ユー-I'm Losing You-(1980)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯7thアルバム『ダブル・ファンタジー-Double Fantasy-』(1980/全英1位・全米1位)収録
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
英米のみならず、日本、フランス、カナダ、オーストラリアなど世界中で1位を獲得した7thアルバム『ダブル・ファンタジー』の収録曲。シングル・カットはされませんでしたが、アルバム中でも強い個性を放つ曲で、今でも、なかなか人気のある佳曲です。
「午後遅くに見知らぬ人の部屋にいる。僕は、一体ここで何をしてるんだ? それについては疑う余地はない。僕は君を失いかけているんだ。ともかく、電話が混線していて、連絡がとれない。電話が君に繋がりさえしない。僕は思わず叫んでしまう。君を失いかけているんだ。そう、僕は、決断できない迷いの谷にいるんだ。どうしていいのか、わからない。君が僕の手からすり抜けていくのを感じる。君を捕まえることができないんだ。僕は君を失いかけている。そして、今、君は、自分は十分に得ていないと言う。でも、僕は、あれらすべて、あまりにひどかった過去の物事のすべてを君に思い出させる。それで、いったい僕は、何をすべきだろうか? その傷跡の上に絆創膏でも貼っておけばいいのか。そして、今こそ、血が流れ出るのを止めるんだ。出血を止めるんだ。ああ、僕は君を失いかけている。むかし君を傷つけたことがあるのは覚えているさ。でもそれは、もう昔のことだ。君は、まだ、あの十字架を身に付けていなければならないのか? ただ、それについては聞きたくないんだ。ともかく僕は君を失いかけている。君を失いたくない。」
Here in some stranger's room late in the afternoon.
What am I doing here at all?
Ain't no doubt about it. I'm losing you. I'm losing you.
Somehow the wires have crossed, communication's lost.
Can't even get you on the telephone.
Just got to shout about it. I'm losing you. I'm losing you.
Well, here in the valley of indecision. I don't know what to do.
I feel you slipping away. I feel you slipping away. I'm losing you. I'm losing you.
Well, now, you say you're not getting enough.
But I remind you of all that bad, bad, bad stuff.
So what the hell am I supposed to do? Just put a band-aid on it?
And stop the bleeding now. Stop the bleeding now.
Well, I'm losing you. I'm losing you. Well, well, well, I know I hurt you then.
But hell, that was way back when.
Well, do you still have to carry that cross? Don't want to hear about it.
I'm losing you. I'm losing you. Don't want to lose you, now, well.
⑰ウーマン-Woman-(1980)
作詞 作曲 ジョン・レノン
◯7thアルバム『ダブル・ファンタジー-Double Fantasy-』(1980/全英1位・全米1位)収録
◯14thシングル(1981/全英1位・全米2位・全米年間21位)
◯2ndベストアルバム『The John Lennon Collection』(1982/全英1位・全米33位)収録
◯3rdベストアルバム『Lennon Legend〜The Very Best of John Lennon』(1997/全英3位・全米65位)収録
◯5thベストアルバム『WORKING CLASS HERO-THE DEFINITIVE LENNON』(2005/全英11位)
★CM使用→三菱eKワゴン(2001)
7thアルバム『ダブル・ファンタジー』からの2ndシングル・カットとして、死後に発表され、3度目の全英1位を記録し、カナダやニュージーランドでも1位を獲得したジョンの代表曲のひとつ。サウンド、メロディ、歌詞と歌唱、すべての要素がバランスよく組み合わさっているファンタジックで心温まる名曲。
「女性へ、僕の無分別で混乱した感情を、うまく表現することは、とてもできそうにない。なにしろ、僕はあなたに、永遠に返せない負債を負っているんだからね。人生の成功の真の意味を僕に教えてくれたことで、どれほどあなたに感謝しているか、内なる感情を表現する努力をしてみるよ。女性よ、あなたは、男の心の中に小さな子どもがひそんでいることを理解しているね。僕の人生は、あなたの手の内に握られていることを忘れないで。女性よ、僕を抱きしめて、あなたのハートに近づかせて。たとえどんなに遠く離れても、僕らを別れさせないで。僕らの絆は、星々に刻まれた運命なのだから。女性よ、どうか僕に説明させて欲しい。あなたに悲しみや苦しみをもたらすつもりは決してなかったんだ。だから、もう一度、僕に言わせて。今も、これからも、ずっと、君を愛していると。」
Woman I can hardly express my mixed emotions at my thoughtlessness.
After all I'm forever in your debt.
And woman I will try to express my inner feelings and thankfulness
For showing me the meaning of success.
Ooh well well tule tu tu tu
Ooh well well tule tu tu tu
Woman I know you understand the little child inside the man.
Please remember my life is in your hands.
And woman hold me close to your heart. However distant, don't keep us apart.
After all it is written in the stars.
Ooh well well tule tu tu tu
Ooh well well tule tu tu tu
Woman please let me explain. I never mean(t) to cause you sorrow or pain.
So let me tell you again and again and again.
I love you yeah yeah now and forever
I love you yeah yeah now and forever
I love you yeah yeah now and forever・・・
2010年代、2020年代の曲を聴いていて思うことは、シンプルで印象的なピアノの伴奏、声の良い上手いボーカル、耳障りよく、心地よいメロディの曲が多いのですが、これは、と思う名曲、強烈な印象を与える曲、一度聴いただけでのめり込んでしまう深みのある曲、何度でも聴いてしまう中毒になりそうな強い魅力を放つ曲、生涯忘れられない曲になるそうな傑出した名曲は見当たらない、ということです。
1950年代後半、60年代、70年代、80年代前半には、毎年のように、そんな名曲、将来スタンダード・ナンバーになることが確実な名曲が、必ず一年に何曲か登場したものです。そう考えると、今の時代の曲は、どこか物足りない気がするのです。メロディも、歌詞も、サウンドも、無難で、一定の水準は満たしているけれど、それだけというか…。
'60年代、'70年代のサイモン&ガーファンクルやジョン・レノンの曲を紹介していると、ますます強くそう思うのです。
そして、もう一つ、サイモン&ガーファンクルはまだしも、ジョン・レノンの音楽に濃厚な極端に左傾化した政治的性向に満ち溢れた強烈な主張は、今の時代には流行らないのだろうな、ということです。
加えて、その表面的な政治性の裏側にあるアクの強い人間臭さもまた、今の若い人には受け入れられにくいかもしれません。