4月9日は「ウール・デー」。
今がちょうど羊の毛刈りシーズンなのだそうだ。この貴重な天然素材とその多様な用途を称え、ウールの無駄を減らし、その再利用を促進することの重要性を広めるため、2019年より、イタリア羊毛産業協会と’Gomitolorosa Onlus’(非営利団体であるゴミトロ・ローザ。”gomitolo”は「毛糸玉」、”rosa”は「ピンク」という意味。)が主催しているイベントである。
’Gomitolorosa’は、欧州の羊毛の循環型経済に関心を持つすべての協会や団体を調整することを目的として設立された’European Wool Exchange Foundation’と共に、この日の推進団体の一つだ。
以前、ゴミトロ・ローザが20ものイタリアの病院でがん患者にラーナセラピー、つまりニットセラピーとして編み物を推奨していると言うことを書いた。編み物は心配事を紛らわし、痛みを感じにくくするのだそうだ。
現在、通院中の友人から病院でやはり、ゴミトロ・ローザの広告をみて私を思い出した、と言われた。
通院中、編み物のキットをもらったそうで、教えを乞われた。
かぎ針編みで、六角形の模様編みのモチーフを、待合室や自宅で編み、次回の通院の際に提出し、それを繋げて何かの作品にするらしい。
私も早速その協会のボランティアに申し込み、確定申告でも、納税の一部をゴミトロ・ローザに納めるよう手続きをした。
病院で教えるボランティアは、時間的な拘束もあるが、色々な提供が出来る形になっている。
編むことで、自分もリラックスでき、そして誰かに喜んでもらえるとしたら、これほど嬉しいことはない。
編み物は、単なる創造性だけではなく、セルフケアにもなる。編み物が、病院や介護施設、老人ホームなどを通して交流、社会参加、そして認知機能の活性化につながる貴重な機会となるのだ。
ところで、まだ先の話ではあるが、毎年10月10日に開催される「世界メンタル・ヘルス・デー」(世界精神保健連盟が1992年より、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定めた。その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な「国際デー」とされている)に合わせて寄贈する、かぎ針編みまたは編み棒で作られたウールの帽子を制作するミッションが与えられた。
このキャンペーンの主役は「緑」の帽子。「緑」は、成長、バランス、そして安らぎを連想させるため、メンタルヘルスの象徴色とされているのだそうだ。現在、毛糸と協会名の入ったタグ待ち。
古くから伝わる、「編み物」と言うシンプルな行為が、真のウェルビーイングの手段へと変わる「ニットセラピー」が価値を称えられている。
一本の毛糸がどのように人間関係、感情、そして健康を結びつけるのか、楽しみだ。
今日の一句
毛糸玉 編めば心も 温まる





