編み物と肩こり | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

ミラノのいくつかの病院の婦人科系の待合室では、ニッティングセラピーなるものが奨励され、編み物をするようだ。

それは、単純な反復の動作が、アドレナリンの分泌を抑制して、心身をリラックスさせる作用があるからだという。

子供の頃から、編み物が好きで、集中すると途中でやめられなくなり、夜も寝ないで作ることが多かったが、そういう時に限って目数を間違え、翌朝解く羽目になる。私の数時間返して~!と思っても自業自得。

ところで、先月、ひょんなことから手作りの子供服のお店から直々連絡を頂き、編みぐるみや子供用のニットを置かせていただくことになった。

自慢じゃないが、編むのはかなり早い。8年前のブログを見ると、週に1個はバッグを編んでおり、裏地もつけ、年間60個。それを2年続けた。がその後一気に視力が落ち、老眼鏡をついに作った。作った途端、どこまで進むの~?と言うくらい、毎年度数が進んだ。

一ミリよりも細い編み針と糸も使うが、さすがにこれを使うと、一気に目の周りから首筋、肩、そして腰...ひどいと足の裏まで硬くなり、吐き気がし、目を動かすのも辛くなる。そうなると数日休まざるを得ない。昨年、眼鏡を作り替えなかったせいか、最近またまた度数が進んだようだ。近くのものも遠くのものも見えない。やばっ!

 



小豆カイロで目や首筋を温め、リンパマッサージ、足裏マッサージ、肩甲骨剥がしや肩こりに良い体操は欠かせられない。最近は、ゴルフボールを見つけたので、足の裏や、腰に当ててコロコロ転がしている。

 

 

 

編み物さえ、無理はできず、日中明るい窓辺の自然光で編んだり、夜は暗い部屋では編まない。長時間は続けない。

 

それでも無心になれる編み物。瞑想効果もあり、集中力の持続、記憶力の向上、老化防止などセルフコントロールが出来るそうだ。

 

インターネットが普及してアナログ的なモノが淘汰される世の中。「編み物」はものを作る喜び、そしてストレス社会と言われる現代で確実に必要な行為のひとつかもしれない。

 

「編み物」はただ単に手を動かす作業ではなく、私たちの健康に多大な影響を与えてくれるセラピーやメディテーションの効果を担う。根詰めず、肩こりを防止しつつ、続けられたら楽しい。