アレルギー・テスト 〜 その3 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

昨年秋に、10年ぶりくらいにいきなりアレルギーが出てきた。特に顔。首や肘にも出てきた。
 
10年前にかかったドクターを思い出し、クリニークで受診。秋に検査しましょうと言われていたが、帰国中に悪化。アトピーと季節性の花粉症皮膚炎が合併していると言われたが、アレルゲンを調べないといけない。明らかに10年前に反応したもの以上にアレルゲンが増えているはず。
 
...というわけで、上記ドクターが日中常駐している病院へ出かけた。ミラノでも1、2番に大きい病院だ。
 
夏前に通常通り予約を取ろうとしたら、ミラノ及びミラノ近郊の国立病院で検査ができるアレルギー科は年内の予約は不可能と言われていたが、ドクター直だとなんでもできちゃう。
 
前回10年前は8時15分予約。今回は8時~8時半にくれば良いということだったが、とにかく我が家からは行きづらい場所で、車だと途中高速を利用して行けば15分くらいで行けるが、公共機関を利用すると1時間半くらいかかる。
 

 

10年前、夫に送ってくれないか?と聞いたらごちゃごちゃ言われ、結局当時小学生だった次男を近所の方に預け、タクシーで出かけたのだ。今回は早いけどそれで良ければ、と言われ夫に送ってもらったら6時40分に到着。早すぎるよ!

 

 
真っ暗で途方に暮れてしまった。とにかく巨大な病院。巡回バスは7時半から。私が行くバディリオンは病院の1番奥。入り口から1キロほど!

 

敷地内のバールでさえ閉まっており、仕方なく入り口の案内に近くのバールを教えてもらい、時間を潰した。

 

 

一応入り口のインフォメーションで、72番に行きたいんですが、と言うと「巡回バスに乗って、ドモドッソラの”D”で降りるんだよ」と言われた。えってなんで?Gじゃないの?と思った。確かに地図を見ると小さくDと書かれていた。
 
バスを待っいると大きなトラックが何台も病院内に入って来た。そしてバスに乗ると、後から乗ってきた女性が「アレルギー科に行きたいんですけど」と運転手にいうと「72だよ」と言われていたので、密かにあー彼女に着いていこう!と思った。苦笑 

しかし全く予想外のところに止まった。上記地図の矢印あたりだ。しかも病院の敷地内といっても畑のど真ん中を走ってきていた。もうここはどこ?前回の記憶と全く違う。1人じゃ帰れないと思った。
 
それもそのはず病院内はどこも建て替え中であり、病棟はプレハブであった。しかも始発の巡回バスに乗ったのに、アレルギー科は既に長蛇の列!

 

 

7時40分にアレルギー科は開いたが、受付は8時開始。イタリアの病院はホームドクターの指示書がないと検査や診断は受けられない。看護師に、「ドクターに直接ここにきて処方箋をもらうように言われました」と伝えると、8時になったら29番口で尋ねてみて、と言われそこでまた待たされる。1分前にフライング。バスで会った、私が付いて来た女性よりも早く、29番のドアをたたいてしまった。ズル?しかも彼女は処方箋を持っていたのに…

 

結局看護師はコンピューターで確認を取り私の名前があったので、そこで初めて処方箋を書いてくれ、受付で支払うよう言われた。今日は、 湿疹や皮膚炎の原因として皮膚に接触する化学物質、日用品、化粧品、薬剤、歯科金属などが関係していないかどうかを調べるパッチテストで、36ユーロかかった。日本だと5000円前後だというから妥当な金額か?

 

その後はすぐに呼ばれて、背中に一度に39項目のアレルゲン(ハウスダストや花粉、食品表示義務7品目(卵・乳・小麦・そば・ピーナッツ・エビ・カニ)を含むアレルギー性疾患)の主要な原因となるアレルゲンがテープを貼られた。その途中、処置室のドアは何度も開き、ドクターたちが出入りをする。それってあり?こっちは真っ裸なのに…

 

はい、2日後に!

 

テープは48時間つけたまま、シャワーもだめ、肩を回すジェスチャーをし、こういうこともしないでね!と言われた。次はプリックテスト。

 

病棟を出ると、すぐに巡回バスがきており、それに飛び乗った。それにしても、すごいところ…。大抵の患者は病院の駐車場に車を止め、そこから巡回バスを利用したり、徒歩。敷地内には、働く人たちの保育園や幼稚園も設営されており、学生も多く出入りしていた。つまり医学部も内部にあるようだった。

 

余談だが、この病院、オスペダーレ・サッコは1927年開業。イタリアで天然痘の研究と予防接種を開拓したイタリアの医師、ルイジ・サッコにちなんで名付けられた。増改築を続けて来ただろうが、ハロウインが似合いそうな雰囲気。苦笑

 

朝は暗すぎて周りの様子がわからなかったが、病院の外は、ここはどこ?と言うくらい、バス停前には外国人しかおらず、本来は町中から走っているトラムであったが、これまた工事中のようで、バスが代理運行しているようだった。もうタクシーに乗ってしまおうか?とも思ったが、今週はあと2回通うわないといけない。どこでどう乗り換えるか知る必要もある、と思いバスを待った。

 

バスから見える景色は、ミラノとは思えない荒廃した景色が続いた。しかも、遠い。病人や高齢者が一人で病院通いをするなど考えられない。病気にはなりたくないものだ。

 

続く。

 

今日の一句

病院に 通うだけでも 超ストレス