Milano Design Week 2021 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
明日から始まるミラノサローネ(国際家具見本市)及びフォーリサローネに先立ち、今日からミラノデザインウイークが始まった。
 
数日前、仕事へ出かける際、地下鉄で近所の建築家であるかっちゃんパパに遭遇。「急にデザインウイークに参加することになり、毎晩徹夜なんですよ〜。」と聞き、顔出しますね!と答えていたら、昨晩から画家の奥様からもメールやらSNSにもメッセージを頂き、行くなら初日に!と思い、出かけてきた。

 

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かっちゃんパパは、2019年11月、コーヒーの高級品種ゲイシャのみを扱うコーヒー専門店「ゲイシャリー・コーヒー」を有楽町駅近く、日比谷のビル全館にコーヒーの楽園として再現された。

 

詳細はこちらの記事にも書かれているが、「日本でコンペがあるのよ...」と奥様から聞いており、参加のために帰国された、と思いきや、「コンペに通ったのよ〜、今度は視察にコスタリカとパナマに行くの〜...」と聞き、そのスケールの大きさにはあ?と思ったものだ。

 

 

常に腰の低い方で、何事にも真摯に向き合い、お子さんの教育から料理まで、すごいな....としか言えないのだが、こうやって記事で読むと、すごいビッグな方なんだわ!といきなり緊張してしまう。笑

 

 
 
今回はこのゲイシャリー・コーヒーのデザインに携わったプロジェクト全体が紹介がされていた。実際視察に行き、インスピレーションを受け、各階ごとに雰囲気を再現されたという。デザイン、素材に妥協はなく、何度も作り直したものもあるという。
 
 
 
ギリギリ日本から届いたというゲイシャ・コーヒーとお菓子のおもてなしもあった。コーヒーというよりも高級なお茶のようで、香りも口当たりもやわらか。普段私はコーヒーには砂糖は入れないが、砂糖が必要な人も砂糖なしで全く苦くなく、飲みやすい。ゲイシャリーではコーヒー一杯が800円から2500円するものもあるそうで、非常に高価なコーヒーを堪能させていただいた。

 

 
 
こちらは奥様が描かれた、日比谷店にあるトイレのピクトグラム。余談だが、ピクトグラムとはヨーロッパで生まれたという絵文字で、文字の代わりに絵を使って公共施設などの用途を案内するサインとなるが、トイレピクトは1964年の東京オリンピックに向けて考案されたのだそうだ。

 

 

同時開催されている、彫刻家・工藤文隆氏の作品。雰囲気的に水族館にいるようだ。笑

 

 

その後、近所を散策。ミラノの中心地はこう言った小さな通りがいくつもあり、歩いてみないと、知らない道も沢山ある。

 

 

行き当たりバッタリ入った展示会場では、常にグリーンパスを求められた。パッと見て中に入れてくれるところもあれば、QRコードリーダーで本物かどうか確認されたが、個人の証明書を提示するようなことはされなかった。それから、会場ごとに、携帯で登録をするよう言われるが、すべて、入り口でノートに氏名、連絡先を書いて、中へ入れた。

 

 ガラスの展示場。
ヨーロッパ内からの参加者はさすがに多いようだった。どこへ行っても英語で話しかけてくるので、「イタリア語でお願いします」とお願いした。笑 情けないくらい英語が出てこなくなった。苦笑

 

 展示会場ではないが、やたら人が入っていく面白そうなお店を発見!けばけばしく、誰が着るの?という代物もあったが、とにかく値段を見て吹っ飛ぶくらいのものがいっぱいあった。それを山のように買い漁っていく外国人もいた。

 

 あーこれかあ、と思ったミラノで流行りの麻のニットバッグ。左真ん中が79ユーロ。それ以外はすべて89ユーロだった。どこへ行ってもニットバッグが大人気。
 
帰宅すると、万歩計は12,000歩に及んでいた。地図を見ながら、行った場所を確認。招待状がなく入れないところもあったし、えっ入れたの?と気になる庭園のある建物、普段は入れない教会が幾つかあった。仕事帰り絶対行かなきゃ!
 
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アジア人はあまり見かけなかったものの、ミラノにツーリストが戻って来た感。デザインウイーク、サローネ(個人的にはフォーリサローネが好き)には人混みの町こそ、ミラノであり、ミラノだからこそ楽しめるものがこの時期いっぱい溢れていると実感。
 
とはいえ、どこへ行くにもグリーンパス提示。遭遇はしなかったが、ミラノ市内で1500人に及ぶ「グリーンパス反対!」「No Vax!(ノーワクチン)」を叫ぶデモがあったようだ。始業を前に、厳しい9月の始まりだ。