8月半ば、まだミラノはヴァカンスシーズンで自転車は元より車も少なかった時期の自転車通勤は心地よいものがあったが、徐々に車も増え、今週に入り一気にバイクや自転車での通勤者が増えた。
そして立て続けに交通事故発生。
そりゃそうさ。信号無視があまりにも多く、私が信号待ちをしていると、背後からふらーっと自転車が追い越してきてまだ赤信号の交差点に突っ込んでいく。イタリア人はせっかちな人が多く、前の車が信号が変わり、コンマ数秒動作が遅れるだけですごい剣幕でクラクションを鳴らす。そんなコンマ数秒遅れただけで人生何がかわるのか?とさえ、思ってしまう。
ところで,岡山在住ロシア人ライダー・ローマンのyoutube動画をよく見ている。外国人の彼がみた日本の交通ルールの摩訶不思議、また、日本人って皆「親切」だったのではないか?という外国人がみた日本の神話がこわれていく瞬間...、また運転中にも礼儀を忘れないドライバー...彼のいう、「ならず者」「従順なドライバー」はよく言い当てていて面白い。
そして、私もひょうひょうと後ろから抜かして行き、赤信号の中を渡っていく自転車を見るたび、「このならず者!」と小さな声に出す。信号を無視して抜かしていった割に、追いついてしまうと、やたらノロノロしていて抜かすに抜かせないいらいらするおばさん。「バイクもそうだけど、自転車が怖い。特に自転車のおばさんが怖いのよ!」と家族に話すと、「ママも自転車のおばさんじゃん!」と言われる。確かに、イタリア人女性、私よりずっと年上だろう?と思っていても、意外に同年代だったり、下手をすると年下の人もいたりしてショックを受ける!しかし、大勢が信号を守り、赤信号で停止している中、ヒョローっと人を押し抜け前に出て、挙げ句の果てに堂々と信号無視して渡って行くことは決してないと言い切れる!
朝の運転は怖いが、午後は午後で、意外にサングラスをかけていても西日が強すぎて目が見えなかったり、Just Eatのようなデリバリーの自転車がこれまた怖い。すごいスピードで車やバイクの隙間を走り、時に歩道を、時に一方通行をすごい勢いで逆走しており、怖いったらありゃしない!!
そうそう、朝の道路で電動キックボードも怖い。最近ミラノ郊外で13歳の少年が横転し死亡する事故があった。制限速度は、自転車道で時速20km、歩行者エリアは5kmだが、ゆうにそれを超えている。
というわけで、月も変わり、新たに定期券を買ったので、今度は地下鉄で通っているが、先日乗ったバスの中で、そこそこ混んでいたのだが、空いていた席を目指して乗ってきたイタリア人男性が、椅子に触れ何かしていた。座席についていたガム?を取っているのか?と思ったら、どうもタバコを吸いながら乗ってきて、いきなり座席にタバコを押しつぶし火を消していたのだ。席の真向かいに座っていた女性が怒り出して、注意していた。するとその男性は逆ギレし、自分は自分がしたいことをするだけだ!何が悪い!と怒鳴り散らしていた。そこで、また心の中で「このならず者〜!」と叫んだ。
まあ、結局どこにでもならず者はいるんだな。
