ハラタツ! 〜 蚊の大量発生 その3 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

数年ぶりに蚊の攻撃に遭いボコボコにされている。
 
考えてみれば、昨年の夏は日本におり、それほど食われておらず一昨年前は、熱波のせいか蚊がいなかったのだ??なので数年ぶりのなんともいえないイライラ感。
 
今年の蚊は何故か姿を見かけないが、耳元にブーンとやって来る。腹立つわ〜 しかも、体のあちこちがちっちゃくプクプク腫れ上がり、個々の部分から飛び出るようなかゆさと熱を発している。
 
普段だと、ハッカ油だ、ラベンダーだ、いろいろと防備しているのに、なぜか今年は無防備でやられっぱなし。数年、蚊の攻撃に合わないとすっかり忘れてしまうのだなあ。
 
けれど、日中家のどこかにいるはずだ!壁を眺め回し、家具の脇などを覗き込むと、やはりじっと身を潜めていたのである。しかし、以前も書いたが、血を吸うのはメスのみ。特に、産卵時の蚊は人や動物の排出する二酸化炭素、体温と湿度、汗に含まれるアセトンや乳酸などの揮発性物質などに反応し吸血行動のターゲットを決める。
 
蚊の発生は、言わずと知れた、雨水の水たまりや鉢受けの皿、タイヤの中、空き缶の中、バケツやジョウロの中といった

水がたまるところが多いので、まずはそこをなんとかさせなければいけないのだが、ミラノ市長であるジュセッペ・サーラ氏は、住宅所有者やマンションに対し、庭園、中庭、屋外エリアに存在するマンホール、グリル、流水型井戸近辺での繁殖予防のため、水が溜まらないようにすること、この規則に違反した場合の罰金は、150 ユーロから 500 ユーロの罰金とする、と条例に署名した。

 

ところで、週明けにシッター先のツインズに会うと、腕や足が赤くプツンと腫れ上がっている。もちろん、蚊によるものだが、彼らは週末は郊外の田舎の家で過ごしているので、ものすごい数なのだ。赤ちゃんは体温が高く、汗も二酸化炭素もよく発散するので蚊のターゲットになりやすい。かゆみが我慢できなくて、とびひの原因になったり、体質によってはアレルギーの原因になることもあるようなので気をつけてあげないといけない。

 

この世からゴキブリや、蚊がいなくなればいいのに、と思うのは私だけか?

 

全世界では毎年5億人ともみられる人がマラリアに感染し、100万人以上が命を落としているという。もちろん、蚊が媒介して起きる病気だ。

 

暇な私は、こんな文献にたどり着いた。爆

 

 

研究者によると、蚊は1億年以上も地球に生息しており、非常に多くの種と共に進化を遂げてきているわけで、もし、生態系の一端を担う蚊が一掃されてしまうと、蚊を食糧とする生き物の生態が脅かされ、また一方では花粉を媒介してもらっている植物が絶滅してしまうことも考え得るのだと言う。

 

逆に、駆除することによって人口増加、という考えもあるのだと別の研究者は言う。何事にもバランスというものはあるだろうが、恐ろしい発想だ。しかし、それが事実なのだろう。

 

かゆいイライラ感から、難しい文献を読んで頭が痛くなった。苦笑