リモート面会 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

昨晩、友人の計らいでミラノの養老院におられる日本人シスターにリモート面会出来た。
 
毎週日曜日シスターのところに顔を出して、たわいもないお喋りをしてくるのが習慣だった。大抵現地で友人とも合流していたので、帰りがけ近くのカフェでお決まりのお菓子とコーヒーを頂く日曜日の午後。笑い合い勇気と癒しをもらえる一時だった。
 
1月半ばあたりからコロナの噂が広まり、訪問を控えていたのでもう7ヶ月以上シスターにはお会いしておらず気になっていた。
 
風邪も引かず、なんとかお元気だとは聞いていたものの、車椅子に乗り、あまり歩いていない話を聞いていたので、ボケてしまわないか気になっていた。
 
お互いが画面に映った途端「シスター、わかりますか?」と聞くのは失礼かな?と躊躇していたら「あら、感じが違うわー」とシスター。先週髪の毛を切り、雰囲気が変わったせいか?以前ブルーやら紫色だった髪も伸びて、切り落としてしまった。一時は色が落ち、ブリーチをかけていたのでその部分が金髪の時さえあった。
 
「あなた、いつも変な格好してるわよね」「髪も変よね」「でも個性的で好きよ」と褒められているのか?貶されているのか?よくわからない。爆
 
ちなみに上記の友人のことも「彼女は地味よね」「でも生地はいつも上質のものを着ているのよ。」と超毒舌。爆
 
「毎日たくさん食べて、たくさん寝て元気ですよ」とシスター。画面にへばりついておられるので、おでこしか映らない。爆
 
「あれっシスター、メガネは?」と言うと、どこかしら...と言われ「見えるんですか?」と聞くと「見えない」と言う。えええ???
 
しかも、少し耳が遠くなられ、友人が通訳?しないと伝わらなかった。
 
そして、今月30日には、ついに90歳のお誕生日を迎えられる。
 
シスターのお母様が88歳で帰天されたそうで、昨年89歳の誕生日を迎える直前、自分も88歳で死ぬのだと言い張られた。しかし、誕生日を迎えてしばらくしてから、「神様が現れて100歳まで生きていいっておっしゃったの!」と言うではないか!笑
 
現在コロナ感染防止のため、養老院内で会うことは禁止されているが、院内のヴェランダであれば問題ないようだが、もうそろそろ屋外も寒くなり、インフルエンザも流行り出すようになれば、養老院訪問も難しくなることだろう。
 
「シスター、もう少ししたらミラノに戻りますから、それまで元気でいて下さいね。」と言うと、「えっ100歳まで?」とおっしゃるので、「そんな遠い先の話じゃないですよ〜」と言って笑った。
 
今日、母のケアマネさんも来ておっしゃっていたのは、免疫力を上げるために大切なのは、食事、睡眠、運動、そして気持ちの持ち方。もちろん聖職者信者には祈りも大切。80歳でコロナに感染されても復帰し仕事に戻られたシスターもいらっしゃる。
 
養老院は一般の高齢者施設と違って聖職者の施設なので、毎日ミサもあり、レクレーションや体操などの時間もあるそうだが、総長の話あり、黙想会あり、お御堂はいつも空いているのでお祈りももちろん自由で、信仰を守り続ける「終の住処」である。
 
このコロナの1日も早い終息と、再びシスターを訪れる日が来る事を願っている。