近所の木蓮が咲き誇っている。
あちこちで白、ピンク、黄色...と咲き競うように花々が咲き始め、うっすら心地よい香りがしてくる。
木蓮といえば、以前2回、相田みつをさんの詩「裸の木蓮」を紹介した。
この見事な開花のためにひっそり裸で耐える姿を、今思い出す。人は、普段華やかなものには目が行くが、意外に、ひっそりと耐えている姿には気づけないものだ。人生もきっとそうかもしれない。一年に一度花を咲かせるために、じっと冬の寒さに耐え、幹いっぱいにエネルギーを蓄え、その時をひたむきに待つ。その姿は静かに美しいが、人間の場合は毎年花を咲かせるわけではない。逆に時期はまちまちだが、花を咲かせるために、じっと待ち、咲き終わった後またじっと耐えることがほとんどなのかもしれない。
春爛漫の裏には、儚く耐え、いさぎよい姿がある。己のすべての力を出す生きる力...
ただただその美しさに涙が出る。
「裸の木蓮 ふたたび」



