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高度感覚

飛びはじめたらまず身につけなければいけないのが高度感覚です

特にランディングアプローチでの高度感覚ですね。まずは無難に降りられるようになりましょう。

でも私たち人間は上下方向の高さの変化には弱いのです
古来から平らな所で暮らしてきたので


移動方向を大まかにいえば
クルマや自転車は2次元 (平面)
パラグライダーやスキューバダイビングは3次元 (立体 3D)です

3次元のイメージって難しいですよね

パズル、シューティング、格闘
ゲームはほとんど2次元かな

普通の方は3次元をイメージすることに慣れてないのです

僕も何枚かの高層天気図を組み合わせて立体的にイメージするのは苦手です

どうやって3次元の移動イメージを覚えたら良いか?

まず、無線誘導を受けながら飛ぶことで、高さの感覚に慣れていきます。

少し余裕が出来たら、周囲の景色をキョロキョロ見るようにしましょう。
特に森の上や、山の斜面などみると高さの感覚を掴みやすいです。

以前、ジャックオーランタンのかぶり物をしてハロウィンフライトをしました
目の部分はメッシュで見えるようになっていますが、視界が狭い!

一点を見ているだけでは遠近感が掴みにくく、ずーっと首を動かし続けていた思い出があります

普通に飛んでる時は無意識に色んなところに目線がいってるんだなー と思いましたね
目線は動かしても無線の声はしっかり聞いていてくださいね

無線誘導の通りにコントロールすれば、目をつぶっていても降りられます(はずです)



上手な人のランディングアプローチを見ることも大切です。

この風の場合、どんなルートで降りるのか。なぜそこでターンしたのか。
そのエリアならではの注意点もありますので、沢山観察して参考にしましょう。

タンデムフライトをしてもらうのも効果的です
インストラクターと一緒である安心感があるので、余裕を持って周囲の情報を得ることが出来ます

ソラトピアでは初飛び前の方、フライト本数の少ない方を対象に積極的にタンデムレッスンを行っています

なんと追加料金なしで

タンデムレッスンをした方が上達が早いので、結果的にスタッフが楽なんです 笑

人間が鳥の感覚に近づくのは簡単ではありませんが、意識して周りを見るようにして、他の人の飛びもよく見てちょっとずつ3次元に慣れていきましょう


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グラハン失敗談2

次に目をつけたのはサッカーゴール

キャプテン翼に憧れ小中高とサッカー部だった僕

立花兄弟のスカイラブハリケーンを破るため、翼くんはゴールポストに登りました

たしか手を使わず、ゴールポストを階段のようにタッタッ!と2~3歩で駆け上がっていたはず

マンガならではの動き
でもグラハンなら再現出来そう

3mくらい離れた位置から、グラハンでゴールポストに駆け寄るようにしてみる

でも真っ直ぐ駆け上がれず、横に流れて落ちてしまう
風も微妙に弱く、上まであがれない

何回も何回もトライしました
すると、絶妙な強さの風が吹いてきました

今だ!と勢いよくゴールポストを駆け上がる僕

うまい具合にサッカーゴールの上でピタッと止まり、リバースからフロントへと振り向く

やったー!! 翼くんになれた!!

そう喜んだ次の瞬間、風は更に強さを増した

サッカーゴールの上から数メートル吹き上がり、風下へ吹っ飛ぶ

そして地面に叩きつけられ、肩と頭を強打

吹っ飛び具合もマンガばりです

近いイメージは、昇竜拳を喰らってダウンした感じ

軽い脳震盪を起こし、しばらく動けませんでした

グライダーがどんな動きをしたのか分かりません

ちゃんとヘルメットをかぶっていたので打撲程度で済みましたが、ノーヘルだったら死んでいたかもしれませんねー

十数年経った今では笑い話ですが、とても褒められたもんではありません


これは僕の失敗談ですが、他の人だと

・グラハンしていてサーマルに吹き上げられてツリーラン

・ど強風で引きずられて、そのまま車道へ

なんて話を聞いたことがあります

技術的な事もありますが、大きな原因は「風に対する知識の浅さ」です

グラハンはとても良い練習ですが、一歩間違えると大きな事故になることもあります

決して一人で練習せず、インストラクターや信頼できるパイロットと一緒に練習してくださいね

僕のように死にかけないために 笑
殿塚との約束ですよ


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グラハンの失敗談 その1

20代前半、グラハンがしたくて近所の河川敷によく行っていました。

マイククングという方がクルマや大きな流木?をグラハンで登っていく動画を良く見ていました。

やってみたい
でもそれをやるには5~6m/sの風が吹き続けてくれなければなりません。

確かあれは台風が沖縄に上陸した日、そのチャンスはやってきました。

風が強い、そしてどんより曇っているから上昇気流が出ないだろう

さて、何に登ってやろうか?

目に付いたのは野球場のバックネット

金網に足を掛けやすいし、掴むこともできる


グラハンで登るためにはコツがあります。
グライダーを風下側に少し倒し、カラダが金網に押し付けられるようにするのです。

真上まで上げてしまうと、飛ぼうとしてしまい足が浮いてしまいます。

僕はグラハンでバックネットに近づいて行きます。

そしてバックネットにブレークラインやDラインを押し付け、向こう側にキャノピーが行くようにコントロール

グラハンクライム開始

そしてすぐにトラブル発生

バックネット上部の金網にラインが挟まってしまったのです

登ったのはたったの1m

バックネットの上には強風でバサバサ暴れる黄色いグライダー

下にはバランスを崩して斜めにぶら下がり、金網に掴まりながらハーネスを外そうともがく僕

まるで蜘蛛の巣に引っかかった蝶々のようです

近くの土手を散歩していた方は不思議な光景だったでしょう

それでもグラハンしたい僕は、金網によじ登りグライダーを回収し、登れそうなものをまた探しました。

つづく


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グラウンドハンドリング

略してグラハン
パラグライダーのトレーニング方法
空を飛ばずに、地面(グラウンド)に足をつけたまま翼をコントロール(ハンドリング)する練習。

3~5m/sの風なら、数分間上げ続けるコトができます。海風のように安定した風なら数十分間続けることも。


上手になりたかったら、グラハンを沢山しなさい。

インストラクターだけでなく、世界的なトレーナーや選手もそう言います。


なぜグラハンをすると飛ぶのが上手になるのか?

パラグライダーで上手に飛ぶためには、飛んでいる間も常に翼をコントロールしなくてはなりません。

揺れが小さくなるように、潰さないように、潰れた場合は素早くリカバリー出来るように。

翼の動きに対して、適切な量のブレーク操作をしなければなりません。


適切な量ってどれくらい??

それを覚えるられるのがグラハンです。

グラハンで頭上にキープし続けられる人は、適切な量が分かっている人です。

揺れがおさまらない人は、ブレークを引き過ぎてオーバーコントロールになっています。

傾きをなかなか直せない人は、ブレークの引きが足りない事が原因の一つです。


近年のパラグライダーは非常に性能が良く、雑な操作でもそこそこ飛べてしまいます。

それゆえに適切な量のブレーク操作ができていなくても気づきにくいのです。

初級機に乗り続けるならそれでもいいでしょう。でも中級機・上級機に乗るようになると、ブレーク操作の甘さの差がはっきりとフライトの内容に出てきます。


という訳で、

グラハンを沢山して、適切なブレーク操作をカラダに覚え込ませることが、上手に飛ぶためにとっても大切

なのです

もちろんテイクオフの技術も向上しますし、ある程度できるようになるとグラハン自体がとても楽しいコトにも気付くと思います。

ぜひ皆さんも沢山グラハンをしてくださいね!


しかし!飛ぶよりは安全とはいえ、グラハンにも注意が必要です。

次回はグラハンに潜む危険についてお話しします。


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ソラトピアパラグライダースクール

スタッフの夏のユニフォームは、オレンジ色のポロシャツを採用しています。

オレンジ色なのには理由があります。

ショートフライトのときや、ランディングアプローチのとき、スクール生に「僕の方を見てー」と指示を出すコトがあります。

その時にパッと探し出せるように、草木の緑の中で目立つオレンジ色を着ているのです。

緑、青、黒などだと景色に紛れてしまいますからね。

ソラトピアのちょっとしたこだわりです。