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抑える [ おさえる ]


使用頻度の高いパラグライダー用語ですが、意味はなかなか分かりにくいものがあります。


時にグライダーが頭上より前に出る事があります。


ライズアップで勢いをつけすぎた時や、フライト中に大きなピッチの変化があった時です。


※ピッチとは前後方向の揺れのこと


グライダーが自分より前に出すぎると、潰れてしまいます。
潰れなかったとしても、不安定になります。


そうならないようブレークコードを引いて、グライダーをあまり前に出さないようにしなければなりません。


では、どれくらいブレークコードを引くのか?


それはグライダーの勢いによって変わってきます。


ブレークコードを30cmくらい引けばいい時もあるし、フルブレークまで引かなければならない時もあります。




僕はこれに車間距離のイメージを持っています。


車間距離を一定に保って運転していたとします。


前の車が減速したときは、当然自分も減速します。


もし前の車が急ブレーキをかけた場合、自分も急ブレーキをかけないと追突してしまいます。


追突 = グライダーの潰れ です。


そうならないようにコントロールしなきゃいけませんね。




と言うわけで、


ブレークコードを引く量はケースバイケースなのですが、出てくる指示は「抑えて!」の一言です。


この「抑えて!」は前述したように、


「グライダーの勢いに合わせて適量ブレークコードを引いて、自分より前に出過ぎないように抑制して!」


という意味になります。


とても便利な言葉ですねー 笑


まぁ具体的な指示をする時間はないから仕方ないんですけどね。




適量ってどれくらい?という話になりますが、それはカラダで覚えるしかありません。


グラハンやピッチングの練習を沢山してくださいね!




※ 注意点 ※


パラグライダーはスピードが遅くなり過ぎると、失速という状態になります。


抑えた後ブレークコードを引きっぱなしにしていると、それはそれで良くない事があります。


インストラクターにしっかり説明してもらって練習に取り組んでくださいね。

ソラトピアつくばパラグライダースクール
とのづか


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グライダーを見たままキープは間違い。

キープ時に頭上のグライダーを見るのは、「バランスをとるため」ではありません。
グライダーがきちんと広がっているかを確認するためです。

初心者は上を向いたままキープを続けようとする人が多いですが、間違いです。
上を向いた状態では、バランスをとることは難しいからです。

試しに、いま真上を見てみてください。
どこが真上か基準がないので、自分が真上だと思っていても、ちょっとズレた角度を見ていることがほとんどです。
動きながらだったら、なおさら。
グライダーを視界に入れようと必死になり、海老反りしてしまう人もいます。

人間は周りの景色を基準に水平方向を認識し、平衡感覚を補正しています。
ですので、バランスをとるときは遠くを見るようにしましょう。

目線を上げずライズアップ、グライダーが頭上に来たのを感じたら、ブレークを引き、目線を上げ、グライダーの広がりを確認。
広がっていることの確認は1秒程度で十分です。
広がりを確認できたら、目線を進行方向に戻してキープします。

余談ですが、頭上をずーっとみてキープしている方は、口が開いていることが多いです。ちょっとカッコ悪いですね。
いいキープができると、余裕のあるテイクオフになります。スロープで飛ばずに、なるべく長くキープし続ける練習をするといいですよ。


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グッと気温が下がりましたね。

季節の変わり目となった3連休には長野県白馬村にいました。
想像以上に寒くなったので、もう少し暖かい服装にすれば良かったと思いました。

エリアでも「テイクオフに上がったら思ったより寒かった。」なんてことがありますね。

上昇気流に乗って上がったときは尚更。

そこで、服装について考えてみます。

気温は標高が100m上がるごとに0.6℃下がると言われています。
これは標準大気の目安であり、パラグライダー日和の時は100m上がるごとに1℃くらい下がると考えましょう。

ソラトピアの場合、テイクオフとランディング高度差が470mありますのでざっくり5℃くらい下がります。

地上から1,000m上がると、10℃くらい下がると思っていた方が良さそうです。

秋になり最高気温が20℃くらいだと、5〜10℃下がるとなかなか寒く感じますよね。


また、パラグライダーは時速40km弱で飛行します。
風速に換算すると、10m/sになります。
その風を受け続けて飛んでいるので、体感温度が下がります。

例えば、
テイクオフの気温15℃、湿度60%、風速10m/sで計算すると、体感温度は3.8℃になります。

寒いですね!

体感温度を計算してくれるサイトです。
http://keisan.casio.jp/has10/SpecExec.cgi?path=01500000.%8A%C2%8B%AB%82%CC%8Cv%8EZ%2F05000000.%8BC%8F%DB%2F11000300.%91%CC%8A%B4%89%B7%93x%2Fdefault.xml

これは肌が露出している場合なので、防寒をしっかりすれば大丈夫。
風を通さない生地のジャケットを着ることで大きな効果があります。

ゴアテックスやウインドストッパーなどの生地のジャケットが良いでしょう。

ゴアテックスは雨にも強いのですが、パラグライダーにはあまり関係ありませんね。また少し生地にゴワつきがあります。

個人的にはウインドストッパーで十分です。
ストレッチの効いたウインドストッパーのソフトシェルは、動きやすくバタつかずオールシーズン使えるのでオススメです。

という訳で、これから寒くなりますのでエリアに行く際にはプラス1〜2枚持って行くようにしましょうね。

との


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ブレークコードの引きしろを理解しよう!


◾︎フルグライド
いわゆるバンザイ
ブレークコードを全く引かない状態
無風時の最良滑空速度(最も遠くまで飛んで行ける速度)


◾︎ベストシンクレート
手の位置は肩くらい
フルグライドから15~20cm引いた状態
いわゆる軽くあてた位置
キャノピーの後縁に1本筋が入る

最小沈下速度(最も下がりにくい)となり、テイクオフして山から離れるまではベストシンクレートで飛ぶが望ましい。

また、ベストシンクレートの手の位置で飛べば、発生するピッチに対して積極的にコントロールすることができる。


◾︎ベストスタビリティ
ブレーク有効長の手前まで引いた状態
キャノピーの後縁に2本筋が入る

有効長ギリギリまでブレークコードを引いているので速度が遅くなり、グライダーの揺れも小さくなる。
直訳すると「最も安定する」だが、失速に近い速度なので安全性が高い訳ではない。

ライズアップの後はベストスタビリティの状態でキープするのが望ましい(4m/s以上の強風時を除く)

◾︎フルブレーク
腕を下に伸ばしきるまで引いた状態。
グライダーの速度を最も遅くする事ができる。
1m/s以下の弱風、またはフォローの風で着地する場合は、しっかりフルブレークまで引くことが重要



以上が基本的なブレークポジションです。
グライダーの種類や風の質・強さによって変化するものもあるので、詳細はインストラクターに教えてもらってくださいね(^^)


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風に正対して着地するのが理想的


だけど、気にしすぎなくて良いんです。
ちょっとくらいずれてても大丈夫。


大切なのは、着地のときに翼が水平になっているコトです。


【体が傾きながら着地するのは難しい】


ターンをすることで翼が傾き、人間が振り子の動きをしながら着地することになります。


うまく走り向けられなかったり、地面に突っ込むように倒れ込む恐れがあります。


高度5m以下になったら翼を水平に飛ばし、体が地面に垂直な状態で着地することに集中しましょう。


【風の力の成分を考える】


ベクトルで考えると、
30°だったら、向かい風成分70%、横風成分30%


45°だったら、向かい風成分50%、横風成分30%


90°真横の風だったら、向かい風成分0%、横風成分100%


無風で降りることができる人は、向かい風成分0%の横風でも降りることができるはずです。


ただし、気をつけたいのはブレークを引いた後、横風成分によってグライダーが流されることです。


着地した時からグラハンで修正を始めないときれいに翼を降ろせません。


グラハンスラロームで修正の練習をしましょう。


【まとめ】


風に正対して着地しなければならない 訳ではない


翼を水平に飛ばし、振り子運動が出ないようにすることが、着地の衝撃を減らすうえで重要です。