以前に言語習得の順序について書きましたが、
今日は動詞の時制の教え方について
考えてみたいと思います。
皆さんはどのようにして動詞の過去形を
習得されましたか
わたしが文法を習ったのは
中学校での英語教育が初めてだったので、
一般動詞の原形に -ed(-ied、-d)をつける
不規則変化をする動詞がある
というように覚えました。
特には、
- put - put - put(A-A-A型)
- run - ran - run(A-B-A型)
- teach - taught - taught(A-B-B型)
- see - saw- seen(A-B-C型)

I see a flower.(花が見える)I saw my grandma yesterday.(昨日、おばあちゃんに会いました)
「今のことを話すときは、see」
「ちょっと前のことを話すときは、saw」
という風に、別単語として使い分けをしているのです。
なので、「"saw"は "see"の過去形なんだよ」
と年齢の低い子どもに教えてもピンと来ません
周りの英語話者から 繰り返し繰り返し、英語を聞き、
- 現在のことを話しているのか
- 未来のことを話しているのか
- 過去のことを話しているのか
その状況によって、その子なりに文法解釈をし、
現在のことを話すときは see、
過去のことを話すときは saw
・・・と何となく理解し、アウトプットで試し、
そして間違いを直され、
それで修正しながら習得していくと思われます。
そのため、発話ベースにバイリンガル育児をする場合、
正しい時制を使えるようになるのは、
時間の概念が分かってくる、
4〜5歳以降と考えられます。
「時間の概念が分かる」というのは
「時計が読める」ということではなく、
大まかに「ちょっと前」「昨日」「今日」「明日」「ちょっと先」が分かり、
過去・現在・未来が何となく分かっている状態
娘の場合は、時間・季節の感覚を身につけるために
3歳過ぎからカレンダーの取組みを続けていました。
そうやって、時間の概念が理解できてきたら
時制も習得しやすくなると考えています
そう考えると、
英語を「学習して」習得した場合と比べると
気の遠くなるような時間をかけて
時制を習得していることになりますね
でも大きな利点としては、
「暗記」と違い、体得しているものなので
考えずに使えるということがあると思います
では、実際に語りかけで
知識として教えずに
過去形を教えるには
どうしたらいいのでしょうか?
次回はそのことについて考えてみたいと思います