以前に言語習得の順序について書きましたが、

 

今日は動詞の時制の教え方について

考えてみたいと思います。

 

 

 言語習得の順序に関する記事花 言語習得の順序①:文法要素花 言語習得の順序②:質問文
花 言語習得の順序③:否定文

 

 

 

皆さんはどのようにして動詞の過去形を

習得されましたかはてなマーク

 

わたしが文法を習ったのは

中学校での英語教育が初めてだったので、

 

1 一般動詞の原形に -ed(-ied、-d)をつける

2 不規則変化をする動詞がある

 

というように覚えました。

 

特に2は、

  • put - put - put(A-A-A型)
  • run - ran - run(A-B-A型)
  • teach - taught - taught(A-B-B型)
  • see - saw- seen(A-B-C型)
というように、一覧表をひたすら声に出して覚えたものです笑い泣き
 
 
 
低年齢でバイリンガル育児をする場合、
当然、子どもは こういう風には習得しません
 
発話ベースで英語を習得する場合、
繰り返し繰り返し耳にするインプットにより
自分の中で文法ルールを見つけ出します。
 
そこが、年齢が高くなって、
文法を学習して習得する場合
大きく異なります。
 
 
娘や他の子ども達の発話を観察して
推測できるのは、子どもは、
 
時制によって動詞を
変化させているわけではないということ。
 
 
たとえば、
I see a flower.(花が見える)
 
I saw my grandma yesterday.(昨日、おばあちゃんに会いました)
 
という二つの文。
大人だったら、"saw"は "see"が変化したものとすぐに分かります。
 
でも文法を知識として教わる前の子どもは、
 
この"see"と"saw"は、
リンゴバナナのように
別の単語として捉えていると思われます。
 
動詞の原形を変化させている訳ではなく、
 

「今のことを話すときは、see

 

「ちょっと前のことを話すときは、saw

 

という風に、別単語として使い分けをしているのです。

 

 

なので、「"saw"は "see"の過去形なんだよ」

と年齢の低い子どもに教えてもピンと来ません笑い泣き

 

 

周りの英語話者から 繰り返し繰り返し、英語を聞き、

  • 現在のことを話しているのか
  • 未来のことを話しているのか
  • 過去のことを話しているのか

 

その状況によって、その子なりに文法解釈をし、

 

現在のことを話すときは see

過去のことを話すときは saw

・・・と何となく理解し、アウトプットで試し、

 

そして間違いを直され、

それで修正しながら習得していくと思われます。

 

そのため、発話ベースにバイリンガル育児をする場合、

 

 

正しい時制を使えるようになるのは、

時間の概念が分かってくる、

4〜5歳以降と考えられます。

 

 

「時間の概念が分かる」というのは

「時計が読める」ということではなく、

 

大まかに「ちょっと前」「昨日」「今日」「明日」「ちょっと先」が分かり、

 

過去・現在・未来が何となく分かっている状態ニコニコ

 

娘の場合は、時間・季節の感覚を身につけるために

 

3歳過ぎからカレンダーの取組みを続けていました。

 

 

 時間の感覚を身につける取組み花 カレンダー(曜日の歌)
花 カレンダーの取組み
花 カレンダーと序数
花 カレンダーの取組みと今
花 発話:時制の習得

 

そうやって、時間の概念が理解できてきたら

 

時制も習得しやすくなると考えていますニコニコ

 

そう考えると、

英語を「学習して」習得した場合と比べると

気の遠くなるような時間をかけて

時制を習得していることになりますねあせる

 

 

でも大きな利点としては、

「暗記」と違い、体得しているものなので

考えずに使えるということがあると思いますチュー

 

 

では、実際に語りかけで

 

知識として教えずに

過去形を教えるには

どうしたらいいのでしょうか?

 

次回はそのことについて考えてみたいと思います音譜

 

 

 

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