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Neue Musik

Neue Musik

松任谷由実/EMIミュージックジャパン
 先日4時間30分歩くということになってしまって、この2枚組ベストをずーっと聴いてた。『VOYAGER~日付のない墓標』の為に買ったんだけど、没頭しているとむしろ自分史の年表的なもので『Hello,my friend』の頃の友人とか、田舎へ帰って今どうしているんだろうとか、そっちに心を持ってかれた。スユアの波で東京へ来る事があったら連絡くださいよ。君はいつまでも心配なんだ。ユーミンは存在としてそういう一里塚になっているんだと思った。ほとんどの曲がいつかの記憶と結びついている。大メジャーって凄いな。ラジオで相談ハガキに返してた言葉「文章にカッコ書きが多いのは自信がない証拠」は自分の基準になった。

鳥の歌

鳥の歌

チェン・ミン/日本クラウン
 二胡のCDの中ではブーム前のかなり初期のもの。昨今は、日本でリリースする二胡奏者も増えて、超絶技巧とか、シンセと合わせたり、バイオリンでも代用できるような企画ものだったり、いろんな路線があるのは悪い事じゃないけど。二胡のどんな音を聞きたいのか?という根源的な魅力を求めると、この初期盤がしっくり来る事が多い。弓のイメージトレーニングに最も適したCDだと思う。弓を弾き、押すのを想定しつつ、呼吸合わせて聴くのがいい。『我原做一只小燕(ツバメになりたい)』も入ってるしね。演奏家としても良いし、書いた曲が良いというのは否定出来ない。このCDの頃はまだ生徒をとって教室をやってたんだけど、今ではすっかり立派になって!

CATCH

CATCH

小谷美紗子/HIPLAND MUSIC
 またもやこのリリース時も、レコ発ライブみてきた。トリオバンド編成に戸惑うファンも居るようだが、これが正調なアップデート。私は本当に世の中を見る目が無いので、多くの人が良いとするものを何とも思わなかったり、時々大きな選択ミスをして、路頭に迷ったりして、もう人の基準とか、売り手側のおすすめなどは全部広告費の範疇に聴こえてくるけど。小谷美紗子が「真実だ」と描くものに関しては全部自己責任で、信じていこうと思う。ついた価格をそのまま払い続けていく。ずーっと、100歳くらいまで私のところへ唄が聴こえてきたら、税金とかお布施みたいに、私はリスナーとしての解答として、おカネを払い続ける。真実を見せて欲しい。

ブラームス:交響曲第1番〜のだめカンタービレ

ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ

 

R☆Sオーケストラ、千秋真一指揮/キング

 これ買ったのは、二ノ宮知子による漫画作品『のだめカンタービレ』がドラマ化され、多くの人がのだめを堪能する直前くらいだった。アニメ化も今は未チェック。音の出ないメディアでの音楽の誇りに身震いをする体験は奇跡だった。漫画の魔法だ。このCDも結局、ジャケットの為に買って、読書時に聞いた音を手に入れたような気分を味わいたかっただけで、中身がどうのってのは別に無いです。ドラマ化以降、のだめのセリフは上野樹里の声にしか読めなくなってしまったよ。ドラマのサントラも、楽団のメンバーを演じた俳優がちらついてしまって買ってない。このCDはサントラじゃなくて、千秋真一指揮のアルバムですから記念に持っておきます。

 

 

 

Party Chambers For Soldiers

 

マーブルトーンズ/MIDI

 ネコのジャケットの『メイキング・ミュージック・フォー・サンディ・ジェット・ラグ』は、凄い初期に紹介してて、こっちのブタの方も、高円寺ヨーロピアンパパで見かけて、いつか買うだろうなと思いつつ、セール待ちだったり、忘れたりで、やがて10年。ついに買った。ヨーロピアンパパで10年売れなかったCDで、やっぱり私しか関心をもっていなかったらしいこのCD。住むところも、仕事も、コンポも、携帯プレイヤーも10年で移り変わったけど、好きなお店が変わらないでいてくれてありがとう。CDの中身は、銀のネコジャケと同様に所詮パンチの無いカバー曲集です。それほどたいした作品は入ってなかったです。買う前から分かってたのにがっかり。

ちゅらさん オリジナルサウンドトラック

ちゅらさん オリジナルサウンドトラック

 

丸山和範、リチャード・クレイダーマン/Victor

 ここ数年、新作でつくられた沖縄映画を100%見まくっている。ルーツはNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』での沖縄ものがたりからだろう。東京であたふたしても、沖縄につながれば、三線弾いてなんくるないさー。最後に、おばあが達観した良いこと言ってまとめる黄金パターン。半年間かけてじっくりと沖縄風土をお茶の間に浸透させた良いファミリードラマだった。CDにはKiroroの『Best Friend』は入っておらず、リチャード・クレイダーマン演奏バージョンで収録。あとの曲はテレビのBGMなので小品だったけど、国仲涼子のジャケットがとてもよくて、数十年経った後で懐かしい親戚の写真みたいになりそう。

 

 

 

 

 

POPMUSIC

POPMUSIC

OVERROCKET/aten Recordings
 ずばり『POPMUSIC』と銘打ってしまっているので、テクノポップに大喜びの子どもファンが群がった事もあったけど、本作は8ビットピコピコポンなんかではなく、こりゃぁ全編香港ディスコだよ。音的にライトになったけど、リズムはディスコ。どことなく墨汁感覚の漂う宇宙ロボット。POPじゃない方の壮大さがハンパねぇ。14曲も収録の大サービス。私的には『Sands』あたりのシリアスサウンドこそがオーバーロケットを買い続ける醍醐味で、はっきりとした歌物よりもスローで幻想的なボーカルの声の方が、連続する言葉が脳に入ってくる。『Tsuyu』に至ってはドラムレス、チップノイズの疑似雨音でリズム表現。

ポトス

ポトス

 

ひうらまさこ/Otter Music

 音数も少ない、曲も短いおとなしいピアノと歌物語。「おかしな夫婦、アボガドを育てた、それがなりわいなのさ~♪」東欧民話か、まんが日本昔話か、ではじまる平凡で絵本のような風景。しかし、異世界。すこし、どこかおかしい。おまたせしました。はっきりいって数年振り「私はいいと思うけど世の中にウケるかどうかはわからない」でなく「老若男女、君も買ったら気にいるよ!」と言い切れます。3枚目のアルバムらしいのだけど、この過程でしか聴けないような、ベテランになったら消えてしまう趣の、ただ良いとしかいいようのないキラキラの粉がかかっている。ひうらまさこがライブでピアノ弾き語り、苗字のない「まさこ」だった時代のCDR。

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三柴理 Electric Trio/RED FISH RECORDS
 『ピアノのなせる業と神髄』以来、三柴理の名前がついてるものは「あ、こんな作品出してたんだ。買わなきゃ」と思わせる何かがある。Roland全面強力で、三人のパートの表記にV-Drums、V-Bass、V-SynthとFantom-X6、X8と楽器紹介。セッティングの写真もばっちり。楽器フェアのステージっぽいプログレ。音ごとに左右にパンを分けたり、ピアノアルバムでなくシンセで魅せる。深町純ばりの幻想『森の妖精』『Moon Orbit』。バンド特撮の『ヤンガリー』もトリオアレンジ。三柴アルバムで恒例?ラスト曲の筋少カバーはギター本城聡章フューチャリングの『孤島の鬼』。

Do you like pop music like a ”he, she & I”?

Do you like pop music like a “he, she & I” ?

Quinka,with a Yawn、HARCO、トミーザグレイト、狐の会、Emile、on button down、KIMONO MY HOUSE、残像カフェ、パウンチホイール、V.A/Coa Records

 Coaレコ周辺バンドのカーペンターズ・カバーコンピ。『イエスタデイワンスモア/キンカウィズアヨオン』目的で購入。少ない音でしんしんと降り積もる歌声。正直、他のバンドはピンと来なかったけど、FM番組を映像配信していた「大江千里のLive Depot」でのHARCOとの生セッションが良かった!けっこう感激。当日やってたサンプリング飛び道具入りのカントリー風アレンジ『ジャンバラヤ』ってこのCDに収録されてたの気づいて聴き直した。