生命保険には、通信販売や外資系、損害保険会社系の販売する、死亡保障、医療保険、ガン保険、養老保険、個人年金保険、子ども保険といった、比較的シンプルでわかりやすい保障内容の保険だけでなく、大手保険会社が得意とする、保険外交員や営業職員が職場や家庭に訪問して販売している色んな保障が一つの保険に組み合わされている総合保障タイプの保険があります。
統計では生命保険会社の営業職員経由が半数以上の53.7%、保険代理店経由が5~6人に1人の17.8%と、70%以上が営業による対面販売で契約しているようです。
詳しくは公益財団法人生命保険文化センターWEBサイトを参照
https://www.jili.or.jp/research/report/zenkokujittai.html
こうなると気になるのが、対面販売する営業職員・保険代理店の経験や知識、技量に資質といった面に左右される可能性があるという事です。
特にここ最近メディアでも取り上げられたように、店舗型保険相談窓口では、手数料の高い保険をあなたにオススメ、として販売している可能性があるのではという懸念があるからです。
同じ死亡保障や医療保険にしても、保険会社が違えば保険料や保障期間が異なります。
若干高い代わりに保障が厚い、こんな保障がこの保険には付いている、保険料に更新がなくずっと同じ保険料が続く・・・といったメリットがある場合もありますし、保険料が安いのをウリにしている代わりに、10年ごとに更新があってその都度年齢により保険料が決まるといった値上がりリスクがあったりするのです。
同じ保険に何十年もの長期間継続加入する事が多い生命保険や医療保険ですから、保険料を比較する事は重要ですが、長期契約だけに何年か後に保険の見直しを迫られる事も十分考えられます。
そんな見直しをする際、保障が足りない、保障を増やしたい、保険料を安くしたい。といった契約者の希望に合わせたプランを適切に提案できるかは、相談した相手次第という面が大きいのです。
また、保険会社により見直しが出来ないプランも存在します。
保険料を安くしたい、などと相談すると、現在の保険を転換または下取りという名目の解約をして、新たな保険に乗り換えを勧められることがあるのですが、現在の保険の良い所だけは残すという選択肢もあるのに、新しい保険に乗り換えてしまうと、当然契約年齢が高くなる分、今までよりも割高な保険料を負担する羽目になるのです。
下取りという明目で解約返戻金(払戻金)を新しい保険の保険料に充当して、保険料の一次的な負担を軽くして見せる事もあるので要注意です。
自分の保険料を払っていた中で、解約返戻金が発生するのは養老保険または終身死亡保険ですが、何年か積み立てて増えてきた解約返戻金を保障に振り替えて掛捨ての保障に振り替えるのは決して得する選択とは思えません。
単純に死亡保障額を減額したり、一部の特約を解約したりすれば保険料は必ず下がります。
ところが、減額や一部解約が出来ないから新しい保険をオススメされることもあるのですが、その場合は、その理由は必ず聞いてみましょう。
保険会社に規定により・・・という言葉には実は但し書きがあるのですが、営業職員でもなぜ出来ないのか、出来る方法はないのか、意外と知らずにいる事もあるのです。
保険のプロとはいえ、保険会社の営業職員でも、おススメプランをPCやタブレット端末で作成する際、機械的にエラーが出ると、それ以外の選択肢がないと思ってしまうのです。
例えば、主契約以外を全て解約した場合、保険会社により最低保険料の規定が異なりますが、月払い保険料が1,000円とか2,000円未満になると、会社既定の最低保険料を下回るのでエラーとなりプランが作成できません。
ところが、払い込み方法を半年払いや1年払いに変更すれば、最低保険料はクリアするので端末でエラーにならないのです。
月払い保険料1,000円でも6カ月なら6,000円、1年分なら12,000円となりますから最低保険料はクリアします。
しかも保険会社によってはまとめた分数%の保険料割引が適用される場合もありますから、ボーナス月など半年・1年とまとめるだけで保険料はお得になるのです。
もちろん、払い込み変更手続きが出来る月が、最初に契約をした月などと云う規定が設けてある場合もあるので、即変更できるとは限りませんが、最低保険料ぎりぎりまで保障や特約を減らして、払い込み変更手続きが出来るタイミングで主契約終身保険以外をすべて解約するという事も可能です。
増額の場合は簡単で、増やしたい保障内容で新たに加入すれば良いのですから、同じ保険会社に縛られる必要もありませんし、各共済や、企業の団体割引が適用される給与天引きの団体扱い生命保険に加入する方法もあります。
但し高額な保障を希望する場合は、告知事項の申請などといった書類だけでなく、医師の審査などが必要になる場合があります。
告知事項だけで契約できる上限は、保障内容と年齢により異なります。
入院保障に関しては、保険会社や保険商品により入院限度日数が異なりますし、入院給付金に関しては、職業・職種により1日当たりの給付金限度額が異なりますので、1万円入院保障を付けたくても引き受けが出来ない場合もあります。
もっとも、契約時に担当していた営業職員が辞めてしまい、新しい担当者が付いた場合、新しい担当者は新規契約(転換・下取りを含む)が成立しないと手数料が発生しないので、減額だけと云う相談だと、あまり好まれないかも知れませんけど。
その場合は保険会社の窓口に行って直接手続きをすれば大丈夫です。
保険会社のWEBサイトからフリーダイヤルで問い合わせると、手続き可能な窓口を教えてくれます。
終身保険や養老保険を5年10年と継続している場合、貯蓄性が高いので解約返戻金は終身保険や養老保険部分の払込保険料総額に近い位ありますが、それだけに保険料は掛け捨てに比べて割高です。
それ故、新たに契約年齢が高くなってから加入しようとすると、より割高な保険料負担になりますから、古い契約の終身保険ほど、解約せずそのまま残しておいた方が断然お得です。
私も30年以上前の独身時代から加入している大手生命保険会社の契約がありますが、それは今でも終身保険だけ残してあります。
なぜなら、解約返戻金を見ると、支払い保険料の総額より2倍近い解約返戻金になりますから、今さら解約するなんてもったいなくて。大事に取ってあります。
もちろん死亡保障としても有効ですが、仮に70歳になってから解約したら、その差益は現在加入しようとする場合の個人年金や養老保険とは比べものにならない位実質利回りが高いのです。
そういう保険のお得な残し方や、損をしないやめ方を教えてくれる保険のプロに出会えると良いですね。
保険のプロでも、自分が扱わない他社の契約内容を良く知らない方が少なくありません。
それなのに比較もせず自社の商品が良いと勧めるあたりが図々しいと思うのですけど・・・
保険でカバーする目的が金銭リスクの低減という視点で見ると、全く違う保険以外の選択肢を提案してくれる事もありますから、相談する場合は保険会社や代理店は複数の担当者に、それ以外に独立系FPなどにも相談する手があると思います。
健康保険や福利厚生に強い社会福祉労務士(社労士)や税理士も保険を扱っていたり、保険代理店と提携していたりもしますから、彼らも相談相手として頼りになる場合があります。
実際、私も保険代理店をしていた頃、税理士や社労士と提携して顧客の相互紹介をしていましたから。
節税・相続税・事業継承・役員退職金対策はもちろん、不動産管理会社の経費削減対策など、保険が出来る事も沢山ありますからね。
比較的保険料の安い通信販売も良いのですが、どのような保障があるのか、自分のライフスタイルが変わっていく中で、どのようなリスクがあるかを知るという面では、営業職員や代理店と、対面によるアドバイスを聞いておいた方が、より容易に賢い選択肢が出来ると思いますので、上手に保険のプロたちを活用しましょう。