本当は120万人を超える労働者が流入していて法整備上移民と認めていない外国人労働者問題を、なぜかしらこの時期に通称“入管法”の改正を行う政府の頓珍漢さには悲しい思いもするのですが、そこに加えて自動車メーカートップの逮捕解任ニュースが重なり、メディアが報じる機会が非常に少ないのが、2018年11月に国会で審議入りした水道法改正です。
政府与党が今国会で改正法案を可決すると決めているので、どのような形であれ成立する見通しですが、改正法の内容に関しては不安要素しかありません。
今回の改正案では、水道事業権を民間に譲渡して、水道料金を事業収入にして民間企業等に運営してもらうという“コンセッション方式”*の導入を検討しているとの事。
内閣府コンセッション事業
http://www8.cao.go.jp/pfi/concession/concession_index.html
有料道路や高速道路、公共放送と言い張っているNHKのように、一定の料金設定には政府や議会などで決めるという縛りがあるものの、事業自体は民間に委ねるこの方式は、本当にうまく機能しているのかといえば疑問です。
公設民営化でいえば、某自治体がPFI事業で行っている学校給食に至っては、校内の給食室で調理されて提供される給食とは大きく異なり、食べ盛りの子どもたち曰く“エサ”ですからね・・・
文科省や自治体が推進する“食育”ってのは、安くて美味しいスーパーやコンビニ弁当を買って欲しいのでしょうかね。
それはさておき、水道水も安全で安定した品質管理と供給が重要なのに、コスト削減ありきで質や供給が担保されない可能性があるとすれば困ります。
どんなに制度としての仕組みが良くても、なぜか暫定措置や特例などをあれこれくっつけては制度を捻じ曲げて運用しているこれまでの政府の“上手な”やり方を見ていると、とても水道事業の民営化を賛成する気にはなりません。
現在、広域連携で自治体が使用量に応じた負担金(税金)を支払っている大規模ダムなどの水源も、民間事業者が運営するのでしょうかね?
日本で水道民営化計画を策定した時期って、フランスや英国で水道事業の民営化が始まった頃なのでは?
計画から施行までにやたらと時間がかかる日本のお役所ですから、もしかすると、既に海外では民営化が失策とされて公営化に戻ってきているのに、そこはスルーして民営化を進めるつもりなのでしょうか。
上下水道管は老朽化により漏水や補修に追われて、その費用負担が設備更新(交換や耐震化)の遅れになっているのは明らかなのに、宅地開発などで新設を認めるから敷設距離は伸びる一方、維持管理費用ばかりが膨らみ財政は厳しくなるばかり。
人口減少と水道機器の節水化による利用量減少傾向による水道料金の先細りは確実なのですから、都市計画から対策しないと解決しない事を、事業の民営化で何とかしようという行政のやり方は、行政が得意とする先送りなのでしょうか。
大手自動車メーカーのように、自らが人員削減や工場撤退出来ず、ずるずると倒産の危機まで陥った事態と同じで、外圧や外資などのコストカッターを介さないと、サラリーマン経営者が多数を占めている大手企業の取締役会はマネジメントできないのでしょうか。
30年以上前から少子高齢化による年金や社会保障の問題が懸念されていた事業(バブル期には一時消滅)も、この際コンセッション方式で民間に事業を任せたら赤字解消になるのかしら。
地下水が汲める地域では、みんなで井戸を掘って上水道くらいオフグリッドにしても良いかも。
我が家も災害時の断水対策も含めて地下水利用を考えてしまいます。



